565 【SF＆BBS風人狼騒動RP村】Sleeping Silver Sheep ④ ～ 銀色羊は＂狼月の村”の夢を見るか ～
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旅人 ニコラス
ありがとうございます。
[ジムゾンが自分の思いを受け取ってくれた。>>360>>361>>362>>363ことは、その答えを聞いた瞬間>>364に悟った。だから了承してくれたことだけでなく、信じてくれたこと>>360も、懺悔を聞いてくれたことも。今までの恩も全てこめての一言だった。ぐいと服の袖で涙を拭いながら。]
……最後にひとつだけ。クララさんについてですが。
[立ち去りかけて振り返り、左の人差し指を一本立てるいつものポーズを取る。]
彼女はこう言っていましたよね、『金狼伝説のあるこの村で、手を取り合うことができなければ』>>2:377って。
つまり人狼と手を取り合って共存する意思があると。
旅人 ニコラス
でも僕に言わせればそんなの、ゲルトへの恨みを抜きにしたって、よく言えば理想主義者、悪く言えば自ら引っかかった詐欺を他の人に勧めようとしている加害者候補、です。
[クララがこの場にいないと分かっているので、いつになく辛辣な評価になった。本人にもここまで酷いことは言っていない。ただしクララの耳に入れば―ジムゾンが懺悔の内容を誰かに漏らす心配はしてないけど―どんな反応をするかは気になるから、後ろめたさは拭い切れないけれど。]
仮にこの世に【人狼騒動】を起こさない、平和を望み実現させられる人狼がいたとしても、ですよ。それを無条件に信じられる人間が何人いると思います？
例えばジムゾンさん。もし人狼騒動が起きない平和な日常がずっと続いていたとして、ある日突然見知らぬ人物が、
『私は人間を愛し、平穏を望む人狼です。どうか一晩教会に泊めてください』
と言ってきたとして、それを受け入れますか？ ペーターもフリーデルもいるのに。
[”絶対無理ですよね。”のニュアンスを含めて問いかける。]
旅人 ニコラス
この村にいる人狼は、一歩外に出れば世の中の人にとって、何をしでかすか分からない、自分よりも強大な力を持って絶対に抵抗できない脅威でしかない。
例えクララさんが許しても、彼らは再び糾弾される。ええ、絶対に。それだけ
何故なら既に一度、この村の人狼は【人狼騒動】を起こしてしまった。どんな理由があれ、
[きっと自分よりも彼らをよく知るジムゾンが、この言葉をどう捉えるかは未知数だ。
だけどこれはジムゾンへの呼びかけというよりは、己の決意表明であった。
死んでも続く、修羅への道。お前たちが死をもってゲルトを犠牲にした己の罪を償う日をあの世で待っていてやる、という奴だ。
その思いを笑顔に込めてジムゾンへ頭をさげたあと、改めてその場を立ち去った。**]
ならず者 ディーター
─ 記録・フリーデルとの会話 ─
［酒は飲んでないよ、という意図を持って苦笑すれば、彼女からも微苦笑が返ってきてしまった>>172。
それに、肩を竦めて見せる。
悪いと思ってるよ、とでも言うように。
だけれど、本当に悪いと思っているかは──どうかな？
頬をふに、と突けば。
フリーデルは予想通りに吃驚して、身体に入っていた力が少しは抜けたよう>>173だった。
キザな男なら此処で指先でつつくのは唇なのだろうし、「綺麗な顔が台無し」だとか、「傷になってしまうよ」とか言うのだろうけれど。］
ならず者 ディーター
あとで痛い思いすンのは、お前サンだぞ。
［悪戯が成功した少年のような顔で笑って、自分の唇を人差し指でとんとん、としながら言う。痛いよね、口内炎。暫く飯を食うのにも笑うのにも、話すのにも苦労する。
こんなもの、浪漫も雰囲気も何もない。そもそも、ディーターには縁遠いものだ。
村の人間は、みんな家族だもの。
フリーデルだって、ディーターにとっては、大きくなってからできた、大きな妹なのだ。］
ならず者 ディーター
……ああ。そうだな。
［自分で作った薬だからこそ。
そう言ったフリーデルに、簡素な相槌を返した。
これ以上は、言葉が要らなかったように思えたから。］
