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―階段―
[どうしてだろう。熱いのに、痛いのに、怖いのに、悲しいのに、寂しいのに。胸が潰れてしまいそうな程、苦しいのに。
押しつぶされそうな負の感情の中、不思議と私は、清々しさも感じていた。]
[生きることは……苦しい。
ようやく、解放されるのだ。]
[パパ、ママ、牧師様。ごめんなさい。ごめんなさい。不出来な娘で、ごめんなさい。あなたたちの命を、結局、無駄にしてしまったわ。
悪い娘でごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。]
[溢れる涙も、苦しい喉も、きっと、煙のせいだけじゃない。]
[私は自分の無力さを噛みしめながら、今までに死んでしまった、私を生かしてくれていた人達への罪悪感に、潰されそうだった。
それでも、やっぱり、……生きることは、苦しいのだ。]
[遠くで聞こえていたやり取りが、どんどん、遠くなる……。]
[ 扉からさらにすり抜けるようにもう一人出てくる…>>157]
誰か知らないが、死にたくなければ、どけ。
[ マレンマは暗い中を手探りで探し、ドアノブへ手を掛け、回した。]
―階段―
ごめんなさい……ごめ、なさ……。
[いっそ私なんて、みんなから嫌われていれば良かったんだ。パパもママも私を見捨てるような人で、牧師様も、お父様も、私を小間使い程度にしか見ていない人だったら。
愛されていたから……こんなに、苦しい。私を愛してくれた人達の希望に、報えないことが、こんなにも。]
[決して良い子ではなかった。イタズラもしたし、好き嫌いもあった。勉強はしたがらない癖に、家の手伝いもそこそこに、すぐに友達と外に飛び出して行ってしまうような、そんな子供だった。
それでも、パパもママも、精一杯私を愛してくれていた。]
『愛しているわ、スタンツェル……。居なくなってしまった、あなたのお兄ちゃんの分まで。』
[それが、両親の口癖。
いつも考えていた。お兄ちゃん。どんな人だったんだろうって。
だから今回柄にも無く、あの人にちょっと感情移入しちゃったのは……お兄ちゃんがもし生きてたら、こんな感じなのかな、なんて考えてしまったから。]
ゴホッゴホッゴホッ
ハゲをあいつを見つけないと……抜けられるんだ……基地に……。
[ベルガマスコが既に死んでいることを知らず、最後の希望に縋るように一歩一歩階段を上る。
薬の切れた躰は既に冷え切っていて末端の感覚が失われてきている。
それでも必死に前へと、既に潰えている光に向かって進む。]
叔父………様………
[ノブを持つ手から力が抜ける。
扉は何処かガッチリと嵌ってしまったようで女の力では開けることは出来なかった。
代わりに煙が流れてくることもない。]
……………………
[ノブから手を離す。
エレちゃんは行ってしまった。
フランツの元へ、だろうか。
一気に寒気が襲う。
諦めたように、三日月の彫刻の入ったロケットペンダント型のピルケースから薬を一つ取り出せば、口へと入れた。
パチリ、と其れを閉じればペンダントはまた元の位置に揺れる。]
ゴホッゴホッカハっ
フーフーゴホッ
[最上段を踏んだところで床に倒れ込んだ。]
チクショウ……。
[この涙は煙のせいだと言い聞かせてカークは目を瞑った。
もう立ち上がることができないと諦めたとき指先に小さく暖かい温度を感じる。]
……エレ?
―階段―
[牧師様だって、そう。決して可愛い子供じゃなかった。
無口で、不愛想で、いつまで経っても牧師様を素直にお父様なんて呼べないような、ダメな娘だった。]
『コニー、君のことはね。実の娘のように、愛しているよ。』
[そう。人を、しかも自分の両親を食べて生き延びた気味の悪い子供を、そう言って、慈しんで育ててくれた。]
『コンス、イタズラしましょう! 新しいアイデア思いついたの! コンスが一緒じゃなきゃ、面白くないもの!』
『コンスタンス、もう! うら若い乙女が、1人で帰ったりするものじゃありません! 私達が一緒に帰ったげるから、ね? ついでに、寄り道して行きましょう!』
[あの町でも、この町でも、とても、友達に恵まれた。思い返せばとても……楽しい、日々だった。
だからかな、苦しい人生が、ようやく終わる筈なのに……ちょっとだけ、苦しいのは。]
[ ガタン………、全力で加えた力は、扉を開けた。
中には……]
生きてる人間どーこだ…
[ 中へ踏み込むと、左手でしまっていたピストルを持ち、眼前のクロイツへ向けてロックを外し、躊躇無く引き金を引いた……しかし…]
早くないわよ。
同い年のトールはもう結婚してるし、
ヴェルナーだって婚約者いるし……。
というか、そうじゃなくて、そこじゃなくて。
……んもう、知らない!
