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…。あれは民を戦火から守ったつもりでいるでしょう。
それは一面、正しくもある。
だが。
あれの成した結果、ラモーラルはウェストマールの地方になった。
ラモーラルに根付いてきた民を切り捨て思想を捨て、ラモーラルはやがて、ウェストマールのただの田舎の一地方と成り果てるでしょう。
その時にラモーラルは死ぬと、儂は思う。
[深く静かに息を吐く。
それでもそれで良いのだと、かつての友は言うのであろうか。]
ダンクラード様、目を曇らせずに開いておかれませ。
何が正しいのか何が良いのか、じっくりとご自分で見て考えておかれませ。
人には各々の正義があり、
各々、己の信じる道を行く───…人も、国も。
そうして動いていくものです。
[男は口を閉ざして、主と仰ぐ若者へと目を向けた。
彼が背負うものは彼だけの背に負わせるには、あまりに重い。
その重みに縛られぬようにとの願いは、音に出さずに胸に*沈めた*]
― 起つを決めた日(回想) ―
[起つ。
告げたのは、その言葉だけだった。
厳しくも忠実に守り扶けてくれた臣に手を伸ばす。
森の中よりついて来てくれた漢に手を伸ばす。
触れた先で響き合うのは、あの日の赤い都城。
燃えあがる炎に呑まれんとする光景は、
やがて旭日に映えて輝く城の姿に変わる。
炎の中より生まれる、新たな力強い姿へと。]
おまえたちの力、存分に揮ってくれ。
[待たせた、と。微かに唇が告げた。]*
[起つを決めた心の中には、いくつもの言葉があった。
何かの折に、チャールズと交わした言葉もそのひとつ。]
ラモーラルが死ぬのか?
[言葉を拾って、目を開いた。]
[ラモーラルは、今は穏やかに時を刻んでいるように見える。
人々は、父が生きていたころと同じように過ごしていて、
この平穏を壊すことなど望んでいないのではないか。
そんなことを思っていた矢先だ。]
… 死ぬのは、嫌だな。
[本当は気づいていた。
何かが失われつつあることを。
守り受け継がれてきたものが、削られつつあることを。]
[常に傍らにあるこの男が、自分を主と仰いでいることはわかっていた。
ラモーラルの新たなる主であるという自覚は、あの時>>40からいささかも鈍っていない。
主と仰がれるならば、主たらねばならない。
生まれへの誇りと臣たるものの視線が、青年に上に立つものとしての意識を育ててきた。]
俺が、信じる道は───
[見えていた。
けれども、踏み出す勇気が無かった。
あの時は、*まだ*]
えっ……
[>>=2 口説かれた相手が斧を担いだおっさん。
悪い人ではないと言われても、友の貞操の危機、と蒼褪める原因には事足りた]
[今すぐ逃げて、と言いたかったが、今は戦場であることを思えば逃げろとも言えず。
意識下でぐるぐるしていると友から訂正>>=3が入る]
……違うの?
[否定されて勘違いに気付き、ホッと一息ついた]
あぁ……そう言うことか。
相手を認めて自分の下に欲しいと思うのは、なんだか覇王的だね。
配下までそんな風に動くなら…似たような人達がダンを認めて
その下に集ったのかも。
[その行動もまたダンクラードらしいと思う。
彼は生まれながらの王だ。
周りを惹きつけるものがあることはオクタヴィアスも認めている]
…うん、ありがとう。
[どんなに口説かれても落ちやしない。
その宣>>=4は素直に嬉しい。
友は、約束を忘れてなどいないのだ]
あは、ツェーザルさんもそう言ってくれてるんだ。
嬉しいな。
[オクタヴィアスは己に自信が無いわけではないが、特筆して優れているとも思っていない。
辺境伯の後継と言うだけの自分に、これほどまでについて来てくれる人がいることは本当にありがたいことなのだ]
………うん、 そ っか
後で、直接お礼を言うよ ───
[震えそうになる声。
それをぐっと堪えて友に是を返す。
今は気を緩めている場合じゃない。
そう自分に言い聞かせた]
[緩みかけた気を改めて引き締めて、オクタヴィアスは一呼吸置く]
……テッド、もう 直ぐ、
