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ちょっとした予定違いがあってね。
アルビン君は外にいるよ。
ああ、お土産持ってきたから。
[それだけを告げてぽんと獲物を渡せば、気付かれぬよう足早に自分の部屋へと消えていった。]
[オットーの声を聞いて飛び起きるものの、お土産を渡された途端目をぱちくりさせる。]
外?
[アルビンの左腕を見て首を傾げた。一体何があったのか、問いかける前に同胞はその場を去ってしまう。]
オットー、今夜はどんな演出をしたんだ?
[わけが分からなかったので、思わず呼びかける。
さて返事はどうだったか。*]
何、簡単な事さ。
彼の名前が忘れずに刻まれるよう記憶に残る形にしただけさ。
今度こそ、文字通りの芸術にね。
[どこまでも身勝手で、高慢で、それでいて悪意がない。
それが名誉な事であると、本気で信じているから。]
芸術であるか。オットーがそういうなら、さぞ美しいものができるであろう。
ならば、我も明日アルビンを発見する瞬間を楽しみにしている。新鮮な驚きを得るならば、初回を大切にせねば、な。
[何が起きるか分からない方が良いと、そこで質問はやめた。*]
アルビンを発見した!いや、あれは実に驚嘆すべき芸術であった。
人狼史上に語り継いでいきたい記念品だと言える。できれば前回の100年よりも長く。
[最初の衝撃が去ったあとで、同胞に感激したと感想を囁く。
悲鳴が聞こえていたために、発見したと既に伝わっているだろうが。獣は自分の声が聞こえていたかどうか判別できないし、ちゃんと誉めることを忘れなかった。]
その素晴らしい演出の能力を是非見習いたいものだが、我にとってあのような発想は難しいものであるな。
尤も、別々の人狼が交互に襲撃を行っていると思われているから、このままの方向性を貫いた方がよいかもしれぬ。
[獣の意識が表に出ているので、オットーの好意にマイナスの感情を向けるどころか、楽しそうにはしゃいでいるのだった。*]
それから、お礼を口にするのが大変遅くなったのであるが。
アルビンの左腕を持ってきてくれて感謝する。
大変美味しかった。
[二日ぶりの食事をテイクアウトしてくれて嬉しいと添えた。*]
なっ、なん、なんで、オットー、がう、うらなわれ……
フリーデル、うた、うたがっ、てたの、か?
まさか。
[予想しない結果に、物凄くうろたえている。
言語も崩壊しているし、むしろ”お前が大丈夫か”状態であると言えよう。*]
驚く必要はないさ。
シスターが、誰を占うかが分からないと言ったあの時点で。こうなる懸念はあったからね。
[決して計算通りではないが、ある程度は分かっていた。
だから、今必要なのは。]
落ち着くんだよ、ディーター。
大丈夫さ。危機を乗り越えたのは、100や200じゃないのだから。
想像してごらん? 君は役者さ。それも、拍手喝采を浴びる銀幕スターさ。
決して、心を気取られてはならないよ。
[ここで動揺すれば全ては台無しだ。
決して悟られる事なく静かに、それでいてこちらから動かなくては。
そして心の声を切ったならば、ディーターにも聞こえぬ声で呟く。]
すまない。
……あ、そうか。そうだった。
[オットーの説明>>*8で、驚くほどすーっと落ち着きを取り戻した。
そういえば、昨日フリーデルがそんなことを言っていたじゃないかと思い出し、肩で大きく息をつく。
落ち着くよう忠告を受けて、肩で大きく息をついた。]
取り乱し、まことにすまなかった。おかげで落ち着いた。
[そして、乗り越えた危機は100や200じゃないとの説明に、何だか泣きそうになりながらも、うんうんと頷く。]
[オットーはきっと大丈夫だ。
こんなときに自分が動揺して、足を引っ張ってはならない。
決心を固めた獣は、力強い返事をした。]
そうであるな。我は役者。
獣の素顔に仮面を被らなくては、立派に役目を果たせまい。
ありがとう、そなたのお陰で気を取り直せた。
本当にいつもいつも助けられる。
[オットーの本心には気付けず。”我は精一杯頑張ろう。”とだけ伝え、人間との話し合いに意識を集中させた。*]
過ごせないのさ。僕たちが人狼で、君たちが人間である以上は。
[再びオットーに炎が灯った。
何もかもを、飲み込んでいくかのように。]
先に日常を叩き壊したのは、君たちのほうさ。
だから僕は止まらない。
人間のいない世界、僕たちの理想郷に辿りつくまでは。
[獣は議論の隙間を縫って、オットーへ話しかけた。]
