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―――はっ!
[顔近く、首元へとたどり着くと、
下から真っ直ぐ上へと一線し、犬の首を削ぐ。
ほぼ同時に反対側からも一線が飛び、犬の首はぼとりと落ちた。
ソマリがリボンを2本、引っ張り取って離れる。
同時にミヒャエルが首を固定にかかっただろうか。
尻尾にはまだ苦戦しているだろう。
こちらは先ずそれを手伝う事にした。]
[おそらくダーフィトやら脱ぎだした頃には、
首もあらかた固定されているだろうか。
槍を手に警戒は怠らないが、今は尻尾担当の3人を見守る体、]
― 回想(実技試験前日)・食堂 ―
[熱くなった頭と頬を覚ますために、無我夢中で馬で駆け去ってしまいたいという勢いで実技に「エンデュランス」を選んだ>>2:45のはいいが、カークは馬術すら特に秀でているわけでもない。
案の定、ルームメイトのソマリから、目を見張られた上、何かを期待するような含みのある微笑みを返された>>2:51]
や、いいんだ、もうこの際、成績は……留年さえしなけりゃ。
じゃ、受付行ってくる。
[あわよくば人前で頬をつんつんしそうな様子>>2:14のソマリに「それだけはするな」の意味を込めて、去り間際にしっかり睨んでおいた。]
― 回想(実技試験前日)・購買部の前 ―
[受付を済ませ、予約した馬の様子を見に厩舎へ立ち寄ろうと移動中、購買部の前で職員に手招きされた。]
ちっす! なに、おばちゃん、どしたの?
[職員から小声で、手作り菓子をどこで焼いているのか>>0:241、誰が焼いているのか>>0:250、問い合わせが後を絶たなくなってきた話を聞くと、]
……そっか。うん、あんがと、おばちゃんが、いろいろ気遣って黙っててくれたんだよな。
実はサ、今日、俺があれこれ作ってんの、先輩たちに話したんだ。
だから、もう別に無理に秘密にすることないよ。今までありがとう。
あっ、でも教官の耳に入ったら、「寮の食堂勝手に使うな!」って怒られっかなぁ…
[禁止されると、ストレス解消のやり場に困るなぁと思いつつ、職員に手を振って購買部を後にした]
― (実技試験の朝)・寮の自室 ―
[長かった試験も今日で終わり。そして、エンデュランスを選択した学生の朝は早い。
市場へ仕入れにいかないと手持ち材料もないことから、昨夜は
まだベッドに居るルームメイトを起こさないよう、なるべく音を立てずに支度をしつつ、]
俺のが終わって間に合えば、キマイラ戦見学に行ってみる。
……
[ソマリが狸寝入りしている可能性を鑑みて、独り言をぼそっと発声してから、部屋の外へ出た。]
― (実技試験の朝)・厩舎 ―
[既に準備に取り掛かっている先客>>2:319がいた。]
おはよう、えーと……生徒会の、ステファン?
今日はナハトフルーク号に乗るんだ。すごいな、俺にはとても扱える自信がない……前に一回、授業で当たったけど、乗るやいなや振り落とされたよ。嫌われたもんだろ。
あぁ、俺はユーピター号にした。……一応、落とされたことがない相手。
じゃあ、お互い頑張ろう。
[と偉そうに言ってはみたものの、馬術が得意な5年生たち(ステファン、シェットラント)よりいい成績が出せるとはまったく思えていなかった。
そして、その予想を裏切らず、頭の中で次に作る菓子のレシピばかり考えて馬を駆った結果、タイムはそこそこでも馬を相当疲弊させた失点でギリギリ合格ラインというお粗末な結果で、カークの期末試験は終了した**]
― 実技試験中/VSアヴェキマ ―
おーお。ようやる…。
[ミヒャエルに手を貸しながら、尻尾の動きに注視する。
ヒンメルとダーフィトは傍から見るとちょっとアレだが、
当人含めて真剣だ。テストだから当然といえば当然だが。
途中で茶化す声など聞こえれば余裕だなと、
連携のことも考えてやはりその場に控えておいた。
なおノトカーの>>145は聞かなくて本当に良かったとか何とか。]
お。やったな!
