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やっぱりまずはこれだよねー。
骨付き肉!
[少年は、
ずっと羨ましかったソレをいそいそと握る。]
『じゃあワタシはこれにしようかしら』
[少女は、
刑場風マフィンをしげしげ眺めた後
手に取ってみる。
すこし刺激的な異国の香り。]
あはっ。乾杯といいつつ、みんなごはんだね!
『だっておなかがへってるんだもの』
[それに食べたいものもたくさんあるし。
おじいちゃん世界のお餅も、そわそわ気になっている。]
おじーちゃんのところも、ごはんきた?
『だいじょーぶ?』
あと声だけのひと!
そっちも飲み物かごはん手に持って。はやく!
『せっかくだから一緒に楽しみましょ』
[どこの誰だか、どんな状態だか知らない相手も
ついでとばかりに巻き込んで。]
じゃあいっくよーー!!
『かんぱーーーーーーい!!』
[双子は笑顔で料理を掲げた。*]
[正面に座るトールは、手を頭の後ろで組むなどしてくつろいだ様子だ。
分かっているとでもいいたげな笑みを軽く睨んでおく。
伝声管からは変わらず賑やかな声が聞こえていた。
問いに答えも返ってきたが>>2:11、知っている場所かどうかは判然としない。]
おいしいもの、ですか。
[リクエストを受けて、すこし考える。]
そうですね…。
新年ですから、ガレット・デ・ロワの用意があったはずです。
丸いパイのお菓子ですね。
[せっかくだからと、普通に使える伝声管から艦の厨房に連絡を取って、持ってきてくれるようにと頼む。]
[風景映す伝声管の向こうでは、子供たちの前に食べ物が現れたらしい。
魔法……。という顔になったが、そういう世界なのだろうと理解しておく。
つまりたぶん、海は繋がっていない。]
せっかくですし、私たちもワインなど開けましょうか。
実はオルヴァルの白を持ってきているんです。
[持参していたボトルをテーブルに置き、勝手知ったるとばかりに戸棚からオープナーとグラス二つを取り出す。]
ウルケルの方からきたデーツなどもありますが、
皇后様からお届け物などある頃合いですよね。
[首都からの連絡便が到着したのは知っているんですよ、と皇帝に笑み向けた。]
[支度調えるうちにガレット・デ・ロワも届けられ、グラスには淡い金色みを帯びた液体が注がれる。]
では、新しい年と、みなさんのおいしいものに。
乾杯――。
[グラスを掲げて、元気な声に唱和した。*]
[ 豪商の出身であるルートヴィヒが用意したガレット・デ・ロワの品質は間違いない。
むろん、ワインもだ。
呼び出しの理由も伝えなかったというのに、しっかり用意してきているところがまた周到である。]
世界広しといえども、俺にワインを開栓させるのはおまえだけだぞ。
[ 指摘しながら、ワインのボトルを取り上げる。
俺に任せろと、嬉々として。]
[ 連絡便の到着を把握しているのはもとより、配達された物まで予測してくる片翼に、屈託なく笑う。]
ご名答。
ほら、おまえにはこれだ。
最近は、アイシングにはまっているらしい。
[ 紙の小箱の中には、お手製の菓子。
卵型のクッキーの上に、卵白を混ぜた砂糖で、 (-□д□-)✧ とか (〇-〇ヽ) といったデコレーションがされているのだった。*]
[出された小箱の中を見て、笑みはさらに柔らかくなる。]
お上手ですね。
食べるのが惜しくなりそうです。
これは陛下かな。
これなどは私に似ていませんか?
[皿の上にクッキーを並べて、力作をたっぷり鑑賞した。*]
ふわー。このお肉おいっしーーーー!
『マフィンもなんだか癖になる味だわ』
[乾杯で掲げた料理を
お互いに食べあいっこして新たなる味覚を堪能し、]
この、もちってやつも… む、 はむ、
[うにょん]
『はむ、 のび、のびるわ…!』
[うにょにょん]
[目をぱちくりさせながら異次元の食感を満喫する。]
[お菓子のおともは、お子さまだから紅茶でね!
