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ばぁか。
[なんて言ったって彼には聞こえやしない。
声を上げられる前に飛びかかり、倒れ込んだその喉元を食い千切る。飛び散る赤は薔薇よりずっと綺麗に映った。]
[それからはただ無我夢中で“食事”をする。
人間の食べ物なんかとは比べ物にならないぐらい美味しくて、赤く染まっていく白薔薇のが視線の端にあっても見えてはいない。
満足すれば無意識に緩く尾が揺れた、館を見上げて]
終わったよ。朝には誰かが見つけるだろうね。あんたを探しに行きたいけど、見つかったら不味いな。
お休み、ハイアオ
[少し名残惜しげに食べ物を一瞥し、若狼は庭園から走り去る*]
っ、は… ぁ
[人の血の甘い香りに頭がくらくらする、熱くなる吐息をなんとか抑えようとするのが精一杯で動けない
ここに何があるかなんて分かりきってるのだから、近付かなければ良かった]
お前の武者震いがうるさくて、
寝付けないところだったさ。
[夜も深いころにささやきが聞こえ、わたしはそのように答えました。
老婆心ながら、彼の狩りに立ち会うべきかと迷っていたので。
もしも彼が容赦をあたえて獲物を逃がそうとしたなら、とどめはわたしがさすべきなのだと思って。
でも、ずっと食事の時間を待っていただろうラズワルドが、獲物を逃がすことも無いだろうと、そこは信用しておりました。]
ああ、いいんじゃないか。
食べ易そうな呑気なお人だもの。
[耳を澄ませば、階段を下りる足音が、月の光より静かに聞こえてきます。
それは体重を感じさせない、人ならざる者の動き方です。]
肉体に縛られた若者はかわいそうだねえ。
お前もそのうち、影を使役することを覚えると良い。
[わたしの使う古い術は、襲撃の充実感はやや少ないため、もう使うものはいないのでしょう。
とはいえ書斎にまじないの本が置いてあったので、人がそれを言い伝えてきているのかしらん。
人にこの術が使えるとは、とても思えませんが。]
…………。
[本当に食べないんだな、という念押しの言葉には、
のどの奥でくつくつと笑って返しました。]
[ラズワルドは夜の似合う狼です。
やせっぽちなのが悲しく哀れことですが、この狩り場でたくさん食べればもっと毛艶が良くなるでしょう。
そう、この館は狩り場です。とても都合の良い狩り場。
彼の不安げな気配を感じ取れば、さあ行けと、けしかけるように告げました。
そうしてじっと待てば、人間の血のにおいが、窓の隙間から感じられました。]
[人間の食事をよほど不味そうに食べていたラズワルドが、その空腹を満たしていきます。
なんておいしそうに食べるのでしょう。]
たんとおあがりなさい。
……これからもっと、美味しいものを食べれるさ。
[わたしは既に、人をおいしいと思えなくなったものではありますが
かつての食事の素晴らしさは、それはそれは良い思い出です。
生まれたては百年に一度のごちそうにしたわ、ちょっと体重が気になる時は筋肉質な男が良かったわ。そんなことを思っていました。*]
わたしに会って、喰うつもりかい?
この身はたいして美味くないと思うがね。
おやすみ、ラズワルド。
ーー 昨夜 ーー
そんなことが出来るんだ?凄いな…
[獲物の選択を咎められることはないとは告げる前から思っていた、けれどその後の言葉>>*9には思わず一瞬歩みを止めてしまう
何も考えず発した声は幼い子供が親に新しいことを教えてもらったように好奇心に溢れていて、すぐそれを恥じ話題を変えようと問い掛けたのだった。
自分にもそんなことが出来るようになるのだろうか、会えた時にはもう一度このことを聞こう、なんて考えてしまってはいたけれど]
……分かった。
[その笑いが答えなのだろう。ならばこれからすることは一つ、数日前のようにやればいいだけ。
余計なことはもう考えないようにしよう、と緩く頭を振って玄関の扉を開けた]
[こんな気持ちになってもまだ、酷い飢えが理性を失わせようと皮膚の下でうごめく。
くらくらする、血の香りが離れない。五年間必死に抑えていたものが一気に溢れてきているようだった*]
[……人狼に人間としての生を奪われ、次は人間に人狼として殺される?
