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― センテナリオ ―
[ 療養という名目でセンテナリオに実質押し込められても、男はただじっとしてはいなかった。里の子供に魔法の基礎を教えてみたり、自分の蘇生にも使われたという古い大魔導師の遺物を改めて調べてみたり、ある意味充実した時間を過ごしたと言える。
身体の回復と傷の治療という本来の目的も、一応忘れてはいなかったので、毎日温泉も使っていた。 ]
ふう...
[ 湯の中で、片方だけになった腕を伸ばし、身体を解す。まだ片腕だけの身体のバランスは取りづらく、あちこちに凝りがわだかまっていた。
単に眠っていたのではなく、身体の時間が止まっていたため、筋肉などは落ちていなかったのは幸いだったが、関節はさすがに固まっていて、動きはまだまだぎこちない。 ]
[ ふと、腹の辺りに温泉の温もりとは違う僅かな熱を感じて視線を落とす。そこに残った炎を思わせる形の緋色の瘢痕は、時々、こんな風に、奇妙な熱を帯びることがあった。それは、苦痛を伴うものではなく、けれど、どこか胸をざわつかせる感覚で、男は、残った右手の拳を、ぎゅっと握りしめる。 ]
...右腕一本でも、十分剣が扱えるように、鍛えないとなあ...。
[ リヒャルトを狙う帝国の残党も、未だに居ると聞いている。こうして教え子達の傍に戻った以上、この先も、彼らを守るのは自身の役目の一つ、それに...... ]
(また会おう、と...言っていたからな)
[ 浮かんだ思いが、いつの、誰との記憶なのか、それはわからないまま。ただ、その相手に相応しいと思えるだけの自分でなければ、と、そう、当たり前のように、考えていた。* ]
― 休息の時 ―
[向けた問いかけへの最初の反応。
これはお互い様だったかな、と思いつつ。
お願い、という言葉>>194に、自然、笑みが浮かんだ]
……っても、力乗せないの歌うのは、久しぶりだから。
外しても、突っ込みなしな?
[冗談めかした口調でそんな前置きをして。
それから、空を見上げて、呼吸を整えた]
変わらないここから 飛び立とう翼を広げ
闇の中 うずくまり きつく瞳閉ざして
沈み込む 変わらない 黒の世界に
閉ざされた 何もない 自分だけの
変化はないけれども 痛みもないから
傷つく事恐れて
切り拓いてみようと 光が囁いた
さあ恐れずに
変わらない世界を 嘆くなら 変えていこう
ほんの少し勇気を 出せばいい
変わらない自分に 別れ告げ 飛び立とう
傷つく事恐れず 無限の
[穏やかな声が歌を紡ぎ、それを風が浚って空へと運ぶ。
川のせせらぎと葉擦れの音を伴奏にした歌は静かに響いて、溶けて]
……これ、さ。
かーさん……って、俺を生んでくれた方の、なんだけど。
かーさんが、この鈴と一緒に遺してくれた歌、なんだ。
[歌い切った後、息を吐いて。
それから肌身離さず身に着ける銀の鈴へと視線を向ける]
怖がって閉じこもってたら、何も変えられない。
まずは、自分が変わって、飛び立て、って。
……魔法が使えるって、気づいて、それが怖くなった俺をそう言って、後押ししてくれた。
だから、さ。
俺は、変化を怖がって、踏み出せないヤツの後押しできるようになりたいって。
……そんな事も考えながら、ずっと、走ってた。
[夜空を見上げながら綴るのは、これまで誰にも告げた事のなかった内の内]
でも、さ。
そんな風に思ってても……いや、思ってるから、かな。
空回る事も多くて、息切れする事も多かったんだけど。
そーゆー時、いつも、フレイが支えてくれてた。
……ほんっと、何回ありがとう、って言っても、言い足りないくらい、助けられてた。
[ここで一度、言葉を切って。
それから、碧は空の星から傍らの光へと、ゆるり、流れる]
そんな感じで、ずっと頼って甘えてるよーな俺だけど。
まだまだ、色々やらなきゃならない、から、さ。
これからも、隣で支えてほしいってのは……わがまま、かな?
