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……オットー、
やっぱり、もっと話したかったよ。
[人狼は人を喰らう。
けれど、その人狼は歳近いその人で]
…あぁ、もう。
本当に、嫌になる。
[父に言えないこの性格が。
オットーに言われて気付いた。
意思があっても言わなければ、無いも同然なのだと]
[ただ、そうなるのは父が関わってくる事象だけで、それ以外のことなら自分の意思で考え、口にすることだってあった。
その回数は、とても限られていただろうが]
……何もかも、後の祭り、か。
父さん、怨むよ。
[口だけで本当にはやらないけれど、怨みたい気持ちはある。
フランツがこうなる環境を作っていたのは、父なのだから]
[アルビン達に遅れてディルドレも部屋に来る]
───……ディルドレさん?
[己の死に喉奥を引き攣らせるのは分かるのだが、その後に呟かれた言葉が引っ掛かった]
まだ……─── まだ?
[人狼はオットーのはずだ。
まだ終わらないのは当然なはず。
けれどこのディルドレの様子はどうだ。
まるでもう、被害は出ないと思っていたかのよう]
[ディルドレが人狼ではないことは知っている。
彼女が状況を偽る必要性は無い。
無い、はずだ]
───……
[はた、として意識を周囲に向ける。
死んだはずの己がここに居るのだ、もしかしたら]
コンスタンツェ。
[どこかに居ないかと思い呼んでみる]
お父様を怨むだなんて
あなたらしくない言葉ね、フランツ。
[わたしは彼の呼びかけに答えるように、ぼんやりと出現しました。
この魂は摩耗して肉体とともに滅ぶばかりと思っていたのですが、*どうやらそうではないようです。*]
[呼びかけに声が返る>>+22]
怨みたくもなるさ。
俺が為したいことを悉く潰したんだから。
[そうして、フランツの死の原因を作った。
もっと人並みに過ごせていれば変わったかも知れないこと。
説得出来ていれば、こうして隔離されることも無かったかも知れないこと]
……コンスタンツェ。
オットーが人狼だって言うのは、知ってた?
[形となったコンスタンツェに問いを投げる。
襲われたフランツにとって、それは紛れも無い事実。
本当は、ディルドレの態度の裏づけを知りたかったのだが、直接そうと聞くのは憚られて。
先ずは遠回しに、事実に基づいたことの確認を取ろうとした**]
[フランツの村長さんを怨む様子には、わたしは少し首をかしげます――明確な肉体もないのにできることかしらん、まあ雰囲気です。]
そんなの、あなたが臆病者だから自立できなかっただけでしょう。
逆恨みじゃないの?
……自立しないことを良しとしていたのは親の罪とは思うけども。
[死んでようやく反抗の意思を見せるフランツを、わたしは生きているときよりも心穏やかに見ることができました。]
結局、あなたのしたいことって何だったの?
[オットーが狼であることを知っていたことについて、正直に話すべきか迷います。
それも、どれほど前から話始めれば良いのでしょうか。
そもそもオットーは人間の彼の名前で、狼としての彼の名はちがいます。
理屈的になれば、オットーは狼ではないです、と言うこともできるのでしょうけれど。**]
そんなこと、もうどうでも良いじゃない。
それとも、わたしが知っていたとして、
……秘匿していたのかとなじりたい?
[死んで尚コンスタンツェは辛辣だ>>+25。
面と向かって言われることの痛さを、彼女は知らないのだろうか。
けれど、その痛みも今はどこか遠い]
逆恨み?
