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― 3年前 ユリハルシラ領 ―
[ 気のない返事でも、返ってこなければ名を呼んで注意をひく迷惑なやつだった。]
ラーシュ、 おまえも叔父になるんだぞ。
おまえの母にもらった香草は、気分がすっきりすると言って、とても喜ばれた。
…他にも何かないか 今できること
湯も布もたっぷりあるし、 オモチャはまだ早いな
[ そんなことを繰り返していたら、キレられた。]
[ 一瞬、間が落ちる。]
…不思議なんだ。
おまえが生まれたときは、自分が手を握って抱きあげたと錯覚するくらいの感覚があったのに、
どうして自分の子供でも、この目で見るまで、存在しているのかすら、わからないんだろうな。
[ 今もこうして、レトがいることがどれだけの救いになっているか。
自分は決してひとりではないという拠り所があることは、まさに奇跡だ。]
……ラルス、今から少し飲める?
メレディス殿が美味い酒を置いてったんだ。
[残された小瓶>>139の中身は後2杯ほど。
一緒に飲まないかとローランドを誘った]
メレディス殿に「ブリュノーがこれまでのままでいいと思うかい?」って聞かれたよ。
良くないとは思うけど、どう変わって貰えば良いのかは答えられなかった。
[酒の席となっても、そうじゃなくても、クリフはローランドにメレディスに聞かれたことを零す]
代わりに俺の理想は伝えておいた。
ブリュノーに関する答えにはならないだろうけどさ。
[以前ローランドにも話したことのある、クリフが抱く『理想』。
議会での発言権を強めたいことも、ローランドには明け透けに語っていた]
でもさ、一番の解決法だと思うんだよな。
敵対関係を壊すってのが。
[酒が入ると
酒に極端に強いわけではなく、弱いわけではなく。
けれど変に饒舌になる、そんな酒癖*]
― 3年前 ―
[言いたいだけを言って、黙る。
沈黙が、「やっと静かになった」から後悔に変わる一瞬の後、届いた言葉でほどけた。]
………そりゃそうだよ。
親とか子供とか言っても結局違う人間なわけだし、
触って、あったかいのを確かめて、初めて繋がるっていうか、
そういうものだろ?
ともかく、
今更ジタバタしたって始まらないんだし、
なんか平気な顔してればいいよ。
話なら聞く。
聞くからさあ。
[仕方ないなぁ、の声だった。*]
― 3年前 ―
[ 諭すような慰めるような、何よりも認めあう響きに、ふっと息をつくことができた。]
これでは、どっちが兄だかわからんな。
[ 羞恥の中に感謝を乗せた。]
ひとつ、頼みがある。
おれの子供──まだ男か女かもわからないが、
生まれたら、ルーリーの流儀でも祝福してやってくれないか。
[ 良い妖精の贈り物だ。*]
― 3年前 ―
[感謝なんてされると、こちらの方が恥ずかしくなる。
なんといっても、先にキレたのはこっちだし。
傷つけたんじゃないかと心配になった、なんて、言うのも恥ずかしいお年頃だけれども。]
祝福?
いいよ。もちろん。
今度の祝祭日にはそっちに行くからさ。
なにか美味しいもの用意して待っててよ。
[だから、頼み事には一も二もなく頷いた。
なんだかんだ言っても、兄の力になりたいのだ。*]
彼の行き先は王都だ。
囮役を買って出てくれた。
[ 軍機に関することなので、肉声にはしないで伝える。]
あの沐浴施設は確かに楽しそうだったな。
その笑顔つきで伝えられないのは残念だが、おまえの嬉しさはわかってもらえるさ。
ともあれ──よく来てくれた。
気をつけて進め。
その名に宿るトーテムの加護を。
ナイジェル、王都の方に行ってるの?
そっか。
[囮、というのが時に危険というのは知っているから、少し神妙な顔で彼の無事を願う。
これから自分がやろうとしているのも、囮役の際たるものだったが。]
風呂ね!最高だったよ!
