情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新
困ると言いつつ、疼いているのが目に浮かぶ。
おまえは素直じゃないからなあ。
[そこがまた愉しいのだと含み笑い。]
実戦はストラテゴの駒とは違う。
せいぜい勘を働かせるさ。
素直ですよ?
こんなに素直に困ったといっているじゃないですか。
定石の通用しないものは、頭の働かせ甲斐がありますが。
[指摘されて、笑みの気配を返す。]
ストラテゴと違って、相手の駒が見えていますからね。
惑わされないようにすれば、なにも恐れるものはありません。
…ん。
[思いがけずすぐに返答>>=7が来て、軽く瞬く。
シュテルンとの会話が終わればそれに応じるに支障はなく]
ああ、会った。…少し迷っていたようだが。
[問われれば先の話の内容を伝えるだろう。どこか不安定に見えた最初の様から、それから意思固めたと見えた様子までを]
……。向き合わせてやるしかないだろう。
子どもかと思えば、最後はいい顔をしていた。
あいつも随分大人になったな。
[彼の養い親へと告げ]
ファミル・アンディーヴ殿に?
[続き出た名に、意外そうに語尾が上がる。
ファミル・アンディーヴ、アンディーヴ候。
彼女の名はどこか遠い日の面影を連れてくる。
そうして語られる内容に、少し考える間を置いた。]
そうか、諸侯を。
確かにウルケルが「負ける」と想定するなら妥当だな。
諸侯の背信が誘えるならば、勝利も一層容易い。
[例えば諸侯の持つ私兵が背後を突くならば。
いやそれよりも、兵站を閉じるだけでも損害は充分大きい。]
だが、諸侯がそれを是としないのであれば、
[彼女の身柄は捕らえられ、最悪害されることだろう。
それを皇帝は承知の上か。
承知であろうと思う、それは彼女自身も。]
……使い捨ての駒、か。
[思い至る結論を零す声に苦さが混じった。]
惑わされぬように、か。
問題ない。
[むしろ気にしなさすぎで怖れ知らずかもしれないが、そんな風に大胆に振る舞えるのも、扶翼官を信頼しているせいである。]
あまり自信満々でいると、足元を掬われますよ。
あ…いえ、
[釘を刺したが、すぐに言葉を翻す。]
あなたの強さの源は、その自信でした。
どうぞ存分に、蹴散らしてきてください。
[それで足りない部分は自分が補えばいい。
今までそうしてきたし、信頼されている実感もある。
思うがままに走る彼の横を行くのは、魂を熱くする経験だ。]
迷っていた、というと?
[ ファミルとウェルシュが直接会話している間は、正直暇でしかない男は、当然養い子の情報には敏感に反応した。
そして聞かされた話に、嘆息を落とす ]
そうですか...やはり忘れたまま、というわけにはいかなかったようですね。
[ いつかは来るかもしれないと、思っていた事だった。モルトガット軍の中にシュテルンの過去の知り合い、或いは親族が居るということも、可能性としては決して低くはなかったから、男に驚きは少ない ]
出来れば戦の中で向き合わせたくは無かったですが。
[ ゲオルグがシュテルンに告げたとおり、迷いが死に直結する場だ、それを思えば男の声は沈む ]
[ けれどゲオルグに、あいつも大人になった、と言われれば、ほろ苦く笑った ]
俺だけがいつまでも子供扱いするわけにはいきませんね。
シュテルンには、自分で自分の生き方を、飛ぶ空を選んで欲しい。その力があいつにはあると、俺も信じます。
[ やがて話しがファミルの事へと移ると、今度は途中でゲオルグの気配が、ほんの僅かに変わった。
そういえば、これまでも、ゲオルグが彼女に対する様子が他とは少し違って見えると、どこかで感じていた事を思い出す ]
使い捨て、とまで言えるかは疑問です。
