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[呆然とその姿を見下ろしていた男……いや、獣は
唇を噛んで残る人間へ向き直る]
……後は、貴方だけだ。
[かつて兄と呼んだ存在へ刃を向ける*]
……これ以上、誰の血も流されないというなら。
誰の命も損なわれないというなら。
……そして、君が生を諦めないのであれば。
残り少ない命など、惜しくもないから、ね。
[元より、死は近しく覚悟していたもの。
今更忌避するいわれもない……のだが]
……あ、でも、その前に、一つだけ。
さっき言った『二度』って、どういう意味なのか、聞いてもいいかな。
……『一度目』は、さっき聞かせてくれた話と、関わり、あるの?
[このまま、何も知らずに逝くのは少しだけ嫌で。
常と変わらぬ口調でそう、問いかけた。*]
[言い募る様子に、向けるのは困ったような笑み]
……わかってるよ?
この状況を見てまで、わからない、なんて言えないもの。
それに、ね。
恨み言なんて、出せと言われても出てこないし。
抵抗するほどの体力もないし。
……救えなかったのは事実だけど、それで君を憎めるかって言うと、無理だし。
[向けられた言葉の一つひとつを柔く受け止め、否定してゆき。
最後に零れた、素の口調の呟きに、苦笑を深めた]
……そう、はっきり言われるとちょっとショックだなあ。
[冗談めかした口調で紡ぐ様子は、昔と変わらぬ素の表情]
……で。
話してもらえるの、かな?
[緩く首を傾いで問う。
拒否されても別に構いはしないけれど、との想いは態度に滲んで。*]
僕は人狼に噛まれて、こうなった。さっき言った客の男にね。
……ああ、お優しい神父様は村が心配で浮かばれなくなっちゃうかな。大丈夫、そいつは旅人だったから。
[数日前から滞在していた旅人の男。
今思えば、彼もまた同じように獣とされ絶望の中生きていたのかもしれない。]
……人間としては死んだのと同じ、だろ。
さあ、これで満足?
[一歩、一歩と近寄っていく。]
……人間としては……うん。
そこを、否定する事はできないね。
『二度目』は嫌だ、っていう気持ちも……完全には無理でも、わかんなくはないかな。
[僅か目を伏せ、小さな声でそう紡いで。
満足? と問う声にゆるりと亜麻色を上げた]
……うん。
君が何故、そうなったのか。
それを知らないままではいたくなかったから、その点では満足、かな。
[一歩、一歩と近寄る姿に、猫がにぃ、と鳴く。
その頭にぽふり、手を置いた]
……あ、そうだ。
できれば、みぃくんは、殺さないでほしいなぁ。
この子は、空虚になったぼくを生かしてくれた、たいせつな同居猫さんだから。
[向ける願いは、やはりどこか、場違いなものだった。*]
あんたさ、バカじゃないの
[死の瀬戸際の人間が口にするには場違いな願いの後、呆れたようにため息をついてそうぼやく
けれどそれよりもむしろ、未だ態度を崩さず村人達の仇の過去を聞いて同情した様子を見せたことへの感情だった。]
そう、じゃあ…………
……死になよ。
[オットーの姿はアルビンの目の前で人狼へと変わった。
飛びかかり、仰向けとなるその身体の上へ獣はのしかかる。]
[青い目をした人狼は唸り声を上げ、最後の犠牲者を見下ろす]
……………。
[しかしいつまでたってもその力を振るうことはない。
そして、瞬きをする間に、……その姿は夢であったかのように人の形へと戻る
狩りへの高揚感も滅ぼされる人への嘲りもない、青年となった男が見せていたような無表情]
……最期に、言っておこうと思って
……最後まで。全力で生きて。
[死は与えるも得るも容易いものだから。
より、得るのが難しい生を貫けと。
短い言葉を言い切るのと、爪が振り下ろされるのはどちらが先か。
裂かれる痛みはいつかと同じ。
ただ、あの時よりも消耗している体は、それに耐える事など叶わない。
猫が忙しなくないているのが聞こえて]
……ごめん、ね。
また、ひとりぼっちに、して。
[そ、と紡いだ短い言葉は如何様に響くか。
それを知る術は、既に断たれて。
意識はふわり、冥き淵へと墜ちて──それっきり。**]
……
[赤く赤く染まった身体で、呆然ともう何も応えてはくれないその人を見下ろしていた。どれだけ時が経ったか、やがて上から退き、傍らへ膝をつく。
最期の謝罪は傷を負った彼を支えていたという同居猫へのものだろう…そうでなければいけないのだ。]
最後まで、ねえ……
[二匹が生きる部屋に掠れた声が響く
“最後まで、全力で生きて”その言葉までは否定し受け入れないことは出来ない。
まるで
バカで偽善者で訳の分からないことを言い遺して……なんで神父になっちゃったんだろうね?
…兄さんみたいなのはさ、大人しく行商人をしてれば良かったんだよ。
[この部屋で命を落とした二人の亡骸を、きちんと横たえ胸の上で手を組ませて整える。
もう謝ることはない、赦されることなど求めてはいないのだから。]
……お前、これからどうしたい?
[それから黒猫へ視線を移す。
その主の願いを叶えるつもりではあったが、生かすとしてもどうしてやればいいのだろう。**]
『にぃ』
[問われた猫は、か細い声で一声、鳴き。
横たえられた同居人の顔に頭をすり寄せた後、問うてきた青年を見上げてもう一度、にぃ、と鳴いて。
ついていく、と。
そう言わんばかりに青年の足元に身を寄せた。**]
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