君も俺を頭から否定するんだな。
その親の罪がどれだけ根深いものだったか。
それに、村長の息子……そのレッテルを貼っていたのは周りの皆じゃないか。
跡を継がないと言っても期待され、そう在らないと悪く言う。
[溜息をつき瞳を僅かに伏せて、これまでのことを思う。
父を尊敬出来る部分は確かにあった。
けれど、押し付けられたものはどうあっても身動きを取れなくする。
己が拒否しても、父は聞きやしない]
[問う声に一度コンスタンツェを見遣る]
……歳近い子達と遊んだり、色んな話をしたかったよ。
外にも行ってみたかった。
色んなものを見てみたかった。
………本当は、外に勉強しに出たかったんだよ。
天体のことを学びたかったんだ。
[それを父に伝えたこともある。
けれど、頭ごなしに却下された。
それ以来誰にも話していないため、そんなことがあったことすら周りには伝わっていない。
夢を語る歳近い親しい相手も、居なかった]
詰る心算はないよ。
コンスタンツェなら、俺よりオットーと話してただろうから。
だから、知ってるかな、って。
…オットー、どんな気持ちで今回のこと聞いてたのかなって、思ったから。
[死んだ以上、確かにどうでも良いことかもしれない。
けれど、知りたいと思った。
自分が勝手に後悔するだけだろうと言うのも分かっている。
それでも]
……今からでもオットーのことを知れたら良いなと思う。
勿論、コンスタンツェのことも。
[自己満足かもしれない。
だとしても、その思いは真なるもの**]
[「君も」とのフランツの言い草には思わず吹き出してしまいました。
全く若者とは青い生き物ですね。
もう死んでいるものと思えば、わたしはますます彼に向けて言葉の槍を投げるのでした。
遠慮なんかするもんですか、悔しければ言い返せば良いのです。]
わたしはフランツの全部なんか知らないもの。
知らせようという努力もしてくれないなら
「わたしから見たフランツ」像、で
話すしかないじゃない。
話してくれるんなら、いくらでも聞きましょう。
説明もせずに周囲に責任転嫁するのは、
みっともないわよ。
[かわいそうなフランツ。
周囲の言葉を強く否定できる勇気がないから、こんなことになってしまったのでしょう。]
あなた、結局、
悪ガキになるのがこわかったのでしょう。
繊細なおぼっちゃん。
変に小利口だから、反抗して叱られるわたしたちを見て
逆らうのがこわくなったんじゃなくて。
……わたしと遊ぶより、親にほめられる方が良かったということでしょう?
[誘いを断られるということが、幼い頃のコンスタンツェにとって、どんなに寂しく悲しいことだったのか、彼はわからないのでしょう。
そしてわたしには、それを親切に教えてやるつもりはありません。
少なからず声はすねた口調にはなりましたが。]
[オットーのことも、わたしのことも知りたいと欲張るフランツに、わたしはどうしたものかと思いました。
何から説明すれば良いのか……。
フランツの勝手な興味につきあう必要はありません。
ただ、彼のそれは良い傾向にも思えました。
少なくとも、わたしにとって、その変化はうれしいことでした。*]
ようやく、「村長さんとこの息子のフランツさん」じゃなくて
一人のフランツという人間と話せている気がするわね。
今までのあなたったら、
村長さんの言葉の代弁ばっかりで、会話なんかありゃしなかった。
それを言うなら、君らだって俺を知ろうとしなかっただろ。
お互い様だ。
[コンスタンツェの言い分>>+30に思わず鼻を鳴らした。
ずっと擦れ違ってばかりだった。
いつも言葉が噛み合わない。
その理由も、今なら分かっている]
居場所を無くして平然としてられる程、俺は強くないよ…。
悪ガキになるより悪い結果がついて来るのが分かって、そうなれるもんか。
……でも、そうした方が外にも出れたんだって、今なら思う。
[コンスタンツェの推測>>+31は近いようで違う。
けれど、強い否定はしなかった]
違う。
遊びたくても遊べなかったんだ。
君達のところへ行こうとしても、見越されて先回りされて連れ戻される。
訴えても、行動しても返るのは否定ばかり。
反抗すれば外にも出してもらえない。
…諦めるしかないじゃないか。
[親に褒められたいからじゃなく、そうせざるを得なかったのだと伝えたい。
幼い時はどうやっても父には敵わなかった。
だから、自分が引くことを覚え、身に染み込ませて行った]
大きくなってからは、声自体かけにくくなってしまったし、さ。
[幼少時にコンスタンツェがどう思っていたか>>+32は知る由も無い。
ただ、断る時はとても残念で、申し訳ない想いを抱いていた。
拗ねるような口調に僅かな違和は感じたものの、正しくはまだ汲み取れない]
[コンスタンツェの言葉>>+33は少しだけ、ほんの少しだけだが、自分を認めてくれたように思えた。
嬉しくて、自然、表情が綻ぶ]
ずっと俺は俺の心算だったけど……やっぱり、そう見えてたのか。
オットーも似たようなことを言ってた。
その心算がなかったくらい、身に染み付いちまってたんだな…。
[願いを断られ続けて諦めた辺りから、自己を無意識に封じていたのかもしれない。
そうしていれば楽だからと言うのが少なからずあったからだと思う]
で、何か知ってるのか?