ああ、なかった。
そうか…単体で”毒物”なら、純粋に心配だな。
リーザに渡したンだよな？
じゃあ、どっかに隠してるかもな…ほら、フリーデルに見つかるとわかっちまうから。
［実際はどういう意図で、何処に置いていったのかなんて、結局は本人しか知るところではないけれど。］
ならず者 ディーター
［従者について、聞く必要なんてなかった。
だって、自分が最も良く知っていると自負していたから。
既に誰かが選ばれたあとじゃないのかと、本当は考えなかったわけじゃない少しも考えたりなどしなかったから。］
ああ。
それでも…どうしようもないこともあるものだな。
［本来。不審がられずにこうして会話していることが不可解なのだけれど。
昔から、自分が思っていることは他人も理解していて、わかっているのだと。
他人と自分が考えていることは同じで、最初から理解されていると。そう思っているけらいがどうにもあるから。
別に、大して引っかかることもなく。
しかし、彼女が再びぎゅっと唇を噛み締めた>>180のを見止めたならば。
今度は、理由がわからなかったけれど、両頬をえい！と突っついて。］
ほらまた。
［と言って、悪戯っ子のように笑った。］
ならず者 ディーター
［カタリナとリーザの身を清めるのをお願いすれば、彼女は「もちろんよ」と頷いてくれて、それに礼を言う。ニコラスに言われて、「確かに～」と思ったことをそのまま言っていることは内緒にしておこう。
だって、なんだかちょっとだけ恥ずかしいでしょう？
室外で出来る範囲のお手伝いをしたなら。
その後は、フリーデルを誘って二人で談話室へ。>>181
この会話>>183がおおよそ最後の会話になるとは。
想像もつかなかっただろう。未来とは、未だ来ぬ、と書いて未来なのだ。*］
ならず者 ディーター
─ 記録・投票後の談話室 ─
［自分の失言を聞いたときのジムゾンの反応>>241も、ニコラスの反応>>236 も。
決して、鬼の首獲ったり！といった様子のものではなかった。
ニコラスなんて投じるときに目を瞑ってたし、ジムゾンの「お前だったのか」の絶望っぷりったらない。
だから、きっと投票箱の中身をだして開票作業をするのは、辛いのではないかと──そう思った。
これで本当に頭がイカれていたら、大笑いしてやっていただろう。
残念ながら、そんな趣味は持ち合わせていないので、そんなことになることもなかっただろうが。
ニコラスに至っては、「別に誰もあなたが襲ったなんて言ってない」なんて言っていたけど、その数秒前に「言うとるやんけ」と今なら思う。
きっと、反応を見るにほとんど無意識だったのだろうけれど。
紳士的な人狼にしてくれてどうも、なんて。
そんな軽口を叩いたら、流石に思い切りぶん殴られそうだ。］
ならず者 ディーター
［その綺麗な双眼が、普段より一等濡れているニコラスと目が合った>>232。
びっくりして、お前マジか、と僅かに目を瞠ったけれど。
「ディーターの馬鹿」なんて言われたら、さらに目を見開いた。
それから、じーっと見つめられて。別に、ニコラスのせいだとは思っていない。
自分が悪い。自分が時々、とんでもなく短絡的で。とんでもなく自己中心的なのは、分かっていたはずだ。そして、妄信的なことだって。
「そんなことしないし、していない」なんて。
まるで子供の言い分じゃないか。──いや。実際、子供の言い分だったんだろう。
自分の中に残ってしまった、愚かな子供の部分の。
──と、思っていたら。
突然、目の前を花吹雪が覆った。
今度こそ本当に驚いて、目をぱちくりと瞬かせる。］
ならず者 ディーター
［まるで、子供がごねているみたいだ──と。
同じ年の頃の大人に向かって、そんなことを思ってしまった。──いや、同じ年の頃だから、思ってしまったのかもしれない。］
おお、そりゃ悪かったよ。
もっと、鬼の首獲ったってはしゃいでくれよ。
オレの負けだから。
［両手を小さく上げて、まるで、本当に人狼かのように言葉を紡ぐ。眉までも、降参だ、とでも言うようにすっかり下がりきっていて。
だけど、お土産の話になれば、え、という顔をして。］
ならず者 ディーター
は！？おま…まだ根に持ってたのか！？
