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[翌朝までの解散になったあと、宿の一室に戻り起動するのは相棒と連絡を取るための通信具。
向こうからの報告は、普段冷静を装う相棒らしからぬ興奮を孕んでいた]
やれやれ……あんまりはしゃぎすぎないように、ですよ。
『やかましい。
で、そっちは』
調査隊結成して、明朝には風龍峡へ向かいますよ。
中々、個性的な面々がそろって……ああ、そうそう。
久しぶりに会う顔もひとつありました。
『久しぶり?』
ええ、実は……。
[訝る相棒に、カレルとの再会と彼の参加を伝える。
伝え聞いた事情の説明には、妙な沈黙が落ちた]
『…………まあ、な。
あれだけの事をやらかしたヤツだ、何に遭遇していても不思議はないが』
……ですよねぇ……。
『まあ、いいさ。あちらとは、一段落してから話す機会もあるだろうからな。
それよりも、アル』
……はい?
『シエルの様子には、気を配れ。
産まれた場所や、兄弟との接触で興奮して安定を欠く可能性もある。
あれの場合、それが精霊力の方に影響を出しやすいから、二次三次被害も出し兼ねん』
あー……うん。
そこは、わかってます。
[正直、一番怖いのはそこなのだが。
それ故に、意識を割いているから大丈夫……と思いたい、と。
そんな思いはしっかり声音に滲んでいた。**]
ノトカー。
我らが元生徒は、着実に成長しているようですよ?
[ぽそり、通信具へこんな呟きを落とす。
それに返るのは、微かな笑みの気配]
……ノトカー。
今回のこれ、思っていた以上の大事かも知れません……。
[通信具をそっと起動し、ぽつりと呟く。
あちらが忙しいようなら返答はないのだが、聞こえていれば後から突っ込みもくるだろう]
まだ、確証はありませんが。
いつぞの『事件』が、関わっている可能性が出てきました。
詳しい事は、分かり次第伝えます……。
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