情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
はっ
[人形は牽制を素直に受けて、後方に下がって薙ぎを躱す。
巨狼の爪が床を掻き、男を挟むように短く向きを変えた。
狼牙族の戦闘術。大きな違いは、人形はオークよりも遥かに速いということ。
牙を剥く狼の方へ向け、追撃をまともに受けるように騎士剣を振った]
― 下層 ―
『そうだったか』
[天使も素材のひとつ、なるほどその通りと納得する>>239
だがこの先の部屋は固定された構造で、出入り口はないのが通常]
『押し入ったとて、ディークよ
無理に中のあれらを動かそうとすれば死ぬやもしれぬが、喰ろうていいのか?』
[採取後も活かしたままで眠らせておくために、ツィーアの魔力は素体の方へも多少流れていた。
殺意の壁は気配を探り、棘を揺らす]
は...
[ 笑い出す魔王の前から、一度飛び下がって距離を取る ]
言っとくが、俺の力でって...わけでもないからな。
[ 息を整える...痛みに負けぬように、遠く風に乗って、ローグの歌が聞こえる ]
哀れな、魔物。お前は、知らない。
[ 手を広げた魔王を、王ではなく魔物、と呼んで、祓魔の剣を再び構える。
微笑みを浮かべて ]
この剣を、護り続けた、人々の、心...
民を護り、愛する者を護ろうとする、願いの、力...
受け継がれ、引き継がれていく、人の命の力...
俺が、ここに…持って来たのは
[ 胸に拳を当てる。その下には天使の羽根が、今も輝いて在る ]
頼みにするのは…そんな力だ。
死も知らず、生も知らず...永劫を、ただ、己の欲のみのために使う、育つ事ない赤子のようなお前には。
[ 男の瞳に金の輝きが増す、そして、祓魔剣の輝きもまた、強く増しているように見えただろう ]
[同じ記憶を持つアーデが彼と同じとは思わない。
その腕は狂気から醒めた時に体感している]
───っ、!
[現に巨狼と連携を取り男を挟むアーデの動きは速い。
背後では巨狼が牙を剥いている。
鋭い牙は鎧であっても穿ちそうなほどだ。
避けるは間に合わず、受ければどちらかをまともに食らう。
迷いは一瞬だった]
おおおおお!!
[左手の籠手をアーデが振るう騎士剣へと掲げ、受け流しを試みながら、右手は牽制の薙ぎをそのまま背後の巨狼へと走らせる。
双方に対し横向きに相対する体勢。
左腕は犠牲にする覚悟だ//]
[殺意をさやがせて、壁が鳴る。>>246
まだ秘密兵器があるのなら使われないようにしなければ、と考える一方で、ロー・シェンの元へ急ぎたいのも確かである。
そして、Z の言葉に含まれたものが、ディークの状況判断を改めさせた。]
…ならば、ここを諦める代わりに、玉座の間へ行かせてくれるか。
[どっちも拒否するならば、魔王が Z に禁じたこと──零しすぎることになる、との覚悟を示して交渉した。]
決して手に入らぬ、真実の力だ!
[ 男は駆ける、真っすぐに、全ての絆と願い、そして、約束を、輝く刃に乗せて...魔王と呼ばれるモノの、その胸を貫かんと// ]
ほう。
おまえの力でないのなら、なんだ?
[興味深げに、愉しげに問う耳にも、微かに歌は聞こえていた。
既に遙か下へと置き去りにした、取るに足らぬことと聞き流していたが。]
[皇子が数え上げる言葉も、さして興味が無く聞き流す。
人間たちが口にするのを稀に聞くその言葉。
そんな実体のないものに、なにができるわけもない。
そう、思っていたのだが。]
───……?
[何かが壊れる小さな音が聞こえた。]
おまえが言うその力とやらで、何ができるかは知らないが、
我は世界に"在った"その時より完成されていたもの。
おまえたち定命のものは我に手折られ、愛でられるが定め。
それが真実というものだろう?
だからそんなものは、
[何の迷いもなく、ただ真っ直ぐに駆けてくる皇子を、その切っ先を、受け止めようと魔力集めた手を前に伸ばし]
――
[牽制に続く追撃はなかった。
ヨセフのロングソードは後方、巨狼の排除を望む。
金属の砕ける音]
、
[狼の写し身は男の剣をその牙で噛み砕こうとし、半ば以上はそれに成功した。そしてそのまま頭部を断ち割られて、半透明の躯を崩し消えてゆく。
人形の振るった剣は篭手に当たり――やはり半ば以上、男の防具を破壊した後、斬撃の方向を逸らして上方へと流れた]
[流れかけた剣を腕の力で強引に引き戻し、
更に持ち替えて軌跡を変え、
ヨセフへ斬り下ろす――]
[その刃が男の首の根へ吸い込まれる直前で、止まった]
… ぁ 、
[ 魔王の掌に輝く刃が触れた瞬間、ひび割れたカーネリアンが煌めきながら砕け散り、白き祓魔の光と、金の陽光の光に、銀の月光の輝きが重なり、混じり合う ]
― 下層 ―
[天使の交渉に、壁はそよぎ]
『む…』
[我が王の元へ、傷つけようとする者をこれ以上近付けることはできない。
ツィーアは我が王が消耗していることを理解していた。
旧き魔法兵器に封印を施し直すことは容易ではない。
巨なる魔法兵器を空へ浮かべることは容易ではない。
誰にもなし得ぬはずの奇蹟を、その力と才だけで成し遂げる者。
いつか共に空を飛びたいという願いを、叶えてくれた者]
『……では、壊して入るがいい』
[棘が消え、壁自体が薄く変じた*]
[ そして、刃は、あらゆる魔力の障壁を貫き、魔王カナン・ディ=ラーグの胸に、真っすぐに吸い込まれていく ]
定めとは、自分自身で決めるものだ...
