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[噛み付いた耳からそっと牙を放す。
溢れる血の蕩ける様な甘さに幾ら誘われても、生きた肉を牙で食い千切るなんて荒業は自身にはこなせそうにない。
細やかな傷跡が、ぷくりと血の珠を産む。
痛々しい傷跡にそっと舌を這わせた]
ごめんね、痛かったよね…
…っ、……――!!??
[瞬間、赤い世界の景色の一部だった彼女が、色を持った。
恐る恐る手を伸ばして、…――消える事のないその身体を確かめるようにそっと頬を撫でれば、独りきりじゃなくなった、その事実に込み上げる歓喜。
堪え切れず、縋る様にきつく小さな身体を抱き締めた]
[彼女からこの世界が如何見えているかは判らない。
自分とは異なり、元の世界の彼女の侭で、自身に抱き締められているのかもしれない。
もしそうならば、見えぬ何かに囚われた彼女を、隣を歩くシュナウザーに不思議に思われてしまったかもしれないけれど、それを気にする余裕は今は無く――**]
っ……痛い、痛いよっ!
うーちゃん、助けて!
[船内を歩いている最中、突然走ってくる痛みを感じた。それは何者かが耳を食いちぎられるように噛んできた痛み。
その痛みに少女ぎゅっと目を閉じ、耐えるように抱きしめたぬいぐるみが歪む]
えぐっ……えぐっ……
ぇ……?誰?
[突然はしった痛みに少女が耐えられるはずもなく、目を閉じたまま涙を流す。
そこを頬を撫でられる感触。
誰だろうかと目を開ければ、辺り一面の赤い世界に少女の目の前に見覚えのある人物、アイリお姉さんがいた]
アイリお姉さん?どうしたの?
[突然抱きしめられ>>*0、少女は困惑する。
目の前のアイリお姉さんの行動もだが、この赤い世界も何なのだろうかと。
今自分はメガネのお兄さんと歩いていて、今も歩いているはずなのに>>1:35。
だが今は赤い世界よりも目の前のお姉さんが少女は気がかりだった]
もしかしてお腹すいたの?
だったら、これ、わけっこしよう!うーちゃんの分も食べていいって!
お姉さんにもらった非常食をお姉さんと一緒に食べるの!
[もう離さないと言わんばかりにきつく抱きしめてくる相手を少女はそっと抱きしめかえす。
喜んでいるようで、どこか泣きそうにも見えるお姉さんを元気づけようと、少女は貰った小さい白い箱取り出してみせた]
― 赤い世界:一人と一匹の時―
[赤い世界を少女はしばらく観察し、分かったことがいくつかあげてみた。
1、赤い世界は今のところ自分とうーちゃん、アイリお姉さん以外は真っ赤っか。
2、赤くない世界と赤い世界の両方を自分は見える。
3、それぞれの自分は別に動ける。赤い世界の自分は赤くない世界からは見えないみたい。
4、うーちゃんも赤い世界だとのそのそ動く。
5、赤い世界の自分はとても……とてもお腹がすく。
他の人が同じように見えたり感じてるかは知らない。
ただ、少女の赤い世界はそうなっていた。
ふと、うーちゃんの頭が何かを求めるように動くのに少女は気付く]
うーちゃんもお腹すいたんだ?
じゃあ『ごはん』探しに行かないとね?
[赤い世界の少女はそう言うと『ごはん』を探しに船内を歩き回り始めた]
[ノトカーと会話をすれど上の空。
迷いに迷っている内に何も言えないままになってしまった。
話してくれた事への感謝も、でもそれでは駄目だという謝罪も、…ただ単に興味本意で巻き込んで薔薇園云々などは後付けのでまかせだった事への謝罪も。]
ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい…
[ひたすらに繰り返す。
ゲームだと思っていた、でも自分の考え方の変化と、何故か通じた念話と、それがぷつりと途切れた事と、一つ一つが"全て事実だ"と迫ってくるようで。
泣いてしまいそうになるのを堪えた。]
[これではどっちが大人だか判らない。
そんな気恥ずかしさは相変わらず付き纏ったけれど、>>*6繋いでくれた手をぎゅっと握り返して、彼女の隣を、少女の歩幅に合わせてのんびりと歩き出す。
少し高めの子供の体温が、心地よい安心を胸に満たしてくれるから、孤独に怯えて泣いていたさきまでが嘘みたいに、自然に笑えた]
ドロシーはさ、この船で仲良しな人、だれか出来た?
