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― デメララ・休息の後 ―
[ 元々、半ばまでは、男自身の魔法で治癒が進んでいた傷は、リヒャルトによって念入りに治療され(肩の矢傷を見たリヒャルトが他にも撃たれていないかと疑い出し、嘘はついていないと誓うまで納得しなかったので、精神的には余計に疲れたが)その後静かな場所での休息も十分に取って、男の体調はロンリコ陥落以来、久しぶりに万全を取り戻した。
死神との対峙に殆ど反撃せず、逃げに徹したのは、疲れで体がまともに動かないという自覚もあったせいだったから、今度は迎え撃つだけの準備は整ったということにもなるだろう。 ]
― 帝国軍野営地 ―
[ドロシーの鼓舞は良く効いた。
統括地を奪われ動揺が強かったデメララ駐屯軍の兵達、遠征の疲労が残っていた男の後続軍の兵達、一人の魔術師の罠にしてやられた男自身が率いてきた隊の兵達。
その全てに活力を与え、士気を最大限に高めている。
そんなドロシーが男の前にも現れ>>125、”願い”を口にした]
お前にとっては師同士の戦いか。
奴にとって俺は父親の仇、俺にとっては悉く道を阻みやがる敵。
何の因果だろうな。
[クッ、と喉奥で笑った後、鞘に納めたままの波打つ剣を腰から外し、ドロシーの前へと掲げる]
この剣に誓おう。
必ず奴を屠り、お前の望みを叶えると。
[相棒であり、己が魂ともいえる
その剣に近衛の時ですら行わなかった誓いを立て、男は鞘を腰へと戻した]
さて、奴らはどう出るかね。
馬鹿の一つ覚えみてぇに閉じ籠るか、それとも打って出てくるか。
[ロンリコでは籠城する形となっていた魔術師達。
その経験を考えるなら、打って出てくる可能性も大いにある。
どちらになろうとも、やることはただ一つ。
魔術師を屠り、デメララを手中に収めることだ*]
― デメララ ―
……どう、ですか?
[治癒の呪歌を歌い終えた後、老人の向かいで膝を屈めながら問い掛ける。
老人は、喉元をさするようにしつつも、口を開いた]
「う…………おお……」
[ひどく掠れてはいるが、確かな響きを持つ音が、老人の喉から発せられた。
見守っていた学生たちや収容者たちから、わあ、と歓声が漏れる]
おじいさん! 良かった……!
[自身も思わず感極まった声を出す。
声の大切さを知っているからこそ、それを取り戻した喜びを皆が深く噛み締めていた]
「娘さん……ありがとう……。
まさかもう一度、自らの声が聞けるとは……」
[ゆっくりと語りかけられた言葉に、首を横に振った]
お礼ならロヴィン先生に言ってください!
可能性に賭けることが出来たのは、先生のお蔭なんです……!
[彼らに声を戻せたらというのは誰もが抱いていた望みだったが、だからこそ失敗を恐れ慎重になり過ぎていたのかもしれない。
希望を取り戻した班員たちが、次々に治療へ取り掛かっていく]
はい、次は貴女ですね。
…………?
[続いて声を掛けたのは、自身の母と変わらぬ年齢か――しかし佇まいのせいか、それより若々しくも感じられる女性だった。
背筋を伸ばし歩く姿は、かつてはそれなりの地位にあったことを伺わせた。
しかし視線を奪われた理由は、それだけではなく]
(この雰囲気、何処かで……?)
[疑問は確信までは至らず、まずは治療に専念しようと喉の方へ意識を向けた*]
[ 目覚めて、真っ先に向かったのは、フレデリカの元だった。 ]
調子はどうだ?無理はするなよ。
ここで君が倒れたら、それこそ本末転倒だ。
[ 彼女は魔法使い達の治療を続けていたか、それとも、お守りの作成に腐心していたか。どちらにしても、少し休めと声をかけ、兵舎の厨房で淹れてきた暖かい香草茶を薦める。 ]
マジックアイテムで思い出したんだが、学長が、マジックアイテムの収集を趣味にしていたのは知ってるか?
