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…あぁ、うん。
俺も、嬉しいって言うてくれて、ありがとう。
[頭の中に、じゃなく。
耳に届く言葉の温かさに、顔をほころばせた後]
……それと。
さっきは謝らん言うたけど、俺も、すまん。
多分、暫くはお前、面倒くさいことんなると思う。
[言いつつ、周り見ろ、と促せば明らかに注目を受けているのが解っただろう。
ゾフィヤだけじゃなく自分もうるさい事になるだろうな、とは思ってもいるのだが。
実の所人払いもしてない所で切り出せばこうなるだろうと、最初からこっちは覚悟の上だったと言えばまた怒られるだろうな、なんて思いながら謝った**]
『バッキャローッ!!』
あだ…!
[力を出し尽くした満足感と疲労に身を任せていたら、ふいに、コクピットに光が戻り、同時にインカムから整備士長の聞き慣れた怒声が響く。遠隔操作で自己修復に必要な最低限の電子系統を回復させたのだとは、すぐに判った]
おやっさん、あのな…
『うるさい、黙れ!とっとと観客に挨拶して戻りやがれっ!説教はその後だっ!!』
…へーい。
[多分、同じような声が(もしかすると、あちらは多重唱で)メレディスにも届いているだろう]
さて、戻れっつっても、ほっとくと、もうちょいかかりそうだよなあ…
[試しに『グライフ』に繋がる回線を開けてみると、なんとか繋がっているようだ]
メレディス、今から動かすから、頭ぶつけんなよ?
[一方的に断りを入れて『グライフ』と『フェニークス』に精神を集中させる。どちらの機体についても、設計図や細かい機構が全て頭に入っていたから、どこに「力」をかければいいかは判っていた]
[やがて、蒼と紅の機動兵器は、どこかぎこちない動きながらも、お互いに一撃入れて完全停止した状態から、身を起こして大地に立ち、挨拶するように、観客席に向かって片腕を上げた]
『お互い一歩も譲らない、見事な模擬戦でした!『グライフ』と『フェニークス』の性能と可能性を充分に堪能して頂いたでしょうか?御見学頂きありがとうございました!』
[見せ物興行ではないから、アナウンスは拍手を求めはしない。けれど、観客席からは自然に、盛大な拍手と歓声が涌き上がった]
― 機動兵器ドック ―
『良く、起き上がりましたねー。動いた途端に関節外れてもおかしくないくらいですが』
[バトルフィールドをモニタリングしていた若い整備士の言葉に、整備士長は、ふん、と鼻を鳴らす]
『ありゃケルナーが念動で動かしてんだ。あの馬鹿が、そんなドジを踏むか。
そもそも二人共限界ぎりぎりで無茶してやがるんだ、限界越えてるわけじゃねえ』
『へええ、あんな激しい格闘で、そんな計算できるもんですか?』
『さあな…まあケルナーの方は計算だろうが…』
[メレディスの方はむしろ本能かもしれない、と、『だから余計厄介だ』と、忌々しそうな口調で言う整備士長の顔は、しかし、ほんの僅か、笑みを含んでいた**]
[一番言いたかった言の葉二つをどうにか届けて、ほっと息を吐いた……のは、束の間の事]
……え?
[唐突な謝罪>>147の意味は、最初は掴めず。
数度瞬いた後、ようやく遠巻きにする視線に気付いた]
………………。
[沈黙数秒]
……〜〜〜っ!
ホント、このっ…………ばかあああああ!!!!
[空白の後に響いたのは、照れ隠しの絶叫。
さっきとはまた違った意味でぐるっとした感情が湧き上がり、結果。
兄貴分と慕う青年の所に泣きついて色々とぶちまける事となるのは、ある種の予定調和。**]
― バトルフィールド/スタッフ待機所 ―
[蒼の機体が立ち上がるまで静観する紅の機体。
正々堂々と、正面からぶつかろうとする姿勢が現れていた。
二機が向き合い、少しして紅の機体がダガーを振り上げ蒼の機体へと迫る。
それに対し迎撃の体勢を取る蒼の機体。
文字通りの真っ向勝負に大きな衝撃音が響いた]
──────ッ!
