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[意識を正面の男に戻す。
飄々とした言動とは裏腹に、垣間見せる実力は相当なものだ。]
そなたの本気、見てみたいものだな!
[滾る>>*25などという言葉に答え、声と得物とを同時に叩きつける。
高揚を覚えるのはこちらも同じだ。
鍛錬ではなく実戦で力を解放する喜びを全身に感じている。]
[迎え撃つ長柄の一撃は重い。>>*26
こちらのスピードと相まって、右手に伝わる衝撃は相当なものだ。
とても片手では支えきれない、とは予想していた。
互いの武器がぶつかり合った瞬間に、天命石に呼びかける。
槍を形成していた氷が、とろりと溶けて砕けた。
過剰な衝撃が、氷の残骸と共に散る。
外側を失った鞭が改めて長柄と噛み合う。
やや体勢が流れたものの、さらに間合いを詰め、相手の鳩尾を狙って左手でコンパクトな突きを繰り出した。**]
[周囲に満ちる水の気配>>*27に驚きはない。
種がわかればそのようになるのは必然の流れだ。自身は熱をもって、霧により隠れる妨害するのみであるが、それも効果的に狙ったわけではない]
そうすると二日後に筋肉痛が起きるのですよね。
[年齢による悲しい現実を堂々といいながら、氷の刃と反するような高揚とした熱気>>*29を正面から受ける]
[長柄と槍と化した鋼鞭のぶつかり合う音が、響き渡る]
ぐっ…っ!
[ぶつかり合う音は残響と冷気を舞わせて飛び散る。相殺するようにぶつけた衝撃はこちらも相当だ。ぶつけたら押し切るということはせず、衝撃にあわせて軽く身を引き棒の持ち手をずらし手首の返すが、素早い突きに、防ぐことは叶わず横合いから弾くように切り替え、脇腹を裂く痛みが走る中、手はとめない。]
…氷の術者が接近戦を挑むのは信頼ということですか
[水の加護を得ていたクレステッドをみながらそう口にしつつ、オブジェを腰に戻し両手で長柄は左の突きをはじくようにどけた動きをそのままに後長柄はぐるりと回転するように動かし、旗布が伸びる。
それはクレステッドの右腕へと絡みつけんとする護りと拘束の動きとなる*]
[ 翡翠の巫女はおとなしく霧の檻に囚われているつもりはないらしい。
裂帛の気合が聞こえる。
体を小さく見せるほど大きな芭蕉の葉を振るさまは健気にすら感じた。
とはいえ、今は留めねばならない相手である。]
それでは──
[ クレステッドの支援とリュカの妨害とを同時に行うべく、屈んで地に指先を触れさせる。
地下の水脈を導き、リュカの行手とクレステッドの傍に、水の柱を勢いよく噴出させた。
さながら、透明な槍が生えたかのよう。]
二日後?
[なぜ筋肉痛が二日後、と謎の驚きポイントに気を取られていたからというわけでもないけれど、相手の中心を狙った突きは弾かれて掠めるに留まる。>>*32]
彼は私のことを良くわかっているから。
[信頼かと問われれば、そんな言葉で肯定する。
その間にも、三つの武器が舞うがごとくに交わされる。
弾かれた左の手を引き戻す動きに体のひねりを加え、左回りに低く蹴りを繰り出した。
足元が滑りやすいために威力はさほど乗らないが、靴底には氷のブレードがついている。
布と肌を裂くには十分な鋭さだ。
しかしながら、それもまた不完全なものとなる。
魔法のように伸びる布に右腕を絡めとられ、体勢が崩れた。]
[ちょうど、その時だ。
すぐ近くの地面から勢いよく水が噴き出した。
乳兄弟の為したことだとは、彼を見ずともわかる。
自由な左腕を、そちらへと伸ばす*]
─ 『神魔の領域』・川エリア(戦闘後) ─
[彼女が優しい人であることは、>>+13戦う前のやり取りでとうに知っていた。
だから、>>+14戦いの最中には不似合いな諭すような言葉も気にはならなかったし。
>>+15その真っすぐな切っ先の狙いも、彼女らしいと思えるもので。
そのおかげで肌を裂かれる程度に留められたのだが、受けた傷は何らかの術がかかっているようだった。
>>+16陥った感覚、懐かしい記憶に戻ったようなそれは、彼女もまた同じものを見ているとは知らず。
その記憶の中で成していた手合わせの型が、今の私の打開策とも相成った]
……さすがにこの状況で、離すことはできません。
[右手を取り、地に組み伏せた状態で。
>>+17彼女から向けられた声に生真面目な答えを返す。
どうしても暴れるようなら、左手に纏った泥土を剣の形に変えて──ということも出来たのだが、そこまでするのは憚られて]
[どうしたものか、と悩むよりも早く、男性陣の間の決着に気付いた彼女の動きが止まった。
そのまま、暫くの間は無言が続いたのだけれど。
>>+18異議を唱えない、という言葉に、やっと安堵の息が吐き出せて]
……ありがとうございます。
乱暴な真似をしてしまいましたね、立てますか?
