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[ 瞼の裏にさしこんだ白光に、眠たげな黄色い眼がまたたいた。
懐かしい土の匂いがするこの場所で、いつの間にか眠っていたらしい。
触れた指先の温かさも、ある日聴いた振動も全て覚えている。
しかし身体にふれるのは、ただただ冷たい木の幹だけ。
肩の長さにまで短くなった髪の毛が明朝の風に揺れる。]
………今、行く。
[遠くで呼ばれた名前に、変わらない声で返事をした。]
…側にいるんでしょ、ずっと、"ぼくら"は。
[心臓のあたりを握り締める。
腰をあげれば、携えた剣が軽い音を立てた。
花が咲き誇る庭から足を踏み出した。*]
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