酔っ払いのやるコトに、いちいち目くじら立てるなよ！
マジで去年、オレだけ何もなかったとき、
あれ…？忘れられちゃったかな…？って思ったんだぞ！
言っとけ！そういうのは！
［最低の言い訳だったけれど。
こうなったら、話は別だ！と。そう言って押し付けられた飴入りの瓶。
ああ、さっきの花吹雪は──いつものアレだったか、と。そう思い至って。
数瞬、瓶に反射する愚かで幼い自分の顔を見つめて。］
……そうかよ。
そりゃどうも。冥土の土産にでもするわ。
［と。悪戯を閃いた子供のような顔で少し悲しそうに笑った。流石に食べきれないなって。*］
ならず者 ディーター
［ニコラスから貰った飴入りの瓶を持って、談話室を出て行こうとする。
談話室を出る一歩手前で、立ち止まって。振り返って。
たった一言、「悪かったな」って言って。踵を返して出て行こうとしたのだけれど。
名前を呼ばれる。その後ろで、派手に椅子がひっくり返るような音がした。>>311
振り返ると、今にも泣き出しそうな、見慣れた小生意気な少年が立っていた──ように見えた。]
ならず者 ディーター
[──実際は。あの頃と比べものにならないぐらい大人になっていて。
第二次性徴期なんて、本当にもうとっくに終わっていて。
だけど、やっぱりあの頃の少年がそこに立っているような気がしたのは。自分が子どものままだったからかもしれない。
ただのなんでもない棒切れ一本が、手離せないままだったから。自分よりもうんと立派な大人になった男が、そんなふうに見えてしまったのかもしれない。］
ならず者 ディーター
［振り返って数秒待ったが、一向に話が始まる気配がなく。ああ、これつい名前読んじゃったやつだな、と思った。
それに気がついたら、ディーターは片眉をくっと上げて悪戯っぽく笑うと、まるで自分に寄って来た小さな子供を追い払うように、しっしと手を払って。
その手をそのまま上げて、「バイバイ」の意志を示したら。そうしたら、また前を向いて歩き出す。
ジムゾンにその背を見送られて、今度こそ談話室を後にした。］
ならず者 ディーター
［──もしかしたら。魂が半分しかないから。
だから、誰でも入り込めたのかもしれない。
誰かに優しかったのは、空っぽの器には何でも入る、というだけだ。優しいから優しいのではなく、スペースに余裕があるから、優しかったのだ。
だけど、魂が半分しかないから。
誰かに砕いてあげる心の臓は、残念ながら持ち合わせちゃいないのだ。
その証拠に、聞いてくれるかい。
綺麗な双眼が、いつもより光を反射していても。
苦し気に歪められた顔に、少年の面影を見ても。
それでも、「あ、意外と好かれてたんだなあ」って感想しか出て来ないんだよ。
なんなら、ちょっと嬉しかったりしてね。
困ったことに、胸が痛まないんだよな。
こういう時って、胸の奥が痛くなって、心臓を握りしめられているような気分になるんでしょう？］
ならず者 ディーター
［──ああ、でもね。
誰も気が付かなくていいよ。誰も知らなくていいよ。
もう半分に巣食った、救われない怪物のことなんて。>>310
どうか、知らないままでいて。
片面しか見えない月を、それでも全て見えていると思っているように。
オレのことも、どうかそう思っていてね。
皆が交換する魂の半分を。心の半分を。
オレは最初から持っていないのだから。
あげられるものが何もないのだ。
どうか、貰ったのだと、勘違いしておいてちょうだいね。
セイラ様になりたかったのは、そうしたら違う自分になれると思ったから。
持ってこれなかったもう半分の正体を、知れると思ったから。
自分は欠陥品なのだと思い込むのは、最も簡単な自己防衛方法だ。*］
ならず者 ディーター
─ 死後・祭壇前 ─
［本来ならば。首を斬ってもすぐには死ねない。
体内の血が致死量に減るまで、出血と痛みが延々と続く。
だけど、ディーターは随分と思い切って斬ったから。
寸前にアルコールを摂取していて、血行が非常に良くなっていたから。
ぶつ、と大きな流れの管をあっさり断ち切って、首筋に真っ赤な大輪の花が咲いたから。
すぐに脱力して、祭壇を拝むようにして前のめりに倒れた。
