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[このやり取りを経て、州都に戻ったのはそれから2日後の事。
戻るなり、周囲には散々怒られた。
怒られたけれど、なんだか嬉しかったのを覚えている。
それは、ここに居場所がある、と。
改めて気づいた──気づかせてもらえた事が。
言葉に出来ないくらい、嬉しかった。
だから。
自分は、自分の出来る事を全力でやっていこう、と思った。
支えると言ってくれた友を全力で支えたいから、と。
それはかつて、父から下された命──それを超えて。
自分の意思で選び取った、選択肢。*]
………あ。
[言葉を向けた直後、意識の海に声を零す]
腕、ちゃんと治療した?
さっき動きおかしかったよ。
[落ち着いたことで会ったら言おうと思っていたことを思い出したのだ]
…戦いである以上、怪我するな、なんてことは言わないけど。
引ける時はちゃんと引いて。
肉を斬らせて、なんて方法続けたら、身が持たないよ。
[まだ近くに居るのを良いことに、友の両頬を指先で摘んで引っ張った*]
― 回想/12年前 ―
[余裕が無い時に言葉が端的になってしまうのは、幼い頃からの友の癖だったらしい。
途切れがちに返る声>>=19を聞いて、安堵と理解を声に込めた]
そらと、みずに、たましいを かえす。
そっか…それが、しきたり なんだね。
[友から初めて聞いた、セイガと言う一族のしきたりのこと。
世の中には異なる文化があると、改めて知った瞬間]
[必死で紡いだ言葉は友へと届いた>>=20よう。
再び零れ落ちる言葉>>=21には、頷く気配を返した]
うん、つよいし、かっこよかった。
[友の父の戦う姿は、訓練や稽古の時しか見たことが無いが、その動きは洗練されたもので。
ラモーラルには無い武術であることもあり、良い意味で目立っていた。
友と、彼の父が稽古する姿を目を輝かせて眺めたこともある]
…んっとね。
かって、みとめてもらうのは、もう できない、けど。
でも、
ちゃんと、つづけてたら、
テッドが おしえてもらったこと、わすれずにつづけてたら、
きっと、みとめてくれるよ。
[居なくなってしまっても、見ていてくれると思うから。
目に見えないものであっても、そんな日が来るはずだと、来て欲しいと、願う]
[友の声に明るさが戻る>>=22]
うんっ
[いつも通りになったと分かり、オクタヴィアスは嬉しそうに頷いた。
ひとりじゃない。
それは自分にも当て嵌まること。
この心の繋がりは何にも変えがたい]
[2日後、友が無事に帰って来て>>=23、オクタヴィアスは例に漏れず彼に抱きついた。
笑顔で出迎えて、おかえり、と声をかけた]
[友があちらこちらから怒られていたのには、あわあわとなってしまっていたけど、友はなんだか嬉しそうだった。
その様子がオクタヴィアスは嬉しかった]
[もう大丈夫だと、そう思えたから*]
……え?
[投げ掛けられた問いかけ>>=24に、少し上擦った声が上がる。
やべ、忘れてなかったか、と思ったのはちょっと置いといて]
いや、治療はしたぞ、ちゃんと!?
[自分よりも重症の兵を優先させてたりはしたが]
つか、俺より重症なのに殿やってた旦那の方が問題だろっつー……。
[そんな風に誰かさんを巻き込んでいたら、むに、と頬が引っ張られた。>>=25]
こら、やめ……引っ張んなって!
[なんかこれも昔よくやられたよな、なんて過ったのは一瞬。
懐かしいやら、なんでかこれは避けられないのが情けないやら、色々とぐるぐるとしつつ]
わかった、わーかったから、離せって!
