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[馬上にて天命石に呼びかけ、冷気を得物へと移す。
周囲にはどちらの技だろうか、うっすらと黒い粉が舞った。
馬は不快を示したが、森で暮らしていた自分には、それが何か判別はつかない。
足下の草が伸びてくるだろうことは>>45、遠目で彼らの周囲が揺れ動くのを見たときから予想していたから、馬の足に任せて躱していく。
まずはと狙った修験者の姿が横方向に流れる。>>41
広がった布を嫌がって馬が前足を蹴り上げた。
不安定な鞍の上で、繰り出された長柄を両の鞭を交差させて受け止める。
一瞬の力を込めて押し返し、右手の鞭のみをなぎ払うように相手に向けて振るった。
振るう瞬間、鞭の先端から氷が伸び、長さを増す。*]
[ リュカからの眼差しを感じる。>>46
と、同時に低木の枝が伸びてきた。
絡みつかれたら骨くらい折られるかもしれない。
斬れないことはないが──せっかくのお誘いでもある、場所を変えよう。
絡みついてこようとする枝の相手を触手にさせて、歩を進めた。
その周囲にふわりと霧が立ち上り、姿を隠す。*]
[足元が揺れる。それがリュカ>>45の術によるものだと考えたが、その中に混じる気配>>47については少し遅れる。
突き出した棒は、馬の勢いと騎乗主の力>>48をもって押し返される。
無理せずに体を再度引くようにして馬の前足に跳ねあがり広がった旗を、手首の返しだけでねじるようにして棒の延長上に伸びるように纏め]
おおっと、ありがとうね。
[絡みつく直前に気づいた弟子>>49の声かけに足をとられることはなかったが、不安定な態勢で鞭を受けるのはあまりよろしくないとわかっても待ってくれるわけでもない。
先の反動を利用して長柄を散開させ、鋼鞭にぶつけはじき返すようぶつけ、伸びた氷の先端が右肩ぐちを切り裂く。
しかし傷口は凍傷を負うことなく、血もながれず、じゅうと音をたてて伸ばされた分の氷を溶かしてしまう]
鞭というのは厄介なものでね。
威力が高いのだよ。棒切れを剣にみたてた子供が振り回しても受け止めれるが、鞭を振り回す子供を止めることはできないだろう?
ま、だからおじさんもできるんですけどね。
[棒に括られた布は鞭へと変わり旋回させた棒をそのまま体ごと右回転させる。その馬上主の背後を打つように放たれ―――キンという音が響く。
それは先に撒かれた黒い粉こと火薬の破裂し火を生みだす音であった*]
─ 『神魔の領域』・川エリア ─
[身体を起こし、黒髪の彼女を自由の身にして。
地に伏せさせた彼女には土埃がついているだろうと、ぱたぱたと服をはたきながら]
すみません、汚してしまいましたね。
けれど、大きな傷をつけなくて済んで、良かった。
[そんなことを紡いだ後に、微か、表情を和らげて]
……あのひとに、直接言ってあげればって。
戦う前に、貴女が言ってくれたこと、嬉しかったです。
言えないけれど、言いたい言葉ではある、から。
貴女が分かってくれて、嬉しかった。
ありがとう。
[>>2:191彼女が言ってくれた言葉に対しての本心を、改めて紡いでから。
彼女に支障が無ければこれで離れることとなっただろう]
[先ずは地に倒したままだった長柄を取り、その刃に傷がついていないかだけを確かめる。
手に取ったところでずきりと痛んだ右肩に、傷口を洗って手当が必要だなと思いはすれど。
それよりも先にと優先したのは>>21片膝をついている彼の下へと向かうこと]
…お互いに、勝てました、ね。
[満身創痍ともいえる様子に、かける声はまず、試練の第一歩を乗り越えた確認。
それから]
……記憶がなくても。
無茶なところは、おんなじ、なんですね。
[泣き出しそうな顔で、言葉を紡いで。
そっと手を添え、「動けますか?」と問いかけた*]
― 川 ―
[いやこれシャレになんねぇなー、とか。
現実逃避気味の思考をしていた所に届いた、声。>>55
ゆるく視線上げ、見えた姿には、と息を吐いて]
ああ……勝てた、な。
[短く返して、それから。
続く言葉を綴る表情に、ひとつ、瞬いた]
……まあ、なんつーか、その。
根っこは早々かわんない、って事にしといてくれ。
[記憶をなくす前と変わらない、というなら、そういう事なんだろう、と思うから、こう返して。
動けますか、という問いに、ぁー、と唸るような声を上げた]
ちょっと歩くくらいならなんとか、って感じだが。
……遠慮なく斬ってくれたからなぁ。
[こちらも遠慮なく雷撃を叩き込んだので、そこはお互い様と言う所だが。
ともあれ、すぐに大きく動くのは難しい、というのは軍服に滲む紅色の重さからも察しはつくか。*]
─ 川 ─
[>>57返った声自体は確かなものではあったけれど。
その姿を見れば、身を動かすのも容易ではないだろうとは簡単に察せた。
こちらの傷など彼に比べたら可愛いものだ、とはまぁ、比べるものでもないのだけれど]
そこは、変わっていてくれた方が
良かったところ、なんですけど。
……困りましたね。
多少の手当は出来ますが、さすがにこれは…
…とりあえず、上着を脱がせてもいいですか?
