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……ほぅ。
[はきと返る声音に、思わず感嘆の声が零れた。
過去に呼び込みし『蕾』、そのどれとも違う反応は、魔の興味を強く引き寄せる]
これは、また。
……珍しいものを寄せた……か?
……まぁ、そう尖るな。
[自分の態度がそれを齎しているのは完全に棚に上げ、桜の魔は楽し気に笑う。*]
だが、闇桜もまた、俺の名の一端でな。
名乗ったと言えば、名乗っているのだぞ?
俺は、闇桜の魔と呼ばれるもの。
そなたをここに呼びしものだ……異界の『蕾』。
[声の主が考えていることなど欠片も分かりはしない。
そのため、珍しいだの、尖るなだの、好き勝手言う様子に苛立ちは募った]
そうさせてるのは貴方でしょ。
闇桜が名前の一端って……さっきのは喩えだったじゃない。
名乗っただなんて言えな────…… は?
呼んだ? 貴方が?
[楽しげなままに告げられた言葉に、理解出来ないと言った様子で声を零す]
ちょ、ちょっと待って。
異界って、何それ。
どう言うことよ。
[分からないながらに頭は理解を求め、言葉は問いの形で紡ぎ出された。
抱えていた苛立ちは抜け落ち、困惑が表へと現れた*]
[相手が苛立ちを募らせているのは承知の上。
それでも、魔の態度が変わる事はない]
ん? 言った通りの意味だぞ。
そなたは俺が放った桜花に触れるが適った。
それ即ち、俺の力を持って開くが適う『蕾』である証。
……故に、この地に……『譲葉』の王を定める『王座への階』へと呼びこんだ。
[楽し気に語るのは。魔にとっては当たり前の事。
勿論、それが相手にとって非常識・非日常である事は全く気に留めていない。*]
だーかーらー!
その言ってることが訳分からないって言ってるのよ!
『蕾』? 『譲葉』? 『王座への階』?
わっけ分からない!
何にも分からない人にも分かるように説明して!
[こうして姿も見えない相手と会話することすら不可思議な身。
ひとまず何故か話が出来る、とだけ理解して、この原理を考えないことにしたためにこれ以上混乱せずに済んでいる。
しかし、矢継ぎ早に紡がれる言葉は説明の形を取りながらも理解には難しい、常識外の内容だった。
またも揶揄うような様子での物言いに、困惑は再び苛立ちへと転ずる*]
いや、すまぬすまぬ。
……そなたの返しが楽しくてな、つい、戯れた。
[再び苛立ち帯びた様子に紡ぐのは謝罪。
とはいえ、笑みの気配を色濃く残していては台無しも良い所ではあるが]
……仔細は、直に見えた際に話すが。
ここは、『譲葉』。力ある者の集う地。
そしてこの地は今、
その、王を選び出す場所が『王座への階』。
……そなたが今いるのは、異界と『譲葉』を結ぶ『異界門』。
先にも言うた通り、そなたは俺の桜花に触れるが適った──故に、こちらへと呼び寄せた。
『王華の選』に挑むに、異界より寄せし『蕾』の力は不可欠故にな。
[声音をやや真面目なものに変えて、伝えるのは最低限の現状説明。*]
[戯れた、の言葉に苛っとした気配はきっと伝わったろう。
目の前に居るならば半目で睨んでいた。
文句の一つでも言ってやろうかとも思ったが、その後に真面目な声色が続いたために未遂に終わる]
……ここが私の居た場所とは異なる場所と言うのは分かったわ。
私が花びらに触れたから呼ばれた、と言うのもとりあえずは理解したけど……。
私が居なきゃ挑めない『王華の選』って。
何をさせる心算よ?
[自分の持つ常識が通用しない場所と理解したがために、問う声には不安の色が滲んだ*]
[仮に文句を言われたとしても、全開の笑顔が伝わりそうな調子で流した──というのはさておき。
一先ず、現状を理解したらしき相手の問いに、一呼吸分間を置いて]
……『王華』の座を競うもの──『四君子』同士は、互いに刃を交わせぬという決まりがある。
そのために、共に戦うための異界の魂を呼び寄せねばならなくてな。
[ここまでは、真面目な声音で紡ぎ、それから]
まあ、言ってしまえば。
代理戦争に手を貸してくれ、という事になるのだがな。
[一転、軽い口調で身も蓋もない物言いをした。*]
[『四君子』。
競うと言うからには複数居るのだろう。
刃を交えないと言う言葉を聞いた時点で嫌な予感はした]
っっ、簡単に言わないでよ!
