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[ ――……噫。
それニシテも、何時もナガらこノ時間ハあル意味でハ苦痛を覚えル。
覆っタ手拭いノ間カら覗ク、白い肌。成熟シタ女ノもノトハ違う、餅ノようナ滑らカナ肌。
其れを見れば、矢張り。あル種ノ欲望を抱いテシまうノも、仕方ノナい事。
そノ肌を裂き、真っ赤ナ雫を滲ませタノナら、どれ程美シいダロう。
こノ白い肌や、金ノ髪。神カら与えられタそノ美シさニハ、きっト穢れタどす黒い猩ガ映えルニ違いナい。
海を閉じ込めタそノ瞳カらハ、塩ノ混じル水ノ粒ガ溢れ出ハすルダロうカ。
細ク高いそノ声ハ、喉ガ枯れル程ニ悲痛ナ物へト変わり行クダロうカ。
そシテ。
そノ身の幼さを奪ウ時ノ悦楽ハ。果たしテ……如何な、物なのだロウ。]
− 過去 −
[天の秘された園。
遠い過去にそこに住まっていた者は天を追われ、残るは空漠ばかり。
見回りは閑職であるが、その性格上、手抜きを考えることもなかった。
そして、天使は禁断の果樹の枝の上に赤い蛇を見つける。]
ここへは許しを得た者しか入ってはいけないのだ。
おまえのことは知らされていない。
迷い込んだのなら出してあげよう。 来なさい。
[けれど向けられる視線に気づけば、すんだ瞳を彼に向けて。
うかべるのはただ、無邪気なほほえみだけ。
彼の"考え"などかけらもしらないドロシーは、
自らの従者として、全幅のしんらいを彼へと向けています。
おさえこまれた欲望も、その視線がはらむ意味も。
なにも、どれひとつ。ドロシーは、しりはしないのですから]
[幼子ハ、一月モすレばどノ子ダっテ、母ガ恋シクテ泣クモノダ。
どレダけ愛情を注ぎ、美シイ服を着せ、甘イ菓子を与えテ可愛ガロうトモ。
最後にハ結局、母を求めテ泣イテシまうモノダ――特に、自分ノ好むヨうナ。甘やカさレテ育ち、容姿ガ美シク、そシテ幸せにふクりト肌を張ラせタ幼子達ハ。
全幅ノ信頼を滲ませタ視線ハ、実に心地良イ。好奇心でモ、菓子を貰えル期待でモ無ク、唯自分ノ存在を認め、傍に居テ然ルべきナノダト言うヨうナ、尊大トモ言えル眼差シハ。
自分ノこノ欲望を知ラぬカラダト分カっテハイルけレど。
そレでそレをこうモモ心地良イト思っテシまうノハ――自分ガ、モう後ガナイ死人ダカラダロうカ。]
[――贈ラレタノハ、予想外ノ"お駄賃"。百合ノ花ノ香りに混じっテ、一際強イ甘イ香りガ鼻を擽ルノに頭ノ芯ガじクりト痺レル。
目ノ前に広ガルノハ、湯でシっトりト濡レタ肌。長イ睫毛ガふルりト揺レルノを見テ取レば、自然ト小さク喉ガ鳴っタ。
ここカラノ事ハ、半ば無意識ノ事。湯で濡レタ肌を她ノ頬へト伸ばシ、甘イ媚薬に侵さレタヨうナ思考ノまま、そノ小さナ唇に――]
――……、
[――ト。間一髪ノ所で理性を取り戻せば、ハットシタ様に動きを止めル。
頬に触レタ手ハ、そノまま耳ノ裏へト移動させテ、誤魔化すヨうにそこを撫でテ。
……危ナイ、危ナイ。
"そうイう事"ハ、今ハまダ――"お別レ"ノ時以外ハ、シナイ主義ナんダ。
她ガモう少シ成長シテ、あト一歩で熟レテシまうト言う時以外ハ。熟レカけタ果実を、一思イに齧っテシまう時以外ハ。
ダっテそうじゃあナイト、つまみ食イをシテシまうナんテ。そんナノ、勿体無イじゃあナイカ。]
[そレでモ思わず、手ガ出そうにナっテシまっタノハ。
幼子ハ、純粋ダカラ。愛でテ愛シテ強請っテみレば、喜んで口付けテクレル事ハ沢山あっタけレど。
ダけレど強請ル事無クこうシテ純粋に口付けラレタノハ――此レガ初めテダっタカラダロう。
……噫。まっタク、僕ノ女神ハ。 ]
[唇を重ねたときに鳴らされた喉には、一体どういう意味があるのかしら。
頬に添えられた手と、いまだ近くにある相手のお顔と。
そのふたつには、不思議そうにしながらも、特にそれを拒絶したりはしませんでした]
……どうかしましたか?