[それから程なくして二人の努力の甲斐あってか、
いい男から首輪が取れるのが見えて、
近くに居たミヒャエルと手を重ねて叩いた。]
ん、こっちこそ助かった。
一人じゃ棄権物だったしな…。
[>>154ノトカーから礼が聞こえ、こちらも礼を返す。
精神ががっつり削れはしたが、結果は上出来だ。]
[>>133カサンドラの声が聞こえると、ひらとこっちも手を振る。]
ほんと苦労したぞ…。
てかなんで首があのラインナップなんだよカッ…
カサンドラ先生…。
[気が緩んでうっかり口にしそうになった名は、途中で飲み込んだ。]
[取ったリボンは担当教官へ渡しておく。]
とりあえず…レトは…もう終わってんだよな。
間に合えば対人覗いてみるか。
[同室者もだが、あの面子に囲まれたフレデリカが
やはりどうしても気にかかっていた*]
─ 昨夜:寮自室 ─
おう。
ん、ちょっと遅れて食いそびれてな。
[寮に戻ってくると食事の前に、あれやそれやと寮長の仕事が舞い込んできてそちらに手を取られて結局昼も夜も食べそびれて現在に至る。
東は副寮長が居ない。
1年前副寮長に名を連ねていた男は、初めてのテストで失敗し退学していった。
その後すぐに誰かを指名してもよかったのだが、
一人で何とかなるだろうからと現在に至る。
意地もあった。
割合多い仕事に苦しみつつも、シロウや他の寮生やらに時折手を借りることでカバーしていった。
>>1:*154軽くレトを避けながら、椅子に腰掛ける。]
─ 昨夜:寮自室 ─
そうか?
ってかお前の普段の食事量が多いんだよ。
俺より多くないか、いつも。
[>>1:*155体格的に自分の方が食べそうなものだが、
レトの燃費が悪いのかもしれない。]
おっ、もらうもらう。
[とはいえおかずは有り難い。今はそこに感謝することにして、丸飯ひとつ齧るとレトの机に近づいて、肉の塊を反対の手でつまんだ。]
─ 昨夜:寮自室 ─
ん……ん、
てことはキマイラか?
[>>2:*154>>2:*155
揚げ肉を齧りながら、先ほ複数人を指していたのでそう解釈して。]
こっちもキマイラだ。
西寮に面白そうなのがいたから一緒することにした。
[面白そうなのが集まって、
とんでもない試験になるとはこの時は思っておらず。]
対策…そういやキマイラ見てきたんだったよな、あいつら
話を効いておきたいが西寮だからな…。
[今から向こうに行くには時間が遅い。
朝でいいかと諦めることにした。
どうせ自分のやる事はあまり変わらない。]
─ 昨夜:寮自室 ─
[自身の実技の事や、流れで去年の試験の話の合間。
白飯とおかずは全て平らげ、菓子に手が伸びかけた時、
>>2:*156振られた話にぴたと手が止まった。]
別に何もねーよ。
……アイツがうさ毛をつけなきゃそもそも……
[と視線を外したまま、何かぶつぶつ言い出した。]
― 練武場・見物席 ―
[よく分からないが何故かある見物席に行って、クッキーをひとつ摘んで口に放りながら、最後の試合を途中から見た。そのおかげでラヴィと合えなかった痛恨なのだが>>104]
東にもいいのがいたな。
[リエヴル相手に相打ちという白星を上げた3年生に満足げだった。
フレデリカの事は同室のシェットラントやヴィンセントが居るから問題ないだろうと、声はかけなかった。
トールやらディークに態々声をかける心積もりもなく。
そうしてそのままそこを離れようとして――]
ん?