[互いに刃と拳を減り込ませた状態で動きを止める蒼紅の機体。
遠目からも明らかな水蒸気の幕。
「あーあ」と、笑いを含んだ声が後ろから聞こえた]
…大丈夫かな、二人共。
[ぽつ、と零した声に「まぁ死にやしないっしょ」「中に影響出まくるような機体じゃ意味ねぇしな」等の声が返る。
やがてアナウンスが入り、観客席から割れんばかりの拍手と歓声が沸き上がった]
私失礼しますね。
[スタッフ待機所に居る者達に一言告げて、歓声鳴り止まぬ中、ミリアムは待機所を出て行く。
向かう先は機動兵器ドックの方向。
それを察した者達が楽しげに笑うやら、バトルフィールドの方を恨めしげに睨むやらの光景が繰り広げられたが、ミリアムは露ほども気付いていなかった**]
[不意の電子音が、ぼんやりとかけた意識に響く。
直後に通信機から響いたのは]
『しょおいぃぃぃぃぃ!!!!!!
気をつけて運用してって、事前に言ったじゃないですかああああああ!!!!!!』
[模擬戦再開前に言葉交わした特務のSEの絶叫だった]
あー……ごめんごめん。
つい、熱、入っちゃって……。
『つい、じゃないですよ、つい、じゃ!
シンクロレベル上がったばっかりで再調整の準備してたのに、またすぐ上げるってどういう事なんですかあああ!!!!!
そんな事やってると、少尉の身が持たないでしょおおおおお!!!!!』
……身が持つ持たない以前に、耳が辛いんだけど……。
とにかく、お小言は後で聞くから、ね。
[この後絶対、おやっさんにも怒鳴られる、と。
わかっているから細々と訴える。
それが伝わったのかそれとも当の整備士長からの突っ込みが入ったのか、通信は一度切れて]
……先輩?
動かすって……。
[言いかけて、ああ、と気づく。
恐らく、力で機体を外的に動かすんだろう、と]
了解……どっちにしろ、なんにもできそうにないですけどね。
[軽い口調でそう返した後、は、と息を吐く。
回復したモニタ越し、見えた観客席はわき返っていて。
その反応に、ふ、と笑みが零れた。**]
― 特務部本部・機動兵器開発課モニタールーム ―
……また……。
『やらかしましたね』
[模擬戦の最中、『レルヒェ』の『Geist System』を介して上がってくるデータ──『Chronus Drive』の微妙な波形変化。
最終的にそれが行きついた所に、隊長と主任エンジニアがほぼ同時に呟いた]
元々の相性の良さもあるのでしょうけれど……ここ数か月のシンクロニティの上昇率は、桁外れと言いますか……。
『それだけ、覚醒を促す事象が多い、って事ですよね』
ええ。
良くも悪しくも、現状は彼にとっては伸びやすい、という事なのでしょうね。
『……それ自体は、悪くはないと思いますが。
アレ、無軌道なままだとおっそろしいですし』
ええ。
ただ、問題なのは、数値の上昇が感情に左右されがちなところ……ですね。
『あー……確かに。
『永劫』も、不安定なシステムですからねぇ。
……そも、あれ、ホントに動くんですか?』
理論的には。
彼が一定のブレイク・スルーを果たす事で起動するはずです、が。
『…………』
『……ま、技術屋としては、作ったものの成果は見たいですが……。
できるなら……』
ええ。
使う事のない未来を、願いたいものです。
[ぼやくような主任エンジニアの呟きに、浮かべるのは苦笑。
強すぎる力を、世界が必要とせずにすむこと。
それもまた、ここに集う者たちの確かな、そして何より強い願いと言えた。**]
あー、参った...
[ 何とかドックへと機体を戻した後、整備士長に頭をはたかれてから(それ以上何もされなかったのは一応整備士長なりの気遣いらしい...後でこってり絞られそうではあるが)男はパイロットスーツも脱がないままで、ドックの片隅の長椅子にどさりと腰を下ろした ]
『大丈夫ですかー?少尉』
あー、さすがにちょっと堪えたわ。
[ 声をかけてきた整備士にひらりと片手を振るだけで、身体が悲鳴をあげる ]
(これ、やばいかも...)
[ 下手をすると一度意識が落ちるかもしれない、と、端末に手を伸ばす。ミリアムのアドレスをタップした時、当の本人の姿がドックの入口に見えて、手を止めた ]
ミリアム...
