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ケジメ、そうだな。
今、提督もそんな趣旨のことを言っている。
俺の旗艦に単身で乗り込んできて、すでに勝ったつもりの圧で交渉をふっかけてくる、その実直さはやはりウルケルの柱というにふさわしい男だな。
───そうですね…。
私たちの理想を実現するためには、海峡の完全に自由な航行、という項目は外せません。
いえ、それ1点のみ、ともいえるでしょう。
これに対してウルケル……提督が誇りを言うのでしたら…、
我々は"誓い"という形でこれに応える手もあるかと。
未来永劫に、帝国はウルケルと敵対しないこと、
ウルケルの独立不羈たる精神を尊重し、
無二の友人として共に歩むことを、
あなたの名で、そして帝国そのものの名で誓うこと。
なんなら、帝国の代々の皇帝が守るべきものとして制定してしまっても構わないでしょう。
その誓いを疑うのは、私たちの誇りを傷つけることと同義である、とも。
戦艦は止める。扶翼官の船はもともと商船だ。武装もほとんど残っていない。
そもそも交渉人が見た目、優男だぞ。心配はしなくていい。
[交渉艦隊は、そのまま差し向けるのでなければ構わないとの言葉に同意して譲歩する。
船乗りの話については、うなずき、理を説いた。]
ウルケルの商船は帝国周辺に自由に出入りしている。
提督も訪れたことがあるのではないか?
実のところ権利の侵犯ではなく、不平等の是正なのだ、これは。
とはいえ、ウルケルが戦争を経て明確な結果を望む気持ちは自然なものだろう。
なんだか、結納の相談をされている気分だが。
[ふ、と吐かれた息は、強さをそのままに言葉に変える。]
──帝国はウルケルと二度と戦争を起こさぬと誓おう。
[“誇り”に対して”誓い”で応えると告げる。]
ウルケルの独立不羈たる精神を尊重し、無二の友人として共に歩むことを、
俺と俺に続く帝国代々の皇帝が守るべきものとして定める。
その誓いを疑うのは、我らの誇りを傷つけることと同義であると。
それと、これはまだふわりとした
帝国とウルケルの間に不可侵の友好条約が結ばれたあかつきには、
戦争がなければ居場所のないウルケル傭兵たちに別の仕事をと考えている。
いわば海上救助隊とでもいおうか、海の守護者というか。
おまえたちの才、埋もれさせはしない。
[共にある未来が欲しい、と素直な声で告げる。//]
何も出てこなくても言ってやるよ。
で、提督が納得してくれるか、ぶつけてみた。
[了解も得ずに事後報告。]
[ 風が凪ぐ、今だ戦の名残に泡立つ波を鎮めるように ]
.........
[ 見つめる先に、人影が出て来るのが見えた>>231恐れも迷いも無い、確かな足取り、曲がらぬ意思と力を持った ]
ああ、やっと会えたな。
[ 男の目でも、相手の顔は見えない。声もやはり、届きはしない。けれど、確信があった ]
[ す、と男は片腕を上げる、肩と腕には激痛が走ったが、その腕は揺らぐことなく。
二指もって型作り、贈るのは、オルヴァル式の敬礼だった* ]
あの見た目に誤魔化されくはないものですが。
…砲をかさに進むというのでないならば、容れましょう。
[肩竦める調子で返す応えは是。
それにつけても思い返すに、彼を優男というのには語弊がありすぎるだろうとは。]
確かに。いかにも商船は自由に出入りをしておりますな。
私も立ち寄ったことがあると…、
さて、陛下にはお話を致しましたかな?
──── 、 やれやれ。
[ふ。と、ゲオルグの肩から力が抜けた。
顔から厳しさが消え、代わって微かな笑みが口元に浮かぶ。]
敵いませんな。
ご存知かな、皇帝陛下。
ウルケルは海軍の国──…更には商業の国でしてな。
ゆえに、誇りは金で売れるのです。
[軽く、先には否定した言葉を悪戯めいた表情でこう告げて]
だが、不平等を仰せになるはご尤も。
──── 承知した。
我らが誇りに帝国の誓いが得られるなら、
…───金を欲しがる連中の口は、塞いで差し上げよう。
[背筋を伸ばし、姿勢を改めて礼をした。
受け入れると、その声と仕草で彼に示して]
はは!