本日の襲撃は、フリーデルが投票されなければヤコブを、残念ながらフリーデルが選ばれなかったらフリーデルにしようと思っておる。
[例え仮定の話であっても、オットーに投票するなんて言えないから、こんな表現を使った。]
今度の襲撃は、許されるなら我に任せて欲しい。そなたは議論に集中してくれ。
あの聖職者二人に責められるのは、シモンが味方に加わったとはいえ大変であろう?我がその立場だったら、既に音を上げているに違いない。
[少し息をためたあと、力強く告げる。]
オットーはよく頑張っていると思う。
我もそれを見て、大いに気が引き締まる。勇気をもらえる。
だから我も、己ができる役目をできるかぎり引き受けたいのだ。そなたのために。
今夜の襲撃は、我々の今後を占う決定的なものになるであろう。
その分選択は難しい、守護の動き方も考えねばならぬしな。
その役割は、我が担う。
表立ってそなたを庇えるほど優秀な頭脳は有しておらぬし、人狼騒動の知識も皆無ではあるが。
だが、我は大切なそなたを支えたいのだ。是非支えさせて欲しい。
[一気に自分の考えを伝えると、ふと表情を緩めた。]
我はいつでもそなたを見守っている。
この先もしも、心細くなったときには、我の顔を思い出してもらえると嬉しい。*
[今の自分が置かれた状況は分かっている。
難しい顔のまま、頷いた。]
頼んだよ、ディーター。
君になら安心して任せられる。
[ありがとう、と笑いかける。
馬鹿め、僕は君が思うほど強くないし、君は君が思うほど弱くはないのさ。
内に秘めた決意は、そんなディーターにすら隠して。]
[笑いかけるオットーへ、了解したと言いながら首を縦に振る。何度も何度も。]
そこまで信用してくれて大変嬉しい。
安心してくれ、我はきっと役目を果たす。
[オットー隠した内心には全然気付けぬまま。
泣きそうになるのを抑えるのに必死だった。]
では、我はしばし目の前で展開されたあれそれや、投票について考える。
ジムゾンにも、考えを聞かせろと言われておるゆえな。
だが用があったら、いや特に何もなくても、話しかけたいときは遠慮なくしてくれ。
いつでも待っている。
[オットーへにっこり笑いかけると、最後は静かな一言で締めくくった。]
では、おのおの抜かりなく。**
ディーター、聞こえるかい?
[ほんのりとした焦りと共に、仲間を呼ぶ。]
シスターを1人になるよう誘き出せはしないだろうか?
夜の話じゃない、今の話さ。10分、いや5分で良いんだ。
限り無く可能性は0に近いけれども、試してみたい事がある。
オットー、どうした?
[仲間の呼びかけに、嬉々として返答する。
しかし意外な内容だったので、驚きと困惑が口調に滲んだ。
それでも、真剣に答える。]
フリーデルを?嗚呼、構わない。
ただ、それを実行するに当たって、場所の指定はあるだろうか?
それによって、どう呼び出すか変わってくるかもしれないし。
厨房なら、そろそろ食事の支度を頼むと言えば、簡単なんだが。
どこでもいい。君が、やりやすい場所で。
ただ、あまり人から聞かれないようにしたいのさ。
[言いながら、今度は自らの心を落ち着かせる。
そうだ、ディーターだって喜んでいる。
だから。]
嗚呼、分かった。
少し待ってくれ。今フリーデルに声をかける。
[オットーが何を考えているか分からないが、5分でいいというなら、大した用事ではないのだろうと勝手に思っている。
しかもオットーは、フリーデルから人狼と言われてしまったのだ。
敵と明らかに分かっている相手と二人きりにはまずなるまい、だから自分に頼んだのだろうと解釈している。*]
[フリーデルとの話を終えた直後、オットーへ囁きかけた。]
フリーデルは裏口に呼び出した。
ここなら人に話を聞かれることはないであろう。
[仲間の役に立てたと信じているので、口調は明るい。]
ディーター!
そこにある彫像で僕の頭を殴れ! 手加減は要らない、思いっきりだ! そして僕を殺せ!
[止めてはいけないんだ。例え何が犠牲になったとしても、死んでも進まなきゃならないんだ!]
生きてくれ。ディーター。
もしも君が生きるのを諦めたのなら、僕は。
地獄の底から蘇ってでも、君に牙を突き立てるからね。
[そう言って、笑うのだった。
鳴り響く鐘の音。
目覚めの音とは裏腹に、意識は遠のき暗闇へと落ちていった。]
さようなら、オットー。
[これがきっと、最後の囁き。]
お前の意志は、俺が引き継ぐ。
[嗚呼、涙が止まらない……。]
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