[ どこか、ほっとしたように零れた声は、彼女に届いたろうか?* ]
[急ぎ気味に駆けた先、機動兵器ドックの入口で速度を緩め、遠慮気味にしながらも目的の姿を探す。
何度か視線を巡らせた先で着替えもせず長椅子に腰を下ろすカーク>>163を見つけると、彼と視線が合った]
カーク、
[自分の名を紡ぐ声に柔らかく笑みを浮かべ。
ドックの人達に会釈をしてから中へと入り、カークの傍へと駆け寄る]
…大丈夫?
なんだか、機体も凄いことになってたけど…。
[影響は無いのかと不安げにしながらカークの顔を覗き込んだ*]
ああ、特に怪我は無い...打ち身くらいかな。
[ 駆け寄ってきたミリアムに微笑みかけて答える。が、立ち上がって手を取るくらいの事をしない、というのは、この男としては珍事だ ]
心配かけたか?ごめんな。
[ 言って、それでも彼女の方へ手を伸ばそうとした身体が、ゆらり、と揺れて ]
...と...!
[ 傾いた右側に伸ばしかけていた手を突いて軽く頭を振る* ]
そう…。
[特に怪我は無い>>165と知ると、ミリアムはホッと安堵の息を零す。
けれどカークが座ったまま動かないことにはどことなく違和感を感じていた]
心配したけど……
でも、楽しめたんでしょう?
だから謝らないで。
[緩く首を横に振り、カークの手が動こうとしたのを見て寄り添おうと思ったのだが]
カーク!?
[ふらつく様子に驚きの声を上げ、長椅子の前に膝をついた。
カークの肩に両手を伸ばし、支えようとする]
大丈夫?
疲れてるんじゃない…?
休んだ方が良いわ。
[顔を覗き込むようにしながら様子を窺った*]
んー...
[ 支えようとするミリアムの手に、一瞬躊躇ってから、そのまま身を預けるようによりかかる ]
そーだなあ、疲れてるかも。
[ こんな風に、弱みを見せるのはきっと初めての事だ ]
少し休むから...傍に、居て、くれ。
[ そっと伸ばした手がミリアムの髪に触れ、ぱたりと落ちて、男はそのまま目を閉じた。
安らいだ、柔らかな笑みを浮かべ、小さく寝息を立てているのがミリアムにも判るだろう* ]
― 数ヶ月後 ―
それじゃみんな、ゲンキでネ!
[ 打ち上げられる外宇宙探査衛星に、ちょこなんと座ったくまぐるみが、ひょこひょこと手を振る。
見送りに集まった中には、特別に招かれた少年少女達の姿もあった ]
...いままで、アリガトウ。
ズット...ともだち、ダヨ。
[ 表情の変わることのないくまぐるみに、笑顔を重ねて見たのは、精神感応の力を持つ者ばかりではなかったろう ]
[ こわがりで、人騒がせで、どこか子供のようないきものは、何かを学び、何かを残して...再び、宇宙へと還っていく。
それが、ただの小さな交流にすぎないのか、それとも、もっと大きな物語の始まりなのかは、まだ、誰にも判らなかった** ]
[一瞬の躊躇いの後に両手にかかる重み>>168。
問いかけに肯定が返り、願う声と共に手が髪へと触れ、直ぐに小さな寝息が聞こえて来た。
膝立ちでは支え難いため、両手でカークの身体が傾くのを押さえながら隣へと腰掛ける]
……うん、傍に居る。
だからゆっくり休んで。
[ゆっくりとカークの身体を傾け、最初は肩に凭れさせようと思ったのだが、身長の差からそれを断念。
ならば、と思い切ってカークを長椅子に横たえさせるようにして膝枕をしてあげた。
当然、一人では仰向けにさせることが出来なかったため、他の人の手を借りることになってしまったが]
ふふ、お疲れ様。
[こんなカークを見るのは初めてだ。
なんだか新鮮で、頼られているように思えて、とても嬉しい。
労いの言葉を向けた後、額にかかる髪を払うように頭を撫でた*]
[ 優しい手が、男の髪を搔き上げ、そっと頭を撫でる ]
ん...
[ 目覚めて状況に気付いても、照れるような男ではなかったけれど ]
ミリアム...
[ 寝言でも彼女の名を呼んでいた、と、回りの同輩に揶揄われれば、少しは頬を染めたかもしれなかった。
『幸せでわりーか?』と、最後にはきっと、開き直って、彼女を抱き締めてみせるのだけれど** ]
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