[皇帝の
若者らしい、ゆめだと思った。遠い遥かな夢だろう、今はまだ。
けれど…ひょっとしたら、いつの日か実現してしまうのかも知れないとも思う。この、力強き
いや、失敬失敬。
なあに、陛下。残念ながら、我がウルケルの取引相手も対戦相手も、貴国には限りませんでな。取引は未だ幾つか──…ですが、
[けれど。そうなれば将兵は死にはすまい。
いつかの恋人たちのように、不幸に死に別れることもない。
それは…素敵な未来だとも思えた。]
ですが、いつか。
いつかそんな日が訪れたなら───…
愉快でしょうなあ。**
― 水路 ―
[皇帝と提督が会談の核心に移った頃、
水路を行く4隻の巡洋艦もまた、戦闘を停止していた。
司令塔にいる扶翼官は艦隊の停止を命じたのち、
陛下より別名あるまで待機する、と告げる。
そののちは、自室にて休むと言って、奥へ下がっていた。]
[ルートヴィヒの意表をつくとワクワクするのはどういうわけだろう。
勝手に言葉を借りたが、それすらも「あなたの役に立てたのなら、嬉しい」と言うルートヴィヒに早く会いたくなる。]
安心しろ。力になっているに決まっている。
[自室の寝台に腰を掛け、じっと耳を澄ます。
届く声に時折答え、共に悩む。
それは皇帝と、半身と作る理想の未来のための、最後のひと仕上げだ。]
───ウルケルが誇りを言うのでしたら、
我々にも誇りはあります。
譲られた勝ちを喜ぶとお思いでしたか?
私たちが海峡使用料を払うことになれば、
勝ちを譲られた屈辱をいつまでも忘れ得ぬことになります。
ゆえに、誇りには誇りを。
───傷つけられたままで、友好関係は築けませんよ。
[声には乗せず、ただ呟く。]
-巡洋艦ナハティガルにて-
[男は右手を伸ばす。手首、巻かれた緑の紐。]
なぁ、艦長。
俺の親父の事、知ってたよな。
[もっとも医療の必要な場所で医療を。最前線で治療行為を行い続けた医師。]
親父は、俺の知っている範囲で、もっとも命を軽んじてる人間だった。
――ただし、自分のね。
[己が死ぬことなど少しも恐れていなかった。他者を助ける為なら、自分が犠牲になる事すら喜んだろう。
そしてその父親に育てられた息子も、ごく自然にその心が身についていた。]
これね、まじないなんだよ。
昔はまだ大丈夫、戦えるって自分に言い聞かせるまじない。
今は――ここにも命があるって、ここの命も守らんとならんって言う、自分に言い聞かせるまじないだ。
[緑の紐。ここに命があると示すそれ。
過去、『自分の命も守れ』と言ってくれた人との約束を守る為の、まじない。
約束を破るのだけは、怖かった。]
しかし、本当、難しいね。
自分の命を守るのも、人の命を守るのも。
[ふ、と艦長が笑う。
ありがとう、と。
「ナハティガルを守る選択をしてくれてありがとう」と。
爆発するまで戦い続けるという選択肢もあったはずだ。
戦う事を誇りとするなら、それこそ選ぶべきだったのかもしれない。
しかし、それはほぼ確実な死を意味する。
艦と、乗員たちの、死を意味する。]
守らなきゃならんだろう。
この艦を守ろうとする奴らの気持ち、俺が殺せねぇっての。
[「ありがとう」と再度の言葉。
「ありがとう、副艦長」と。
艦長の言葉に、男は目を丸くし、噴出すように笑った。]
今更、副艦長言われても違和感すげぇや。
いいよ、“先生”で。
――俺は、そういうもんだから。
[男は目を細め、口元に笑みを浮かべた。]
[そのまま、男は待っていた。
海は今までの争いが嘘のように静かで。
既に何らかの答えを告げているようにも思えた。
それでも男は待つ事にした。
知らせてくれる声を、待つ事にした。
ナハティガルも何かを待つように、ゆったりとした鼓動のまま、海上にてゆらりと揺れている。*]
ウルケルの誇りは金で売れる、か。
強かなことだ。
[お国柄の違いというものか。
だが、アレクトールの知る誇りも、帝国とウルケルとを問わず、この戦いを戦い抜いた者たちの中に見出せたと思った。
自らの血を流して戦う信念、それは立派な誇りとなろう。]
では、戦闘停止命令を。
[信号弾にあわせて、命令書をしたため各戦線へ送る。
西の海での戦いは、この時すでに沈静化していた。
かつて同じ陣営で戦い、その後、長く分たれていたにも関わらず、相手を信じることができた心強き者たちは、自ら戦いを止めたのだった。*]
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