タイガは入ってないの?入ればよかったのに。
あれ、いろいろ改造したら、もっと面白くなると思うんだよね。
[入浴施設について、ひとしきり語った後]
― 夜更け ―
……うん? いいよ。今行く。
[雑務を片付けていた手を置いて、そう返したのは友の声の調子がいつもとは少し違って響いたせい。>>=0
だからローランドは、すぐに友の元へ向かった。
なんだかこれは、昔から変わっていないような気がする。かつて、互いに”声”響き合うと知った頃から。彼を誰よりも身近な友と感じるようになってから、もうずっと。何よりも気に掛かるもの。]
ふうん、メレディスさんがそんなことを。
そっか…、なるほどね。
彼は元々、戦いたくないのだろうから。
戦争による解決を嫌っている──…
まあ、好いている人の方が少ないとは思うけどね。
彼は特に、だろうなあ。
うん、いいと思うよ。クリフの理想。
僕もそれが一番いいと思う。
ティルカンは結局のところ、海が欲しい。
海の玄関口が欲しい……けど、そんなものいきなり貰っても正直扱いきれないのはナネッテさんの言った通りだ。だから出来れば、マルールの助けが欲しい。
マルールはどうだろうなあ…。
ティルカンの押さえている陸の交易路。
それに陸の産物、そうしたものを喜ぶんじゃないかな。
互いに欲しいものを出し合って、助け合って。
真ん中にあるブリュノーには、その間を持って貰うとか。
マーケットなんてのも楽しいんじゃない?
二国間の……いや。色んな国の物が集まるマーケットとか。
中立で、公正なやつを運営してくれたら助かるよね。
結構大変だと思うけどさ。
……なんて。
結局のところ、どうしてもマルールとティルカン抜きじゃ語れない。
ブリュノーだけに求めるなんて、出来やしない。
だから────…
[杯を目の高さに掲げる。
そうしてクリフの瞳を覗き込んで目を撓めた。]
実現しようよ、その理想。
僕も手伝うからさ。
… 必ず。
[杯を揺らして打ち合わせれば、綺麗に透明な音がした。
ふわりと甘くアルコールの香りが漂っている。常よりも少し饒舌になった年下の友が明かしてくれる
― 夜更け ―
そうだよねぇ……戦争を好きな人なんてそんなにいないよね。
俺らの役目は戦うことではあるけれど。
戦争なんて、無い方が良い。
[ぺろり、舐めるようにして酒を口に含み、緩い笑みを浮かべる]
へへ……やっぱりそうだよね。
うん、ティルカンにも、マルールにも、ブリュノーにも。
プラスになるような形にしたい。
マーケットは良い案だね!
ブリュノーは元々交通の要衝だし、人も集まりやすい。
二国の緩衝地帯じゃなく、各国の交易の中心になるように。
ブリュノーが変わってくれると良いな。
[ローランドの提案はとても良い案に思えた。
クリフとは異なる視点での意見。
商人としての経験を持つ彼だからこそ、考え付いたものだろう]
[ローランドが杯を目の高さに掲げるのを見て、クリフもまたそれに倣う]
─── うん、必ず実現しよう。
頼りにしてるよ、
[澄んだ音が天幕を満たすように響いた*]
なんの魔法を使った?
ロンジーで馬でも買い付けていたのか?
…びっくり、箱?
[ 言われてようよう、ダミーだと思い至った。]
― 3年前 ―
えっ?
[しばらく静かになったあと、唐突な言葉が飛んでくる。
驚きは、すぐに嬉しさに変わった。]
そっか。
そっかあ。よかった。
あは。俺も叔父さんかぁ。
[嬉しい。くすぐったい。
踊りだしたい気持ちは多分、タイガの気持ちが伝わってきているせいだ。]
クリフ、足りるかい?
麾下をそちらに回したい。
… メレディスさんの援護、頼む。
[司令官自らが赴くわけにはゆくまい。そう思えば、出来ることは多くはないけど。兵力を差し向けることで、彼らの助けになるならば。]
……うん、ありがとう。
間に合ってくれると良いんだけど。
[本当は今すぐにでも駆けつけたい。
けれど司令官である自分が動くわけにも行かず、せめてもの兵を動かして。
メレディス達の力になってくれることを願う]
そうだね。
足りない分は使ってくれ。
代わりにこちら側の敵騎兵は、僕が押さえる。
[自らの場所で自らの役割を果たすこと。
それが助けになるだろうと告げる言葉には、僅かに自らに言い聞かせるかの色も滲もうが。]
…大丈夫、彼もそんな無茶はしないさ。
[最後、願いのような言葉を口にした自覚に、音もなく苦い息を吐いた。]
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