[リボンを入れていた反対のポケットが膨れている。
なんだと思って取り出すと、丸まった紙が出てくる。
広げるまでもなく思い出した。]
ぶっ。
[さっきの肉肉しい図画。集中力切れると思わず丸めて目の届かないところに仕舞い込んだのだった。]
― 2年時春 ―
ああ、聞いてる。
ジェフロイ・スコーピオンだ。よろしくな。
[>>*38そう偽名らしい偽名を名乗り。
ようやっと身長がマシになってきた2年目の春。
自ら進んで招き入れた、ずるずるした服を着た下級生は、大層かわいげがなかった。
>>*39歩み寄ろうとすれば噛みつかれ。
威圧しようにも現在と違って説得力が伴わない。
ライバルと呼べる男が同学年に居たため、威勢だけは同じく良かったが。]
てめ、レト!
あんまり散らかすなって言っただろうが!
それから風呂の使い方は――…
[等々。
本当は入った当初に「うさぎはたべものじゃない」講義をしようと思ったがそれどころじゃなかった。]
おいこらまだ話は終わってねーぞ!
この……
[わりと説教くさい所も手伝ってか、相性は最悪だっただろう。
2年の頭の方は、そのおかげでトールにだいぶ遅れをとった。]
[>>*40だいぶ疲労の溜まっていた半年後、
他学年交えての実践授業の時。
そこにシロウの意図があったか無かったか、
組まされたのが同居人だった。
日頃の恨みが、全く無かったとは言わない。
2個下相手に、大人気ない程度には叩きのめした。
その後で当然のように「やりすぎ」と説教されたりしたが。
反省後、部屋に戻ると先に戻っていたレトはベッドに丸まっていたが、その日は声をかけなかった。疲れていたからだ。]
[>>*41が、それが翌日もそのままだと知ると、流石に眉根を寄せた。]
おい。いつまで寝てんだ。
[返事が無い。
眉間の皺が深くなる。]
おい…
(いつまで拗ねてんだよ)
(どうせお前だって年上になればあれくらい)
[いくつか出かかった言葉を飲み込んで。]
敵だったのは、あの時だけだ。
今は違うだろ。
[言った後、ぴくりと反応したのが見えた。
起きているんだろうと、それが分かればこちらも背を向け寝台に丸まって。]
寮の飯、頼んで取り置いてもらってるから
気が向いたら食いに行け…。
[それだけ言って、あとは黙った。
うとうととしかけた耳に届いた音は聞かない振りをして。]
ん?
[>>*42翌日目覚めた時に、机の上に乗っていた物に気づくと瞬いた。生のウサギは好きだが、それほどウサギグッズにまで思い入れはまだなくて。不思議そうに手に取っているときに。]
いや、好きだが…。
[そう返したっきり返事は無かったが。
何となく、愛想のない後輩からの歩み寄りを感じ取り。
思わず口の端が上がったのだった。]
[後輩と仲良くなってゆく記念品は次第に増えていった。
それから暫くか、数年か経った頃。]
なぁレト、これ少し、人にやってもいいか?
[山になった頃、一度だけそう言った事がある。
どんなに歪な物でも毛玉でも、貰った物は取って置いて、
捨てた事もなかったが、誰にと問われれば。]
うちの兄貴にな。
[そう笑って答えたのだった。
その時にいくらか減った小物も、今ではそれ以上にまた増えた*]
あんないい匂いはなかなかないと思うんだけどな、やっぱり人間と馬では嗅覚が違うんだろうなぁ。
じゃあきっとあれだ、ヒンメル先輩も振り落とされたことあるんだろうな、あの人甘いもの好きみたいだから……。
[自分のことは思いっきり棚に上げて、上級生への勝手な心配をしていた。]
ありがとう、ユーピター号は少なくとも大丈夫だと思う。
けど、次から馬術のある日の朝食はジャム付トーストにしてみるよう、気を付けてみる。うん。
[ステファンの爽やかな笑顔につられ、笑顔で返した。]
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