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神父 アルビンは、鍋)・)ゆでねこはようすをみている。
村長の息子 フランツは、壁|ωΦ) たまにはひそむ
神父 アルビンは、反対側にひそむ (・|柱|
パン屋 オットーは、狼姿で二人を見つめる
ならず者 ジェフロイは、回る寿司をもぐもぐしてる
雑貨屋 ディルドレは、栞を挟んだ。
[身を清め新しい衣服の上に外套を着込む。荷物を手に黒猫と一度向かうのは安置室とされた空き部屋。
一人一人の顔を思い浮かべながらぽつりぽつりと死者へと語りかける]
言い訳はしない…存分に恨んでくれ、呪ってくれ。
そして、気が済んだら天に昇れ。来世はこんな奴に出会わずに生きろよ。
僕は、あんた達のこと……
……いや、何でもない。
[首を横に振り、その言葉は口にしないまま。
獣はその部屋から去り、扉は閉じられた。]
……
[廊下に出て、階段に向かおうとする足をふと止め黒猫を見下ろす。
……敢えて二人には会いに行かないつもりだったのだが。この子に最後会わせてやるべきだろうか。と
来た道を引き返し、奥にある書斎へと。]
もう、これで最後だ。
[視線でアルビンを示せば黒猫はその意味を理解しただろうか。己はまず老婦人の傍らへ]
あなたは僕のことはなんでもお見通しだったね。全く、やりづらかったよ。
[いくら悪知恵を働かせようと他の大人が気づかなかろうと、ディルドレだけは悪戯の犯人をすぐに見破ってしまう。悪餓鬼にとっては本当に恐ろしい人だった。
ため息をついた後、視線は置き去りにした絵本に向かう]
……でも、あの夜だけは
[幼い頃一日だけ両親が家を空けることになり、近所である彼女の元へと預けられた。
この人の家なら大人しくしているだろう、とでも思ったのかもしれない。確かに実際そうなった。その理由は別のものが大きかったのだけれど。
そうだ、初めて両親と離れて過ごす夜がとても寂しかった、それでお気に入りだった絵本を手に恐る恐る読んでほしいとねだったのだ。]
あなたがもう一人の母のように感じた。
なんて、ね。
もし聞いてたら、この話は忘れてよ。
……さよなら、ディルドレさん。
[打ち捨てたままだった短刀をディルドレの傍らに置く
くるりと向き直りアルビンを見れば黒猫はその側にいただろうか。]
ねえ、これ。僕にちょうだい。
[黒猫を邪魔しないような位置で膝をつき、アルビンの首から下げられたロザリオへ触れる]
いいでしょ?あんたはこんなもの無くたって天国に行けるよ。
[それを求めるのは天国などという不確定な場所へ行きたいからではない。しかしその思いは口にはしない、言いたかったことはもう最期に伝えたのだから。
ロザリオをその頭から抜き取れば、自分の首へ下げてみて]
……なんだか、変な感じ
[と、顔をしかめ。服の下へと]
[用はこれで済んだ、黒猫もまた十分に別れの挨拶が出来たことだろう。
…けれど、捨て切れない人の心がこの邸から、この部屋から離れることを惜しむ。そのまま過ごしていたのはどれぐらいだったか]
……さあ、行くよ。
[動き出したのは窓の外が暗くなった頃。出来るだけ早く、村を出たい。
黒猫に呼び掛け、共に書斎から出ていく。]
……
[閉じた扉の前立ち止まっていたのは少しの間。
唇を結び、歩き出した]
[外へ出れば夜風が冷たい。…大した物は持ってきてないが、大丈夫だろうか。
いいや、店に戻ることなんて出来ない。あそこはもう自分の家ではないのだから。
村人達が全てを知った後、両親がどうなるかは気掛かりではあったが。彼らは間違いなく人間だ、なんとかなると信じよう。
もう、それしか出来ないのだから。]
[そうして僕は一歩、一歩と邸から離れていく。殺めた人々を置いて、ずっと恐れていた村の外へと向かうのだ。
……そこで見る青空は広いのだろうか、ふと見上げてもそこには月と星々が輝く見慣れた黒い空があるだけだった。]
[冥き淵に沈んだ意識は、空白を経てふわりと浮かぶ]
………………。
[視界に入ったのは、倒れた自分と、傍らの黒猫。
ああ、そうだ、と、自分の身に起きた事を思い出した]
[残りの時間を生まれた地で、と。
師父であり、命の恩人である老司祭に願い、辿るを許された帰郷の途。
その途中で、親と逸れた仔猫を見つけて、手を差し伸べた。
行き場もなく、共にあるもののないその姿が、どこか自分に重なって見えたから]
……みぃくんは、みぃくんの思うままに、ね。
[小さな呟きに応えるように、猫がか細くにぃ、と鳴く。
その応えに届いたのかな、と苦笑していると、亡骸からロザリオが外された。>>12]
…………。
