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[ラベンダーの優しい香りに包まれて、心地良く安らかな眠りについたのは覚えている。
頭の奥の方で何か、呪文のような言葉が響いた気がした。
――そういえば、久しぶりに夢を見た。
それは、6(6x1)夢で。
1.ウェルシュとお花見をしている
2.ふかふかのホットケーキに寝転んでいる
3.薔薇の花に囲まれている
4.口腔ベッドでうなされる
5.おかんのお産のお手伝いをしている
6.初日から殺されてしまった…(´;ω;)]
[『自分は居なくなった方が、彼にとってはきっと幸せなのだ』
そんな不安が、あんな夢を見させたのだろう。
彼は人気者だ。人望もある。
好意を寄せている者も、きっと少なくないだろう。
...は淋しげに瞳を伏せ、気を取り直して眠り直すことにした。
次に見たのはきっと、5(6x1)の夢だっただろう]
ええ。
いつか、言えるようになったら。ね。
[首を傾げる彼を見て、くすりと笑い。
いつかそんな日が来るだろうかと、
どこか遠くを見つめて。
背中に隠した花を、ぎゅっと握りしめ]
…優しい、かぁ……
本当にそうかしら。
私は結構、心が狭いと思うわよ。
…私も、貴方を悲しくさせたくはないのだけれど。
[握った手がぴくりと震えるのを感じると
拒絶されたのだと思って、一瞬躊躇い。
大きな手に握り返されれば、安心して表情をゆるめた。
誰かとの会話を、その反応を、逐一気にしてしまう自分が、とても小さな人間に思えた]
[不意に指を持ち上げられ、指先に柔らかくて暖かいものが触れた。
硬直し、自分の身に起こったことを16秒後に理解すると、]
そ
そぉいうつもりで言ったんじゃない…っ!!
[真っ赤になってわたわたと、咥えられた指を引き抜こうと]
[若しも、彼女の夢を盗み見することが出来たなら
最初の夢を、無表情に見つめていたことだろう。
自分が望む事柄のはずなのに、酷く胸が痛くて
それを隠し通しながら、自分自身も息絶える――
そんな夢の共有の後のおかんのお産シーンだったので、
失礼ながらも思わず、噴いてしまったに違い無い。
引き抜かれていく指を追うよう、最後に爪の先を
ちろりと舐め立て、彼女の名残を味わい接触を解き放つ]
ご主人様、おはよう。
意識の共有の枝…、もうひとつ増えた事を報告しておくよ。
…桃色のやつ。
[それは彼女にとって何らかの影響を与える事になるのか
自分自身には未だ、良く解らなかったけれど。]
[解放された指先をもう片方の手できゅっと握りしめると、
胸元に引き寄せて、紅くなって俯いた。
ふと、朝は忘れていた、夢の続きを思い出す。
抵抗する力も失くし、薄れてゆく意識の中で、何故か
彼までもが倒れてしまう姿を見たような――…
脳に届いた言葉は、何となく胸騒ぎを感じていた通りのもので。
彼の言葉を反芻しながら、複雑な想いが脳裏を巡った。
それは彼に対する想いであり、彼の相手に対する想いであり、
そして
自分にとっても彼が『殺さねばならない対象』となってしまったという
運命に対する怖れだった]
……
…どうして、
私にそれを伝えようと思ったの?
[やたらと痛む胸に、思わず手を添える。
伝えずに過ごすことも出来た筈だ。彼の真意が読めなかった]
["桃色の絆の予感"は寧ろ、彼女に対して向けられるのではないかと
己の予感も予測もからっきしだったけれど。
酷く表情を曇らせている彼女を前に、驚いたように双眸を瞠らせた。
言葉にされぬ思いを予測するには、未だピースが、足りなさ過ぎて]
隠しておいて欲しかった…?
隠したまま「僕にはご主人様だけだよ」って囁いて、傍に居れば良かった?
僕は、そんな事したら君が悲しむだけだと思ってた。
…でも、言っても悲しませちゃってるのかな、…様子を見る限り。
[胸元を押える所作に感じる、思い悩むかのような彼女の様子。
困惑するようにじっと、その様子を見守った]
――何が、不安なの?
凄く、くるしそうだ。
[――苦しい。
心の内を言葉にされると、せき止めていた気持ちが、一気に溢れてしまいそうで。
おそるおそる瞳を上げると、困惑している彼の姿が写る。
この人は、受け止めてくれるだろうか。
わからないけれど、上手くも言えないけれど。
無意識に彼の服の裾を握って、]
…もし、
知らないままで居れば、私はきっと、もっと傷ついてた。
その通り。
気を遣ってくれていたのだと、
その厚意は、嬉しくて。
貴方がもしそれを隠したままで、そんなことを言うような人だったら、
…好きになんて、なっていないわ。
[やっとそこまで言葉にして、一息つき。不安げに彼の姿を見つめた]
困らせたくないし、
幸せになって欲しいの。
貴方が望むように、望む道を進んで欲しい。
…けれどその道を、何よりも邪魔するのは私だわ。
…呪いじゃなくて、桃の絆の方だったら、良かったのに。
そんな風に考えてしまう自分も、嫌い。
[握っていた服の裾を、そっと離した]
[寂しそうで、且つ何かに怯えているようで。
普段皆の前に見せる彼女とは異なる儚げな様子を前に
何処と無く感じる予感が、次第に形を成してゆく]
それは、LOVEの意味…、?
