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― 終焉の時 ―
生きていたんだな…お前の血親
よかったな。
[あの女吸血鬼と顔を合わせる気なんてないがそれでも素直に、変わらずに家族思いのままでいる幼馴染へと意識を投げて]
生きていたんだな。
…………ちゃんと生きていたんだな。
[聖炎に焼かれ朽ちた自分とは違い、友の亡骸は復活を遂げようとしている。]
……お別れだ。
[夢の終わりを告げる。必然的に避けられない運命。受け止めるまでの時間ももらえたならば幸いと思えても寂しさと残していく申し訳なさが消えるわけじゃない]
病気…なんてその体でするのかはわからないが、もう酒飲んで酔っ払っても世話できねーんだからほどほどにしとけよ。
それとファミルちゃんへの手紙ぐらいは書かせてもらえよ。
また、ルールでも決めておけ。自分を見失うんじゃないぞ。
[こんな時に出てくる言いたいことはあまり特別なことではない。日常の延長にある言葉であった]
―終焉の時―
…あぁ。
[>>~0血親の事に触れられれば思ったよりも素直に頷けた。
生きていて良かったと感じているのは、無事な彼女の姿を目にして安堵の余り、落涙した時に自覚している。]
……あぁ。幸いにもな。
[>>~1自分の魂が修復を続ける身体に戻ろうとしているのには気付いていた。
辛うじて生を繋いでいる男にとって、肉体と魂が分かたれている状態は好ましくない。在るべき場所へと帰るよう、呼ばれている…そんな気がした。]
――…っ。
[夢の終わりを告げる言葉に男は瞠目する。
そこには身を切り裂かれるような痛みがあり。
>>~2幼馴染みの紡ぐ日常の延長にある言葉を俯いて聞いていた。
――のだが。]
…ざけるな…
[俯いていた男は顔を上げ、涙に濡れた目で幼馴染みを睨みつける。
胸の中で膨れ上がったのは、別離の哀しみを上回る怒り。
自分は固く閉じた蕾ではない。
箱庭の中で大切に飼われる雛鳥でもない。
だからこんな時に大人しく残酷な現実を唯々諾々と受け入れて、さめざめと泣いているわけがないのだ。
幼馴染みが望むなら、とこのままおとなしく見送るつもりだったが気が変わった。
そこにはきっとユーリエの叱咤の影響もあり。]
この馬鹿野郎が。
勝手な事ばかり言いやがって。
俺がどんな思いでお前に手を下したと思ってる。
妹に手紙?許可されなくとも書いてやるさ。
約束だってすぐに叶える。
でもそれは二の次だ。
リエヴル。
俺はやっぱりお前に生きていて欲しいと思う。
――今度はお前の優しさに甘んじず、俺がお前を支えたいと思う。
ユーリエが向こうに戻っただろう。
あいつの話した途方もない理想が、何処まで実現するか見てみたくはないか。
あいつの他にも仲間がいるんだろう。
そいつらとは十分に言葉を交わせたのか。
俺に申し訳なく思うのなら、
…ほんの僅かでもこの世に未練が感じるなら、
黙って俺の手を取りやがれ!
[まくし立てながら、男の目からはぼろぼろと涙が零れ落ちていた。
目にゴミが入ったから、などと申し開きは出来ない。けれどそんな事も厭わずに。]
――痛みも罪も代償も、全部俺が引き受ける。
もしもお前にとって不都合が生じたなら俺を恨めばいい。
お伽話みたいに総てが上手くいってめでたしめでたしで終わるなんて思っちゃいない。
だがお前の為なら俺は何も惜しくないからな。
[手を伸べながら凛とした声で言い放ち、幼馴染みを見遣る。
人間であった間、この幼馴染みには散々迷惑を掛けてきたのだ。
最期になるかもしれないこの瞬間、これくらい言ったって今更だと開き直る。*]
引き受けるとか。背負うとか。ぬかすな!
それがどういう意味かわかってんだろう?自分を俺より下に置くようなこというな。
[心底腹が立つというようにシメオンを睨み返して]
例え、そうだと思っていたとして、も頼む。とか。来い。の一言でいいんだよ。
……俺らはそういう関係だろう?
[まずはそれに腹がたって、心の猛りを放ち、そして気を鎮める]
ならお前は、お前が失踪したと聞いた時、どんな思いをしたのか…知ってるのか?