[ゆる、と首を傾いで問いかける]
― いつか・どこか ―
今度の依頼はあの砦だって?
[長い筒を目に当てて遠くの丘を見る。
頂には、小さな砦があった。
詰めているのは百人かそこらだろう。]
しかしこれ使いにくいな。
『うわこら何するんだ!
作るのどんだけ苦労したと思ってる!』
[放り投げた筒を、後ろにいた奴が慌てて受け止める。
まだ若いが、奇妙な道具を体中に付けている、人が見れば十中八九は変人と言うような男だ。]
苦労って、水晶を磨いたのは私たちじゃないか。
『磨くだけで完成するなら苦労は無い!』
[言いつのる男の言葉を聞き流し、背後の連中に合図を送る。]
わざわざ出てきたってことは、あれも見たいんでしょ?
『当然。実働を見なければ改良も無理だからな。』
[出てきた連中は、背中から腕に掛けて、鳥の翼を模したような大きな板を体にくくりつけている。
誰も彼も血なまぐさいことに慣れた顔をしていたが、板きれには慣れてなさそうだ。]
じゃあ、始めようか。
[『いつでもいいぜ、大将』だの『待ってたよ団長』だの『陛下に言われちゃしゃーねえなぁ』だの、好き放題に言う連中を、ふたりがかりで両腕を取って、次々空に放り投げていく。
もちろん、遠見の筒を弄ってる男は見ているだけだ。
投げ飛ばされた連中は空で腕を一杯に広げ、板に風を受けて飛んでいた。]
『我が発明ながら壮観だな。あの砦まで飛べるんだろ?』
どうかな。半分くらい落ちるかも。
だいたい、この高さからあそこめがけてなんて、ほとんど落ちてるようなものって気がするけど。
『馬鹿をいうな。あれは滑空と言って、立派な鳥の飛行術だ』
へえ。
[気のない声を返し、自分もまた板きれの翼を広げる。]
今はまだ、ウルの力で飛べてるんだから。
早く、ウル無しで使えるようにしてよ。
[誰もが作れて、誰もが使えるもので、すべてを可能にする。
それが叶えば、魔法など過去の遺物となるだろう。
魔法の無い世界を思い描きながら、地を蹴り、自分の体を跳ね上げる。
跳躍の頂点で腕を広げれば、翼が風を掴んで体が浮いた。
頭上に広がる空。
遙か下に小さく見える大地。
私は今、私の力で飛んでいる。
結局自分は、この景色を見たかっただけなのだろうか。
難しい事を考えかけて、やめた。
今はただ、この景色を楽しんでおこう。
地に降りれば、また血の道が待っているのだし。*]
― 2年後・森の中 ―
ハ、望むなら相手してやっても良いぜ?
おめぇを刈る気はねぇけどな。
手合わせくれぇならしてやれる。
[死を増産するだろう相手を刈る気など毛頭ない。
それでも戦うことについては貪欲であったから、ファミルの反応>>195にはそんな言葉が出た。
魔物になれるか、という話には肩を竦めて]
さてな。
だが俺という実例がある以上、ないとは言い切れん。
俺は死を迎えることで魔物と化した。
同じ道を辿ればもしかするんじゃねぇかね。
[それ以外の方法もあるかもしれないが、男が知っているのはこの方法だけ。
やりたければ好きにすればいい、と言った態で言う]
[予感の言葉に返るのは、ファミルの次の予定>>195。
その内容に男は口端を持ち上げた]
そりゃあいい。
この身体でどこまでできるか試したいと思ってたんだ。
まだ
[示された剣に視線を向け、誘われる言葉に乗る。
それからふと考え込み、右腕を軽く持ち上げ掌を上に向けるとその中央に意識を凝らした。
次の瞬間、周囲に散る血と死の気配が凝集し、紅い宝石のような結晶が出来上がる]
ほらよ。
俺を呼び出したい時にコイツを使え。
魂一つで呼び出せる。
[他者の死を糧に召喚に応じる、と。
結晶をファミルへと投げ渡した*]
― 数年後? ―
魔法は技能だ。単に、身につけば便利な技能にすぎない。
鍛冶屋の技能、パン屋の技能、そういったものと本質的に大差はない。
それを忘れるな。
[ 男は、再建された学園での授業は減らし、まだ魔法学園には入学できない年頃の子供達に、魔法の基礎を教える私塾を無償で開いていた。
それと平行して、希望する子供には剣技も教えていて、忙しい毎日と言える。]
いいか、雛鳥共、しっかり学んで、自分の力で飛べるようになれ。
その時まで
[ きっとその後も、叶う限りずっと ]
俺は、お前達を支えてやる。
[ 守り続ける。 ]
おい、リヒャルト、かみさんと子供を、ちゃんと守りたいなら、腕っ節もちょっとは鍛えておいたほうがいいぞ。
俺が教えてやろうか?