掘り出し物を見つけたと喜んで手に入れてたのは大概、呪いのアイテムにしか見えないものだったが。
見送りはしません。
将軍とは別口で、私も動きます。
何人たりと、将軍の邪魔はさせますまい。
── 陛下の御前で、またお会いしましょう。*
[ 自分もお茶を口にしながら、ふと、思い出した事を口にする。怪しげな武具や宝飾品、果てはアケルナキケンと表書きされているような、封印された古書の類まで、そのコレクションは多岐に渡っていたものだ、と。 ]
いい人だったが、あの趣味にだけは少々呆れていたんだが...一度学長の夢ってのを聞いたことがあってな。
詠唱をしなくても魔法を使えて、生活を助けるマジックアイテムを作り出したい、そうすれば、魔法使いでなくても魔法が使えるようになって、いつかは人の間の垣根をなくすことができるかもしれない...その研究のためにマジックアイテムを集めているんだ...って。
[ お守りの入った胸のポケットを押さえ、次いで、男はその手をそっと、教え子の頭に乗せた。 ]
このお守りは詠唱とは関係なく、俺を守ってくれた。もしかしたら、君は学長の夢の第一歩を叶えようとしているのかもしれないな。
[ 途切れてしまった夢、魔法は人の役に立つためのもの、と、常日頃口にする彼女が、その夢の続きを紡げるのであれば幸いだ、と、思う。 ]
リヒャルトと君なら、きっと、新しい未来が描ける。楽しみにしてるぞ。
[ だから、きっと、この戦いを乗り越えて生き抜けと、願う心はその手の温もりの中に。* ]
― デメララ ―
[おまえならできる、と。>>119
師として慕う存在に言われて嬉しくないはずもなく。
浮かんだのは、どこか誇らしげな笑み。
先に紡いだのは、青年にとってはごく当たり前の事。
それが稀有なるものと思われているなど知る由もなく]
相当無茶してなかったら、あそこで落ちてくるとかないもんね。
てーわけで、傷、診せてねー。
[治療を頼む、と。
降参の体で告げる様子>>120ににっこり笑ったのは刹那の事。
しゃら、と鈴の音響かせた後、柔らかく紡ぐのは癒しの呪歌。
ふわ、ふわりと小さな光球が舞い、傷と疲労を和らげていく。
傷の確認やら何やらがくどかった>>126のは色々已む無し、という事にしておいてほしい所。
それだけ心配してたんだ、という内心は多分、言うまでもないだろうから]
んじゃ、ちゃんと休んでねー。
[笑いながら、きっちり圧をかけるのは忘れずにそう言いおいて。
一先ず、先に置き去りにしてしまった教師の許へと向かい、状況を伝える。
渡された丸薬の事は一先ず伏せておく。
それは、《ウル》という存在そのものに嫌悪を抱いている者もいるから]
とりあえず、ロヴィンせんせーは休ませてきた。
んじゃ、やる事、やっちゃおうか。
[動き続けて疲労は感じているが、休む前にやる事が幾つかある。
その内の一つ――街に残っていた住人たちの代表との話し合いは、比較的スムーズに進んだ。
占拠されて以降、駐留軍指揮官の横暴に耐えてきた彼らは協力的ではあった、のだが]
……街が戦場になる可能性……ですか。
[唯一、彼らが懸念として挙げてきたのがそれだった。
ロンリコがどうなったか、それを伝え聞いたが故の不安なのだろう、と、それは理解できるから]
それは……何とかして、阻止します。
これ以上、『生きる場所』を壊すわけにはいかないし。
……次、帝国が攻めてきたら……こっちから、打って、出ます。
[籠城戦でどうにかなる相手じゃない、というのは身を持って知っている]
逃げれば逃げただけ追ってくるだろうし、隠れれば強引にぶち破ってくる。
そんなの相手にするのに、かくれんぼは効率悪いから。
あ、勿論、街の守りもちゃんと固めますから、そこはご心配なく。
[今回の奇襲に参加した面々だけでは心もとないが、ロヴィンのアドバイスの許、収容者の治療が進められているし、魔法は使えなくても戦おうという意志を示してくれている人たちがいるから]
……みんなの力と想い、ひとつに重ねられたら。
それは、物凄く大きくて、綺麗な響きになる。
そして、それは、
……やって、みせます。
[揺るがぬ自信を示して言い切ると、街の人々の不安は拭えたようで。
改めて、全面的な協力を誓ってくれた人たちに感謝を示した所に、突っ込みが一つ飛んできた]
「それでは、必ずやり遂げるために。
我らが導たる魔導師殿には、何よりも必要なものをとってもらおうかな」
え。
「雑事は任せて、休んでこい。
お前に倒れられると、皆が困るんだから」
[返す言葉もない突っ込み、だった。
結局、それに抗う術はなく。
用意された部屋に押し込まれるまでは予定調和。*]
ああ、後ろは任せた。
陛下の下で会おう。
[別口で動くというドロシー>>135に頷き、彼とはその場で別れる。
前だけに集中出来るというのはありがたいことだ。
ドロシーならば後ろを任せられる]
(成長したもんだ)
[ほんの少しだけ浮かぶ、師としての想い。
しかし直ぐに、柄でもねぇ、と心の隅に追いやってしまう。
己が
教え子の成長を喜ぶ師としての心は、奥底へと仕舞い込む*]
― デメララ南西部 ―
[再編成された男の軍がデメララへ向けて進軍を開始したのは、デメララ陥落から5日後のこと。
街道を進み、大穴を塞いだ辺りまでやってきた。
真新しい櫓も立つその場所は、デメララの上空からも良く見えたことだろう]
良いか、デメララは奴らの手に落ちたが、これは絶好の機会でもある。
隠れていた連中がのこのこ出てきやがったんだ。
今こそ奴らを根絶やしにする時!
