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カナンくーん、聞こえる?
ごめんね、レトが急に窓から入ってきたもんだから、びっくりしちゃって。
驚いたでしょ、ごめんね。
そ、そうよね……あんまり力を入れなくても、伝わる感じ……
な、何かしらね、これ。
テレパシーがパワーアップとか、した……?
その……声もだけど、カナン君が、すごく、近くにいるような感じが、するの。
僕もそんな感じです。
あ……ちなみに、今は事務所に向かって歩いてるんですけど…、
目を瞑らなくても、トリーさんの声が聞こえてる。
[ 思わず立ち止まって、耳を凝らしてみる ]
目を瞑らなくても……そうなの?
じゃあ、きっとカナン君の力が成長したのね。
私からレトに送った感じは、普通だったから。
カナン君、毎日頑張ってたから、きっと……。
あ。
あのね、その……カナン君。
力が強くなったなら……もしかして、私が送ってないことまで、聞こえちゃってたり……しない、わよね。
[もじもじする気配**]
んー。捜査を頑張ったからというよりも
突然テレパス能力が上がってしまったせいなのかも…
[ テレパシーのチャンネルを切り替えるようにして
ふたたびラートリーに話しかけた ]
早く戻らないと。
所長もいないし、事務所にトリーさん1人にするのは心配で…
[ ぼそぼそ独り言のような睦言のようなテレパシーを送ると、
また深い眠りに堕ちたようだ** ]
そ……そうね。能力が現れたりパワーアップした時は、心身に負担がかかることが多いから……。
でも、頑張ってたのも本当でしょ。
私のことは大丈夫。
レトも来てくれたし、一緒に迎えに行くから。
レトとダルメシアンさんの力を借りれば、ここにでもカナン君の家にでも運べるし。
だから、心配しないで休んでて。
そう、ですか…
[ 以前と違って、テレパシーを送りながら目を瞑ることもなく、
目の前にいるラートリーをじっと見つめながら
ささやきを返した。
その事に密やかな喜びを感じ、静かに微笑みがこぼれる ]
え、ええ……。
カナン君も、さっき、耳元で声が聞こえるみたいって……同じ、なのね。
[まっすぐに見つめられて、どぎまぎする。
普段仕事の話をするときも、真剣なまなざしを向けてくる彼だけど、それとは違う感覚]
メッセージを送ってないときでも、ずっと何だか……繋がってる、感じがあって。
……それも、同じ?
僕も同じですよ。
眠ってたけど、何故か、トリーさんがすぐ傍にいるような気がしてた…
…っていうか、だから熟睡してしまったのか…な?
[ 他の人もいる場だからと、表情は変えないようにつとめているが
鋭い人には察されてしまう程度には、顔がほころんでいた ]
……そう、なの。
…………よかった。
[彼の顔に浮かぶ、隠しきれないかのような微笑み。
それを確かめると、安堵の表情になる]
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