/*
そっちでしたか。
どうなるんでしょうね……。
私にも分かりません。
ディルドレさんこんばんは。
明日は、コミットもちょっと考えています。
[エレ、エレオノーレ、腹違いの妹、父が本当に愛していた女の娘。
この娘が嫌いだった。
ずっと親の愛を独り占めしているとそうカークは感じていた。
カークの母は富豪の娘で、父はその財をあてにして結婚した。
だからカークへも父は愛情を注ぐことはなかった。
そして母もそれを知っていた。
学校へいく金は出してくれた。
いい学校へいきいい成績で期待に応えた。
期待などはかけられてないと知りながら。
だからカークはエレが嫌いだった。
仕事の関係でこの村に来させられたときはなんの嫌がらせなのかと思った。]
[ ───ガタン。
扉が開いて驚いて振り返る。
振り返るとほぼ同時に銃声>>170が鳴り響き、硝煙の匂いが立ち込めた。
頭を抱えてしゃがみこむ。]
[ パァン……、左手に掛かった衝撃は、想像を遥かに超えており、ブレた弾は、クロイツをかすっただけだった…
衝撃で半時計回りにくるりと回りながら、ちょうど地下室と階段の境目に倒れ伏す…それでも銃を離さず、]
はは……
全部…終わりだ……。
……僕は…英雄になる…
[ マレンマは痺れる左手を無理に動かし、銃口を頭に着けると、ロックを外し…]
これなら"外さない"。
[ 自分の頭に向け、引き金を引いた。]
――パァン…
―階段―
ゃだ……嫌……。
私、まだ、死にたくない……死にたくないよぉ……。
またみんなに会いたい……会って、伝え、なきゃ……。
だいすきって、ありがとうって、とってもたのしかったって、しあわせだったって……! こんどは、私が、かえすばんだったのに……!
やだぁ……みんな、会いたいよぉ……。
パパぁ、ママぁ、おとーさま、リジー、マルグリット、フランツさん、ルーシー、ミミィ、スー、エレオノーレ、みんなぁ……。
[遠くで、ドアの開く音がした。それでも指先が、もう動かなくなっていた。
苦しい。悲しい。痛い。熱い。……寂しい。]
寂しいよぉ、お願い……。
私を置いて、行かないでよぉ……。
[それが、全て。
人を食べてまで生きることに執着しようとした私の、それが……全て。]
くっそ!!!!
[いつぶりだろうか、彼女が自分を兄と呼んだのは。]
こんなとこで死ねるか!!!!
[指先を掴んだ小さな妹の身体を抱きかかえながら立ち上がる。
既に暗闇に充満した煙は人を殺すに充分だった。
換気が死んでいることが幸いしたのか火そのものは消えているとうだったが、それはそのまま人が活動できる場所ではないことも示している。]
だからなんだってんだよ!!!
――???――
( 僕…また一歩英雄に近付けたかもしれません…)
[マレンマの死に際……引き金を引く瞬間、小さく呟いていた言葉があった…]
教授…ぼく…次は何を……
そうだ。
この小さなエレを助けなければ。
俺が、兄として、エレとフランツの結婚式を挙げてやるんだ。
[力強く踏みしめた足は床の冷たさも何もかもを構うことなく進んでいく]
ここか!!
[入った先の小部屋でベルガマスコが倒れている。]
おい!おきろ!!
暗証番号を言え!!!
―階段―
[本当はね、パパ、ママ。
私もあの時、一緒に死にたかった。1人で残されることが、いちばん、怖かった。]
[お父様、あなたも。
本当はあの時、一緒に連れて行って欲しかった。義務なんて、本当はきっと、どうでも良かった。]
[学校のみんな。今頃別な避難所で、ちゃんと生きてるかな……? あの村のみんなも、ちゃんと、助かってるよね……?]
[でもね、本当は私、みんなで一緒に死ねるなら、それでもいいって。そう、思うんじゃないかなって、思うの。]
[私……寂しいのが、いちばん、怖い。
人を食べたら、その人とずっと一緒に居るのと同じことになるって思ってたんだけど……何だか、違うみたい。]
[私、結局、ひとりで死ぬのね。]
[これで、おしまい。
パパとママを食べて、教会で育ったコンスタンツェのお話は。
これで、おしまい。]
────……。
[聞こえた、微かに聞こえた。
虫の息だったベルガマスコは確かにカークへと伝えた8つの数字。
頭の中で反芻し決して忘れないように間違えないように。]
エレ……もう少し我慢しろよ。
これで抜けられる!
この地獄みたいな場所から!
[エレを抱える手に力が入る。
まだ行ける、まだこの手には力が入る。
急いで階段を下りて扉に手を掛ける。
重く冷たい扉はゆっくりと徐々にカークの前の道を開いていく。]
エレ……もう大丈夫だ。
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