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…お?
年末年始に借りる本に俺をチョイスするなんて、いいセンス持ってんじゃねーか。
[腕組みをしてうんうんと頷く。]
図書館の本は皆のもんだから、くれぐれも汚すんじゃねーぞー。
…と。
何はともあれ、宜しくな。エレオノーレ!
[相手の方を見てにぱーと笑ってみせた。**]
[今年は図書館で新年を迎えるのだろう。なんて漠然と考えながら今日を過ごしていると、小さな女の子が「自分」を手に取って母親と思われる女性に見せた。
やがて少女よりもいくつか年上に見える少年もやって来ると、同じ女性に手にしたゲームブックを見せていて――
あれよあれよと言う間に、自分達はその親子に貸し出されて彼らの家へと招かれる事となった。]
バジルも一緒、だね。しばらくの間、よろしく。
[にぱり笑うバジルに自分も小さく微笑んで。
必要とされる喜びを感じながら、少女の腕に抱かれて彼女達の家へと連れられるのだった。]
[ゲームブックを選んだ兄らしき子供は、貸出の手続きを終えたゲームブックを母親から受け取ると童話の本を抱き締めるように持っている妹と楽しそうに話していた。]
おう。
ちょっと寂しくなるけど、まぁまた皆にも会えるよな。
[>>+1言いながらエレオノーレに頷いてみせる。
図書館から離れる時、少しだけ名残惜しそうに見ていたが]
んじゃーな。
いってくるぜー。
[やがていつものように陽気に笑ってそう言うと借主の家へと向かったのだ。]
14
【鉄土竜との戦闘】
体当たりを仕掛けてきたのは鉄のように硬い皮膚を持った土竜のようだ。
大型犬程の大きさをしている鉄土竜との戦闘。
10で体当たりを受けてしまった場合は、その分の値をHPから引いた状態からの戦闘となる。
鉄土竜 HP:9 TP:5
戦闘ルール:それぞれサイコロを一回ずつ振り、TPと出目を足してその差分の体力値を削る。
(例)君 HP:15 TP:8
敵 HP:6 TP:7
君の出目が5で、敵の出目が3だった場合、君はTP8+出目5、敵はTP7+出目3で、両者の差分は+3。
君は敵に3のダメージを与える事が出来る。
それを繰り返して、敵のHPが0になったら君の勝ちだ。逆もまたしかり。
また、君がSPを手に入れていれば、それを使ってサイコロを振り直す事も出来る。(1回の戦闘につき、1回限り)
勝利した! →17へ
敗北した… ゲームオーバー
[鉄土竜 HP:9 TP:5
冒険者 HP:15 TP:7 SP:0]
HP削られてるけど、がんがん行くぜー!
[鉄土竜:1(6x1)
冒険者:1(6x1)]
おいおい、のっけから大丈夫かよ…。
えーと、鉄土竜 HP:9 TP:5(+1)
冒険者 HP:15 TP:7(+1)
だから…鉄土竜に2のダメージだな。HPは7…と。
次こそ頼むぜ!
[鉄土竜:5(6x1)
冒険者:2(6x1)]
うおっ!まじかー。
HP:7 TP:5(+5)
冒険者 HP:15 TP:7(+2)
冒険者に1のダメージだな。HPは14。
うおー、どきどきすんな…。
[鉄土竜:5(6x1)
冒険者:5(6x1)]
またぞろ目か!
HP:7 TP:5(+5)
冒険者 HP:14 TP:7(+5)
鉄土竜に2のダメージだな。HPは5に。
<<占いの本 ベネディクト>>、お前の運を貸してくれ!
[鉄土竜:4(6x1)
冒険者:1(6x1)]
ベネディクトぉ…酷いぜ。
HP:5 TP:5(+4)
冒険者 HP:13 TP:7(+1)
冒険者に1のダメージだな。HPは13に。
<<お兄系ファッション雑誌 めりー>>。
お前なら力を貸してくれるって信じてるぜ?
[鉄土竜:2(6x1)
冒険者:1(6x1)]
出目が振るわないぜ…。
もうすぐ弾数尽きるんじゃねぇのか。
鉄土竜 HP:5 TP:5(+2)
冒険者 HP:13 TP:7(+1)
鉄土竜に1のダメージだな。HPは4に。
めりー、ありがとなー。
あいつみたいに格好いいとこ見せたいもんだ。
[鉄土竜:2(6x1)
冒険者:3(6x1)]
既に5発撃ってた。
ここからは銃剣モードって事にしとこうか。
鉄土竜 HP:4 TP:5(+2)
冒険者 HP:13 TP:7(+3)
鉄土竜に3のダメージだな。HPはついに1だ。
メリーの背中を追って頑張るぜ!
[鉄土竜:5(6x1)
冒険者:1(6x1)]
くっ、油断はするなという事か!