[とてもわかっているように聞こえない主張の後、は、と息を吐いた]
……身ぃ持たねぇのはわかってる。
でも、そうでもしねぇと、見えねぇものがあるんだよ。
[相手が何を思い、そこにいるか。
何を己が芯と定めているか。
戦場においてそれを知るには、全力でぶつかるのが一番の早道で]
全力でぶつかれば、相手も全力で返してくれる……それで、見えるものがある。
何も知らずに、ただ、血を流すだけの刃を振りたくねぇんだよ。
そこだけは、さ。
どうしても、譲れねぇんだ。
……ま、なんだ。
無茶しねぇ、とは、言い切れねぇけど。
無理はしねぇようにするから、そう、怒んな。
[その『無茶』が問題なのもわかってはいるのだが。
今は、こう言うしかできなかった。*]
ダフィ兄様も……あとで言っとく。
[>>=31 あの人はあの人で誤魔化すのが上手い、と。
気付かなかったことに剥れて。
離せ>>=32と言われると抵抗することなく直ぐ離した]
……テッドにそう言う自論があるのは知ってる、けど。
[案ずる色が出てしまうのは仕方の無いこと]
無理もして欲しくないし、無茶もして欲しくないよ。
[言葉も正直に零れ落ちてしまう]
………分かったよ。
その代わり、
ちゃんと、戻ってきてよ?
[>>=34 これ以上はとやかく言わないから。
ただそれだけは約束して欲しいと、そう願う*]
[手が離されると、やれやれ、と息を吐く。
後で言っとく、という言葉>>=35には一つ頷いた]
あー……他が言うより、お前が言う方が効果あるだろーからな。
[五十歩百歩の自分が言ってもあらゆる意味で効かないのはわかるから、さらっとそう言って]
[滲む案ずる色と、零れ落ちた言葉。>>=36
自分を思ってのそれは、真っ直ぐ内へと落ちる。
落ちるからこそ、ちょっと痛い部分もあるのだが、そこは押さえて]
……だーいじょぶだって。
忘れて、ねぇから。
俺は『ここ』にいるって、言ったろ?
[口にするのは、遠いいつかに告げた言葉]
戻って来る場所があるのは、忘れねぇ。
『約束』すっから、んな声だすな。
[願い>>=37に対し、返すのは。
流離い人たる在り方を捨てて選んだ場所を、再び捨てる気はない、という意思を込めた言の葉たち。**]
お前さんの自由さが。
ディーン様…いや。
ダンクラード様と森で出会い、魂響かせあってみせたお前が。
その在りようが、儂は少し羨ましかった。
[告げて、またくつりと笑う。]
……なんだ、その顔は。
儂がいつでも自信満々にでも見えたか?
──── まさか。
そんなことがないことくらい、お前にも分かるだろう。
…若いもんが思うほど、年は大きな助けにはならんことをな。
[そうだろう、と。
自分よりは若い、けれど年重ねてある弟分に目を眇める。
口元には淡く笑み湛えたまま、つと視線を逸らして]
マーティ、
… もうじきだ。
[視線は手にしたジョッキへと向けられた。
薄暗い光弾くそれに何を見るのか、じっとそれを見つめて軽く宙へと掲げ]
もうじき、儂らの夢が叶う。
我らの夢が───…
…──── 現実になる。
[それは若き主を指すのだと、弟分には通じるだろう。
彼が、自分が、男らが心捧げる若き狼が。
遂にしなやかに力強く、この大地へと吼え声をあげる。
その姿を見ることが、───追うことが、自分たちの夢だった。
弟分へと聞いたことはない。
けれどそうだろうと、語る視線のみは再び彼へと流れ]
なあ、マーティ。約束しようではないか。
我らはこれから命賭ける勝負へ赴く。
未来の為に。ラモーラルの為に。
…ダンクラード様の為に。
愉快な勝負じゃないか。なあ?
だから約束しようじゃないか兄弟。
我ら───…どちらが欠けようと落ちようと、
いや、二人ながらに力振るいて、この大地に尽きようとも、
嘆くことはない。
…───共に、力振るえたこと。
駆け抜けたことを、祝おうじゃないか。……なあ?
[酒傾けながら語った言葉に、マーティンはどう答えたか。
その夜は強かに飲んだ。愉快な、とても愉快な酒だった*]
儂の誇りは貴方ですぞ。
ダンクラード様、
… よう、大きくなりなされた。
[心からの誇らしさと喜びと。
それを直接、心に響かせ。]
― 夜:キュベルドンの森 (回想) ―
[直接心響かせる言葉。>>*46
チャールズを案じる無防備な心に、それは案外大きく響き]
…ば、馬鹿。
───おまえの、おかげだ。
[口ごもるように、不器用に、
"父親"への感謝を紡いだ]*
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