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[まず目に入ったのは白い天井
耳に聞こえたのは連続的な機械音
ピッ ピッ ピッ
少しだけ霞む視界に眼鏡を探そうと手を伸ばすが、見当たらない
どこに行ってしまったのだろう。確か『私』は、放課後友人たちと誕生日のプレゼントを買いに行って……
そこで
車が
つっこんできて]
っあ、ぁ……
[ぐゎん、眩暈、衝撃、痛み、そして――
喘鳴収まらぬままナースコールを押せば、慌てて医師と看護師が駆けよる
鼻カニューレを装着され、からからの喉を鳴らせばいったい今は何時かと問いかけて]
嘘、私2週間も寝ていたの……?
[その事実に愕然とするとともに、何故か鮮明に覚えている夢を脳裏に描いた
昔、男の子になりたかった自分がよく遊びに行った洋館
そこでお茶をしたり、探検したり
色んな人に出会って――中には何と、昔亡くなった神父様もいらっしゃって
そして私は約束したのだ
ちいさな緑の髪の男の子に。私の友達に]
私を、見つけて、って……
[そうだ、いかなきゃ
もう一度、あの場所にいかなきゃ
そんな決意を固めていれば、病室の扉が開いて駆けよるは両親、同級生、それからかなり意地悪な男の子
泣かれたり文句言われたり。それでも私の起床を待っていてくれたのだと思うとほんのり心が温かくなる
ぎゅっと彼らを抱きしめながら、小さくただいまと呟いた]
――そして、1か月がたった――
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