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[足元への一閃は空を斬り、相手の身体は刃の圏内から外れる。
と見えたのはごくわずかの間のこと。
下がったかと思えば急激に向きを変え、白刃の風はもう目の前にある。]
ちっ、
[相変わらず速い、と感心する間もあらばこそ。
迫る切っ先に、思考を飛び越えて身体が動く。]
[最初、こちらから攻めるとなった時に、決めたことがある。
今回は徹頭徹尾、攻めてやろう。
その思考の切れ端が、身体を前に押した。
風を貫く一閃など避けきれるものではない。
前に出る前傾姿勢をさらに深くすれば、狙いの中心を外せる程度。
肩から背中まで、浅いとは言い切れない程度に赤の線が入る。
それで怯むことなどなく、踏み出しながら一撃を繰り出した。
斧を振り抜く形から素早く持ち手を変え、追いかけるような軌跡で石突の側を振るう。
こちらはやや高く、脇腹のあたりを狙っていた。*]
……は。
やっぱ、効きますなあ、その一撃。
[転がると言っても距離は最低限。
すぐに態勢を整え、片膝突きの姿勢で太刀を握り直す。
いつもと違う立ち合いの流れは、痛みを高揚で打ち消してくれる。
さて、ここからどこまでできるか、どこまで魅せてもらえるか。
そんな事を考えつつ、風が図るは、駆ける瞬間。*]
[……ふら、と。
隣の気配が、遠くへ彷徨ってゆく感覚が、した。
懐かしいような気もするし
知らないような気もする、その、なにか。
喚ばれた──…
私ではなく。私の大事なものが。]
[でも。
いなくなることを恐れたりはしない。
消えることを想像したりはしない。
何故なら私の隣が彼の居場所であって。
彼の隣が私の居場所であるのだから。
心の嘘は互いに無い。
これは互いの欲求であり、互いの望み。]
[意識は眠りの狭間に落ちたまま。
手を、天に伸ばす。
五指をひらいて、揺らして、見送りのかたちにする。]
…────、 いって らっしゃい。
気をつけて。
楽しんで。
[唇が謡う寝言に似たもの。
だけどそれは祈りに似たもの。]
[攻める、と決めてみたものの、速度に勝る相手に攻め続けるのは至難の業だ。
だからこそ面白い。
腕に伝わる衝撃は、クリーンヒットにはほど遠いがそれなりに重い。
もらった背の傷とどちらが上かな、なんて考えると楽しくなってきた。]
そっちも相変わらず切れ味良いな。
[背中は半ば赤く染まっているが、痛みは今は意識の外だ。
とはいえ、痛手に変わりはない。]
次、だな。
[暴風と遊ぶのは楽しいが、これ以上はいろいろとやばい。
何故かふっと、懐かしいシスターの顔など浮かんだ気もする。
あいつとボロボロになるまで打ち合って、並んで叱られたなあとか、そんな思い出。
それを記憶の棚に投げて、柄を握りなおし、
ダーフィトと視線が合って、笑み浮かべ、
互いの息が合った瞬間に、声も予備動作もなく地を蹴った。]
[斧頭を右後ろに低く構えて踏み込み、薙ぎ切るとみせる。
だが今回は奇をてらった。
踏み込みの途中で斧を地に打ち込み、身体に急制動を掛ける。
相手の攻撃をずらしつつ石突で突き上げようという試みだ。*]
[前触れ一切になしに、低い踏み込みから繰り出されたのは薙ぎ切り──と最初は見えた。
ならばこちらは、と一撃を上へと避けるべく地を蹴るものの]
……っとお!
[実際に向けられたのは薙ぎの一撃ではなく突き上げ。
予想外のそれを完全に避けるにはいささか高度が足りない。
ならどうするか、との思案は短いもの]
っ、と、に!
これだから、『最上級』、はっ!
[こっちの予想も何もかも全部超えてくれるからたまらない。
全部超えて、最高の意味合いで裏切ってくれるから、どうやったって滾るのが止められない]
っせい!
[だからこちらも、同じように返したい、と思うのは自然に流れ──としておきたい。
そんなんだから怒られる、というのもわかっているが、今、この瞬間にはひたすら無視して。
突き上げてきた石突を無理やり蹴り飛ばして勢いを重ねる。
伝わる衝撃が先ほど一撃もらった辺りにじん、と響いた気がしたが、それは抑えて。
蹴りの勢いを生かして更に高く跳びつつ、柄を両手でしっかと握り。
繰り出すのは上方から、勢いをつけた斬り下ろし。*]
[おでこへの口づけがくすぐったくて、くすくすと笑みを零す。
最初の頃は恥ずかしくて慌ててしまっていたのに、
今ではすっかり?自然体だ。
…でも慣れても、嬉しい。
何度だって、うれしい。
だから甘えるように腕を伸ばした。
袖のまくれた剥き出しの肌で抱く愛しいぬくもりが、
今日一日の活力を与えてくれる。]
[しばらくして。ゲルトは不思議な話をし始めた。]
…へえ? 夢、ね。
気になるな。聞かせてくれるかい?