もう直ぐだ。
砦を、 突破する。
[砦の内部まで侵入した。
後は時間の問題だと、そう、伝える*]
[絶句するような気配>>=5にあ、やっぱ伝わってなかった、と思いつつ。
とりあえず、説明で誤解は解けたようで、そこには安堵した]
ああ……なんつーか、見た目によって懐深いっつーか、な。
……覇王的……ん、そうかも知れん。
[その印象自体は、否定すべくもない。
幼い頃に受けた印象と、今、この戦場に見えるものと。
双方から、それは改めて感じていた]
……ばーか、改めて礼言うような事か。
[告げられる感謝>>=8に、そんな言葉を返して]
あいつだけじゃねぇ、ここで踏ん張ってる全員が、お前を信じて待ってんだ。
……自信もって、戻ってこい。
[改めて、ここに帰りを待つ者がいるのだと。
その事を、伝える。
礼を言う、という言葉>>=10にはん、と小さく頷く気配を返して]
……おう。
こっちも、ぼちぼち正念場ってとこだが。
……持ち堪えて見せるぜ。
[砦を突破する、という言葉。
それは、今の自分たちにとって、何よりも心強い報せとなるもの。*]
―――ったく。
お前さんは無茶ばっかりしやがって。
[>>*37 先程響いてきた決意に違わぬ行動に。
苦笑交じりの言葉を漏らして。前を見る。]
早く来ないと、と言ったのはおまえだぞ、マーティン。
[冗談の言葉を引っ張り出してきて応える。
身を案じてくれる心は有り難いと思いつつも]
このくらいの無茶を通せなければ、
この先、なにも為せやしないさ。
[ここで倒れはしないと、意思を燃やした。]
…────、
[声の飛び交う間、男は少しの沈黙を保っている。
察するに、どうやらそろそろ大詰めというところか。
ならば殊更声をかけるのも邪魔と思えた故ではあるが、]
……まったく、どちらも。
[やれやれと実際に見据えているのはオクタヴィアスだ。
あれもまあ、無茶といって差し支えはないと思う。]
オクタヴィアス殿も御自ら砦にいらっしゃいましたぞ。
ゆっくりと持て成したいところですが──…
… あまり、茶菓子も用意出来ませんでなあ。
[時をおかずして、この砦は彼に抜かれるであろうと。
そんな言葉で、今この時を彼ら二人へ伝えおく*]
がっはっは!!
そう言えばそんなことも言ったけかぁ?!
[>>*39 冗談を引っ張りだされて切り返されれば、豪快に笑う。
まだ冗談を言えるだけ――――此方は大丈夫だ。まだ戦える。]
おう、そうさなぁ。
若はまだまだやるべき事があるんだからなぁ。
こんな所で倒れるような、軟に育てた覚えはねぇぞ!
[闘志を燃やす様子には、力強く頷いて。]
[距離超えた場所より届く声に、一瞬ぎくりとする。>>*41
もう仕方ない。
げんこつ喰らっていたときの、これも条件反射だ。]
無茶じゃない。
…あ、いや、通すべき無茶だ。
[軽く狼狽えた口調で言い返してみたが、
そんな呑気な会話はいくらも続かなかった。]
オクタヴィアスが、自分でか?
[そんな奴だっただろうか。
いや、昔から負けず嫌いな奴だったなと思い直す。
そして伝えられる状況に表情を引き締めた。>>*42]
なら、ますます無茶を通すしかないな。
[オクタヴィアスの率いる兵がここへ到達する前に。
きり、と歯を噛みしめる。]
マーティン。
[いつもの、豪快な笑いのあと>>*43、告げられる言葉>>*44
何故かそこに、父の最後の言葉と同じ深さを感じて]
───わかった、待ってる。
けど、長くは待たないぞ。
[強いて、笑みを加えた。]
[返る肯定>>=12に、うん、と一つ相槌を打って。
感謝への返答>>=13には笑う気配を返した。
嬉しかったのだから仕方がない、感謝を紡ぎたくなったのだ]
……うん、間に合わせてみせるよ。
[友の言葉>>=14から敵本隊との戦いが激化していることが窺える。
早く駆けつけたいと気持ちが逸るが、焦りは心の内に押さえ込んだ。
己が成すべきことのために、意識は目の前に集中される*]
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