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[ フェリクスの居場所までは迷う事はなかった。明々と闇を照らす王国軍の篝火が、そこで繰り広げられる死闘を、余さず照らし出していたからだ。 ]
一騎打ち、だと?
[ 緋く濡れる姿に、一歩遅れたか、と臍噛む思い。>>122 ]
フェリクスっ!
[ 声は無意識に、少年の頃そのままの色を纏った。* ]
薬も飲みすぎれば毒?
…確かにな。
[不意に届いた言葉に、誰の言葉だ?と疑問が浮かんだが、重要なのはそこではない。]
俺たちは相手を殺しつくしたいわけでも、こちらが全滅するまで戦う気もない。
どの時点で、妥協できるかだな。
若い連中を納得させ、長老どもを黙らせる程度の戦果は持ち帰る必要がある。
それが為されなければ、先も無い。
.........カナン、急げるなら、出来る限り、早く来い。
[ ふいに、コエの調子が、何かに耐えるように、絞リ出す声音に変わる。 ]
─ 平原 ─
[>>127相手の顔にも似た様な笑みが乗るのに、こんな状況だと言うのに喜色が浮かぶ。
生粋の武人ではない己でも、強者と分かる相手に認められるのは嬉しいものだ。
本当に、ミヒャエルといいフェリクスといい、戦場で会ったでなければまた会いたいと思えた好人物だろうと思うのに]
そうか、それは光栄だ。
こんなに全てを投げ打つのは、初めてだからな。
[ミヒャエルと同じく、フェリクスともこれが最初で最後の邂逅だと分かるから。
こんな時だというのに、止める事も無く言葉を返す]
…あぁ。
俺も、迎えを所望されている。
楽しさにかまけて友を待たせる訳には、いかないからな。
[対峙する相手の脇、己が割った腹から見える傷の深さは致命と見て取れる。
けれど、最期までその闘志が消えぬことは、既に己の部隊皆ミヒャエルから教えられている。
だからこそ、彼の嘴の鋭さが鈍る事はない。
そして、それを正面から降さねば王国の格を示す事など出来ようもないとも自覚して。
手綱を操る左手を離すと、太腿でぐっと馬の背を挟み、足で腹を蹴って奔りだし]
、っあああああああ!!!!
[相手と同じく、馬の走りに合わせた勢いに翳した戦斧を、突き出された槍の真正面から鉢合わせ。
己の首の皮一枚を掠め切った槍の穂先と、フェリクスの胸に確りと食い込んだ戦斧がそれぞれの赤を纏う。
>>130より多くの朱を流す彼の名が響き聞こえた*]
……、
[どうした、という言葉は呑み込んだ。
あんなコエで呼ぶのは、聞いたことがない。]
わかった。
[是非もなく、行くと答える。]
[ 双方覚悟の上の一騎打ちに、割って入る事も、邪魔する事も出来はしない。
普段の男ならば、それも戦士の倣い、と顔色一つ変えずにいられた事だろう。
それが出来なかったのは、恐らく、彼の真実を知る事なく、己の真実を伝える事も出来ず、断ち切られようとする絆を惜しむが故。 ]
― 平原 ―
おーや、初めていただいたか、そいつは光栄。
[確かな技量を、そして、強き意志を有する者。
その全力を最初に引き出せた、というのはそれだけのものを示せたという自負にも繋がる。
だからこそ、その言葉に浮かんだのは笑み]
[理由は異なれど、長引かせられぬ、という点での意見の一致。>>132
対する敵手とこういう形で息が合うのは、心地よいもの。
こちらが深手を負っているとみても、対する将には侮る様子はない。
その心意気に敬意を抱きつつ、必殺を期して放った一刺しは突き出された戦斧に逸らされ、狙った喉ではなく首の皮一枚を掠めて過ぎる。
そして、己が身に食らいつくのは――先ほどよりも深い、青銅の一撃]
……は。
お見事……。
[紡いだ直後にせき込んだ勢いで、口から緋が落ちた。
身体がふらつくが、けれど、その場で崩れ落ちる事を己に許すことはできない。
戦士としての意地、個としての矜持もあるが、何より]
……ぁー、もー。
…………なんてぇ声、上げてんの。
[微かに届いた、己を呼ぶ声――懐かしさを感じる響きを帯びたそれの主に、無様を晒したくない、という思いがあったから。*]
― 平原南 ―
[ようやく少し落ち着いて傷の手当を受けていた元首は、不意に鋭い視線を北へと向けた。
なにごとかといぶかる兵をよそに、立ち上がり歩き始める。]
馬だ!
伝令の馬がいるだろう。一頭連れてこい。
[慌てて追い縋る兵が治療を完了しようとするのも待たず、引き出された馬に飛び乗る。
何かを察した古株の兵がさらに三頭の馬を引いてきたときには、駆け出していた。]
おまえたちは命令通りに北へ向かえ!
私は、先に行く!
[お待ちくださいと、三人の兵が後を追う。
それに構うことなく、魂が呼ぶ方向へとひた走った。**]
[ 一瞬、閉じてしまった瞼を開け、大きく息を吸い、ざわめく周囲の兵全てを恫喝するかの声を上げる。 ]
勝負ありだ!
