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[足甲に集った雷光と、男自身の体技が合わさった結果は明白で。
先に拳を受けた胴に、今度は脚を受け止めることとなった。
が、先と同じ様に弾き飛ばされることは無く。
衝撃を耐え切れたのは、男の脚と胴の間、網状に広がった蔦のおかげ]
儂の雷を使うとは、ちゃっかりした所もあるんじゃのぅ。
なれば儂も、使えるものは使わねば…な!
[男の脚を遮った蔦が、揺らぐ翼に合わせ更に男の動きを阻まんと蔓を伸ばした
───【15(20x1)】**]
[水の勢いに押されるように床を滑り身を起こせば、眼前に見えたのは主の笑み>>*35。
それを目の当たりにした蛇竜に、ようやく、少しだけ自身に裏打ちされた表情が浮かぶ。
とはいえまだ勝負は決しておらず、互いにここで止まる心算もない]
届けっ……!
[叫びに自らの意志を乗せ踏み込む。
遠距離主体の主に対し、こちらに利のある間合いのはずだった。
ならば、主は如何に対応するのか――と。
振り上げた鉤爪の先、相対するように打ち下ろされたのは]
え……
[人ならざる手だった。
むしろ自分たち、竜神の本性が有するような。
しかし疑問を差し挟む余裕もなく、激突の時は訪れる。
――8(20x1)]
俺の体は、恥ずべくことなき力であり鎧であり―――
[出会ってすぐ>>0:57に問われた返事の通り。
狂喜の沙汰>>*48ともいえることを、その身と誇りをもって貫けぬと示すというのもあるが]
時に炎を纏い、風で荒らし、大地を裂く。鉄壁の守りであり、破壊する槌。
俺はこれを剛健術と名付けた!
[魔力の消費もせずに、術である。と堂々と言い切った]
[油断をした心算はなかった。
しかし端麗な有翼の姿を持つ主が、竜の如き爪を振るうとは予想していなかったのも事実で。
交錯の瞬間、こちらの鉤爪の手応えは浅く、一方主の竜爪は左肩を深く捉えて鎧を大きく砕いた]
くっ……
[勢いで前のめりになりながら、腹這いの形で床に倒れる。
形勢は決したと言えるだろう]
負け……ました……。
[身を起こしつつも、項垂れた視線のまま宣言する。
右手で押さえた左肩には、僅かながら赤色が滲みつつあった*]
[手甲足甲は、元をたどれば錬金術の力。源泉をいえば料理から始まったともいわれる生活の術。という意味では魔力の道に深いものなれば理解できたことだろうか。だがそれ以外はというと、それが自称ともいえる術<力づく>であり]
俺の術が、竜にも通じるというならば、俺の道は間違っていない。
――それを確かめられただけでも感謝するぞ。アデル
[雷が這い、体から黒煙がぷすぷすとあげ、大笑するアデル>>*49へと凄絶な笑みを浮かべた。
回避できたところで、する理由がなかった。相棒を受け止め、自らを示すだけであれば、避けるのはただ臆病風に吹かれた時のみ、例え速さ>>*47が追いつこうが追いつくまいが、命を賭すだけの価値がある]
そういうアデルも器用ではないか!
[蹴撃は、さきの拳とは違う感触に阻まれるように防がれる。
雷の推進力を受けた勢いで放った蹴りにより、引き戻す動作が遅れる
伸びてくる蔦に、先ほど足に残った感触の正体はこれであったと悟る。
だがやはり回避に意味を見出せないのがこの男。
伸びる蔦の根元をみれば、相手の懐に飛び込むチャンスではないか。
ならばそこに、自分がまだ伝えてない意志を告げるのが一番ではないか。]
[左腕が蔦にからめとられ、その間に右足を戻すと、足に力をこめて軽く身をかがめ突進する。]
来い!
[すべてを出し切る言葉とも、また密やかに囁いた言葉への返事を求めるようにも言う。
蔦のようにどこか身も心を守ってるようにも思える目の前の竜にのばされた右の拳はアデルに届いただろうか16(20x1)*]
[二種の爪の交差。
こちらの容姿にそぐわぬ右の手は相当に虚を突いた、というのは交差の瞬間の表情>>*52が物語っていた。
とはいえ、こちらも滅多に晒さぬ文字通りの奥の手、そのぐらいの効果はないとやりきれない]
……っつっ……!
