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辻占 シメオン は 黒鳳 トール に投票してみた。
ウォレン・ オズワルド は 黒鳳 トール に投票してみた。
黒鳳 トール は 黒鳳 トール に投票してみた。
流浪人 ジェフロイ は フリーター ツェーザル に投票してみた。
フリーター ツェーザル は 黒鳳 トール に投票してみた。
狩人 レト は 黒鳳 トール に投票してみた。
黒鳳 トール は村人達によってたかってぶち殺された。
人狼は食い損ねてお腹が空いているようだ。
勝ったと思った時には、たいてい負けている(らしい)。
村の更新日が延長されました。
村の更新日が延長されました。
― 闘技場 ―
[散々迷った末に、それらしき場所にたどり着く。
某兎とはまた違った嗅覚の賜物だ。
つまり、面白そうな戦いの匂いを辿った末のこと。]
なるほど、こいつは見事なもんだ。
[空間の限られた地下(?)街の中に、開かれた場所がある。
軍団戦とまではいかないが、ちょっとした集団規模の戦いもできそうな円形の砂地を囲むように、観客席が並んでいる。
やはり人間、娯楽には力を入れるらしい。
眺めていたらちょっとそこの人、と声を掛けられた。
暴走牛に乗った人でしょ、とか、巨人倒したこともあるとか、などと聞かれる。
噂伝わるの早いな、おい。]
[あれよあれよという間に流されて、気付けば闘技場の真ん中に立っていた。
今日の大会の特別イベントになぜか参加することになったのだ。
なんでも、一年に一度迷い込んでくるものを鎮める、神事のようなイベントらしい。]
で。
その魔物を倒せって?
[「魔物じゃなくて、神の使いです」と訂正され、渡されたのはずしりと重い木製の鎚。
丸太のような鎚の頭は、一方だけが長い。
「それで、突きまくってください」
そう言われて、にこやかに送り出されたのが、ついさっきだ。]
しゃぁねえなあ。
[見慣れぬ武器で未知の相手に挑む。
どうしてこうなったのかは謎だ。
それでもつい口元が緩むのは、戦いに臨む高揚から。
見世物は好かないとトールに言ったものの、背に届く歓声も心地良い。
さあ来いよ、とまだ見ぬ相手を内心で誘った時、天井からしたたり落ちるようにして、白いものがぽよんと現れた。]
………は?
[えっ? こいつ?
思考停止する間に、その白い奴―――全体的に真っ白で、質感はすべっとぬめっともちっとしていて、ぽよんぽよん弾んだりうにょーんと伸びたりする一抱えほどの球体―――は、数度弾んだ後、勢いよくこちらの顔めがけて飛びかかってくる。
とまどいつつも、攻撃を受けて体は勝手に反応した。
何しろ、あれが顔に張り付いたらヤバい。多分死ぬ。]
っ、だぁぁ!
[やけくそ気味の気合い一閃、木槌を持ち上げて体をひねり、回転させて長い方の端でもちもちを横からぶっ叩く。
吹き飛ばされた白い奴はべちゃ、と潰れて地面に広がったのち、ぼよよんと球体に戻って再び跳ねた。]
[慣れない形の木槌は、振り回すにもバランスが悪い。
だが、重い鎚頭は、当たれば凶悪な威力だった。
全身を使って木槌を回転させ、振り上げ振り下ろし、白いもちもちを叩きのめしていく。
一撃入れるごとにもちもちの肌は艶やかにきめ細かくなり、粘りが増して木槌に張り付くようになる。
幾度めかの横殴りの一撃が白いのを捉えれば、それを張り付かせたまま木槌をぐるり回転させながら振り上げる。
そのまま真っ直ぐ下へ、中央に置かれた木の台の窪みに突き込めば、ぺたーんと高らかな音が闘技場に響いた。
しん……と挟まった僅かな沈黙の後、歓声が闘技場を揺るがす。
木槌を振り上げ、観客に応える顔には、清々しい笑みが浮かんでいた。]
― その頃の黒狼 ―
[ 飼い主が帰ってこない。
身体の芯に何やら反響するものがあって、
どこかで
…
[ ハルバートを取り上げると、厩舎に行ってオズワルドの愛馬を呼ぶ。
鞍も置かないままで身軽に騎乗すると、砦の外へ繰り出した。]
[餅つき神事とやらが無事に終わった後は、観客も闘技場に降りてきての大宴会となった。
メインで振る舞われるのは、先ほど叩きのめした白いもちもちをちぎって丸めたものだ。食えるのかそれ?と頭に疑問符が浮かんだが、せっかくなので食ってみたら美味かった。
米の酒も振る舞われ、踊りや歌が始まる。
エキゾチックな宴には、混沌としたエネルギーが満ちあふれている。
こちらまで触発されて、踊り出したくなるような熱気だ。]
[神事の功労者ということで、いろんな連中からいろんなものをもらった。
食い物はその場で食べたし、ただの食材や金の類いなら気前よくその辺の連中に配ったが、いくつか手元に残したものもある。
この迷宮街で育てているという、クルミほどの大きさのリンゴと、今回の神事で使った木槌だ。
正確には杵というそれは、毎年新しいものを作り直すのだとか。]
それじゃ、おれは帰るとするか。
[杵を担いで立ち上がる。
そろそろ、という予感があった。]
黒鳳のトールにあったら、よろしく言っておいてくれ。
おまえと出会えて楽しかった。
いつかまた会おうぜって。
[言伝を頼み、闘技場の外へ向かう。
どこへとも決めず、足の向くままに複雑な路地をいくつも抜け、隘路をくぐり、建物の隙間を抜け、―――石橋を渡った向こうで、知っている顔を見つけた。]
[迷宮街で会った奴と似ているが、やはり違う。
あれこそ、おれの隣にいるべきもの。]
よう。帰ったぜ。
[愛馬と、愛用の武器を目にして、獰猛に笑った。]
それじゃ、行くか。
[次の戦が待っている。*]
[ 風が気配を運んできた。
瞬くと彼がいた。]
いいモノ食ってきた?
元気そうで何より。
[ この笑みは、食い物だけでなく、またいろいろ繋いできたんだろうと思う。]
[ 馬をおり、武器を彼に手渡しがてら、鼻先で触れる。
身震いした次の瞬間には、馬の隣にいるのは大きな黒狼だ。
バサリと尾を振り、誘いの言葉に賛意を示した。
どこだって、オズワルドのいる場所は熱くて好ましい。
── ともに行こう。 *]
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