[「好きになんて――」そう紡ぐ彼女へ問い質してしまうのは
恋愛というものが、自分にはピンと来ないものだったからだろう]
さっきさ、耳にしたんだ。
「ひとを好きになると、独り占めしたくなる」って。
でも、僕を「独り占め」することは…出来ないよ。
…天使の彼が如何いう理由で矢を向けてくれたのか、
はっきりとした事は解らないけれど、
きっと、…彼なりの好意の形だと思うから、無碍にはしたくない。
それでも貴女は、僕を求めてくれるの?
[離れ往く指先を此方から掬い上げ、握り込もうとし]
嘘をついてた。
僕はね、君の騎士なんかじゃない、奴隷だ。
君の身代わりに死に、じっと君の死を願う、
……僕にはそんな運命もあった、けれど――
そういうものを抜きにして、向けて貰えた気持ちはとても嬉しいよ。
けれど、僕の総てを差し出すことは、出来ない。
……同じ事を、天使の彼にも伝えておいたけれどね。
だから、僕の道とやらを心配する必要は、何処にも無いよ。
…そう。
LIKEじゃなく、LOVEの意味。
[改めて口にするのは気恥ずかしい。
けれどどこかすっきりとした表情で、真っすぐに瞳を見つめて]
…好きな人に好意を寄せる人が多いのは、
とても喜ばしいことよ。
そして、…そうね。
桃の絆があっても、なくても
誰かを「独り占め」することなんてできないわ。
…貴方が許してくれるなら。
私は貴方を、求め続ける。
[彼の胸にサボテンの花を挿した]
あー…、うん。あのね。
さっき、意識の共有の糸を混在させちゃって、
彼に、君宛の返事を伝えちゃいました。…ごめんなさい。
[どちらかと言えば向こうの相手に無礼な間違いだが
彼女にも謝っておくべきと、頭を下げて。
何処か晴れやかな表情へと戻った彼女を
眩しそうに見つめ、小さく笑った]
許すも何も、…僕は君の奴隷なんだから
命令すればいいんだよ。
……まあ、そういうタイプじゃないか、うちのご主人様は。
[サボテンの、花。棘は無いのだろうけれど、…否、
ドライアイスを仕込む彼女の事だと、無礼にも警戒しつつ花弁を撫でる]
「内気な乙女」「秘めたる情熱」「枯れない愛」「燃える心」……、
都合の良さそうなのを、受け取っておこうかな。
あー…
あるあるぅ。
[ぽふり、彼の頭を撫でた]
[指先を握り込もうとされれば、されるがままに身を任せ]
騎士でも奴隷でもなく、
貴方は貴方よ。
命令して願いを叶えて貰っても、虚しいだけだわ。
…でも、1つ命令して良いなら。
「ご主人様」じゃなくて、カサンドラって呼んで。
[ドライアイスは流石に可哀想だったかしらと、キノコ型のちゃんとしたアイスを差し出した]
[されるがままに撫でられている。
繋いだ指先は、逃げられてしまわねば安堵したのか、
緩慢に開放し]
…うん、そう言うと思った。
名前さ、…呼んでいいのかちょっとわからなくて…、
カサンドラちゃん?カサンドラさん?
――…ありがとう、ね。
君の幸福を、僕も何時も、願ってるから。
[呪縛が、溶けていく気がした。
アイスを貰って「やったー」と、子どものようにはしゃぎつつ食べた]
[子どものようにはしゃぎながらアイスを食べている様子を、微笑ましく見つめ]
呼び捨てで良いよぉ。
…ま、お好きにぃ。
据え膳食わねば、ねぇ…。
[ぼそりと、独り言を言って]
明日も貴方が、どうか幸せでありますように。
…これくらいは良いわよね?
[頬にそっとキスをした]
[ぺろり、きのこの傘から軸までを舌腹で舐めたてて
溶かし、滴る甘い汁を啜り――
という、些か奇妙な食べ方でアイスを平らげ
最後に舌舐め擦りを、ちろり]
じゃあ、…カサンドラ。
…うん?何か言った…?
[聴こえていないふりで、首をこてりと傾けかわいこぶってみた]
同じ祈りを僕からも――
[ひと房、黄金色の髪をそっと手に取り
其処へと口付けをひとつ、残して]
おやすみ、良い夢を。
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