情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新
"救う"の中身はわかんねえ。
どうすれば救うになるのか、なにから救えばいいのかもわかんねえ。
けど、あいつを一人にしちゃダメだって気はする。
なんかよくわかんねえけど、引っ張り出してやんなきゃだめだって、気がする。
[難しく考え込む顔が、ふと崩れる。]
あいつ、俺の親父かもしれねーしさ。
だとしたら、俺もあいつを助けてやりてーんだよ。
馬鹿なことすんな、って、ぶん殴ってさ。
もうそれで収まりがつくもんじゃねえのはわかってる。
けど、俺にもっと力があったら、あんな風にはなってなかったかもな、なんて思うとさ。
……いや、悪い。
なんでもない。忘れてくれ。
[ぽつ、と零しかけた言葉を、首を振って打ち消した*]
だーれが単純だ、このばか。
俺だって別に噛みゃしねーよ!
許してやるとか偉そうに言ってんじゃねーよ!
くっそ。おまえなんか鉄面皮で十分だ!
[がうがう。
噛みつくような勢いで言い募ってみるけれど]
くそーっ。
ぱーかばーか。シェルティのばーか。
[いたずらに引っかかった気がして悔しいのと、
なんか照れくさくて嬉しいのが混ざって、
すっかり子供じみた反応になってしまった。*]
ああ。
[其々に考え、正解を求めるべきなのだろう。
思考の邪魔をすまいと口を閉ざす傍らから、声が飛んだ>>=45
己の口にした言葉に、肯定を返す。
そうして、続くヤコブの言葉に耳を傾けた]
… 孤独。
[ぽつ。と、零す。彼の話>>=46に浮かんだ言葉だ。
同時にヤコブが何故鍵に選ばれたのかも、分かった気がした。
彼はいつだって独りに逃げ込むことをしない。
喚いてもあがいても、人の手を共に掴んで前へ進もうとする]
ヤコブ、自惚れるなよ。
お前一人の力が足りるかどうかで、
人の行く末など変わりはしない。
[背負い込むな、と。いつもの表現で告げ、]
道を選ぶのはいつだって最後は───己だ。
[微かに笑むような気配で、低く落とす]
お前はお前のやり方でいい。
間違っちゃいない…それがお前の道ならば。
悩むな。
お前の頭じゃ、どうせ大した答えは出て来ない。
[ふんと鼻先で笑う調子で続けてみせて]
俺は、やっぱり心情的にはテオドールを救うってのは難しいかなって思うところもある。
あいつのせいで犠牲になった人がいる以上はさ……。
でも、ただあいつを倒すだけじゃめでたしめでたしにならないのかなってのも思ってた。
ソマリアラン様が昔教えてくれた歌みたいに。
ん、なんか意見ってほどじゃないかな。
ヤコブの話を聞いて、俺も……ヤコブと似たようなことを思っていたんだ。
門を閉じてめでたしで終わりたければ、テオドールを救わないといけないのかもって。
それが、イングリッド・ミランの望みと同じなのかだとか。
生命を救うことに繋がるのかは、結局テオドールと会ってみないとわからなそうなんだけどさ。
……なんか最近のおまえ、アランみたいなこと言うよな。
一言よけーだけど!
[シェットラントに、がう、と噛みついてみせて]
まー、そーだよな。
あの野郎1人救われても、納得いかねえ連中はいっぱいいるさ。
あいつさえいなければ… 、って。
[ひとつ、重い息が挟まった。]
けど、だからぶん殴って終わりってわけにはいかねーのかもな。
結局、最後はそれか。
会ってみなけりゃわかんねーってやつ。
考えてみりゃ俺たち、あいつのことほとんど知らねーもんな。
[本当に昔の王だったらどうするのか、とちらりと思うが]
考えてもらちが明かねーなら、しかたねえ。
直接ぶつかっていきゃいいか。
[つまるところの結論は、それだった*]
[かつて、自分と親しく言葉交わしたのは一人の少女。
彼女のことを、大切に思った。…本当に大切に思った。
嬉しかった。
気兼ねなく笑いあえる、その関係が。
彼らは知るまい。
この短い時に交わした幾つもの会話、
ふざけたような言葉たちの一つ一つが。
いつしか、青年の大切なものとなりはじめていたことなど]
ヤコブ、ポータルが───開く。
[苦痛の中で発せられた言葉は、ごく短い。
イメージを描き、投げつける。
何がどれほど成功するかしているかなど、確かめている余裕はない]
… 石を、使え。
シュテルン、
────あとは、お前に任せた。
[いつかヤコブの無茶を諫めたと同じ言葉、同じ調子で。
僅かに笑うような気配と共に、言葉を投げた]
[続く言葉のそっけなさに、心がざわつく。
なんだ無事だったのかと笑いたいのに、できない。]
っ、 わかった!
石を使えばいいんだな?
[答えてから、はっとして息を呑んだ。]
そんな……!
そんなこと、言わないで下さい!
[あの時は簡単に任せて欲しいといえた。
だけど、悲鳴のようなものの後では、同じ言葉はすぐには返せない]
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新