鉄土竜 HP:1 TP:5(+5)
冒険者 HP:13 TP:7(+1)
冒険者に2のダメージだな。HPは11だ。
頼む、当たってくれー。
[鉄土竜:6(6x1)
冒険者:5(6x1)]
む…。出目…。
鉄土竜 HP:1 TP:5(+6)
冒険者 HP:13 TP:7(+5)
だから…鉄土竜に1のダメージだな。
ほんっとギリギリな。
だけど何とか倒せたぜー。
17
鉄土竜は動けなくなったようだ。
「…はぁ、はぁ…、やったぞ…。」
君は鉄土竜との戦闘で勝利を収める事が出来た。
報酬として【SP1】を手に入れた。(HPは自動回復)
さぁ、先を進もう。
→21へ
ふぅ…、一仕事終えた気分だぜ。
[などとやっている内に家に着いただろうか。
子供はドアを開けると本を抱えて車の外へ飛び出していく。]
あ、おいこら。
大事に扱えってのー!
[そんな事を言いながらも怒っている顔ではない。
手を洗いに行くように言われた子供が本を置くと、道具袋をごそごそさせ始める。
出てきたのは、3(6x1) 奇:缶ジュース/偶:缶コーヒー]
エレオノーレはさ、*お気に入りの○○*とかある?
[飲めそうであれば、彼女にも一本差し出しながらそんな事を聞いた。]
[エレオノーレからは話を聞けただろうか。
聞けたなら、自分も話すだろう。
これからお風呂に入るらしい彼らを見送ると、本棚を興味深そうに眺める。
子供用の本が収められている段には、絵本やゲームブックも何冊か置いてあり。
やがて入浴を終えた子供達が走って部屋の中に戻ってくる。]
あ、こら。
そんな走ったらこけるぞー。
おい、髪はちゃんと乾かせよ。
風邪ひいたらしんどいだろうが!
[子供が二人居る家の中は賑やかで、バジルは口煩くそんな事を言いながら温かく見守っていた。**]
[新しい本を借りたことで気分が高まっているのだろうか、・・・いや、きっと素がこれなのだろう。子供というのは、そういうものだ。
風呂に入ればろくに髪も乾かさぬまま、元気いっぱいにはしゃぎたて、走り回る兄妹。声は届かねどそれを叱りつけるバジル。
そんな彼らの様子に目を細める。どうやら、今年の年末年始は退屈をする事だけはなさそうだ。]
ん、ありがと。
お気に入りの、〇〇・・・?
[>>+14バジルから缶ジュースを受け取り、少し一息入れていると飛んできたそんな質問。いまいち漠然とした質問に、ううんと少し困ったように考える。]
じゃあ・・・やっぱりここは、絵本で。
「11ぴきのねこ」っていうシリーズの絵本が、私は好き。
11匹のあんまりかわいくない猫が、いろんな冒険をするの。知ってる人も多いと思う。
[そう答える物の、どこが気に入ったのかと言われると少々困るのだが・・・何故か、ずっと昔に読んで以来、今でも印象に残っている絵本だった。]
[年の瀬の夜、そろそろ良い子は寝る時間に差し掛かった頃・・・女の子が借りてきた絵本を抱きながら、母親にそれを読んで欲しいとせがんで来た。
折角借りてきたのだからと母も快く承諾し、もそもそと布団に潜り期待に満ちた眼差しを向けてくる女の子に微笑んでから、絵本を開く。
絵本にしては厚みがあったソレには、いろんなお話や童話が乗っていた。
しかし、その多くは女の子に読み聞かせた事のあるお話で・・・どれにしようかと目次を眺めていると、やがて母親は見慣れぬタイトルを発見した。
それにしようと決めれば記されたページを開き、読み上げ始める。]
「『桃太郎じいさんと灰かぶり姫。』
むかしむかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。
その日もいつも通り、おじいさんは山へ芝刈りに。おばあさんは川へ洗濯をしに行きました。
おばあさんが川で洗濯をしていると、川の上から大きな桃がどんぶらこ〜どんぶらこ〜と・・・
――中略――
こうして、桃太郎はお供の犬、猿、キジと一緒に鬼を退治して財宝を持ち帰り、お爺さんお婆さん達と幸せに暮らしました。」
「鬼を退治してからしばらくして、家族や仲間達と平和に暮らしていた桃太郎。
ある日、桃太郎は魚を取ってこようと、家からほど近い海に行きました。
すると、浜辺では子供たちが寄ってたかって一匹の亀をいじめているではありませんか!
