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[柵から手を離す寸前、見上げてくるうさぎ。
それを見下ろす傀儡の眼は、
なんとなく、優しかったような。]*
―――お前の、願いは なに?
俺は、お前にだって未来に進んで欲しいって、思っているんだ。
[もし、その声が届いていたなら。
闇刈人はこう答えていただろう。]
……そのために、私はここにいる。
[笑みを見て。
糸で操られている人形を見て。
同じ顔を見て。]
――反吐が出る
[苦しげに、呻いた。]
[呻く男の、その言葉
ああ、それは
この、
眉一つ動かぬ
[いつかひとへむけたものではないか>>29]
――俺のものでも良いんじゃないか。
[人の扱いなのか、物の扱いなのか。
図らぬ言い方をした。]
……ふざけた、ことを。
[荒ぶ風が駆ける音に紛れて、どこか悲しげなつぶやきが溢れます。]
[ ああ、ほんとうに、よけいなことを ]
…ふざけてなんて、いないんだけどね。
俺は、最初に会った時のタイガのように、隠すものなんてないしな。
[隠したいものも。露にしたくないものも。
声に滲む悲しみに、息を吐くばかり。]
……うる、さい、
[彼の声をかき消さんばかりに、人形はからころとわらいます。
船板をはう氷は甲高い悲鳴をあげ、]
もう、
[崩れ始めます。]
[わらう声が重なって聴こえる。
髑髏が、人形が、わらってる。]
…そんなこと、ちっとも思ってねーくせに。
選べよ。
どの声を、誰の言葉を 聴くのか。
[選べと言葉を重ねる前に。
別のものが崩れる音が 聴こえた気がした。]
[自分の言葉がタイガを苛立たせているのが分かる。
分かっているからこそ、続けた。]
あぁ……知って欲しいのか。
俺に、お前のこと。
[まるで。そんな風に聴こえたものだから。]
っ、
[まるで、何かを見通すような男の言葉。
糸繰る傀儡の指に、余計なちからが入っております。]
うるさい、
[だまれ、それいじょう言うな。
そう願うように、絞り出された声は、
ひどく、痛々しい。]
[視界に入った肌の状況。>>316]
この程度でお前を嫌いになるって?
[元々嫌いな奴だ。だが、きらいの種類が違う。
憎いとも違う。
ぶん殴りたい気持ちはあるが、傷つける為の拳ではない。]
……当たりだな。素直になれよ。
素直な男はモテるぞ。
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