さくさくパイを口いっぱいに頬張ると、
なんだか2匹のリスみたいになった。]
ふあ〜〜さくさくとろける〜〜〜
『いくらでもたべられちゃう。きけんだわ。』
[もう一切れ、もう一切れ…。
手が止まらない。]
こんなにたくさんの名物を食べられて
ボクたち幸せものだねローズマリー。
『ほんとうねローレル。
この出会いに感謝だわ』
[お腹も心も満たされて双子は幸せいっぱいだ。*]
[誰かに小言を言われた気がして、少し意識が浮かぶ。]
んー。だいじょうぶだって。
全部フランツが……。
[安定の丸投げを明かして、もう一眠り。
しようとするその上を、声が包む。]
[夢かうつつか。
多分これは夢なんだろう。
だってこれは、もういなくなったひとの声だ。
あの日、虚空に咲いた花の色は覚えている。
太陽と月が重なり合って、ひらいた花のまばゆさ。
その直前、彼が送ってきた通信も、目に焼き付いている。
相手の声も、姿も、ざりざりと乱れていて、
声も途切れ途切れで。
そう。ちょうど、こんなふうに。]
―――!
[突き飛ばされるように目が覚めた。
夢じゃない。
はっとして、モニターを見る。
見たことのない風景を写すモニター群の中に、ひとつ、ひどく懐かしい人影を見つけた気がした。
影のように不安定で、おぼろげで、
でもそれとわかる影。]
ラートリー…。
[名を呼んだ声は、囁くほどに小さい。
少しでも空気を揺らせば、彼が消えてしまう気がして。]
忘れないよ。
忘れるものか。
君も、
君が手を繋いだひとも、
出会ってきた全てのひとが、
"今"の僕を作っている。
"これから"の土台になってるんだ。
[口を突いたのは、祈りのようなものだろう。
決意表明、というほどでもない。
ただ、自分の中にあるものを言葉にして、
相手を安心させたいと願うような。]
だから、忘れたりしないよ。
……ぅ。
たまには、そう。
見なかったふりをするかもだけど。
[サボリ厳禁。
そんな言葉に視線をそっと逸らしつつ。]
仕方ないな。
君に見張られていたんじゃ、おちおち昼寝もできない。
……なんて。
[最後の言葉に茶目っ気を混ぜ、
そっと立ち上がり、壁際のドリンクサーバーに向かう。
手には安物の紅茶と珈琲のカップ。
デスクの下からは、お徳用のチョコレート。]
わざわざ起こしに来てくれた君に。
どうぞ。
[珈琲の湯気をモニターに向けて、
チョコレートを二粒、カップに添えて。
混ざり合う二つの香りを楽しんだ。*]
………で。
こっちはいったいなにかなぁ。
[目が覚めてみれば、モニターの中は謎空間だ。
背景はいろいろだけれども、おいしそうなものが並んでいるのは共通している。
さっぱり理解できないなりに、乾杯の声が聞こえてきたのでプラカップの紅茶を掲げておいた。]
この先の一年が平穏でありますように。
乾杯。
**
[幻の向こうでは、新たな料理、新たな参加者が加わったようだ。]
お。そのモチって奴、美味そうだな。
作り方って分かるか?
[知らない美味もまだまだ世界にはあるらしい。
まさに、世界の数だけ美味いものはあるということか。]
菓子か。
悪くないな。
[ややこしい名前が聞こえてきたが、双子のところに出てきたものは、これもまたつやつやと良い色に焼けて、さくさくと音が聞こえるようなパイだ。
ここにもリンゴゼリーやアップルパイはあるが、今食べるならこれ、という気がする。]
ちょっとそれ取ってくれ。
それそれ。
フォーチュンクッキーってやつでな。
[いわゆるおみくじ的なものが入っているあれ。]
今年も美味いものと美味い戦にありつけるように、と。
[ぱき、と割ったクッキーの中からは、*大薔薇吉*の紙がころりと出てきた。]
おお。
[割った中から出たのは、なんだかきらきらしいやつだった。
よく分からないが、とてつもなく良い結果な気がする。]
今年は食いっぱぐれないらしいぞ。
[傍らの狼、ではなくてヴォルフの頭をわしわししておく。*]
占いの菓子はどこの世界にもあるようだな。
このガレット・デ・ロアにもフェーヴというラッキーアイテムが入っている。
今年のフェーブは何を象ったものかな、ルッツ ?
今年のフェーブは*蓮華*を象ったものだと聞いていますが、
間に合っていれば、試作艦の模型かもしれません。
[水の中を進む船のデザイン案は、最近できあがったばかりだ。]
もちろん、模型をさらに簡略化したもの、ですが。
引き当てられれば、開発が進むかもしれませんね。
[澄ました顔でガレットを切り分け、一切れ差し出した。*]
機密の潜んだガレットか ?
ああ、新しい一歩だな。
[ にこやかにガレットをルートヴィヒの手から直接、咥えた。
これからも一緒に、だ。*]
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