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嗚呼、そうだ。100年……あれから100年は経っているのだな。
[人狼が姿を消していた期間について言及されて>>*2、喉の奥からくぐもった笑い声を漏らした。]
始めよう……血に染まる惨劇を再び。
最初に宴の食卓に招かれる幸運な贄に、誰を選ぼうか?*
全く、そなたの言う通りだ。
[最高の一日>>*5。
仲間の返答に満足した獣は、吹雪をものともせず遠吠えを響かせる。]
心待ちにしている。
こうして直接顔を合わせずとも会話できるのは便利ではあるが、やはりお互いの存在を確認しないと、な。
それと、呼びかけてくれて大変感謝している。
そなたのお陰で、我はより早く目覚めることができた。
[最後に、遭遇する瞬間が楽しみだと感想を残し、獣は宿屋の自室へ姿を消した。*]
……ここで体調を崩されでもしたら、味覚に影響が出るかもしれぬゆえ。
用心しておくに越した話は、ない。
[冷静な口調ながら、獣の声は宴の始まりに胸を踊らしているような、高揚感が含まれていた。]
こいつはうっかりしていたようであるな。
[目の前には獲物が三人。
それだけを念頭に飲み物を用意したせいだと、獣は自分の頭を叩きながら、この手の失敗は繰り返すまいと自戒した。]
[昨日は一晩、部屋に人が張り付いていたおかげで歩き回る事はできなかった。
だが同胞はすぐ近くに、この宿にいる。
匂いで分かる、気配で分かる。獣の本能がそう教えてくれるのだ。
きっと、姿を見ればその瞬間に理解するだろう。]
[獣も同胞と同じく、宿屋の中に相手の気配を感じ取っていた。だが、今玄関で顔を合わせた誰からも、自分と同種の匂いと気配は感じとれない。
ここで直接顔を見ていない者はあとわずか。
大分候補は絞り込まれた。]
早くそなたの姿を見たいものだ。
[人間の意識の隙間から、獣の意識がゆらゆらと陽炎のように立ち上る。]
[よくよく見知ったその顔。その顔と目を合わせた瞬間、全てを悟った。
灯台下暗しとはよく言ったものだ。こんなにも近くにいただなんて。
それとも、自分でも気が付かぬうちに予感していたのかも知れない。]
そうか、そうだったんだね!
会えて嬉しいよ。
ディーター
[人には聞こえぬその声。
端から見れば、レジーナの哀れな姿を目にした驚きで何も言えずに口をぱくつかせているように見えただろうが。
今ここで仲間の存在は確かなものとなった。]
[視線と視線が交錯した瞬間、雷に打たれたように体内を激しい衝撃が走る。]
ふふ、どうやらそなたが我が同輩だったようだ。
こちらこそ。奇異なる遭遇に感謝を捧げよう。
オットー。
[こちらも傍から見れば、男性(と思い込んでいる人物)を口説こうとする幼馴染に呆れているように見えるだろう。
昨夜からずっと明らかにしたかった真実を目の当たりにして、獣は歓喜の声を上げる。*]
まさか。そなた、昨夜雪の中で我を呼んだ際に、何か病気に罹患したのではあるまいな?
[商人から仕入れたばかりの新情報より推測される同胞の状態に、呆れつつも心配そうな声をかける。]
これから我らは人間たちを相手に、一芝居打たねばならぬのだぞ。
あまり無理をするでない。油断すれば、あっという間に足元をすくわれる。
気をつけよ。
まだ最初の犠牲者を誰にするかすら決めてない。今のうちにゆっくり休んでおくといい。
[言い聞かせるように、なるべく優しく注意喚起する。*]
ディーター。
君は、口調が変わるんだね。面白いよ。
やっぱり、飽きないなぁ。
[さもおかしそうに、くつりと笑う。
これだ、これを待っていた。]
まさか。この僕は雪と共に産まれ、雪と共に生き、雪と共に死ぬ白狼さ。
吹雪は親であり、兄弟であり、親友なんだ。
僕がかかる病だなんて、愛慕という永遠に治らない病くらいなものだから。
[まさか、と彼は笑う。
そしてはしゃぐのは、当然であると。]
それに、君も知っているだろう?
