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え?
今から……?
[急なことに思わず聞き返してしまうが、糸口が掴めたならすぐに追わなければ、二度と顔を合わせる機会はないかもしれない]
……なー、フレイ。
俺、やっぱり、甘いかな。
[邂逅の時の後、帰途につきつつ。
声を上げる事で他者を寄せたくなかったから、思う所は意識へ落ちる]
先々考えれば……ってのは、頭の隅にはあって。
でも、やっぱりそっちは選べなかった。
死んだら終わり、っていうのが、どうしても頭から抜けなくて、さ。
……壊しちまうのは簡単で、でも、なくしたものを取り戻すのは難しいって。
そんな風に考えたら……単純な手、選びたくなくて……それで、こーなって。
勿論、自分で考えて、それで選んだ道だから。
後悔とかは、ないんだけど、さ。
なんていうか、こう……うん。
先々考えると、やっぱ甘いのかなあ、って。
[どう思う? と。
問いかける声音の響きは、やや、情けないもの。*]
[リヒャルトらが去って行った後、岩陰からゆっくりと立ち上がる。
少しは動けるようになっていた。とても万全とは言いがたいが。]
ブラト。私を帝都に連れて行ってくれ。
伝令より先に帝都に行かないと。
[何よりも、自分の敗北が伝わる前に行く必要がある。
事実が知られて騒動になる前に、事を為し終えなければ。
自分が皇帝の座に居続ける選択肢は無い。
民も兵も、それを許さないだろう。
帝国は乱れるだろうが、知ったことか。]
ウルとアプルトンを確保して国外に脱出する。
ついでに、当面の資金もあるといい。
帝城におまえが懇意にしている庭師がいただろう?
あれもつれていこう。
信頼できる部下に接触できればいいが、時間に余裕がないな。
今は、おまえひとりがいてくれれば良い。
[
[帝国の二人と別れた帰途。
声なき声>>=9に語り掛けられ、意識のみをそちらへ向ける]
そう……だね。
あの人たちの中にある魔法への憎しみは、とても根深いものだから……。
言葉や時間で解決できるものじゃないし、その時が来れば、平和なままでは終われない……とも、思う。
[禍根を断つべきという考え方は、十分に理解できるものだった。
とはいえ自身も恐らくは、その道を選ばないだろうとは思うけれど。
やや情けない声での問い掛け>>=10を受けて、少し考える間を置いた後、自らの意思を伝える]
でも、ただ甘い、というのとは違うと思う。
目の前の決断から逃げたんじゃなくて、将来どうなるかも含めた上で決めたこと、だろうから。
[考え、後悔のない道を選んだというならそういうことだろうと受け止めて]
……根っこの考え方が変わることはなくても、人と人との関係は、変わっていくものだと思う。
少なくとも私たちは、呪歌を持たない人たちの恨みを、彼らがその果てに何をしようとしたかを知っている。
だから……ね。
これは、私たちがこれから何を為すかを、見せるためのチャンスなんじゃないかな、って。
[その結果皇帝が改心するとまでは、さすがに期待していない。
在るのは再びの、力と力のぶつかり合いかもしれないけれど。
それでも、その時の自分たちは、きっと新しい強さを手に入れているだろう、と思う]
――甘いのは、私も同じだよ。
だからこのことは、一緒に背負わせて。
[どんな結果であれ、自身はリヒャルトを支持すると。
最後にそんな思いを伝えて、街のざわめきの中へ足を踏み込んでいく*]
[明確に言葉にしなかった『先々』の意味は、正しく伝わっていたようで。
返される予想>>=11は、自分の内にあるのと同じ物]
……だよなぁ……。
[ぽつ、と落とした後に投げた問いかけ。
それに、答えが返るまでは間が開いた。
それでも、答えを急かす事はなく。
紡がれる答え>>=12、フレデリカの考えを黙って聞いた]
……ん。
[最初に返されたのは、肯定。
それだけでも、だいぶ気は鎮まって]
人と人の関係は変わる……か。
確かに、そーだな。
これから俺たちが作り出すもの、築いてくもの。
それを見せる事で、変化が訪れるのかも知れない……いや。
変化させてやるくらいの気概で行けばいい、か。
[そんな簡単に訪れるようなものではないだろうけれど、今は。
そう、思い定める事で、先へ進む事への迷いを打ち払う]
……少なくとも、腑抜けてたらそれだけで笑われるの目に見えてるからなぁ。
[向けられた言葉>>115を思い返しつつ、軽い口調で紡いで]
……うん。
ありがとな、フレイ。
[一緒に背負う、と。>>=13
そう、言ってくれる存在があるという事。
ここにいたるまでに何度も感じていた、絆の先のかけがえなさを改めて感じ取りつつ。
感謝紡ぐ声には、先にはなかった力が確り、宿っていた。**]
ええ、迅速に。
換金性の高い宝石は、こういうときのためにも収集の意味があるのです。
貴族のたしなみといったところですか。
それに、学園時代のおかげで、生活力とか商才も備わっているんですよ、私。
ここからの道行、お任せください、陛下。
[ ファミルが生きていて、世界に挑戦する意欲を抱きつづけていて、共にいようと言ってくれる。
それだけで何も怖くはない。]
ところで、陛下、と呼ぶと、いらぬ耳目を集めてしまう危険がありますね。
これからは絆の声でだけ、そう呼びましょう。
前にもお話ししたとおり、私の使う「陛下」と他の者が口にする「陛下」では、ニュアンスが異なるのです。
奴隷がいう「旦那様」と妻が呼びかける「旦那様」が別物であるのと同様に。