[ そんな言葉を、雛鳥ではなくなった相手に囁いたのは、さて、いつ頃のことか?** ]
― 休息の時 ―
[力を乗せることなく、紡がれる歌。
それを望んだのは自分の方だったから、小さく首を横に振って、呼吸整える彼>>199を待つ]
[そして穏やかな声が、夜風の中に響いた>>200。
静けさの中、空に溶けるようなその声を、胸の中に焼きつけるように、聴いて]
……そう。
お母さま、が。
[歌い切った後に語られる、歌と彼の持つ鈴の由来>>201。
実母に関する事情は知っていたけれど、その人となりに触れられる機会は多くはなかった]
そ、っか。
魔法使いになることだって、変化だし……怖いこと、だもんね。
[より身近に魔導師がいた自分とは、少し感じ方が違った部分だろうか。
そこから繋げて、自身の目指すところを語るリヒャルトに、目を細めた]
……私は、いつもリトのこと、追い掛けてるだけだったよ。
[お礼の言葉>>202を向けられて、口にするのはそんな言葉]
自分に何が出来るかわかんないことも多かったし、他の人の方がずっと早く動いてくれることもあって。
――だからリトの想いは、きっと色んな人に、ちゃんと伝わってると思う。
[空回りという言葉への緩い否定も込めて、そんな風に口にして]
でも、ね。
リトが必要としてくれるなら――リトにとって私が、頼ったり甘えたりできる相手だと思ってくれてるなら。
それは、すごく嬉しいな。
[それは自分にとっては自覚のないことで。
当然、わがまま>>203という感情が湧くこともないものだった]
― 休息の時 ―
[歌い切った後に綴った、過去の事、内なる想い。
それらに返されるのは、自嘲への緩やかな否定。>>214
そんな言い回し一つに、救われてる、支えられている、と感じつつ]
俺にとって、フレイは、ずーっとそうだったよ。
声しか聞こえなかった頃から、会えてからも、ずっと。
[それは偽りない気持ちだから、迷いなくこう返して]
……さて、それじゃ、次はフレイの番、な。
歌、ずっと、楽しみにしてたんだ。
[一転、いつもの調子に戻る辺りは素か作為か。
ふわり、流れた風がほんの少し呆れたような音色で、鈴を鳴らした。**]
あっ、そうだ。
こっちの約束も、ね?
[互いの想い伝え合った後。
くるりと踵返すようにしながら、夜空へ向けて胸を開く。
息を一杯に吸い込んで、紡ぐのは呪を帯びぬ純粋な歌]
――私たちの未来 続いていく
未知の先に 声を響かせて――
[高らかに歌う声は、どこか無邪気で、
けれど地に足の着いた、確かな力を持って響いた**]
― 2年後・森の中 ―
[結晶を受け取ったファミル>>217が紡いだ言葉は反乱時を思い起こさせる]
仕方ねぇな、使われてやる。
[死を齎すことが出来ても、戦場を作ることは出来ない。
今の男はそんな存在だ。
戦場を用意してくれるというのなら、使われるのも吝かではない]
へいへい、お相手すんぜ。
[当たり前のように手合わせを求める相手に応じ、右手で剣を抜く。
宿る焔が辺りを照らし、火の子を散らした**]
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