僕はこれまでだって、一度も体を壊した事がないじゃないか。
[流行病や風土病は定期的に村を苦しめてはいたけれど、オットーがそれに悩まされる事はなかった。
馬鹿は風邪をひかない。
そんな便利な言葉で笑われてはいたけれども。全ての事に、理由はある。自分は、人間の病がうつるような体質ではないから。]
一芝居? 何を言っているのさ。
この僕はこれまでだって数え切れないほどの年月の間、ある時は別人になってでも生きながらえてきたんだ。
[それはいつものオットーと同じ。
何も考えてはおらず、謎の自信だけで歩いているような生き物だが。]
パーフェクトな僕のパーフェクトさを誰もが知る時が来た。
ただ、それだけなんだからね。
さあ、ショーの始まりさ。
[その瞳にだけ、妖しい色が浮かぶのだった。]
嗚呼、言われてみれば口調、な。
確かに、こちらの意識へ集中すると、自然とこうなってしまうようだ。
[面白いと称する同胞>>*14へ、同じようにくつくつ笑いながら応じる。
だが病気に関する見解を聞くと、ほうと興味深そうに耳を傾けた。]
思い返せば、その通りだったな。これは我がうっかりしていたようだ。
病にかからぬ>>*15ならば好都合。雪の申し子たる人狼よ、そなたの力を早く存分に見たいものだ。
[楽しげに細められた目は、興味深い台詞を捉えて、更に輝きを増す。]
数え切れないほどの年月?そのような話は初めて聞くな。
ならば、そなたは歴戦の猛者、ということか。ならば、初めてこのような状況下に置かれる我に色々教えて欲しいものだ。
[いつものオットーと同じだと、すぐに理解できたが、これから長く深いになるのだしと、尊重するような言葉を選んでかける。]
うむ、パーフェクトなそなたを是非見せてくれ。そして、共にショーを盛り上げよう。
[自信満々な様子に対して、満足げに口元へ微笑を浮かべた。*]
犬か狼が2匹、ね。
[ゲルトが光を失ったあの日に森で起こった事を。思い出しかけているとでも?
すれ違いざま、キッと睨み付けるのだった。]
[すれ違いざまゲルトを睨みつけたオットー>>*19へ話しかける。]
あの楽天家、余計なことを言ってくれたものだな?
そこで一つ提案があるのだが、最初の犠牲者はあやつを選ばないか?今は人狼が二人いると言っているだけであるが、いつ誰が本気にするか分からぬ。宴を始める前に騒ぎが広まったら都合が悪かろう。
おまけに、今後我々に都合が悪い情報を嗅ぎつけるかもしれぬのでな。用心のためにも。
[宴の前菜はこれでどうだ?と楽しげに相談する。*]
とっくの昔に、嗅ぎ付けられていたのさ。
以前に彼には見られてしまった事があってね。
[彼が光を失ったあの日、何が起こったのか。
自分だって大いに関係しているのだから。
記憶を失ってはいたようだが。]
パーフェクトであるこの僕に、無様な失敗などあってはいけないんだよ。
そうさ。彼の存在そのものが、この僕を否定するんだ。
[曲がった信念、折れない信念。
言葉がじわりと熱を帯びる。瞳に緋色が浮かぶ。]
僕はゲルトとたったの2人で1階にいる。
君の部屋も階段に近い。
まるでお膳立てされたかのようじゃないか。
僕たちは、運命の女神に愛されているのさ。
[ずっとチャンスを伺っていた。
それは、今夜なのだと。確信めいたものを持って。]
運命の女神は後ろ髪が無いんだ。今夜を逃す手はないよ。
ああ、美しい。僕は美しい。
こんなに美しいのに、狭い森の中に押し込められるだなんて。
勿体ない、勿体なさすぎるよ。
[部屋の入口に鍵をかけ、ひっそりと獣に身をやつすと、鏡の中の己の姿に見ほれる。
冗談のようでしかない欲望は、やがて冗談では済まなくなる。]
[オットーは既にゲルトを最初の犠牲者として考えていたようだ>>*21。さすが目の付け所が鋭いと口笛を鳴らす。]
序盤の大きなイベントで我々の意見が同じとは、実に喜ばしい。
誉めてもらえて大変嬉しく思う。