そこところ、しっかり聞き分けてください。
── 私の陛下。
[お任せくださいと言うきょうだいの心強さよ。
ごく幼い頃から研究所と軍にいた自分にとっては、市井は未知の場所だ。
きっと今まで以上に彼に頼ることになるのだろうと思うと、なぜだか少し面白い気がした。]
おまえの生活力に期待する。
私一人では、きっと何もできないよ。
[戦うことしか知らなかった自分だ。
この先、なにが待っているのか見当も付かない。
けれども、何があろうとも切り抜けていけるだろう。]
[呼び名の提案には、否などない。
彼の独占欲は、くすぐったいくらいだ。]
その呼び方には、おまえの嬉しいが籠もっているから。
好きだよ。
[絆で結ばれた彼だけが、私の世界に色をもたらす。
それは今も、これからも変わらないだろう。
他の者とのニュアンスの違いを感じるために、また「陛下」になるのも悪くないなと思うのだった。*]
― 逃避行 ―
[デメララ近郊を離れ、帝都へ向かう道中は容易なものではなかったが、ドロシーの献身でどうにか切り抜けた。
捜索隊の目をかいくぐり、小部隊で帝都に急行している者を口封じをかねて襲い、当面の物資(と服)を得る。
帝都に到着した後も、自分が城に行くのはあまりにも不自然だからと、ドロシーを使いに出した形ですべてを任せたのだ。]
おまえがいてくれてよかった。
[首尾良く目的のものを手に入れて戻ってきた彼へ、自然と感謝の言葉が零れた。]
[帝都を離れ、国境を越え、ようやく落ち着ける場所まで来たところで、きょうだいに一つ、頼み事をした。]
私の胸の傷をえぐり取ってほしい。
[学長の手による魔法の傷は、今も胸にある。
リヒャルトが訪れた時も、そこが疼いていた。
こんなものを残しておいては、かならず禍根になる。
いずれ消えるかもしれないが、可能性に賭けるのは危険だ。
こんなことを頼めるのは、彼だけだった。*]
フレイ、まだ、起きてるか?
起きてるなら、ちょっと出て来いよ、空、すげー、綺麗だぜ?
[妙にはしゃいだような響きの声。
未だ生きる地を隔てていた幼い頃や、学園に来てからも、空が綺麗に見えるとこうやって外出を促していた。
学園に来てからは、後から寮長や教師に怒られるのまでセットだったりしたけれど。*]
― 逃避行 ―
[ ちなみに、逃亡生活でも、女装を止める気はない。
絹が綿や毛織物になるのは構わななかった。
素材を工夫しておしゃれすればいいだけのことだ。]
楽しいですよ、あなたが褒めてくださるから。
[ 奇襲も略奪も、同様に楽しんでやっている。
ファミルの指揮を受けられるのだ、楽しくなかろうはずがない。]
[ 胸の呪紋を抉ってくれと言われたときには、さすがに唇を引き結んだ。]
…そうですね、残すなら私の手でつけた傷であるべきです。
[ 少しずつ肉を削ぐような真似はしない。
ウルをきっちり効かせた後、ファミルに大胆な外科手術を執行する。
彼が動けるようになるまで、また背負って移動するのも悪くない。*]
[自室での休息の時間。
薄明りで本を読んでいたところに、声なき声が届く>>=17。
そこに乗っているのは、妙にはしゃいだような響き]
空……?
うん、すぐに行くね……!
[離れている間も、学園都市の中で別々の寮にいる時も、空が綺麗な日はこんな風に声を掛けてくれたことを思い出す。
そうして見上げるのが同じ空だと思うと、なんだか嬉しかった]
リト。
そっちの、近くに行ってもいい……?
[そう、呼び掛けるような声を向ける。
同じ空を、同じ場所で眺めたいという願い込めて*]
[すぐに行くね、と返る声は以前と変わらない響きを帯びる。>>=18
それは同時に、以前と同じもの――同じ場所にいなくても、同じ風景を共有している、という嬉しさを感じさせるもの]
ん?
ああ……そーだな。
一緒に見るのも、悪くないよな。
[近くに行ってもいいか、という問いかけ。>>=19
拒む理由はなく、返すのは是の言葉]
― 逃避行 ―
[衣服が自由に手に入らない状況になっても、ドロシーは着飾ることをやめなかった。
絹が綿になっても、宝石がガラス玉になっても、楽しそうに身を装っている。
洋服のことはよくわからないけれど、彼が楽しそうなのが嬉しい。
どうしても欲しいものがあれば"調達"すれば良い。
それは多分、共通認識だ。]
[この体を傷つけるよう頼んだ時の彼は、さすがに嬉しそうでは無かったが、やはり彼に頼んで良かったと思う。
魔法の力で付けられた傷跡は、自分の失態を思い知らされるばかりだった。
けれども今、彼の手でつけられた傷は、彼との血のつながりをまたひとつ深くしたものだ。
ウルを飲んでいてさえひどく消耗する施術だったけれど、動けない間はまた彼の背に身を預けるのも悪くない。*]
……一緒に、いてほしいんだ。
フレイに、ずっと。
[肝心の部分がこちらに落ちたのは、まあ。
気質的に仕方なし、かも知れない。*]
……ありがとう。
私も、リトとずっと一緒にいたい。
―― 一緒に、いてください。
[音よりももっと深くに響く声>>=21を、受け止めて。
自分からも改めて、願いの形で返す]
[その想いは自分自身も同じだと、示すように*]
[紡いだ願いは受け止められ。
そうして、返されるのは、同じ願い。>>=22
直接響きあうが故に、その想いは深く、響いて]
……うん。
一緒にいる。
……絶対に手、離さない、から。
[歌うように誓うように、そう、告げた後]
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