[身体を離しながら左手に纏っていた泥土を解除し、地に組していた彼女へと問いかけるが、身を起こす様子はない。
ひとまず服に付いた土埃を払おうと、ぱたぱたとはたきながら声をかけていたのだが]
はい?
…あぁ、これくらい大したことはありません。
よくあることです。
[>>+20顔の傷を言われて、そこでようやく矢が掠っていたことを思い出した。
痛みも無いし気にしなくていいと言おうとしたのだが、投げ渡されたそれを反射的に受け取って。
効くから使って、という言葉に一、二度瞬いて]
ありがとうございます。
遠慮なく、使わせていただきますね。
[>>+21返さなくてもいいという言葉も併せてお礼を言った後、>>+22続いた言葉にまた、瞬いて。
視界が微かに歪んだのは、やっぱり涙腺が緩んでしまっているせいかもしれない。
すぐに言葉を返したいのに、声を発するのは少しの時間を要した後]
───…は、い。
がんばり、ます。
[微かに震えて、けれど確りと答えて、彼女の傍を離れていった*]
[芭蕉の葉は霧に隙間を空け、その先へ進むことを許させた。
従者が主への支援へ意識を向けた>>*27のが幸いしたか、それはわからないが。
しかし前へ出した足が、地を踏むかどうかの頃合いで]
うあっ……!
[丁度芭蕉の葉を振り切った、不安定な姿勢であったことがよくなかった。
やや捻った前傾姿勢の身体は水の柱に掠められ、錐揉みするような形で弾き飛ばされた。
左手にあった杖は取り落とさず、辛うじて受け身も取れたが、地へ打ち付けられる衝撃が身に響いた]
やられた……!
[追撃に対処せんと、杖を構え直しつつ身を起こす。
しかし予想に反し、従者の姿はこちらから離れていた>>*35]
湖で何かをするつもり?
[警戒はする。しかし深追いはしない。
自らにとってはこれこそが好機だからだ]
水は氷へ変じ、樹は炎を生む。
けれど炎の内にありて、なお燃え尽きぬ花があるとしたら……?
[相生の理すら超えたそれこそが、自分たちを象徴する花。
火山に地に咲くオヒア・レフア]
環境の合わない場所に生み出すのは、骨が折れるのですけどね……!
[師は随分と無茶な提案をしてくれるものだという。
けれどこの地を覆いつつある水気を熱気が上回るなら、その瞬間は発芽の後押しとなるだろう]
お願い草木よ、今一度水を祓って……!
[全域ではない、師と貴人の周囲の草のみに、水を吸い上げ急成長を命じる。
狙いに気付かねば、単に少し動き辛くなる程度のこと。
また術に集中する自身も無防備となるが]
師匠! その炎の力、貸してください……!