[いうべき言葉はない、言いたい事はちゃんと言った。
何より、ここから彼には声が届かないから。
出立するのを見送って]
……ん。
[ふと。
どこかで、アル、と自分を呼ぶ声がしたような気がした。
懐かしい声、忘れた事など一日だってない響き。
ああ、『彼女』が呼んでるんだ、と。
それは、理解したけれど]
……もう少しだけ、待ってて。
[本当は、今すぐにだって逢いに行きたいけれど。
まだ、ここから離れ難かったから、そう呟く。
自分が『天国』に行けるとは思えない──行けるとしても、望まない。
そう、言うのを忘れてたな、なんて、そんな事を思いつつ]
……どんなに辛くても、大変でも。
命続く限りは、その途を違わずに。
例えなんであろうと、君は君だから。
君の在り方のままに生きて……。
[人であろうと獣であろうとその本質は変わらない、と思う自分の大事な弟分に向け。
そう、と願うは声としては届かぬ祈り。**]
ー ??? ー
っ、…く……ここまで、か。
[聖堂の扉を開き中へと身体を滑り込ませ、そこで体力が尽きて倒れ込む
もう姿を変えることは出来ないだろう。“狩人”に見つけ出されようと、放っておかれようと、僕は…もう助からない。]
[一年の間ラズワルドと名乗り、旅をしてきた。その行く先々で人間を喰らい、仲間と出会い別れて。人狼として生きた。
人であった者が獣に成り果てた罰だろうか、最期は随分と早く訪れたようだ。狩人の斬撃は皮肉にも背中へ、昔馴染みにそうされた時のように。]
っ、はは……
[戸惑い幾度も己の名を呼ぶ同胞はまだ少年と言える年頃、遠い祖先に人狼がおり彼の代で覚醒してしまったらしい。
違う筈なのに、あの頃の自分を重ねてしまい、つい、入れ込みすぎた。
けれど心は晴れやかですらあった、これであの子は生きるのだから。]
すまなかった……な……
[嗚呼、もう同胞の声が遠い。傍らで必死に鳴く黒猫のにぃ、という声すらも。
なんとか顔を上げ、金色の目と視線を交わす。またこの子を独りにしてしまう。…きっと彼が、受け継いでくれる。そう信じている。
祈ることしか出来ないのは僕もだな、苦笑してステンドグラスを見上げた。]
[僕はそうして“彼ら”を想った
人の好さを利用して喰らった庭園の主
巻き込み死なせてしまった人として生きていた最初の同胞、淡い初恋の君の身体を奪った雌狼
喰らう言い訳の為にその生を決め付け殺めた青年
志半ば倒れるしかなかった狩人の男
道を違え胸を貫いたかつての友
幼き日の思い出から躊躇う内に目の前で死を迎えた老婦人
……そして]
[彼と再会したあの日と違い、陽光はそこには無く。ステンドグラスは美しく輝かない。
けれど僕には目線の先に彼の姿が見えていた、幻覚と分かっていても、今は素直に向き合えることが嬉しくて自然口許は笑みを浮かべる。
彼のロザリオは未だ胸元に]
[その四文字を口にし、人狼の身体は再び聖堂の冷たい床へと倒れる。
……オットー・エアフルトは短い生涯を、終えた*]
[いずれ来るであろう、『その日』。
その訪れは、一日でも遅くあってくれればいい、と、そう思っていたけれど]
……うん。
全力で、頑張ったね。
[それでも。
彼が自らの意思で、在り方を貫き通した果ての事であるならば、それに否を唱える事はなく。
紡いだのは、労いの言葉と、それから]
[さて、館内でのすべての事象を見終えたわたしは、行くべきところに行こうと思いました。
しかし、コンスタンツェの姉のローレルは、いまだ庭園のところで花を見ているのでした。]
…………。
[迷いがあります。
そりゃあ確かに本物のコンスタンツェの魂は、もうとっくに行くべきところに行っているはずですから、わたしがローレルに会いにいっても仕方の無いものということです。
しかし、はっきりいって、本物のコンスタンツェよりもわたしの方がローレルとともに過ごしておるのです。
だから、わたしは]
ローレル……姉さん。
[庭園にいる彼女に、わたしは話しかけます。]
まったく、こんなところにふわふわしちゃって。
ばかなんだから……。
ほら、こっち。
[わたしは、ローレルを手招きます。
わたしは彼女ら人間と、おなじ場所に行けるかわかりませんが、
せめて迷わぬように送り届けてやろうとは思うのです。]
道中、長い話でもしましょうか。
あなたの旅のこと、そして、わたしのお話。
[人狼は生きるために人間を殺しますし、人間も生きるため人狼を殺します。
その関係は変わることは無いでしょう。
でも、もう死んでるんですもの。
フランツとしたように、きっと、お話をすることはできます。]
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