[>>58やせ我慢もしない所を見れば、彼自身も自覚があるのだろう。
せめて身体を休められる所まで移動できればと思ったが、それも難しそうだ。
手持ちの材料を全部使っても足りないだろうとも思えばどうしたものか、と眉を下げつつ。
少しでも楽な姿勢が取れるよう、服を緩めても良いかと問いかけた**]
― 川 ―
いや。そー言われてもなー。
[変わっていてくれていた方が良かった>>59、と言われても、無茶をしなければ立ち位置を確たるものにするのも難しかったんだから仕方ない。
そんな反論は飲み込んで]
あー、まあ、俺も医療装備は持ってきてるし、現場での処置もやってるし、なんとかなんだろ。
[さすがに腹の傷を一人で縛るのは辛いが、手が借りられるなら何とかなる、と。
そんな事を考えつつ、上着を、という言葉には素直に頷いた。**]
[ 『世界』を支える『柱』や『中枢』こそが贄のようなもの、と呼ぶ神魔の言葉が返れば、小さく肩を竦める。>>29 ]
知ってるけどさ。
でも…
[ ふ、と、言葉を途切らせて、桜石のピアスに触れる。 ]
ミーちゃんのお土産か。
免許皆伝の印かな?
[ 次いで伝わった話には>>30くす、と笑みを零す。 ]
うん、もう少しで、一度戻るよ。どうやら、次の試練の場は、随分と近そうだから。
[ 神魔の居所を見つければ、決着のつかないうちに、希いを告げに来る者もあるかもしれない。
その時には、神魔の傍に在らねばならない、と…それは、眷属としての責務のため…ではなく、魔人の唯一の『願い』のためだ。 ]
…と、その前に。
[ 桜色の爪が風を紡いで、空に放つ。その風は、決着をつけた、二組の男女の元へ…
周囲をひらひらと舞う薄緑の翅の蝶は、風を受けて桜色の鱗粉を撒き散らす。
鱗粉は傷の治癒を促し、風に混じる桜香は体力の回復を、僅かながら早めるだろう。** ]
― 湖畔 ―
ふぁ。
[耳をへなりとさせながら差し出された手>>26をそっと取れば、無理にではなく、されど何をする間もなく神魔の腕に囲われ、頭を撫でられて]
かぁさまでも…?
[何度も失敗なんて信じられないと思いながら。
優しさに包まれつつ聞く話に、コクリと頷いた]
うん……はい。
失敗を繰り返さない、こと。
[忘れないようにと声に出すと、今度はぽふぽふ撫でられて。肩に入っていた力が抜け、くすぐったそうに表情も緩んでゆき]
― 湖畔 ―
[己が言葉が齎す童の表情の変化に、神魔は目を細める。
教えられたものを素直に取り込む子の姿は、神魔にとっては好ましいもの]
……ホントに、素直ないい子だこと。
[ぴょん、と跳ねて社へと向かう背に小さく呟く。
声音にあるのは、穏やかな響き。*]
んー、よくは聞いとらんけど、相当面白いモンなのは間違いなかろね。
[仔細を見ていたわけではないが、盛り上がり方からしてそこは外れていない、と思う]
ああ、うん。
だいぶ近いとこで始まってるわ……中々、いい勝負しとるよ。
[近そうだから、という言葉>>62に、軽く、返す。
魔人の思う所など、特に気にした様子もないのはいつもの事。*]
― 川 ―
……お?
[さて、色々をどこから手をつけようか、と。
思っていたら、薄緑色の何かが視界を横切った]
……蝶?