[ぴたりと止まった相手の動きに、わずかに不安そうな表情でたずねます。
だって、もしかしたら "ごほうび"が気にいってもらえなかったのかもしれないじゃありませんか。
耳の裏をなでる手にすりよりながら、伏せた瞳には気づかれてしまったでしょうか。
こういうこともひかえた方がいいのかもしれません、と。
お風呂のこともあわせて、ひとつひとつ、あらためねばならない行動に頭を悩ませます]
[どれだって、彼も喜んでくれているものと、そう思っていたのに。
それはドロシーの思いあがりだったのでしょうか。
だとしたら。とても、とてもさみしいですけれど。
けれど考えてみたら、幼子にするようにキスをおくられるのは、彼にとっては本意ではないかもしれません。
それならそれで、しかたのないこと。
――ああまったく。よき主でいるというのは、存外疲れるものですね]
― 過去 ―
[天界に潜り込んだ小蛇は、目的の木と目的の者を見つけた。
木の枝に身を巻き付け、首を伸ばして舌を出す。
数度、漂う香を堪能したところを見咎められた。
来なさいと呼ぶ声を無視して枝を這い上る。
木の天辺に近い枝に、ひとつだけ実る禁断の果実。己の鱗と同じほど赤い実に尾を絡め、枝を噛んでもぎ取った。
天使の顔をもう一度見てから、木の反対側に身を躍らせる。
首の後ろからせり出した皮翼を広げ、空中を滑り降りて着地したあとは、果実を咥えたままで茂みの中に潜りこみ、逃げ出しにかかった。]
カサンドラ〜?
僕もお風呂出たよ
今どこにいるの?
[カサンドラに念を送る。
この念話はカサンドラの腕に嵌めた腕輪で魔力的に繋がっているからこそできる芸当だ。届く距離は限られているが、村の中にいるなら届くはず。]
[それハ、動きを止めタ時に危惧シてイタ事。自分を律すルのに精一杯デ、何時モのように嬉シげナ顔モ見せテハやレれなかっタかラ。
ダから、もしかしたラ不安そうニさせてシまうカもシレないト。そシテそノ懸念ハ、残念ナ事に当っテシまっタらしイ。
白ク立ち込めル湯気ノ中、霞むヨうに見えタのハ何処カ不安そうナ表情。誤魔化すヨうに耳ノ後ろを撫でテみても、幼子ハこう言う所ダけハ聡イものカ。伏せられタ藍玉にツキリと胸ガ痛む。
噫、今日ハ失態ばカりガ積み重ナっテ行ク日ダ。自分ハこノ女神に、不安にナっテ欲シイ訳じゃあなイ。何カを改めテ欲シい訳でモ、無イ。
尊大に、傲慢に。世界ノ中心ハ自分であルのだト疑わナいようナ、そんナ風に振ル舞う她を。たダ、見テ居たイダけナのに。]
――……急ナ"お駄賃"ハ、吃驚するだロ。
[她ガ僕を、どう思っテいルのか。そんナ事ハ、大シタ問題じゃあなイ。
肝心ナのハ、僕を慕っテくれてイるト言う事。僕ノ愛情に、笑イ返シてくれているノだと言う事ダけ。
無論、僕ガ她に向けルのは紛レも無イ恋慕なのダロうけレど。そんナ物を抱クのは、僕ダけでイい。]
でモ、こう言う"お駄賃"ハ他ノ人にハあげタら駄目ダからネ。
イイのはお父様ト、お母様と――僕ダけナ。
[迷っタのハ、数秒。此レは"摘まみ食イ"に当タるのか、否カ。
そうしテ出しタ結論ハ――是。
ダから僕ガ口付けタ先ハ、她と同じク……そノ唇ノ、端。今度は不安にナラないようニ、少シだけハにカんダ笑顔を向けなガら。]
あっ、今はアイス屋さんにいるところです。蒼い外装なので分かり易いですよ。
よければアイスでも食べません?すごく美味しいですよ。
[目を瞑りテレパシーでそんなことをいってみる]
――……僕も ”大好き” だヨ。
ドリィ、様。
[ 返すのは、同じ言葉――例え同じ”好き”でハ、無かっタとしてモ。 ]
え?ズルい〜!
主人を差し置いて美味しい思いをしてる悪い魔術師は後でお仕置き!
すぐ行くから待ってて!
[怒気を含んだ念を送る。]
お仕置きって!?
