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[相棒はひょいと小型の機械を拾い上げる。
それは片耳に掛けるフックが付いた黒に碧のラインの入ったヘッドセット。
イヤホンとマイクが一体化したような形をしていた。]
…んんー?
カルドさん。
これ、何だろ。
『さぁな、通信機のようだが。』
[プリガルトークでざっくり現状報告した後、つい先ほど黒子衣裳の人が貸してくれた超小型通信機のスイッチを入れる。
なんでも、この会場にいるヒーロー、ヒロインの誰かも同じものを持っているらしい。
スマホにデータいれたらL●NE的なあれそれもできるとかなんとか言ってた気がするがまぁそれは置いといて。]
ねぇキミかわいいねどこ住み?てかLI●Eやってる?
……ってのは冗談で、あ、あー、マイクテスッマイクテスッ
こちらサシャ!ひっそり応答お願いします!
[ぼそぼそ。]**
…!!
[試しに耳に当ててみようとしていた相棒が機械を落としそうになる。
うっかり壊したらどうするんだ、粗忽者め。]
な。
なぁなぁ、カルドさん。
こっちからカルドさんの声が聞こえてくるんだけど!
[そう言われて意識を研ぎ澄ませてみると、確かに魔力が反響する気配がある。]
『ふむ。これは己と相性がいいようだな。
これを通して声を出す事が可能なようだ。』
じゃあ、これ使えば他の人でもカルドさんと話せるって事?
『そういう事になるのか。試してみないと分からないが。』
それ、面白そう!
折角だし、この懇親会の間だけ借りとこう?
『おい、お前は仮にも警察官』
ちゃんと後で返すから!
それにカルドさんも他の人とも話したくない?
[そう言って笑う相棒への答えは――]
『――仕方ないな。この懇親会の間だけだぞ。
反響の感じからすると、これと同じものを拾った相手が会場にいるらしい。』
やったー!
カルドさんには誰だか分かんないの。
『まだ分からんな。電源が入っていないのか、それ以外の要因なのか…。』
ふーん、でもいっか。
誰か分かるのを楽しみにしてよう。
『あまりはしゃぐな。』
[たまにはこいつ以外とも話をしてみたくなった。
――理由はそれだけだ。*]
え?都会の男の人はかわいい女の子みるとこう言うんでしょ?
[※ただの偏見]
まぁいいや、その声はメルヒオルさんだね、安心して騒音にならない程度に騒ぐから。
改めて、かな?よろしくおねがいしまーす!**
[いらんと何度も言ったが押し付けられた通信機。
繋がった先はまさかの、と言うべきか。密かに息をついて。]
知るかそんなの。
あんまり煩かったら切るから、そのつもりで。
[笑ったのは何だったのか、という程度には怠そうな声。
告げた内容はつまり、面倒臭い場所で出会った彼女と話す気はあるということなのだけど。
男の言葉の意図を深く理解出来るのは、周りでは相棒ぐらいだ。]
ぷえっ雑音はしないから切らないでぇぇ
[明るい声は一転、周りにバレない程度に慌てているらしく若干震え気味。
幼い少女ヒロインによくあるスキル:単純もあってか、相手の言葉の深読みなんてできなかった。まる。]
でもちょっと意外かも。なんとなーく、通信機受け取る感じはしないから……気づいたらポケットに入ってたぱたーんとかかな?
ああ、気を付けろ。
[少女の声を震わさせて態度を変えるような男でもなく。
相変わらず、笑みの気配の欠片も無い。]
いや、違う。受け取ったものだ。
……勘違いするなよ。あまりにもしつこいから仕方なくだ。
悪かったな。盛り上がらない相手で。
[無言でビシッと小さく敬礼。見えるかどうかはわからないが。]
にゅ、受け取ったやつか。しつこいと言いつつこうやって応えてくれるところも好きですよ!
逆に、ちょっと大人しそうな人とのほうがこういうのは楽しそうって思うよ。なんだろう、秘密共有って感じがして!
だから、相手がメルヒオルさんで嬉しいの!
いつ「騒がしい」って切られるかわからなくてヒヤヒヤしてるけど!
[がんばって声は抑え気味です。]
[敬礼する姿があったなら、呆れたような半目が向けられただろう。
別にバレたから何か問題になるわけでもないのだが。]
ああ、そう。
そりゃあどうも。嬉しいね。
[ちっとも気持ちは籠っていなかったが、友好的な言葉を否定することはなかった。]
……はぁ。
ちょっとやそっとじゃ切らないから楽にしてろよ。
ガキをいじめたなんてあいつに思われたらたまったもんじゃねぇ。
[騒がしく子供好きのライダー、この男の相棒。彼女なら知っているだろう。]
生憎寂しい男やもめなもんでね。女子小学生と共有出来る話題なんか持ち合わせていないが。
[少々司祭達に言われたことをまだ気にしているようだ。]
えぇと……
僕達と、四季を守ってください!!
いや、なんだか違うよなあ。
もっと真剣さを持って来ないと―――
[賑やかなお話の中で、緑の子は密かに
勧誘の言葉を考えているのでした。
一発で上手く行くとは思えませんけれど、予め頭に
叩き込んでおくと余裕が生まれるはず。
そう考えたんです。]
―――……よし。
覚悟は決めた。
四季巡る時の契約を受けてくれませんか!!
これでいこう。
[まだ考えていたんですか、緑の子よ。]
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