[ カナンは、恐らく間に合わない。だから、この場を収め、見届けるのは男の役目だった。 ]
[ 足取りは重くゆっくりと見えるのに、男の歩みは速い。並ぶ兵士達の後ろから、一気に前に出ると、フェリクスとベリアンの間に立つ。 ]
どのような仕儀で一騎打ちとなったのかは聞いた。ゼファー軍将軍バルタ・ザールの名において、ここは兵を退く。
が、貴殿も傷の手当てがあろう、こちらの退却にも暫しの猶予を頂きたい。
[ 願う言葉を伝え、その返答がどうであっても、フェリクスの方へと馬を寄せ同じ緋に濡れるも構わず、その肩を支えた。>>137 ]
フェリクス...狡いですよ、勝ち逃げする気ですか?
[ 少年の頃と同じ口調で囁く声が、わずかに震えているのは、フェリクスのみに聞こえたろう。 ]
俺も、カナンも、まだ、あなたに一度も勝てていない。
俺達は...誰にも負けられないのに、あなたのおかげで黒星がついてしまう。
[ 伝えられなかった真実を、恨み言に混ぜて口にする。きっと、彼は、彼だけは気付いていたのではないかと思うけれど。* ]
─ 平原 ─
王国にも強者は居るが、ゼファーの者にはやはり及ばないからな。
[>>135光栄と告げられた声に返すのは、卑屈ではなく事実。
個々人で比べるならば、幼少より鍛えられているゼファーの戦士に王国の兵が勝るなど土台無理な話。
だからこそ、己がフェリクスに、正々堂々と勝つ必要があったのだ。
>>136少しでもずれれば良くて相討ち、下手をすれば己が絶命していただろう槍の軌道を逸らせた事が功を為した]
……一騎打ちを受けて下さって、感謝する。
[先の脇腹の傷に併せて胸に食い込んだ斧傷の深さは、もう息を吐くすら困難だろうに。
見事と賞賛を紡ぐフェリクスに、斧をひき馬の手綱に左手を戻して礼を示した]
[>>140そこに響いた、勝負の決着を告げる声は調子こそ違えど先に聞こえたと同じもの。
視線を向けて彼の姿を見止めるのと、相手がこちらに向かい来るは同時。
>>141己とフェリクスの間に立った彼が名乗る名に、友と対峙した相手と悟り]
構わない。
元よりそのつもりで一騎打ちを挑ませて頂いた。
[王国はともかく、ゼファーに消耗させる要はある。
だが、あくまでそれは戦の上でなければならず、戦法としての正道は逸れても非道を選んではならない。
筋を通した上での申し出を受けぬ道理は無いと答えて、フェリクスを支えるその姿を見まもった**]
……こちら、こそ、だ。
ベリアン・グラウコス……きみと、立ち会えた事に、心よりの感謝を。
[感謝を綴る声に、途切れがちに返す。>>144
声を出すのもそろそろ厳しい、と思いつつ、しかし、ここで意識を失うわけにはいかなかった]
[場を仕切る声は、どこか、遠く聞いていた。>>140 >>141
あー、ホント、でっかくなったなぁ、なんて思考がふわついた意識を過る]
……悪いねぇ……でも、こればっかりは、天命もあるから、ねぇ。
[震え帯びた囁き声>>142に返す口調は、軽いもの。
それはどこか、少年時代のそれと近しく]
……は。
そういや、そうね。
[恨み言に秘められたもの。>>143
それに、ああやっぱりか、とぼんやりと思いつつ]
……俺が、置いてく黒星なんて、些末なもんでしょ。
きみらなら、それよりももっとでかい星を掴める……だから、そんなモンは踏んづけて、
[余計なものに囚われることなく、よりよい未来を掴めと。
そう、告げた直後にまた、緋を吐いて]
……で、だ。
悪いがコレ、チビが……フェンが、使えるように、なったら、渡してやってくれん?
[コレ、が示すのが手にした槍であるのは伝わるか]
あと……リギアに。
『二度はできんかった、ごめん』……って。
[次いで託すのは、妻への伝言。
あとはなんだったか、と意識を回すが、そろそろ限界が近いのは感じていたから]
……いろいろ、楽しかったよ、きみらのおかげで。
ありがとさん、バルタ。
…………元首殿……カナンにも、よろしくな。
[個としてどうしても告げたい言葉を、紡いだ直後。
天命なんて言葉、あなたには、似合いませんよ。
[ 兄のように思っていた、昔と、どこか重なる声音に、こみ上げるものを飲み込む。 ]
はい、フェリクス...はい。
[ 続いた言葉に、伝わったのだと、僅かな安堵を感じた直後、こぼれ落ちる命のいろに目を伏せる。>>148 ]
[ 次いで、託されたのは彼の大切な者達への形見と伝言。>>149 ]
貴方の息子には、いつか俺が、貴方の技も伝えます。奥方への伝言も確かに。
[ そうして、最後に伝えられた、彼自身の心からの言葉。>>150それがきっと、欲しかった真実だったのだと... ]
[ がくりと下がる
必ず、未来を開いてみせます。ありがとう...
[
時を与えて頂いた事、感謝する。
貴君の名を、お聞かせ願えるだろうか?**
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