[駆け上がる鉤爪が身を裂く衝撃に、息が詰まる。
それでも、勢いを失することなく振り下ろした右の手は蛇竜の左の肩を捉え、鎧を打ち砕いた]
……は……。
[崩れ落ちる様子と、告げられる言葉>>*54に、小さく息を吐く]
まさか、これまで使う事になるとは、な……。
本当に、いい意味での予想外続きだ。
[告げる声は、穏やかな響きを帯びたもの。
それから、ふわ、と翼揺らして片膝をついて]
ぶつかる事で見える事がある……とは、言われちゃいたが。
こうして、対する事で、きみの真っ直ぐな意志は見えた。
[対峙する最中の表情の変化、そこに滲んだもの。
どちらかと言うと曲がり続けてきた幻燈師にとっては、それは眩くもあるもので]
と、いうわけで、改めて。
深き水底より我に応じし竜よ。
我と盟を結び、新月夜の舞闘を共に駆ける事を、きみに願おう。
[静かな口調と共に差し出す右の手は、人のそれへと転じていて。
その上には、召喚の際に用いた石──珊瑚が乗せられていた。*]
……あの……
良かった、のでしょうか……?
[俯けた顔を上げぬまま、掛けられた言葉>>*59に呟きを返す。
奥の手とも言えるものを引き出したこと、反応は肯定でも胸中は揺らぐ。
しかし片膝つく気配に、ようやく姿勢を正し視線を主へ向けた]
わた、しは……。
[互いを知り、盟約を結ぶための儀式。
ただ乗り切ることに必死であった蛇竜に、相手を評する言葉は何もなかったけれど。
改めて、と告げられた言葉>>*60に、ゆっくりと頷きを返す]
天翔ける風と光の術師よ。
主と認め、盟を結びましょう。
良き舞闘とならんことを。
[盟約への了承を返し、見やるは人の形へ転じた右手。
その上には血潮に似た紅色の珊瑚があった。
異界へ手を伸べた時の胸の熱を思い出しながら、その上へ右手を重ねた*]
そこまで持って行った事には、自信を持っていい。
[落ちた呟き>>*61に返す声音は軽いもの。
顔が上げられ、盟約に応ずる言霊が紡がれた>>*62なら、手にした珊瑚は熱を帯びる。
珊瑚を挟んで重ねられた手、それを介してそれまでは感じなかった繋がりのようなものを感じ取ると、幻燈師はひとつ、息を吐き]
[召喚主に掛けられた言葉にひとつ頷いて。
重ねた手の内、珊瑚が熱を帯びるのを感じる。
主との目に見えぬ繋がりが生まれたのもそれと同時か。
安堵に小さく息を吐いて]
[確かに最初から男は己が身体を誇って見せていた。
戦いにおいてもそれを貫くものであろうとも思ってはいたが、流石にここまでとは予想しておらず]
…あぁ、成程のぅ。
それだけの研鑽を重ねたが故の、その出で立ちか。
[言葉で聞いて理解したつもりではいたが、納得は出来ていなかったのだ、と。
>>*53堂々と言い切った男の言葉に、はぐらかしもせず素直な頷きを見せた後]
主に感謝されるは悪い気はせぬのぅ。
これで満足されても困るがな。
[>>*55向けられた笑みに嫣然とした瞳を向ける。
何せこれは契約の儀だ。
まだ舞闘の舞台にすら上がっていないのだから]
主のような童と同じにするでないわ。
年の功というのは伊達ではないのじゃぞ?
[呆れたような口ぶりで返すも、>>*56蔦を操る竜に余裕は無い。
先の一撃で脚を巻き取れなかったのは不覚。
男の動きを封じようと蔓を伸ばしはするものの、此処までの戦いを考えれば不意をつけなかった時点で勝負はついている]
やはりなぁ、
主ならそう来ると思うたわ!
[蔦に絡め捕られるを悪手とせず、むしろ竜へと近付く手段に利用されて。
来い!と強く言い放ったその言葉と、熱を帯びた拳。
それはどちらも、まっすぐに竜の胸へと届き、撃ち抜いた]
っぐぅうううう!!!!
[男を絡めた蔦は、竜の動きも封じるもの。
赤銅が如き拳が胸を彩る翠を焦がし、更に蔦にも炎がともされようか。
それでも翼を羽搏かせれば、まだ空へ逃げる事は出来たはずだが。
男の在り様に倣おうと、竜もまた真正面から男を受け止めようと立ち堪えた*]
[ 竜は天に向け手を伸ばす。
硬く強い碧の爪は、流星のごとく降り来たるランスの鋭い切っ先に確かに触れた。
が...... ]
ぬ、おおっ!
