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は …… …
[罵声。
理不尽なまでのそれを言っている、顔が見たいと思った。
きっと、今まで見たことがないような顔をしてる。]
わる い 。 あやまる …
おまえ、 鉄面 皮 じゃ ねえよ 。
[笑いの波動が、いちど声を揺らした。]
当たり前だ!
…〜〜、 しっかりしろ。
頑丈さだけが取り柄だろうが!!?
[再び怒鳴り返した。声が柔らかにすぎるから。
死を予感させる恐怖に、手先が冷える]
あ ……
[友の声と、シェットラントの声。
ふたつの声が耳の奥で混ざり合ってうねりになる。]
…っうく っ。
[遠ざかっていた痛みが蘇って、思わず声が跳ね上がる。]
……だれが、頑丈さだけが取り柄だって?
[痛みを超えて、強いて低い声を出す。]
―――この先だって無茶続きだぞ?
まだ全力出すときじゃねーよ。
[友へ、冗句のように軽い言葉を投げる。]
そんなもの、お前しかいないだろうが?大馬鹿野郎!
[低い声>>=10に即座に叩き返した。
会話が意思を繋いでいるなら。まだ、望みはあるから]
馬鹿馬鹿言うな馬鹿。
[言葉のわりに、声は嬉しそうだ。]
ティニーも、ほんと無茶するな。
おまえがいねーと、 … 困る。
[微かな痛み、自分のものでない熱さを感じた気がして、真摯に呼びかける。]
このざまのどこが馬鹿じゃないというんだ、阿呆。
…黙れ。殺すぞ?
[思いきり冷たい目で睨み下ろしながらの声である。
言いながらも、手は彼を助けんとして動くのだが]
これ以上殺すなよ。
[は、と声を立てずに笑う。
胸に触れたシェットラントの手が温かい。
思念は少し前よりしっかりしていた。
体は、まだ予断を許さないけれども。]
そう言って、死にかけて帰ってきたら恨むぞー。
[自分のことをおもいっきり棚に上げて、友に言葉を投げた。]
…待ってる。
無茶させて悪かったな。
[言葉が途切れたあと、ぽつりと謝った。]
[友にまでばかといわれて、笑う。
やっぱり、楽しそうに。]
ああ。じゃあ待ってる。
戻んなかったら、貸し1な。
[まったく意味のない、友と戯れる言葉]
―回想・開戦前、朝の告白―
[何故こんなにも尽くすのかとの問いに、考えの纏まらぬまま紡いだ言葉。
――テオドールを、カスパルとソマリアランの代わりに。
それが自分の第一声。
イングリッドは知っている。魔王然としているが、テオドールは決して感情の死んだ悪魔などではなく、心を持った人間であると。
だからその発言は、彼を傷付けたかもしれなかった。
顔を覆うテオドールの様子>>*2:28に、そっと目を伏せる。
理由を問われて、自分で自分を省みて。
驚いたことに、今ようやく自身もそれに気付いたという有様。
そんなことをしていた事実に、自分でも少なからず傷付きもした。
鳥は眼下を見下ろしては前方が疎かになるとよく言ったもので、
…まぁ、そうやって周囲が見えなくなるイングリッドを揶揄しての『鷹の眼』でもあるわけだが。]
[出会った時の心境を誤魔化すこともできたが、
それをしなかったのは、今は、彼に対して抱く想いが異なるという自覚があったから。
それがきちんと伝わったかはわからないが、溜息ののち語られる言葉>>*2:29に、少しばかり安堵した。]
はい、お気をつけて…
[天幕を出ていくテオドールを見送って、ほっと息を一つ。
暫くして、イングリッドも伝令らの情報を集めに外へ出た。]*
―明かされた秘密―
[言葉を失くしていれば、テオドールはふっと力を抜いてソファに沈み込む。>>*2:30]
既に、7度も…?
[驚いた。
――『この時代の人間にとっては、「未だ犯していない罪」だが、
俺にとっては「すでに犯された罪」だ。』
……一体どんな罪だというのだろう。
何が、彼をそれほどまでに駆り立てるのか。]
[今から3年前の春嵐の日。
それが1周目のテオドールの生まれた日。
…そして、
やり直せるのはこれが最後かもしれないと。
それは、つまり――]
[ゆっくりと、明かされていく真実。>>*32>>*33
彼と”イングリッド”との、3度の出会い。
今の状況からは想像もできないような、幸せな”想い出”の数々。
――そして、歴史を巻き戻しても戻らぬ、彼の時間。
この歳まで、ずっと、ずっと独り駆け続けて。
何度もやり直して、その全てを背負って。
孤独に、目的を達するためだけに、
同じ絶望を繰り返すだけの人生を、この人は孤独に歩んできたのだ。
彼の言及することのなかった回にも、きっと色々あったことだろう。
すっと、背に冷たいものが走る。
もしかしたら、その世界の自分は彼を…]
[これを聞いてどうしたいか、と>>*2:34
小さく首を振る。
――答えはもう、決まっていたから。]
お傍に。
…いても、かまいませんか?これからも。
[それを聞いても、変わりはしないと。]
…私を、
今の私を信じて、話して下さったのでしょう?
だったら、もう。それだけで十分です。
[今の彼が、自分を愛していないかもしれなくても。
過去の自分が、別の自分であったとしても。
彼が自分を愛してくれた、その事実は変わらない。
――それを聞けただけで、十分だった。]**
[ 抱き寄せたい。
突き放したい。
逆の事を同時に思う。 ]
[ 次の時間遡行は出来るかどうか分からない。
この時間軸が、テオドールに残された本当の最後ならば、
イングリッドにはどこか平和な場所で、
テオドールの子を生み育ててほしいと思う。
テオドールの肉体は、50年以上の時間を刻んでいるが、
この時間軸の中の世界に、テオドールが存在したのはたった3年だ。
せめて命を次世代に、
テオドールが存在した証を残したいと思う。 ]
[ 目的をぶれさせるな、と冷静な魔王が思う。
例え憎まれようと、誰を殺すころになろうと、
門を開けさせない、その為だけに戦ってきた。
今ここで、優秀な人材を失い、
また魔王の弱味となる者を作ってはならない。
魔王が敗北するとき、これまで死んで行った者の犠牲の全ては、
無意味になるのだから。 ]
[ そして、
テオドールは決断した。 ]
イングリッド・ミラン。
俺は、これからもお前を女として扱うつもりはない。
駒として使い、必要ならば切り捨てる。
お前はただ、命ある限り、俺に仕え、
俺の目的の為に戦え。
[ 「テオドール・バルド」を捨てた世界で、「イングリッド・バルド」も死んだ。
ここにいるのは、「魔王テオドール・グラムワーグ」なのだから。 ]*
礼なんていわねーからな。
[聞こえてきた声に、一拍置いて投げ返す。
だが、犬猿を装った声は、一秒たりとも続かなかった。]
ああ、だめだ。
昔、なんであんなに言えたんだろうな。
おまえ、あんなにやな奴だったのにさー。
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