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― いつか ―
ずっとずっと永劫、何もない退屈な――虚無の世界
初めての光を放った時
まだ言語を知らず、知覚をしらず
けれど声が聴こえた
世界には彼がいた
私の放った光の美しさを喜んでいると知った
「お前と共に立つのなら、虚無の世界も美しいだろうと思った」
― 虚無の世界 ―
そうだ、私は覚えている
お前の姿、お前の声、お前の指
[真っ白な何もない世界。
手を伸ばす感覚]
私はお前と共にあるもの
お前は私と共にあるもの
[伸ばした指の先、触媒なら満ちている]
[月のない、かつ、夜が一番長い闇の日が来ると
アーデは誰もいない谷に赴く。
何も持たず、何もない場所で天を仰ぐ。
星降る夜だった]
……
[風が吹いて
チリン 澄んだ寂しい音が響いた**]
[月のない、かつ、夜が一番長い闇の日。
零れ落ちそうなほどに星降る夜は
決まって、ひとつだけ、星が流れるのだ。
闇の空に細く細く尾を引く星は、
大地の深く深くに眠る、炎のいろ。
どこか遠くで、誰かが*笑った*]
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