[態度が僅かに軟化したように思うコンスタンツェに再度問う*]
[「知ろうとしなかった」、つまりはそこに行き着くのでした。
わたしは鼻で笑うと、それ以上返事をしませんでした。
わがままなのでしょう。
誰かが知ろうとしてくれるのを待っているだけ、
自分では全て言ったつもりになっているだけ。
お互いにそんなことを分かっているのであれば、それ以上追求をしません。]
[自分を強くないと評価するフランツ。]
自信が無かったんじゃないのかしらん。
「いいこ」なのがあなたなんだと、自分でも決めつけていたのかもね。
[正解はわたしには分かりません。
それはフランツの決めることだわ。
わたしは少しおせっかいね、悪い癖かもしれないわ。]
居場所無くしても外に行こうとするあなたを
受け入れてくれる誰かがいると信じられたら良かったのにね。
[わたしはさて、まるでモノを考えない子どもでしたので、懲りるということを知らずに怒られてばかりいました。
「おにいちゃん」も、オットーも姉さんもそんなわたしと遊んでくれていたので、それは幸せ者ということだったのです。
反してフランツは大人に自立心を徹頭徹尾へし折られた不幸ものだったということです。]
諦めるしかないって状況には、同情するわ。
わたしはあなたをなじっていじめていたし、
相談をもちかけようだなんて、フランツだって思いもしなかったことでしょうし。
[それら過ぎ去った日々のことです。
もうやり直すことは許されません。]
[フランツは、ようやく年頃の青年らしい素直な表情を見せました。
ええ、ええ、わたしには見えております。
魂の扱いにはずいぶん慣れていますからね。]
ばかは死んでもなおらない、ってよく言うけれど
あなたはばかじゃなくて良かったわ。
[自分で言っていてくすくす笑いが止まりません。
やはり、若者と話すということは良いものです。
特に、精神や肉体の成長するさまを見つめるというものは。
さて、何か知っているかと問われれば、たいていのことは知っているのですが。*]
うーん、そうね。
今回のことの発端の、直接の原因は彼よ。
[ラズワルドがわたしを呼んでいます。
「聞こえているさ、見えているとも。」
そんなお返事をしたって彼には聞こえません。
あれら全て彼の人生です。
わたしはそれを見守るのみです。*]
夢を語れる誰かが居れば良かったんだろうけど…。
周りの大人は、皆…
[そこまで言って、あぁ、と一つ思い当たる。
一人だけ、違うことを言ってくれそうな人が居たのに。
諦めて、夢を口にすることすら止めてしまったために伝えることもなかった]
…父と同じ考えをする人ばかりだったから。
否定され続けるのが苦痛で、楽な方に逃げてしまっていたんだと、思う。
[冷静に分析出来るのは、過去となった今だからこそ、なのだろう。
これが生きている間に出来ていたなら、何か変わったのかも知れないが、それもまた単なる推測に過ぎない]
はは……さっぱりした解答ありがとう。
来世…どうなるかな。
また人として生まれることが出来たなら、あるいは。
[人でなければ本能のままに生きるだろうから、それはそれで良いのかもしれない。
先のことは予測し得ない。
ただ、今度こそ、望むままに生きることが出来たら良いとは思う]
[ばかじゃないとの言葉には、少しだけ眉を下げて]
死なないと証明出来ないってのもなんだかな…。
生前の俺はばかだったと思うけど。
[笑うコンスタンツェにつられてフランツも笑った。
こんな風に語らうのが何だか新鮮だ。
もっと前からこんな風に出来れば良かったのに、と思うも詮無きこと。
今こうして話せるだけでも良しとする]
[そんな風に笑っていたのも束の間。
直接の原因と聞いて、フランツの目が瞬く]
詰まりそれって……村人を襲ったのは、ってこと?
[発端の、直接の原因と言えば、それしか思い当たらない。
問うばかりになっているが、それは知りたいが故のこと*]
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