護衛らしい兵はついていましたし、彼女の乗って来たのは商船に偽装した高性能の武装艦...先代ストンプ候の傑作だそうですから、出逢ったのが俺の艦だったのが不運だったというところでしょう。
[ 並の貴族の私兵程度なら蹴散らして逃げ出せる、その程度の計算はあった筈だ、と言って ]
それでも危険な事に代わりはありませんが、恐らくアンディーヴ候にもそれなりの覚悟があるんでしょう。
[ その覚悟を皇帝が買った、ということなのかもしれない、と、モルトガット皇帝を弁護するような事を、敢えて男は口にする ]
[ そうして、最後に問われた言葉に、男は暫しの沈黙を挟んで ]
.........可能ならば、このままシコンへ引き返すよう促すつもりです。
モルトガット側に、俺が援軍を率いている事が伝わることになりますが、ここに居るのは巡洋艦三隻、実際の兵力の半分です。
どうせ援軍があるかもしれないこと事態は、あの扶翼官殿に予想されているでしょうから、伝わった情報で逆に混乱させることも出来るかも知れない。
[ それは半分真実で、半分は言い訳だ、とは、ゲオルグにも伝わるかもしれない。ファミルを死なせたく無い...彼女を許さない、と言った男は、その思いを確かに持っている ]
...ですが、ファミル嬢が、従わないと言うなら...ここで、沈めます。
[ 沈めてもいいか、と、許可を伺うのではなく、躊躇無く沈める、と、感情を殺した声で、そう告げた* ]
― 開戦に先立って ―
…同感だ。
[戦の中で向き合わせたくはなかった、と。
それに同意を返す男は、あの時確かに逆の答えをも期待した。
戦いの中で出会いたくはない、と。
言われれば迷うことなく、彼を後方へと送っただろう。
未熟な雛を争いから遠ざけんが為に。けれど、]
ふ。いつまでも子どものままじゃいないさ。
雛はいつか巣立つもんだ。
[ごく軽い調子で思いやるように笑みを送る間]
…、そうか。
[話がファミルの処遇に及べば、ほんの少し返す声は重くなる。
裡に沈める石の重みを、彼はその間に感じてしまうか]
いや、すまない。埒もないことを言った。
それならばいい…ああ、
どちらにせよ、アンディーヴ候が、
自らの意に染まぬこともしはしなかろう。
[皇帝に強制された可能性は排除している。
それはあるまいと、彼女とそして皇帝その人への信頼のような奇妙な確信を持ち]
了解した。
ファミル・アンディーヴがシコンへと戻り、この国を出るならばカルボナードも追うまいよ。
…───が、
ああ 、
[許可を伺うことのない重い声>>=17
それへごく短く声が返る、間]
[声が落とされてから、然程の時置かずして。
再び、声が彼に呼びかける。]
タクマ、
[その音の響きに、感傷の色はなく。]
────はじめるぞ。
[戦いの前の確たる鋭さのみを持ち、端的に開戦の意を告げた*]
[ 敢えて求めなかった命が、ゲオルグの意志を乗せて伝えられる ]
了解しました。
[ こうしてまた、
だから、男はそれ以上は何も言わず、常のように答えを、返す ]
トール。
南東よりもう一隊来ます。
[情報を共有すべく声を送る。]
こちらで対処するつもりですが、
現れても驚かれないよう、お知らせしておきます。
リオレ島方面ですが、リオレの港から出たわけではなさそうですね。
もう少し北寄りの航路です。
[報告の言葉を加えてから、首を傾げる。]
トール?
どうしました?
[声が届いて、口をつぐんだ。
少しの間、思考を閉ざす。]
速力を考えると、彼女はもっと先へ進んでいます。
交戦の形跡も無いようです。
それに、何かあれば連絡の機が飛んでくるはずです。
[ファミルが乗る船が発見され、攻撃を受けたかもしれない。
その懸念を、ひとつひとつ払拭していく。]
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新