[彼女が居れば十分だったけれど、ローゼンさんに任されたゲームだ。
放棄せずに続けなきゃ。
そう思って尋ねて、続けて彼女に説明するのはゲームの鍵となる魔法。
みんなには内緒ね?そう悪戯っぽく笑いながら>>2:*7>>2:*8ローゼンさんに託されたゲームの説明を彼女にも判る様かいつまんで話しただろう。
もし明日、自分が此処に居なくても、彼女がゲームを続けられるように]
すべてが終わってからボーナス要求してみても良いんじゃないかな。
どう考えても仕事増えてるんだし。
[当然の要求でしょう、と頷く動作。
端から見たら変な人だが、周囲に誰もいないから問題ない]
頑張ったらボーナス上乗せですね。
うーん全くヒントがないし、だからといって片っ端から聞いていくわけにも行かないし…。
耳を囓られるのはいやだけど、はてさて。
なにやら怪しげな行動している人、とか…?
僕はあまり疑うのが好きじゃないので正直困ってしまってる。
[囓られても死ぬわけじゃないからなぁ、なんて呑気な声]
ですよね!
[同意の言葉に頭をぶんぶん振る。
端から見たら変な人だが、やはり周囲に誰もいないから問題なし]
怪しげな行動してる人……ですか。
唐突に脳内に声を送り込んできた方がいるのですが。
その人とか、怪しいと思いませんか?
[くすくす笑いながら、揶揄するようなことを言ってみる。]
[少女は手をつないでいる女性との散歩を楽しむように自分のペースで歩いていた。握った手の感触は、保護者無しでここに来た少女の心の奥底で感じた寂しさを紛らわす事が出来ただろうか]
仲良しな人?んーっとね……アイリお姉さんでしょう?シュテラお姉さんでしょう?あとローレルお姉さん!あと……たばこ臭いお兄さんと共犯になったの!
[この船に来てから名前を教えてもらった人と、一緒に共犯になった人を答える。
そう言えばたばこ臭い人の名前を聞き忘れていたことに気付く。
後で聞こうかなと思いつつ、お姉さんから>>2:*7>>2:*8に関する説明を少女は聞いただろう]
んーっと……睡狼か胡蝶の人の耳を噛んで仲間を増やせばいいの?
絆の二人はもういないんだよね?
[とりあえず誰かの耳を噛んでしまえばいいのだろう。今は深く考えずに、少女はそう結論付ける。
なら誰を噛めばいいのだろうか。
誰にしようか少女が悩み始めると、うーちゃんが答えるように頭を動かす]
眼鏡のお兄さん?うーちゃんは眼鏡のお兄さんの耳を噛んでみたいの?
[確かにお腹がすいて早く誰かの耳を噛んでみたい。でも本当にその人でいいのだろうか。
少女は歩きながら悩み始めただろう]
うーん、仲間になりそうな人を選んで仲間を増やすか、
もしくは敵さんの仲間を減らすか、だね。
まぁ正直、どっちでもいいと思うんだ。
だからさ、仲間になったら嬉しい仲良しな人を選ぶのが一番いいんじゃないかなぁと僕は思っているよ。
[共犯の言葉の意味を余り理解して居なそうな様子に、おやおや、なんて笑っただけで、それ以上は追及しない。
そもそも深い意味があるとは余り思って居ないので共犯者たちの内緒に首を突っ込むことは無く]
眼鏡のお兄さん…誰だろう?僕はね、ノトカーにしてみようと思ってるんだ。
ね、二人で別々な人を選んでみて、どっちが選ばれるか試してみようよ。
[どうせ二人と一匹しかいないのにひそひそ声を潜めて、悪戯の相談でもするように、提案を]
[仲間になったら嬉しい仲良しな人……そう考えると誰がいいだろうかと少女は考える。
一緒に食事したお姉さん?こちらを心配して電話番号をくれたお姉さん?それとも……。
答えは出ない。明日があればその時に考えようと少女は決めた]
のとかー?あ、それたばこ臭いお兄さんに投票してって言われた人だよ!
だから私、その人に投票してるの!
別々の人を選んでどっちが選ばれるか……?
うん、いいよ。面白そうだね……っ!
[相手のひそひそ話に合わせるように少女も声を落とし、提案に乗っただろう**]
[煙草臭いお兄さん、はおそらく彼の事だろう。
このご時世に所かまわず煙草を吹かしている人物なんて彼以外に見掛けて居ないから]
あぁ成程、それで共犯。
ますます面白いなぁ、ダーフィトおにーさんはー。
[ノトカ―に二票入ることが確実ならば、自身の選択が通っても噛み付くよりも先に転送されてしまうかもしれない。そう考えると少々勿体無い気もして、考え込み]
ここは、ノトカーはやめにして、ダーフィトにしておこうかな。
となると、向こうの僕の投票は、どうしようかなぁ…。
[まぁ向うの僕が決めるだろう、と能天気に笑う。
思考は繋がっているものの、意思は別々な自分たち故に、自分であって自分では無いもう一人に選択を委ねた**]
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