『こらっ!お前達!何をやっているんだ!』
桃太郎が叱りつけると、子供達は慌てて逃げて行きます。
ひっくり返った亀を助け起こすと、亀はぺこぺこと頭を下げてお礼を言いました。
『ありがとうございます、桃太郎さん。どうぞ私の背中に乗ってください。お礼に竜宮城へ連れて行ってあげましょう。』
――中略――
何日も竜宮城で楽しい時間を過ごした桃太郎。しかしそろそろ帰らなければ家族や仲間達が心配すると、もう帰る事を乙姫様に告げると、乙姫様は玉手箱を渡してこう言いました。
『お土産にこの箱をお持ちください。しかし、決してこの箱を開けてはなりません。』
箱を受け取り、亀の背に乗って陸に戻ってきた桃太郎。
しかし・・・箱の中身はなんなのだろうと、気になった桃太郎はなんと箱を開けてしまったのです。
すると箱から煙がもくもくと立ち込め・・・煙が晴れると、桃太郎はお爺さんになっていました!」
「とほうにくれながらも、まずは家へ帰ろうと思った桃太郎じいさん。
しかし、歩き出してすぐに、何かおかしいなと思いました。帰り道が、自分の知っている景色と違ったからです。
確かにそこにあったはずの建物が無く、何も無かったはずのところには新しい家が建っている。
不思議に思いながら歩く桃太郎じいさん。やがてたどり着いた我が家を見て、自分の家がここにあった事にホッとしながら玄関を開けました。
だけど・・・そこで彼が見た物は、変わり果てたお爺さんとお婆さん、犬、猿、キジの姿でした。
既に亡くなっている彼らの前で、桃太郎じいさんは泣き崩れました。
『僕のせいだ・・・僕ばっかり一人で、何日も竜宮城で楽しい思いをしていたから、バチが当たったんだ。』
三日三晩泣き続けた桃太郎じいさん。だけど、いつまでもみんなをこのままにしておけないと、せめて一緒の所に埋めてあげようと彼らの亡骸を火にくべて灰にしました。
5人の灰をザルに入れて、見晴らしのいい丘に埋めてやろうとそこへ向かう桃太郎じいさん。
するとその途中・・・不思議な事が起こりました。」
「風に舞った灰が枯れ木に降りかかると、なんとその木に満開の花が咲き乱れたのです!
何が起こったのかさっぱりな桃太郎じいさん。
『そうか・・・きっと、これが僕の「つぐない」なんだ。申し訳ないと思っているのなら、僕が楽しんだ分だけ、みんなを楽しませてやれって・・・おじいさんとおばあさんが、犬と猿とキジが、そう言ってるんだ。』
そう考えた桃太郎じいさんは、村のみんなの前で枯れ木に花を咲かせ続け・・・いつしか彼は、「花さかじいさん」と呼ばれるようになりましたとさ。」
「だけど・・・今までのはほんのプロローグ。
この物語は、ここからが始まりです。
桃太郎が花さかじいさんと呼ばれるようになってからしばらく。ある日、とある一家が村に来ていました。
花さかじいさんの噂を聞きつけ、一目見ようと訪れたのです。
気前よく彼女達の前で花を咲かせようとする花さかじいさん。しかし、その時びゅうと風が吹いて、撒いた灰が一人の少女にかかってしまったのです。
意地悪な姉とママハハたちは、花さかじいさんを責めるどころか、それを見て大笑い。
それ以来、少女は家族たちの間でこう呼ばれる事になりました。
――
「・・・あら、いつの間にか寝ちゃったのかしら。」
[気づけばスウスウと寝息を立てていた女の子。
その寝顔に母親はクスリと笑うと、女の子に布団をかけ直してやってから、絵本に栞を挟んで本を閉じ、そっと部屋を出て行った。]**
[>>+16ふと思いついて向けた質問に、エレオノーレは少し困ったような反応を示す。
もうちょっと応えやすい質問にした方が良かったかと彼女が考えている間に反省する。]
「11ぴきのねこ」か…。
あの水色した猫の本かな。
残念な事に俺は読んだ事ないんだけど。
へぇ、冒険ものなのかー!
今度図書館で探してみるかな。
[バジルの知る猫の出てくる絵本と言えば、長靴をはいた猫か、百万回生きた猫だった。
どれがお勧めか聞けば、答えて貰えただろうか。]
あ、そっち行くとSP手に入らないぞ。
いいのか?
[ゲームブックをめくる少年に聞こえないアドバイスを掛けつつ、一緒に冒険の高揚する気持ちを共有する。
やがて就寝時間となれば二人の子供は温かい寝床に横になる。
母親に絵本を読んで欲しいとせがむ少女。
彼女が選んだ話のタイトルは。]
…ん?
[きょとりと目を瞬かせて首を捻る。]
何か混ざってねぇか?
[けれど話が進んでいくにつれ、バジルの瞳には涙が滲む。]
おじーさん、おばーさん…。
きじもいぬもさるも…。
待ってたんだよなぁ、皆。
桃太郎が帰ってくるのを…。
うう、何で竜宮城に行っちまったんだよ!
桃太郎のばかー!
[桃太郎おじいさんの話にすっかり夢中で聞き入っていた。]
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