すぐ叶える?そんなものは口だけじゃなくて実行してからいいやがれ
[ユーリエの言葉を借りる形となるが、事情があったのだろうが、わざわざ隠し立てしていたのならば、それはそれで腹が立つためか揶揄るようにいうが、それは今はいい。]
俺はあいつの…ユーリエの理想なんて見たくないな。俺が見たいとしたらそれは村娘みたいに…ファミルちゃんみたいに生きること……もうこんな暗い世界で生きなくていいことだ。
[口にこそしないし告げる気など毛頭ないが、だから自分は、聖女なんていう括りがあれば徹底的に破壊するように望んで、彼女の中に渡そうと願ったもの。誰があんな理想を抱かせたかは知らないが、そいつらが責任を取るだろう。とぐらいに思っている。]
元々こういう職業なんだ。仲間だろうと話せなくなっちまうことなんて承知している。
[一つ一つ否定する言葉を紡ぐ。それが嘘ではないが]
でももっと生きていてしたいことはある。望みなんて抱けばきりがないものだからな。
[先に述べた自分の言葉への否定を口にする。それに一つ否定できないものもある。
やれるだけやったつもりで、ある程度の納得はできている…つもりだが]
……もう俺の中、結構ギリギリなんだぜ。なのに無茶ばっかいう…
[言い放たれた言葉>>~6が、己を打った言葉にまた揺れる。
だがギリギリはギリギリだ。しかもギリギリオーバーのほうのギリギリだ。そうじゃなきゃ、あんなことになりはしない。]
肉体ももうねーし、なのにこれであっちに戻るなんて奇跡だぜ?ありえるか
[否定だらけ述べてしまう自分は本当に優しくないが、これが他のものの言葉ならばそこで切り捨ててしまいだったが確かに迷っていて、迷ったときはどうする決める指針は既にあった。]
俺は未練たっぷりに見えるか。命なんて一つしかない儚いものだって知って醜く生きてきたのに更にズルして生き延びるようなことしていいのか。
それに俺、人間でいるの。好きなんだよな。ああ…後、誰かに犠牲を強いるとかも嫌だ…というか犠牲がでなきゃ起きない程度の奇跡なんて願い下げだ。
[つらつらと言葉を述べる。それが何をするかは知らないが、幼馴染も他の何者の犠牲もあればそれを俺は拒絶する意志を乗せて見据えて]
[どうせ迷うくらいならば、結論は安易なほうがいい。
時として自分のほうがわからないことがある。ならば信頼できるものに委ねるのも間違いではないだろう]
頼む
[短い言葉にあらゆる意味をこめて、幼馴染の手を取った]
うぐ…。
[>>~9残された側の気持ちは、確かに残した側の男には分からない。連絡を寄越さなかったのも、完全に男の不手際で。
其処を突かれると、男に返す言葉はなかった。]
…ユーリエなら、望む全てを手に入れてしまいそうな…そんな気がしたんだよ。
あいつの望むような、ファミルみたいに普通に暮らす事が出来ればどんなに良いかと思ってる。
[大人が動かず、子供に大きな期待を寄せるのは間違っていると思うが。
――彼女なら或いは、と。
何の根拠もないのにそんな思いを抱いている自分がいた。]
……。
[幼馴染の口から否定の言葉が一つ一つ紡いでいかれれば、男の勢いは削がれていく。
やはり余計なお節介だったのだろうか。
重い気持ちを、押し付けてしまったのだろうか。]
[>>~10けれど次に紡がれた言葉は今でのものとは性質が違っていた。
それを聞いた男の瞳に再び活力が戻る。]
だろう!
[もしも尻尾があったならば振っていただろう。
幼馴染が生を選んでくれた事が堪らなく嬉しかった。]
……俺が支えるのじゃ駄目か?
[残念ながら、そう言う事くらいしか出来ない。
自分が肩代わりできれば、どんなに良いかと思うのだが。]
あぁ、身体がネックなんだよな…。でも今なら俺がいる。
生き返る俺の身体を門にすれば、一緒に魂が現世に戻れる可能性はある。
[正直、こんな事態は初めてで、おまけに手掛かりにする術も初めて展開するものだった。
母親の目を盗んで暇つぶしに読み齧った文書で得た知識を正しく組み立てれば。
肉体がない身でどれだけの事が出来るか、一体何処に飛ばされるかは予想がつかないが。]
……。
くそ、間に合え…!
[決して離さぬようにと幼馴染の手を握り締め、男は空いた手指を組んで印を結び、呪文を紡ぐ。
現世に存在する自分の身体を門として、現世へと繋がる術を結ぼうと。
奇しくもそれは、現世でユーリエ達が復活の儀式を行う頃だった。*]
あの子ならな…可能性を秘めてるってのは同意するが、なんでもかんでも押し付けるわけにはいかないだろ?
[ユーリエについて>>~15なにかを協力するのかといえば謎である
彼女の言葉を聞いても、自分は生きていたら、魔を狩って金を稼ぐという生業から離れることもそうそうないだろうし、むしろ邪魔な気はしている]
とりあえず…またおかしくなったらぶんなぐってくれ。
[支える。という言葉にまずそれだけ>>~16いっておく。他はいつも通り、当たり前に支えあえればよいだろう。とにもかくにも任せたのだ。術式のことを聞きながらも、言い切ってしまうシメオン>>~17にやれやれとわざとらしい笑みを返して]
[体が引きずられるような感触を覚える。
どこかに消えてしまうような離れていくようなもの。だが確かに己の体に芯を通すその手だけは離さずに、呪と儀式の成果をとりに向かった*]
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