いくらスポーツをやってるって言っても、私は戦う術なんて持ってないわ!?
[はきと告げられた代理戦争と言う単語。
この闇桜と言う者は、ナネッテを戦いの場に放り込む心算らしい。
不可能としか言えない状況に声を張り上げるも、その声色は震えていた*]
……勿論、それは承知しておるよ。
[戦う術などない、という主張に返ったのは、至極あっさりとした言葉]
俺とて、何の力も持たせずに戦えなどと言う気はない。
……そのための支度は、確り整える故、そこは案ずるな。
[滲む不安を感じてか、声音は僅か、穏やかなものを帯びる]
まあ、なんだ。
先にも言うたが、仔細は直に見えた時に、だな。
……迎えに赴く故、しばし待て。
桜花を辿れば、俺の所に届くであろうから、そちらから来ても構わんぞ?
[声繋ぐ桜花は、互いの存在の標ともなる。
姿知らずとも、その力を辿れば見つけ出すのは容易い事……との説明は、見事に省いた。*]
[震える声に帰るのは穏やかな声色。
ただし、その内容は安堵出来るものでは無かった]
何が何でも参加させる心算ね…。
……会ったら張り倒してやるんだから、覚悟しなさい。
[拒否権が無いならばそのくらいはさせろと言わんばかりに言い、ナネッテは短く息を吐いた。
まだ納得したわけではない。
けれど、拒否するだけでは何も進まないと言うのは感じ取っていた]
私から探し出したら、大人しく殴られてくれるかしら?
[迎えにいくと言いながら、そちらから来ても構わないと言う言葉に、ナネッテは至極良い笑顔、な気配を乗せて問う*]
今、この時より、私が、お前の神だ。
[ 愉しげに、優しげに、そして不穏に、囁く声 **]
[薄蓮と鈴鳴りに導かれる様にして往く俺。
そんな俺を歓迎してるのかどうなのか。口端をあげる不穏な囁き声。
神どころかどうみても。俺は悪魔の供物にされた気分でした**]
聡いな。
[何がなんでも、という言葉に返るのは短い肯定。
続いた張り倒す、という物言いと、笑みの気配帯びた問いかけ。
応えが紡がれるまで、数拍、間が空いた]
……ほう、これは。
実に、面白い事を言う。
[『四君子』として『王華の選』に加わるようになって幾星霜。
呼び込みし『蕾』には様々なものがいた。
が、恐らく、張り倒すだの殴るだの、と言って来たものはなく]
……ふふ……そうだな。
考えておこう。
[返す声音は、変わらず楽し気なもの。
けれど、それが先ほどまでとは違い──妙に、弾んだような響きを帯びているのは隠しようもなく。*]
[聡いと返る言葉に小さく鼻を鳴らす。
今回に限り、理解が早いと言われても喜べやしない。
不満げな雰囲気を漂わせた後、宣に対する反応に間が空いていることに気付くと、不思議そうな気配を乗せたのだが]
………何楽しそうにしてんのよ。
むっかつく!
[これまでと違う響きを乗せた声を聞き、苛立ちを隠さずに吐き捨てる。
絶対に殴る、と心に誓ったのは言うまでもない]
[ すう、と音も無く、薄紫の花神は青年の前へと、滑り寄る ]
お前は、本当に可愛いな。
[ 白い手が彼の眼前に伸びて...そのまま、鼻を、ぎゅう、と摘んだ ]
[・・・うん。それは不思議な景色に気が散ってた俺のミスだ。
音も無く極自然に。水面を流れる睡蓮の様な近寄りは
何処か愉しむ様な声が耳を震わせる数瞬まで気づかないで]
[ ・・・・・・っ!? ]
ふぉはっ!? あっ、あにひて!!
[狼狽した抗議がまともな言語をなしてないままだな。
びく、とこればかりは俺も面食らって後ろに飛び退いてしまった]
なんですぐバレてんだよっ!?
[え。予め俺の身辺調査されてた?思い切り怖気を覚えた。
命の危険よりも精神の危険みたいな物がこいつに逆らうと危うい。
そんな感覚を俺は覚えてたね]
ほんとに神様なんだな……。
[半分思考放棄。もう神様だと認めた方が楽だと
俺はレンマと名乗る蓮の神様をみて屈服した]
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