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[シルキーに施した分、双子の血は減っている。
先ほど街に矢を降らせた時にも血の力を使ったから、仕える力の総量は目減りしていた。]
[あるいは痛みを伴うことこそを、望まれていたのかもしれないけれど。
戦闘の手段として研がれていない牙は、食餌に対してはただ甘美を与うための毒しかもたない]
[約定はこの御方のものだろうか。
一族が奉仕するは絢爛公のみ、如何に貴き御方であろうと余人に従うつもりはない。
しかし公の客人の機嫌を損ねるのは如何なものか。粗相があれば、宴の主の器量が問われよう。
であれば。
一言ご挨拶申し上げねばなるまい。]
[丁寧に一礼し、大鴉に向かって話しかける。]
お客人のお一方とお見受けする。
教会の中の者どもに保護を保証すると仰られたのは貴殿でよろしいか。
──御機嫌よう
[翼を半分畳んで、頭を下げる]
──是、けれど保証は不成
──この者達の怠惰と欺瞞の罪への贖いに
毒を流してあげようと思っていたのだけど
──それは貴方の御心に適わないね、オトヴァルトの子ら
[ちょこ、と足踏みをして]
──いくらでも見繕いになって?
──私、貴方達の戦舞が好きだと思うの
先ほどの流星、美しかったわ
……毒、ですか。
[戦に必要とあらば毒も使うが、確かにこの武門の一族の尊ぶところではない。]
いえ、先に貴殿が手を付けたのですから、如何様にも貴殿のご采配に委ねまする。
薄汚い鼠の駆除には十分かと。
ええ、ですが、そう、貴殿がお許し下さるのならば。
……奴らは自らの行いを恥じて死ぬべきだ。
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