はいはい、わかりました。
[怒気を含んだ念に少し始まった…。と思いながら念を送る]
[秘園に潜り込んだ赤い蛇はしなやかに身をくねらせて幹を登ってゆく。
それは大きな脅威から逃げようとする無垢な本能にも見えたけれど、禁断の果実を捥いで滑空する様は一転して狡知を感じさせた。]
── 神のものは神へ。
[瞬時に捕縛と奪還に目的を変更した天使は仄青い翼を広げて舞い上がる。
茂みの揺れから蛇の居所を探ろうと目をこらした。]
[返された言葉に、ひどく満足気に口元をゆるめます。
まさか、彼と自分との想いがちがうものだなんて、考えもせず。
自分が彼にとって"そういう"対象だなんて、思いもせず。
彼の"望んだ"ように、当然でしょう、なんて。そんなふうにほほえんでみせましょうか]
……ドリィと、ずっと
ずっと、いっしょにいてください ね。
[ささやくのは、彼にだけあてた言葉。
彼がさだめた期限が近づいているだなんて、気づくことはなく]
[皮翼を畳んだ蛇は細い隙間を潜り抜けて先へ行く。
普段ならば音もなく葉を揺らすこともなかっただろうが、今は少しばかり急いでいる上におおきな荷物を咥えている。
草の間から時折見え隠れする赤い鱗は、空からでもよく目立っただろう。
舞い上がった天使の気配を知覚しながら蛇は迷いなく進む。
蛇を導いているのは秘園の風に混ざる微かな匂い、空間のほころびを示す異質な粒子だった。]
[蛇を追う天使は、茂みのかすかなさざめきを読み、その行く手に回り込んで蛇の動きを止めんとする。
だが、蛇は巧みに逃げるのだった。
ついに天使は両手を掲げて光を集め、蛇の周囲に撃ちこんで檻を作る。
ふぁさり、と翼をたたんで下り立った天使が見たものは──]
[するりするりと身を躱し、行く道を変えて天使の追及を逃れゆく。
それでも距離は次第に詰められ居所は察知され、やがては空から光が降り注いだ。
周囲に突き立つ光の檻に驚いて鎌首を上げ、ジャァァと尾の先を鳴らして威嚇する。
だが、ちろりと出した舌に、異質の気配がさらに色濃く香った。]
[威嚇を止め、鼻先を地面に擦り付けてほころびを探る。
やがて見つけ出した空間のほつれに頭を突っ込み、身体全体をのたくらせてほころびを拡げ、十分に大きくなった穴を潜り抜けて、天界から落ちていった。]
[檻の中に赤い蛇の姿はなく、あろうことか亀裂が秘園を穿っていた。
そこから蛇が逃げたのは火を見るよりも明らかだ。
天使は即座に追うと決め、言伝代わりに羽根を一枚、上空へ飛ばす。
そして、光の矢となって地上へと走ったのだった。]
[禁断の果実に巻き付き、天界から地上への長い長い距離を落ちていく。
地上の木々が見えてきたころ、天の一角に光が生まれた。
振り仰いだ蛇の目に、眩い輝きが映る。
瞬かぬ目でしばらくそれを見つめたあと、重荷となっている果実をどこかへあっさりと放り投げ、皮翼を開いて滑空を開始した。
赤い稲妻の形を空に刻んで、蛇は森に降りる。
そこは魔性の森。地上のなかでも濃く魔が溜まる場所。
歪に伸びた枝に絡み、奔り来る光を待ち受けた。]
[二筋の光が天より地に走った。
ひとつは楽園に忍び込み、天に属するものを持ち出した蛇。
もうひとつはその蛇を追い、盗まれたものを奪還せんとする天使。
古い森の奥で天使は蛇に迫いついた。]
[だが、その地は──どこか天使の心を騒がせた。
蛇は闇雲に逃れたのではなく、ここを目指したのか?
かつて、自分はこの地に降りたことが?
初めてでは、ない? ──思い出すことのないように
目眩を押して蛇と対峙する。]
/*質問失礼致します。
wikiに☆1d→2dのタイミングでイベントが発生予定
とありましたが、変更で、1d開始直後にイベント開始→渓谷に入り次第、変化が訪れる。この解釈でよろしいでしょうか?
念のため、確認させて頂きました。
どうぞよろしくお願い致します。
/*
質問確認しました。
1d開始直後に、下克上イベントが発生します。
それとは別に、1d→2dのタイミングでもちょっとしたイベントがあります。
わかりにくい書き方で申し訳ない。
[降りてきた天使へ向けて首を持ち上げ揺らす。
断続的に尾を振って威嚇の音を鳴らしながら、飛びかかる隙を伺うよう。
蛇の表情を読めるものなど多くはないだろうが、この時、蛇の顔は喜色に輝いていた。
生ける太陽。真昼に輝く月。
欲しいと思ったそれを、この場所へ誘い出した。
たくらみの成功に、喉を膨らませる。
ここまでは、とても順調だったのだ。]
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