ふふっ。
案外、夢のようで夢でなかったりしてね──…
[マグカップをふたつ、用意して。淹れたての珈琲を注ぐ。
その片方をゲルトの前に置いてから、
のんびり夢の話に耳を傾けるのだった**]
[互いの息が合うこの感覚は、並の奴相手にあることじゃない。
動いたのはきっと、どちらが先でもない。>>+29
薙ぎ切りのフェイントに反応して跳んだ相手を、下から突く。
必中の形をひっくり返すなど、まず無理だろう。
その無理を、軽々とやってのける奴が、ここにいた。>>+31
身体が熱くなる。
これだからたまらない。]
ふっ、
[短く息を吐き、得物を蹴られた衝撃を押さえこむ。
振り仰げば上から雪崩れ落ちるように太刀が降る。
下手に受ければ、鋼でも両断する刃だ。
どうする、と思うより先に、どうしようもなく獰猛で楽しげな笑みが浮かぶ。]
おおおおっ!!
[肚の底から吼えて、斧槍を頭上に掲げた。
降ってくる刃に柄の中央を合わせ、押し込むのではなく柔らかく引く。
ぎりぎりまで威力を殺し両断されるのを避けながら、横へ押し倒す向きに力を加えた。
ついに耐えかねて柄が断たれるのと同時に、右手を半身の柄ごと相手に叩きつけ、地面に倒すのを狙う。
止めきれなかった刃は身体を捻ってできる限り避けたが、左肩から胸板まで長々と線が一本刻まれた。*]
ちょっ……!
[弾かれる、と思ったら逆に引かれた。
思わぬ流れにはしばみ色を見開くは一瞬、そしてその刹那に変わった力の向きへの対処は僅かに遅れる。
手に伝わるのは、断ち切る感触。
その後の掠める手応えを確りと認識するより先、気迫と一撃とが叩きつけられて]
……ったぁ……。
やぁっぱ、効きますなぁ……。
その重さだけは、オレにゃどーにも出せませんわ。
[地につけられた風は、は、とひとつ息を吐く。
通ったダメージでかいなぁ、骨はぎり無事かなぁとか。
そんな事を考えながらも、表情も口調もごくごく軽い。*]
―ある商会の一幕ー
この阿呆が!
[ごつん。と拳骨を落とした]
あのな、賄賂とか贈って、その地の上位者に快く思ってもらう。っていうのはいい。
だがなんでそこで止まるんだよ!
そこに新しい商売があるだろうが!
という感じから始まったのが今回のことだ。
[ほどほど定例になりつつある報告を兼ねた勉強会染みたものだ。何事も経験である]
どうせ賄賂でもなんでも贈るならそれも最大限利用したほうがいいってことだ。特にだ、影響力がある人物にはな。
例えば今回の場所であがった貴族。実はその奥方の友人が大層ファッションや新しいもの好きなんだ。
さて、そんな流行の水先案内人。のとこにお茶会だのパーティーだのに身に着けていく、髪飾り、ドレス、香水。それがいいものだったら?斬新なものだったら?確実に目に留まる。そこに目をつけなきゃならん。
[まあそこは職人や、あるいは他支店などに協力を仰ぐことが必要だ。わかるな?と一人一人を見ていく]
当然品質とかには注意しないといかん。ちゃんと気に入って使ってもらわないといかないからな。……まあそこはあれだな。俺の相棒にたのめ。パパから色々もらってそういうのに凝ってるからな。
[副官であったり、ちょっと色々込み入った関係の鎌っ子を口にするときは少しだけ困ったような笑みが漏れる]
そうして目を引いて、よさが伝われば…「ああ、あの人がいうんだから間違いないな。」「あの人が使うのだから私も使おう。」と後に続くやつがでてくる
…デザインだとか発想はあっても、どうせ真似されるんだ。そうなるとただの価格勝負になる。だったら事前にこういう付加価値をつけておかないとだめだってことだ。
[付加価値について説明する。拳骨を受けていたやつは顔を暗くさせているが、それ以上いったところで何も変わらない]
済んだことを悔いても仕方ないし金にならない。まだ挽回できるし学習したほうが金になるんだからある程度反省したら次に目を向けろよ。まだまだ俺たちは儲けるんだからな。ウッシッシッシッシ!
[拳骨落とした商会員にいる。あれだな、頭を叩いたら次はなでなでだ]
例えば、教会があるだろ…〇〇教だ。単なる水をありがたい聖水として売るっていうなかなか感心した集団だ。そこと△△商店が繋がっている。だから信徒はよくあそこの商店を利用する。商店の旦那が敬虔な信徒?金の信徒の間違いだ…ってことさ。
[他にもと、ついこの間>>+10ジークへと送った贈り物もそういう類であり、どれかの品は、ジークムント御用達とか。ジークムントが選んで施療院にいきわたらせようとした。だとか。タチアナ様御用達とか。いう付加価値をつけたりした。そういう商品は他店より売上を一歩リードしてることだろう。
そんな例をあげたり今後の展望なども説明していった**]
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