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[短い休暇だったが、どこにあっても扶翼がいつもどおりで頼もしくある反面、
出立の際の、細々とした気遣いの奥に切なさの過る眼差しは、日常的に繰り返される別れであってもやはり愛しく、それはアレクトールの宝物として、胸にそっとしまわれる。]
翼よ、 おれをさらに高みへつれてゆく翼よ。
[本国へと戻る空の旅の中で、目を閉じ微笑んだ。]
ああ、そういえば、系列店(?)がどうとか、旅館の主が言っていたな。
ちょっと立ち寄ってくれないか。
皇后に土産を買ってゆきたい。
風呂で話したあの男…、
あれは、"小鴉"では器が納まらんな。
おれにタクマのとこの養子くらいの子供がいたら、すぐにでも師事させたいところだが。
うん。もうしばらく待ってもらおうか。
[表敬訪問を兼ねて○居のお堀に着水したかはさておき、件のカフェ店へ向わんと、手荷物を改めたとき、扶翼の心遣いを発見した。>>25]
どこまでも、おれのことをわかっている。
ああ、おまえは今も"ここ"にいるとも。
[カフェのマスターに、紅茶をふたつ、と頼んで、彼の視線に重ねて、ガラスに映る影にカップを掲げた。]
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