お前でも、俺でも、なく、
この地に生きる全ての命が、自分自身で!
[ 深く刃を埋める、魔王の体液はマグマのように熱い、そう忠告したディークの言葉が頭を過ったが刃を引くという選択肢は無い// ]
[鋭い牙がロングソードの刃を砕く。
その衝撃が金属越しに手に伝わったが、構うことなく振り抜いた。
半壊した剣が巨狼の頭を薙ぎ、半透明の躯が崩れて行く]
っ!!
[一方で、騎士剣を受けた左腕の籠手もまた衝撃で砕け散り、それでも斬撃を往なすことに成功する。
ただ、左腕は衝撃により痺れが走り、しばらくはまともに動かせない]
[振り切った右腕は己の後方へ。
騎士剣を往なした左腕もまたやや後方へと流れ行き、男は上体が開く体勢となってしまう。
ましてやアーデに対して横向きの体勢。
騎士剣を引き戻し、男に向けて斬り下ろされるその動きを防ぐ術はなかった。
せめてもの抵抗に、身体を反転させながら強引に右腕を引き戻しにかかる]
─────!?
[半壊したロングソードを叩きつけるより早く、男の首へと落ちるかに思われた騎士剣の動きが直前に止まった。
動きを止め切れぬ男はそのまま騎士剣にロングソードを叩きつけるが、ロングソードが完全に砕け折れるだけで終わる]
[金属が折れる甲高い音の余韻の中に、アーデが零した声が混じった]
………アーデ?
[戦いの最中であるが、奇妙に落ちた沈黙と静寂を破り、男は名を呼ぶ//]
[壁を覆っていた茨が音もなく消える。>>263
壁自体が、カードのエッジで切り裂けるほどに薄い。
昔話のようだ。
ティークは、魔王を想う Z の選んだ方──封じられた実験室に足を踏み入れる。
そこにあるのは、無理を押し通せば死ぬ玩具で、かつ死ねばディークが悔いるような何かだと、予測と覚悟はしていたものの、]
…っ なに、
[まだ幼い子供と、二種の魔獣が、赤い管で繋がれていた。
嫌悪に目を細めながら、そっと手を伸ばす。
子供の肌は柔らかく温かで、胸はかすかに上下していた。
そして、その顔には、ある男の血筋が伺えた。]
[貫いた刃の先は背中から突き出し、溢れる緋色が背を伝って床を溶かす。
だがみっつの色の光に守られた剣は溶けることなく、さらに輝きを増す。]
… は。
くだらぬな。
卑しきゴブリンどもや、塵埃のごとき家畜どもに、
定めを己で決めることなど、
[言葉が途切れた。
皇子の喉へ伸ばそうとした腕が届かなかった。
膝の力がなぜか抜けて、視界が滑り落ちた。]
[なぜ、と口に出そうとして、不意に理解する。
魔力が、己を構成するだけの力を保てなくなっているのだ。
剣の力と、そこに集まる得体の知れない力に散らされて、消えていく。]
そうか。
我も死ぬのか。
[意外なことを発見した。
そんな顔で、ぽつり呟いた。]
人間は、なんと愛しく、面白いものだろうな。
まさか、我を凌ごうとは。
ああ、実に面白い。
[微笑んで、床に、ツィーアに手をつく。
そこに、残る最後の魔力をかき集めた。]++
おまえに褒美を遣りたいところだが、生憎と何もない。
我の最後は、これに呉れてやることになっているのだ。
[皇子を、己を貫いたものを見上げて薄く笑い、言葉を紡ぐ。]
───
我はおまえを解き放つ。
[世界を破滅させる魔法兵器に己が掛けたすべての封印を、解き放った。]//
[殺したくないと思っていた。
エルフの民を迎え撃った時も、
人間の難民を襲撃した時も、
鉄底族と対峙した時も、
クレステッドを殺した娘にさえ。
けれど人形が逆らうことはない。
今も、ヨセフの剣がもし彼の大剣であったなら、この一撃を止めてくれただろうにと。
この腕に どうか止まれと念じながら、]
――
[止まった姿勢のまま、沈黙と眼差しだけを親友へ注ぎ。
アーデの顔が歪んだ]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新