一瞬にして、首筋から流れ落ちる暖かな液体が、周囲一帯を真っ赤に染め上げる。
地面が吸いきれなかったそれが染み出して、深紅の水溜りを作った。
暫しの間、寒さと熱と痛みと。それから、死ぬんだろうな、という脱力感と一緒に、赤く滲む地面を存外、穏やかな気持ちで見つめていた。］
ならず者 ディーター
［だから、オットーが来てくれたときには。>>346
男はもう、ピクリとも動かなかった。意識があったなら、
「来てくれたのですね」だとか
「すみません、失言を」だとか
「明日が心配」だとか
死にかかっている人間とは思えないほどよく喋っただろうけれど。
今、此処にいる男は既に物言わぬ躯だ。
オットーが何をしたって、どうとも反応しない。］
ならず者 ディーター
［どんなに弱くとも。
どんなに力がなくとも。
契約してもらえるのだと知れれば、
本当に嬉しそうに笑ったのだろうけれど。］
ならず者 ディーター
［その身体を起こしたり、仰向けに転がしたりすればわかるだろう。
何も映さなくなった虚ろの金色の双眼は。それでも柔らかく細められていて。
まるで、今までずっと目を覆っていたものが、取り去られたような──そうだ。憑き物が落ちたような顔で。
この世に悔いなんてひとつも残していなさそうな、穏やかな顔をしていただろう。
彼が来る前には死んでいたから、そんなことは一切ないのだけれど。
しかと、その言葉>>351>>353を聞き届けたかのように。*］
神父 ジムゾン
―― 宿 / ④号室 ――
[ニコラスとの対話を終え、護衛先へと向かう前に、
向かう場所があった。
葬儀の折に、シモンの部屋を確認した。
旅の者であった彼に、何か共に棺に納めるものは
あっただろうか、と。
とはいえ、荷を漁るような心算もなく、
ただ、一度部屋を確かめようというだけだった。
そこに、その紙はあった。>>2:99
そこに書かれていたのは、彼の行動の全て。
既に予想していたことではあったが、
人狼に襲われての死を望んでいた彼の
行動の裏側が、そこには包み隠さず書き記されていた。
葬儀のため、一度は読まずにその場に終えて、
夜になってもう一度部屋に取って返す。]
神父 ジムゾン
[“君”へと語るその手紙は、個人的なものであったろう。
本当ならば、読まずに伏せておくべきものだ。
けれど、紙面を捲る手が止まらなかった。
――“君”というのは、もしかしたら、
彼が見たという“青い世界”にいる、
誰かのような気がしていた。
人狼騒動の経験の話を、
自分に持ち掛けてきた理由を知る。
人狼に脅威と見なされるために。
もし話した相手が人狼だったとしたら、
それはそれで、脅威と見なされ狙われることは
都合が良い――ということのようだった。]
神父 ジムゾン
[最後の手紙に目を通す。>>2:525 >>2:526
彼の綴る“役割”が何を指すのか、
その亡骸を見つけた自分は、よく知っている。
死を望んでいたのに抵抗した形跡、
遺してくれた手掛かり。
――その行動の、動機の全てを知っても、
彼に対して思うことは、
あのとき最後に交わした言葉と変わらない。
死を望み、そのために村を人狼騒動に巻き込むことも
決意して、
それでも最期に、己に役割を課した。
『親愛なる貴方達へ』
手紙の最後には、そう綴られていた。
どれほどの絶望の底で死を望んでいたのか。
どれほどの過去があったのか。
それでも、彼が最期に書き綴ったのは、
――あまりにも、優しい言葉だ。]
神父 ジムゾン
……ごめんな、
見つけるのが遅くなって。
屍を越えたその先に、
痛みを抱えて生きていくことを
望むなら――、か。
[未だ明けぬ夜の中で、
ここに居るものたち全てが、
屍を、痛みを負っている。
投票箱に票を投じた時点で。
あるいは、人を食らった時点で。
あるいは、もしかしたらニコラスが言うように、
人を食らうことを、止めずにいた時点で。
生きるものを生かしたい。
それだけを思って、生きてきた。
先程ニコラスと交わした言葉を思う。
――夜明け前程深まる闇の中で、
その手紙を前に、静かに佇んでいた。]*
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