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― 回想・お風呂の後 ―
2人の気持ちが1つ…。
あっ、そうかも!?
[>>200湯船でうりうりされつつも、ゲルトの言葉を聞けば、
ああ、そう言う意味だったのかと。なんてことはない健全な意味だった事に気がついて余計に赤くなる。]
そうだね! きっとレトなら知ってる気がする!
[特に根拠は無いが、幼馴染みでもあるゲルトが聞けば教えてくれるかも知れないと思った。
そのあとは頭と身体を洗い、もしかしたらゲルトと洗いっこなんかもしたかも知れない。
風呂から上がれば、ぽかぽかに温まって。
若い茹でうさぎはそのまま大人達におやすみなさいの挨拶をしてから、ベッドに潜り込んだ。*]
― 翌朝〜現在 ―
[たらふく美味しいものを食べて、お風呂で温まって。
たっぷりと睡眠をとった若うさぎは誰よりも早く起きた。
夢で異国のむかし話を見たせいか、妙におにぎりを食べたくなって、
一度家に戻り、ご飯を炊き、小さなおにぎりをいくつも握ってバスケットに詰める。]
どうせならハズレも入れちゃえ!
[いくつかハズレ(卵焼き、くまさんグミ、チョコレート、いちごジャム)の混じったロシアンおにぎりを下げて、再びローゼンハイムの小屋を目指す。
が――]
あっ!
[ローゼンハイム宅の裏手に続く近道をしたところ、おにぎりの1つがバスケットから転がり落ちてしまった。]
待って、待って〜!
[待てと言われて待つ、おにぎりなどいない。
夢で見たお話しのように、まるで導かれるように、誘われるかのように。
ころころと転がるおにぎりを追いかけて、ころころと穴蔵へと転がり込む。]
捕まえた〜♪
[お話しのように、ねずみさん達が迎えてくれるわけでもなく。
ほらあなの中でやっと逃げたおにぎりを捕獲し、一安心したところで引き返し始めるが、
いっこうに出口らしき光りが見えない。
おまけに外の匂いも薄く、なんだか嫌な予感にかられる。]
あれ〜?
出口ないっ!?
[そこまで深くもぐっただろうか、と考えるも、
それにしたって道に迷うほど複雑な枝道が掘られているわけでもなかった。]
(……まさか、入り口を塞がれた?)
[もしかしたら、何か偶然の事故が起きて、何かが入り口を塞いでしまったのかも知れない。]
― ほらあな ―
[どれほど時間が経ったのか分からない頃、1人で膝を抱え、暖を取るように丸くなる。
出口をめざしたはいいものの、初めて入った洞穴は構造がよくわからない。
>>59どこか遠くで笛の音が聞こえたような気がしたが、それもすぐに聞こえなくなってしまった。]
ローさんにもらったチューリップ、大丈夫かな…。
[みんなは今頃キャベツ祭の続きをしているだろうか。
まとまって生けられた色鮮やかなチューリップは、まるでお祭りを楽しんでいる大人達のようで。
一輪だけ牛乳瓶に生けられ、離れて咲くピンクのチューリップは、
まるでみんなとは離れた場所にいる、今の自分とそっくりだと思った。]
ローさん、来てくれたの?
[見知った顔に安心し、探して助けに来てくれたものだと思いこみ。
ろくに警戒もせずにロー・シェンの元へと近づいていく。]
え…?
ロー…さん…?
[しかし、近くに寄れば。
やっと彼がいつもとは違う様子なのだと、知れたか。
すでに手を伸ばせば届く距離で、口角から覗く牙が見える。]
え……えと、おにぎり食べる?
[>>*3「旨そうな」と言ったローにおにぎりの1つを恐る恐る差し出すが、続く「うさぎの匂い」という言葉は聞こえなかった事にしたい。
だって優しい彼が"おおかみさん"だなんて、信じられない。
――信じたくない。]
あの…、
ローさんも、気をつけてね…?
一晩くらい耐えられるから、あんまり1人で出歩いちゃダメだよ?
[もう大人だし、彼が身長も体格もずっと優れているのは見て分かることだけれど。
それでも正体の分からない狼がいるならば、彼だっていつ襲われるかわからない。]
えっと…じゃあ、いってらっしゃい?
[こういう時に適切な言葉かわからないが、ここで見送る立場上、悩んだ末に選んだ言葉をかける。]
…気をつけてね?
[具体的にどう気をつければいいか何てわからなかったけれど、そう微笑んで。
彼が拒否しなければ、そっと頬にキスを落としただろう。]
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