ハイアオがここにいるかは分からないけれど、不安を声に出すことは堪えた**]
[「コンスタンツェ」なら、そう思ってそう言うに違いないのです。
わたしはわたしが人狼であることを、ただただ頭の中から消し去っておりました。]
[その時僕は自分が疑われないよう、人間に見えるよう振る舞うのに精一杯で。
ハイアオのことなんて、考えることも出来ずにいた。]
[そうやってわたしは、ローレル姉さんに「コンスタンツェ」の血をなすり付けました。
強く、残るように。
たとえ洗い流しても、鼻の利くものであれば感じ取れるように。
ハイアオの正体に気づくことの無いラズワルドが、「わたし」のにおいにまみれたローレル姉さんに、食欲を無くすことを願いながら。]
青いねえ。
ラズワルド、青い青い。
[わたしは痛みを感じさせぬ、いつもの調子でラズワルドに話しかけました。]
あいつは、喰うんじゃないよ。
みんなに殺させるのさ。
あいつを獣と思わせて、殺させるんだよ。
ハイアオ。
じゃあ、人間として殺すならいい……?
[僕の頭は“コンスタンツェ”で一杯だった。誰かに殺させることが許せないとすら思えた
憎しみと後悔で冷静な思考が回らない。あの日つけられた傷跡が焼けるように痛んだ]
[わたしはわたしのやることを終えて、あとは完全に呼吸が止まるのを穏やかに待つのみとなっておりました。]
ラズワルド、
ここはお前の狩り場だ。
[最期に、若い仲間に言葉を遺しながら。]
人をうまく操り、殺させ、信用させ、
隙を見て喰うんだよ。
そうして、立派におなりなさい。
……なんて、説教する自分が嫌になってきたねえ。
ここからは、お前のお手並みをゆっくり見ることにするさ。
[こうすれば、今後ハイアオが彼のささやきに答えなくても、違和感は生まれないでしょうか。
それは、彼の覚醒次第にもよるとは思うのですが。
できればわたしがいなくなったことに、気づいて欲しくありません。
若者には前を向き、生きよ増えよと促したいのですから。]
さーて、ねえ。
[彼の憎しみの込められたささやきに、ほんの少し哀れみを覚えながら、わたしは思いを気取られぬよう、軽く流すことにしました。]
……
わか、…った。
[我ながらちっとも納得なんてしていない声色だ、隠す気だって無い。だって独りじゃないと思える時間をぼくに与えておいてこんなのは酷いだろう。
コンスを前に取り乱したことが頼りなく写ったのだろうか。この老いた雌狼をいくらなじったって気持ちが変わらないことは短い付き合いでも分かっている。]
なんとなくだけど…もうすぐあんたを見つけられる気がするんだ。だからどっちのことだって食べないよ。
…また話しかけてくれるの、待ってるから
[それ以上ラズワルドからハイアオへ声を向けることはない。認められる為の決意からのこと。
……だけどどうしてだろう、とても不安なんだ*]
/*
覚醒で事実に気付く、ローレルを襲撃する
どちらかでもNGなら教えていただきたいです。もしそうで無ければ反応は不要です。
*/
/*
PLとして、ちょこっと。
ローレルは妹を失うという大きな出来事にあったばかりですので、これから表でRPが大きく伸びる可能性があります。
ですので、少し様子をみませんか、ということでした。
狩人の守護先と襲撃先が一度重なっても吊り数は変わりませんと念のため。
7>5>3>1
7>6>4>2
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