[熱帯びた大地から花を芽吹かせ、また新たなる炎を咲かせるために。
師の助力を乞いつつ、その瞬間へ全神経を集中する*]
[それには体の老化というものを感じるという、悲しくも辛い現実を突きつけられる日がくるのです。]
あと、十年もすればわかりますよ。
[まあそれはともかく]
[身を引くようにして布が着いた側の長柄を引き、腕を絡めた布をひきよせるようにして動かすことで、低く蹴す動きに、くるりと一回転させるようのを手伝わせるようにしながら態勢を崩させる。
空気とともに裂く足のブレードにひんやりとした空気がより強まる]
いい関係性ですね。
自らの意志を立証することは簡単ではありません、ですが、それを難事を成さなければ、単なる口先だけの人間になってしまう。
[思い浮かべるのは、彼を臣下と紹介したときのことでもあり―――]
[絡みつけていた布を解くように長柄の棒を動かし、そのまま杖をつくように地面をとんと叩く]
企みは半分成功。というところですね。
[水を掴むクレステッド>>*38をみながら、腰にさしもどしていた、黒い太陽と塔のオブジェを手に取ると、先ほどの蹴りで浅く切られた傷口に這わすように動かして]
…ま、信頼という意味ではおじさんたちも負けていませんけどね。
[ふふっと笑い、煌めくような血がまとわりついたオブジェを二人の間に投げ捨てるように落とした。
弟子の返事>>*45へとするようにした外周を覆うような熱は急激に、集っていく*]
[腕を捕らえた布がそのまま離れていく。>>*48
あの動きを会得できたなら、柔らかい方の鞭も操れるだろうか。
そんな羨望を一瞬覚えるほどの熟達した動きだ。
地面に鮮やかな赤が転がる。
空気がちりつくように熱い。
実際の温度だけではない。
大きな術の力が高まっている気配だ。
それは相手だけではなく ―――]
私たちは、為すとも。
[左手で水の柱に触れながら、右手を大きく空へと振る。
液化した天命石が高く散った。*]
[ 地表を濡らしていた水が、草木に吸収されていくところまでは見えなかったが、
巫女が術を行使し、連れ合いに呼びかけるのは把握できた。
師匠という呼称からは、自分たち同様に強い絆が感じられる。
これは、早急に手を打たねばならないか。
無防備なリュカは狙いごろではあったけれど、術に集中する必要があるのは自分も同じだ。
彼女の妨害には入れない。]
[ 潤沢な湖水を練り上げる。
遠くからでも、水面がうねって様子は確認できるだろう。
先ほどの触手など比べ物にならないほどの太さになったところで、
胸のポケットから取り出した泡立つ波目模様の天命石をその中に埋めた。
魔力を行き渡らせた水の縄は双頭の龍の形に変じる。
壱の首は先行してクレステッドの元へ伸びる。
ヴィンセント自身は弐の首に乗り、その後を追った。*]
[急激に集う熱は炎を生みだす。
それは弟子が用意した草花>>*45を燃やし成長させるための力。
周囲に噴きあがった水柱など気がとめぬとでもいように火花がパチパチと音をたてる。
それは弟子の術に自分の力を加える形となれただろう。]
さて、ああもいわれたら格好悪い姿をみせるわけにはいきませんね。
弟子の声>>*53に苦笑を浮かべつつ、覚悟を決めた男を瞳を細めて相対する。]
……ところで、水で火は防げるでしょうが、これはどうですかね。
[足元に集う強烈な熱。そしてクレステッドが放つ強烈な冷気。
互いに交じり合い急激な上昇気流が生まれ出来上がるのは局所的な竜巻。その仕組みを彼は理解できただろうか。
穏やかな声とともに、オブジェを中心に噴火するように現れるのは火炎の竜巻であった*]
[ざわざわとうごめく気配は背後からやってきた。>>*51
豊かな水の気配も同時に感じ取っていたから、恐れることなく傍らの水柱に飛び込んで体を跳ね上げる。
空中で体をひねって見下ろせば、水の龍が眼下に首を伸ばしていた。]
すごいな、ヴィニー!
[壮観な光景に思わず声を上げ、首の上に降りて背後を振り返った。
散らした天命石の雫は龍に注ぎ、厚い氷の鎧を生やしていく。
巫女が師匠と呼びながらローランドの方へ駆けていく。>>*53
相手の大技が完成する前に仕掛けられるか、と意識を相手へ向けた時、眼前に燃え猛る竜巻が現れた。>>*55]
は。
なんと見事な。
[あれに巻き込まれては無事では済まないだろう。
だが、避けていては彼らに届かない。]
私を呑み込め。
突っ込むぞ。
[龍と、それを操る乳兄弟に告げる。
膨大な水の龍そのものを鎧として、竜巻に飛び込む気だった。
どちらの力と意地が上か、真っ向勝負といこう。*]
……リュカ
[こちらへとかけよってきたリュカ>>*53を抱き寄せ、外套の中にいれる。
火ネズミの外套は火を畏れさせ寄せ付けない。その中に包み込むためだ。]
さぁて、何ができますかねぇ。
[氷の鎧をまとう竜を見上げる。
もはや駆け引きもなにもない。お互いに着々と駒を進めたものの結集だ。最後は押し切るのみだ。呑気な声とは裏腹に、試練を果たさんとする一つの終局は、互いへと望み通り真っ向勝負>>*57へと移行した*]
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