[風を受け、ひらひらと舞う翅。
ふわりと散る鱗粉に触れると、傷の痛みが和らいだ]
なんかよくわからんけど。
……ちょっとは、ラクんなった、な。
[正直助かった、とまでは口にはしないものの。
表情には微かに安堵が浮かんでいた。*]
─ 川 ─
[黒髪の彼女の傍を離れ、近寄った彼は意識こそあるもののひどい有様で。
無茶な所は変わっていてくれた方が良かったと言った私の言葉に返された>>60苦笑を見て、胸の中に痛みが生まれる。
3年の記憶の中でも何度もみた顔だ。
けれど彼は、私の知らない12年の間にもっと沢山この表情を浮かべてきたのだろう。
12年。私が知る3年よりはるかに長く、私の知る彼が生きてきた年月よりもまた長いそれ。
義父さんと呼ぶ人がいて、何人も部下がいて、すべきことが出来ていて。
仮に記憶が戻ったとしても、積み上げてきた12年よりも優先されるべきはもう、彼には残ってなくて]
……そうですね。
差し出がましいことを、言いました。
[苦笑に返した表情はすぐに瞳に伏し隠し。
傷の手当を、と話を変えたのだったが]
あれ…あの蝶。
[>>63ひらひらと舞う薄緑の翅から、桜色の鱗粉を振り撒く蝶に気付き、視線で追って。
鱗粉と共に風に乗ってどこからか届く桜の香が鼻をくすぐると共に、肩の痛みとひっそりと感じていた身体の重みが薄れ始めたのに気付くと、ぱちり瞬き]
…やっぱり、神魔の使いかなにか、なんだろうか。
[僅かではあるが確かな変化は、あの蝶が齎したものだろう。
思えばイェンスと引き合わせてくれたのも蝶だったし、姿は見せずとも見られてはいるのだなと思考しつつ]
…ともあれ、助かりました。
ありがとうございます、蝶々さん。
[この先神魔にも会えることがあったらお礼を言わなくてはと、言葉が通じるかはわからないけれどと思いながら薄緑色の蝶へとお礼を言って。
イェンスを見れば、>>69彼も楽になったらしく安堵の表情が見えて、こちらも微かに安堵の息を落とし]
さて、それじゃあ傷の手当に入りましょう。
あちらの女性から頂いたお薬もありますし、包帯を巻いて休めば動けるくらいには回復できるはずです。
ついでに上着の綻びも縫っておきますから、しばらくこれでも掛けておいてくださいね。
[そういって腰に巻いていた一枚布を渡しながら、身体を見せてくださいとばかりにぽんぽん、と膝を叩いた*]
― 川 ―
[苦笑と共に向けた言葉が、対する彼女に思わせたものには気づけない。>>70
ただ、瞳伏せる仕種がどこか、何か、痛い気がしていて。
こんな時ってどーすりゃいいんだか、なんて思っていた所に飛来した蝶は、ある意味では救い手と言えた]
……神魔の使い……か。
まあ、ありそうな線ではあるよな。
[与えられる癒しの力からして、ただの蝶でないのは明白だから、そんな同意を返して]
あー……はいはい、と。
[手当てを始める、という言葉に、頷きひとつ。>>72
逆らえない、という感覚は一体どこからきているのやら。
恐らくは、見えぬ帳の向こう側なのだろう、とは思うけれどそれはそれとして]
……んじゃ、頼むわ。
[痛みは大分和らいだけれど、傷が完全に塞がるまでは固定しないとまずいから、と。
言われるままに傷を見せるべく上着を脱ぐ。
胸ポケットに入れていたあれこれは、あの戦いの中でも無事だったようで、それに安堵の息が落ちた。
諸肌脱げば、鍛えられた身体のあちこちに新旧大小取り交ぜ様々な傷痕が見て取れる、が。
一際目立つのは恐らく、背に残った歪な爪痕。*]
─ 川 ─
[>>73瞳を伏せて表情を隠したつもりだったから、そんな私を見る彼の表情がどんなものだったかは見ていなかった。
どうすればいいのかなんて思われていたとも知らず、蝶から与えられた効果に話題はそれて]
神魔の領域、ですものね。
[此処に足を踏み入れるまでは半信半疑…というか、ほぼ疑っていたものだけれど。
胸ポケットにある花と届いた声、同じように花を持つ二人との戦いを経た今はもう疑いの余地も無い。
イェンスからの同意に、自分も頷きを返してから手当を始めようと声をかけ]
[>>74思いのほか素直に応じる様子も、懐かしさを忍ばせるもの。
それは声に出さぬものの、素直に脱がれた上着の下、露わになった身体に在る幾つもの傷を見て息を飲む。
今の戦闘でついた傷の多さもそうだが、あきらかに古傷と分かるものの多さと]
……この、きず。
[背中に残る、大きく歪な爪の痕。
彼が両親たちと住んでいた里が壊滅した理由は、魔物の襲撃と聞いていた。
やはり彼も襲われていたのだろうと──それを乗り越えて、今此処に生きているのだと。
その傷が語っているように思えて、また、瞳に揺らぐ雫が浮かび]
[なんとか、その雫を零すのは耐えながら新しい傷に黒髪の彼女から貰った薬を塗っていく。
幸い全部使いきらぬ前に、全部の傷を塗りきって。
大きな傷には当て布を当ててから包帯で固定までを終えて、身体が冷えぬように腰に巻いていた一枚布を掛け]
上着が繕えるまでは、これを羽織っていてくださいね。
[軽装で来てしまったからウエストポーチしか身につけていないけれど。
この中に裁縫用具も入れておいてよかったと思いながら、イェンスへと声をかけ。
彼の上着を繕い終えてから、自分の手当をするつもりで隣に腰かけた*]
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