[以前の会話を思い出して思わずくすりと笑ってしまった。]
[しかしとっくの昔に嗅ぎつけられていた>>*22、という剣呑な告白に対しては眉を潜めてしまう。]
なるほど、それは大変危険だな。
ゲルトをこのまま生かしておくのは、罠を放置するようなもの。我々の身に危険が及ぶ前に、とっとと撤去してしまうに限る。
[いつどのような状況で、何が起きて正体がばれたのか。オットーが詳細を口にしなかったので、それ以上追求せずにいた。ともあれ、ゲルトの命を狙う理由があると分かれば、今はそれだけで十分だ。]
ふふ、そうだな。
パーフェクトな我々に相応しい、パーフェクトな騒動を人間たちの目の前で起こそうではないか。
そのためには、あらゆる失敗の種は事前に刈っておくに限る。
[熱を帯びる相方の言葉に釣られて、獣も次第に気分を高揚させるのだった。]
[指摘されて初めて、オットーと自分の部屋の配置が好都合なものであることに気付いた。
これはまたとない好機であると確信する。]
おまけに外は吹雪で、人間たちは村の外へ出られず。なおかつ村の外の邪魔者は入れず。まるで天候まで我々の味方をしているかのようだ。
運命の女神に愛されている>>*23……なんて良い響きなのだろう!
[目の前にオットーがいたら、両手を取ってぶんぶん上下に振らんばかりの勢いでうっとり囁いた。]
詳しい相談はまたのちほど。今夜が楽しみでならぬ。
[その言葉を最後に、獣は笑いながら一旦去っていった。**]
[十分食欲を満たせば、思考は自然と宴へと移行する。
さて今宵のショーは、どんな演出をするべきかと、イベント前日の子供のような気持ちで同胞に呼びかけた。]
さて、オットー。
今宵ゲルトを襲うのは、そなたと我、どちらにするか、そろそろ相談して決めようではないか。
どうする?
[任せてくれるなら、喜んで引き受けるが。
オットーがやりたいと言うならば、お手並み拝見とすぐ譲るつもりでいる。*]
なら、僕が至上の料理を完成させてあげるよ。
[1人残された厨房で、聞こえてきた同胞の声。
パンは明日には焼き上がるだろう。
けれども、主菜が無くては食事ってのは完成しないものだ。]
さーて、僕もそろそろ僕自身の美技に酔いしれたくなったところさ。
狩りは壮大に、鮮やかに、そして美しくなくては、ね?
なんなら、2人でいっても構わないけれど。
[こちらも嬉しそうに語る。
それが肉食獣が最も輝ける時なのだから。]
太陽に隠され続けてきた僕たちは、今ここにスポットライトを浴びるのさ!
ならばオットーにお任せする。
我は狩ったあとの獲物を分けて貰えれば、それで良い。
[期待していた返答を聞いて、楽しみだと獣が目を細める。]
そなたの美技がどんなものか、是非とも間近で拝見したい。
二人一緒に狩りを行うというのも、非常に魅力的な提案ではあるが。それはもっと手ごわそうな相手に取っておきたいものだ。その方がきっと楽しめるだろう。
それに、目が見えないのに我々の存在を察知したゲルトの感覚を侮ってはまずいと思っておる。むしろ、一人でこっそり部屋に入った方が、気付かれる可能性が低くなるやもしれぬ。
[慎重に自分の意見を述べつつも、狩りが肉食獣の真骨頂なのは間違いない。]
ふふふ……スポットライトを浴びる、か。
そなたの言い回しは、我には思いつけない。とても素晴らしいな。今後も楽しみにしている。*
ああ、しっかりと見て貰わなきゃ。
ショーは観客が居なきゃ始まらない、そうだろう?
[そんな2匹の獣の、普段通りの、会話。]
分かった。
最高のショーの観客として、大いに期待している。
[二人だけで交わす獣としての会話も、大分板についてきたように感じる。
これならば、きっと今夜の襲撃も成功するに違いないと期待に胸を躍らせた。]
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