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[ソマリから目を上げ、アデルとクレステッドを順に見つめる。
意が伝わるとは思えないが、ソマリに残せるせめてもの手向けになれば。]
[まるで常に傍にあった友を永遠に失うように、いくら治癒をかけても、切り落とされた腕を繋げることは出来なかった。
せめてもと、服の上に羽織っていたマントを裂き、骨の剥き出た傷口を押さえて止血しようと試みる。]
貴様ら……っ!
[もはや、手遅れなのは一目でわかった。
ほとんどが灰となった体は、回復のさせようもない。
怒りと衝動が、体を突き動かす。]
よくも私の、
―――っ。
[唇を噛み、走り寄る。
曲刀構えた聖将へ。
我が子を滅ぼしたものへと、報いを与えるべく。]
アデル、聖女、主は任せた。
適う限りの治癒を頼む。
そして此処は私に任せて先に行け。
野茨公相手では、周りを気にしては楽しめないからな。
[言葉と共に剣を抜く。]
[ クレステッドに叱咤され、
目の前でバルタザールの死と終わりを見て。
ソマリの、悲痛な囁きを聞いて。
教義とか聖書の解釈とか、そんな事ばかり勉強してきた自分が、
愚かしく思えた。
ユーリエの願いは、「赦し<アムネスティ>」。
滅びを望む者への、苦痛なき完全な浄化。
司祭たちは、
魔物は罪に濡れた者だから何をしてもいいとしか言わない。
だから、間違った解釈なのかもしれない。
でも。
救いを求める者を、分け隔てなく全て救いたい。 ]
貴様ぁぁぁ!! 私を無視して怪我した主を狙うかぁぁ!!
[剣と共に主と野茨公の間に入り込む。
一瞬の出遅れが致命的だった。
無理に位置取りを行った結果故に無防備な姿を晒す。]
[再会の挨拶は、無事を言祝ぐ言葉だった。
その純真さは、いささかも穢されていない。
ギィが愛するその資質が、眩しくさえある。]
長時間、様子を確認しに戻りもせず、失礼しました。
[彼が無事かどうかは自らの目で見極めることにして、ジークムントへと歩み寄る。]
あなたの血親から、これを──
[血の赤を誇る薔薇を差し出し、ジークムントの腰を抱き寄せんとする。
ギィなら、これを渡すときにそうしそうな気がして。]
[生まれたばかりの幼子を殺した聖将も、
それを助ける教会のものたちも、
全ては敵に変わりなかった。
だから、飛び込んでくるものがあろうと足は止まらない。]
それが望みなら、もろともに死ね。
[聖将を守ろうとする男の剣ごと、身体ごと、
全てを貫き通してしまえと、紅い剣を突き出す。]
[視界に赤が散る。
野茨公の怒りの焔ではない、
――――自らの聖剣が、砕ける音。]
―――ッ、……クレステッド!!
[息を呑み、熱に焼けた喉から声が迸る。]
あっ……!!
[ 頼れる「盾」であるバルタザールは、一握りの灰になってしまった。
聖将軍は戦える状態ではない。
「剣」であるクレステッドの背を見て、アデルを見た。
野茨公はどのくらいの強さなのだろうか?
少なくとも、あの氷の魔物よりは強いに違いない。
自分とソマリを背に庇ったまま、
クレステッドは戦えるのか……? ]
――いえ。
野茨公の不在をアレクシス殿より聞きました。
ヴィンセント様が野茨公の分も客人をもてなしておられたのでしょう。
謝られる事はありません。
むしろ、何の手伝いも出来ず――…
[謝罪するように頭を下げてからヴィンセントに視線を戻す。
距離は先ほどより近く薔薇の香りが一層深く感じられた。]
……お戻りになられたのですね。
よかった。
[血親から、の言葉に帰還を確信し安堵する。
差し出された薔薇に引き寄せられるように利き手を添えれば
腰へと回る公弟の腕に、また距離が縮まり途惑うように眸が伏せられる。]
な、んだ、この程度、かっ・・・?
[腹部に迸る熱い痛み。
だけど、阻止すべく力を集中する。]
よ、計な事はやめてもらおうか。
主が、消えたら闘いを私はうしな、う……。
い、まこの時を楽しもうでは、な、いかっ!!
[走る激痛を無視して手に持った剣を振り切る。
その首を取らんとして――]
[自分は役に立っていないと、ジークムントが気落ちしている様が伝わってくる。
抱き寄せた腕の中、目を伏せる様は聖女のごとく。
無理に顔をあげさせることはせず、身体を傾けて、その耳朶にふれんばかりに唇を寄せた。]
ちっ。
[主を守ろうという意思は、鎧よりも固く刃を拒む。
一撃を阻まれ、なおも反撃されて、
舌打ちをしながら飛び下がった。
防御に掲げた左腕の鎖鎧がはじけ飛び、
血と共に飛び散る。]
― 一階・外 ―
[左腕を指先まで真紅に染め上げる血は、止まる気配を見せない。
息子に守られたこの身を、自分も守らなければ。
そう思うのに、じくじくと孕む熱は視界を眩ませ、瞼を酷く重くする]
[手ごたえはあった。
放っておいても、あの男は倒れるだろう。
だが、復讐の刃を阻まれた怒りが再度向かう。]
ならば貴様から先に逝け。
それなら文句は無かろう。
[確実にとどめを刺すべく、心臓を狙いすまして再度剣を突き出す。]
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