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カナン、今、どこにいる?
[ 敵手の正体に些か非現実的な危険を感じた途端、思い出したようにコエを送る。
ここがどこなのかは不明だが、近くに彼が居ることは確信していた。* ]
リトス。
[コエが届いた瞬間に、心臓が一つ跳ねる。
それだけで見知らぬ風景が、慣れた世界と同じになった。]
部屋だ。服を借りていた。
お前は?
[すぐ行く、とは言わずとも伝わるだろう。
鼓動が近い。*]
[ コエが届いたと同時に、こちらも鼓動が強く脈打つ。ヒトならぬものに魅入られかけた頭の靄も晴れるよう。 ]
服か、この国の服は少し小さいな。
...ああ、そういえば外にある浴場はなかなか面白かったぞ。
[ 安堵の後に、少しばかり後悔する。ここにカナンを呼ぶのは危険に近づけるに等しいと気付いて。
来るな、と言えば逆効果なのは分かっていたから、急がずともいい、と、伝わるよう、そんな観光案内を交えてみたが、上手くいくかは甚だ怪しかった* ]
[コエは求める調子だったから、彼がなんと言おうと行くつもりだった。
だいたいあいつは誤魔化すのが苦手なんだ、とは観光案内を聞いての感想。]
温泉か。
確かに、ここの人間にも温泉を勧められたな。
そうだ。魔法使いに会ったぞ。
後でお前にも紹介してやる。
[勘違い情報を嬉々として伝える。]
魔法使い?
[ どうやら向こうも変わった存在に出会ったらしい。紹介するというからには友誼でも交わしたか。]
お前は相変わらずだな。
[ どんな不可思議な場所であっても、物怖じするどころか、躊躇わず前進し自ら運を引き寄せる。
その変わりの無さに感じるのは、確かに喜びだ。 ]
ああ。後でな。
[ いっそ、こちらも目前の獣を紹介してやればいい、と、そんな気になった** ]
おい。
[思い出したついでに魂の声で呼びかけてみる。]
今何してるんだ?
[異世界では通じないことも多いし、そもそも相手が呪い状態らしいので、届くかどうかは怪しいものだけれども。]
[ 何を探しているのかと問われて、しばし思案する様子。]
過去の記憶を突いて争乱を誘発できる相手、かな。
よくわからないけれど、そういう呪いらしい。
おまえは、おれが記憶喪失でおまえを覚えていないことになんか古傷を抉られたりした?
さっきの男は灼熱空間でしばかれることかな。
[ 何が相手のトラウマなのかは正確に把握できるわけじゃないと嘯く。]
呪い発動の対象にされた相手には悪いと思うけれど、おれとしては戦いになることで困ることはないな。
うん? 狼化が解けないところをみると、次の相手は過去に狼に襲撃されたことでもあるのかな。
──いた。
[ 嬉々とした声を残して対象に突撃する気配。]
んな、都合のいい呪いがあるかよ。
[呪いを解くには、相手を戦いに誘うこと、らしい。
むしろ、戦闘狂の願望ではないのか?と疑いつつ]
おまえがおれを忘れたときは……
今まで何回も、殴って治してたのは確かだがなあ。
[古傷というよりは、もはや対処法のレベルである。]
あんまり人様に迷惑かけんな。
あと、変なもの拾い食いするなよ。
[新たなターゲットを見つけたらしき狼に、飼い主としての言葉を投げるのだった。]
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