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― 天上宮・庭園 ―
皆様にご迷惑をかけぬように。
周りの、特に朱雀様の指示はしっかりと聞きなさい。
それから――力に見合わぬ危険には飛び込まない、無理と思えばすぐ引き返すこと。
[庭園での別れ際。
青年は相変わらずの口調で、滔々と言い付けを述べていく。
ただし最後の一言だけは、深く実感の籠もった口調であった**]
[ 伝わるのは、変わらぬ信と、力強さ ]
承知。そちらは任せたぞ。
[ 短き中に籠められた想いを確りと受け取り、天上宮を巡る水気を通して、同じ信を返した ]
― 天上宮 ―
[クリフたちと別れた後、城下の数か所を巡り、あれこれと仕事を片付けて。
天上宮へと戻った頃には、既に討伐隊は出立していた]
……ま、我らが主であれば、案ずることもない、か。
蒼龍殿がついておられるのであれば、なおの事。
[二神の戦場での在り方は、様々な逸話にて聞き及んでいる。
故に、そこを案ずる必要はない、と判じていた]
こちらの護りには、要たる方も来られているようだし……一先ずは、警戒を怠らぬようにしておくべきか。
[遠き陰気とは異なる、天上宮近くにわき立った陰の気は感じてはいる。
なれば、そちらから流れ込むものを討つのが己が務めか、と。
そんな事を思いつつ、足を向けるは物見の楼閣。
空を、それに近く在れる場所を好むのは、幼い頃から変わらぬ気質。*]
では、私は地を受け持つとしよう。
[ 空の護りは任せたと、伝えることすらせぬままに ]
『水霊招来...』
[ 言の葉に乗せて放たれた神気に、元より清浄な天上宮の水気が応じてさざめく ]
『地脈同気...... 護法水陣......』
[ 地に遍く走る地脈の金気に沿うように、水の結界を張り巡らせる。それは、同じ天上宮の護りに霊亀神の護り手が残っている事も見越してのこと。
対なる二神の神気合わされば、地の護りは鉄壁。そして、地に集中した神気を感じれば、言葉では伝えなかった空の守護者への信は、自ずと伝わろうか* ]
― 天上宮・楼閣 ―
[似た者主従、と思われている>>+5事など知る由もなく。
楼閣の上で空見上げつつ、巡らせる思いは数多。
それでも、今は己がなすべき事──天上宮の護りを第一に、と考えてはいるのだが]
……この鎮めが終われば、少しは、安定するか、ね。
[そうあってほしい、と願うのは、僅かばかりの時が欲しいから。
主の復活までは、と自らに戒めていた事をなすための]
……ん?
[そんな思考を途切れさせたのは、広がる水気。>>+6
金気に沿うよにかけるそれが意味するものは]
……地の護りは万全……と、なれば。
[己が務めは、と。
言葉として向けられずとも、そこに至るは容易い。
す、と翳した手に火気が集い、形作られるのは身の丈ほどの大太刀。
朱雀神が復活した後、その宝具たる剣は返還した。
今、手にしているのは朱雀神より新たに下賜されしもの。
それを手に、呼吸整えて]
……朱红的火焰猛烈燃烧。
(朱の火炎、燃え盛れ。)
[言霊紡ぎ、掻き立てるのは内なる焔。
それに伴い強まる火気は、空へと向く。
空の護りは、己が太刀と翼で、と。
言葉にする事こそないものの、そこにあるのは北の護り手への強き信。*]
― 天上宮 ―
『行ったか』
はい……。
[討伐隊が出立した後。
霊亀神と、それを身に宿す護り手は、天上宮にて言葉を交わしていた]
『心配そうだな。
あれが其方の手許を離れるのは初めてか』
ええ。
――しかし、共に在られる方々を思えば、よき初陣となることでしょう。
[その一言に、内より頷く気配がある]
『宮にほど近い所にも、陰気の高まりがある。
我らもまずは、この地の護りを固めねば。
……あれらが安心して帰還出来るようにするためにもな』
はい!
[大祭の後より今までの間、護り手の許にあった剣は、今は次代の手に渡されている。
故にかつて、護り手に任じられたばかりの頃手にしていた剣を抜き、地へ軽く突き立てる]
『――地脈霊起』
[宣と共に、地の奥にある金気が脈動し、妖魔にこの地へ近付くを厭わせる結界を生じさせる。
それに重なるは、同じく地の護りを受け持つ玄武神の水陣>>+6]
『天の護りへ向かうは……あの者か』
[高き場所より感じる焔の気>>+9に、先程言葉を交わした朱雀の護り手を思い出す。
次代の背を押すかのような言葉に、霊亀神も言葉を発することはなくとも、感謝の念を示した。
そして同時に湧き上がるのは、自らもそうであらねばという決意]
『さて、新たなる護り手の門出に、我らの手本。
示してやらねばな』
[静かだが力強き霊亀神の言葉に、護り手も頷き、金気帯びる剣を構えた*]
― 天上宮・楼閣 ―
[水気に重なる金気。>>+11
二種の力が重なり織りなす強き力は、地の護りは万端、と重ねて伝えるが如く、心強いもの]
……これは益々、不覚を取るわけにはいかない、な……。
[く、と口の端掠めるは、笑み。
今は代行者としての任は解かれてはいるものの、長く神力を宿した身として無様な所は晒せぬ、と。
ふと、過るのはそんな思い]
……そうでなくとも、護りを託されたからには。
きっちり務め、果たさにゃならんから、な。
[そして何より、天の護りを託された、と言う自負もあるから。
空を見据える瞳には、惑う色は全くない。*]
...どこまで似た者主従なのだかな...
[ 近くは、天上宮の空に煌めくごとくに燃え上がる火気、離れては、陰気の沸き上がった地に、その陰気を抑え込み更に灼き尽くさんばかりの火気。
相前後して伝わる対極の神気に、呆れたように呟きながら、玄武神は唇に笑みを佩く ]
[ 霧の平原で蜃と対峙している、その火気の主の一方と、同行している朋友が、己が神将の行動に、同じような感慨を抱いているなどとは、さすがに思ってもいなかった* ]
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