[ 掴み取ろうとした流星は動きを止めず、硬い爪がランスの表面と擦れて甲高い音をたてる。
掌まで覆う鱗は摩擦によって砕け、粒子となって二彩の光輝に溶けた。 ]
は、ははっ...!貫く、か...!
[ 二彩の光を貫き、竜の身を貫かんとする力と、意志を貫く天の色 ]
そうか...それが、お前の力か、メルヒオル!!
[ 竜は翼を大きく広げ、両腕でランスを掴むと、身を捻りながら、押し返すではなく、自らの方へと引き寄せる。]
おおおっ!!
[ 咆哮の如き声と共に、光の渦が輝きを増して、竜神と召喚者の姿を共に包み込む。
そうして、その光の中、二彩の竜はランスの切っ先に穿たれながら、自らを貫いた意志を引き寄せんと、血濡れた腕を、変幻の騎士の肩に伸ばした。* ]
当然だ。
[研鑽を積み重ねた力>>*65は、魔族という素養はあったにしても、努力で培ったもの。
それで満足しても困る。というのも理解している。二つの意味>>*66に一つの言葉で返す]
[業炎のような炎術(筋肉の力と空気の摩擦熱)をもち、その蔦も剥ぎとるように燃やし、余熱は彼女の典雅な翼にも痕を残す。]
年の功といっていたわりにはな。
[万能性などは...にとってないのも理解してる。そしてアデルが回避を選ばなかったことも察する。]
この戦いは、俺の舞台に合わせてくれた結果だな。
[愚直>>*68に受け止める気概に、太い笑みを浮かべ、苦悶の声に対するものよりも先に讃える。]
改めていうぞ。
……俺と舞台に上がるために、手をかせ。
[意志をぶつけるための拳は開かれ、今度は契約を契るための手としてエスコートさせろと、差し出された*]
[ランスと爪が奏でる音が耳に届き、目の前で砕けた鱗が周囲を取り巻く光りへと溶けて行く。
押し切る、と貫く意志を込めたランスは確実にツェーザルへと迫っていた]
───!?
[しかし、突如己の意思とは別に、ランスがツェーザルの方へと動く。
見ればツェーザルの両腕がランスを捉えていた。
まだそんな力が、と思う暇も無く引かれたランスは彼の身へと届き、その手応えがランスを介してメルヒオルにも届く。
ランスの柄を離さなかったのは半ば意地。
だがそれは、伸ばされた竜の腕を己の肩に届かせることとなった。
血塗れたツェーザルの腕がメルヒオルの肩へと届く]
[光の奔流はどれほど続いていたか。
己の肩に届いた腕はそのままに、翼の羽ばたきで身を支えてツェーザルの腕を左手で掴む]
………一緒に、闘ってくれるよね。
[ランスに再び魔力を込め、小型化しながらツェーザルの身からランスを抜いた。
向けた言葉は、己の意志を受け取ってくれたと知るが故*]
[ 炸裂する光の暴力が収まったその後に、騎士の肩を抱くようにして靠れる竜の姿が現れる。 ]
本当に、強いな。
[ 血濡れた手で、メルヒオルの肩を掴み、耳元に唇を寄せて、竜は囁く。 ]
ちゃんと全力、出し切ったぞ?
[ そうして、ランスを抜いたメルヒオルの言葉を聞けば>>*75小さく笑った。 ]
いいぜ。
[ 相変わらずの軽い口調で ]
[感嘆と苦言。
双方に返されたのは>>*71簡素な、けれど、ここまでの男の言動を鑑みれば何よりも雄弁な一言。
だからこそ、竜は拳に撃たれ蔓からも伝う炎に燃やされながらも満足げに微笑んだ]
そうさな。
主と力勝負をしようなどとは我ながらちと子供じみておったわ。
[>>*72男から向けられた言葉にも、快活な笑いで応じ。
合わせてくれたという言葉には、言葉では無く視線で応えた]
よしなに頼むぞ。
我が主。
[差し出された手に、竜の翼を重ね。
竜の姿が翠に揺らぎ変じて、最初に見せた人の身が笑顔を返した。
流石に着物は元通りとはいかず、袖や裾が焦げ落ちてしまっていたが*]
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