武器を掲げろ! 軍靴を鳴らせ!
デメララを取り戻し、歴史に名を刻め!
いざ進め、皇帝陛下に勝利を捧げよ!
[全軍の鬨の声が辺りに響く。
足並みを揃え、地を踏む音を一つに重ね、男の軍は一体となってデメララに向けて行進。
その隊列は徐々に形を変え、デメララを囲むべく横へと広がっていく。
男以外の兵は《ウル》を服用済みだ。
効果が表れると共に地を踏む音は強くなり、地鳴りのような音となってデメララへと迫った*]
[自分の喉を診る少女に対し、女性が向けるのは、笑み。>>132
傷ついた同胞たちに声をかけ、かいがいしく立ち回る様子は、それだけでも彼女にとっては好感を抱けるものだった。
治癒が終われば、女性は長く、息を吐いて]
「……ありがとう、可愛らしい方。
また、声を出せるようになるなんて、夢のよう。
……これで、リィにダメ出しをする事ができますわ」
[まだ、掠れてはいたものの、楽し気な響きを帯びた声でこう告げる。
青年の碧とよく似た、けれど僅かに色を違える菫青の瞳にあるのは、穏やかな色。*]
― デメララ ―
あ……ロヴィン先生!?
[もう動いていいのだろうか、という疑問を口にする前に、こちらを心配する言葉と共に休憩を勧められた>>133。
丁度魔導師らへの治療が一段落つき、このまま他の仕事にも取り掛かろうかという矢先で]
無理はしてない……ですが。
はい、では少し休ませていただきますね。
[自分はどうしても、リヒャルトのような矢面に立つ役目は出来ない。
だからその分裏方の仕事を、という気負いは無意識の内にあったのかもしれない。
ロヴィンに差し出された香草茶を頂くと、その温かさが全身に染み渡り、知らぬまの疲労を意識する結果となった]
……学長が、ですか?
[共に茶を口にしつつの会話。
その中で知らされた学長の趣味に、意外そうに目を瞬いた。
語られた内容>>136に学長のお茶目な一面を見たようで、ついくすりと笑みをこぼす。
しかしそれが単なる趣味に留まらないことを、ロヴィンによって教えられた]
魔法使いでなくても……魔法を……?
[それは自身の信念とも重なる夢だった。
思わず目を輝かせながら、彼の言葉に聞き入る]
[頭の上に乗せられる、ロヴィンの大きくて、温かな手>>137]
もし、そうだとしたら……。
すごく、嬉しいです。
[学長だけでなく、父の理想も、恐らく向いている所は同じと思えたから。
自身がその可能性を示せたこと、恩師がそれを認めてくれたことが、素直に嬉しかった]
――はい。
私の力も、想いも……きっと、未来に繋いでみせます。
[無論それは、リヒャルトと共に。
けれどそれを言ってしまうのは気恥ずかしくて、自らの誓いだけを口にする。
ロヴィンの願いと温もりを、確かにそこに感じながら*]
― デメララ ―
[ フレデリカの様子を確かめたり、魔法使い達の治療を手伝ったり、他の教師達と、情報交換をしたり、目覚めた後の男はなかなかに多忙だった。 ]
そうだ、いつも言ってるだろう?魔法は技能だ。小さな力も使い方次第で大きな効果を出せる。
超人兵と呼ばれても、帝国兵も不死身ではない。目を狙って視界を奪うとか、足を狙って動きを止めるとか、範囲を絞れば、魔法も通る。
あとは仲間をちゃんと頼って、連携を取れよ。
[ 合間には、教え子達に、戦闘に関するアドバイスなどもするあたり、ようやく教師らしい仕事に戻ったと言えなくもない。 ]
まあ、いざとなったらリヒャルトがなんとかするだろう。心配するな。
[ 最終的には気楽な調子で言い放って「そこは俺がなんとかするって言うとこだよ、せんせー!」などと、ツッコミを受けてもいたのだが...その賑やかなやり取りは、今は跡形も無くなった学園の教室で、繰り返されていた日常の再現のようでもあった。 ]
― 十年前 ―
[もう行く、という言葉>>121に今度は引き留めはしなかった。
天井に手が届くほどに飛び上がって戻っていくのを眺めながら、小さく息を吐く]
……見ようによってはまだ子供、ではあるな。
[幼いが故の無邪気さだろうか。
浮浪少年から一転、贈り物を得た機嫌の良い子に変貌したように思う]
に、しても。
末恐ろしいな、微量の《ウル》の気配を嗅ぎ取るとは。
[続けられてきた研究の成功体なのではないだろうか。
帰りしなの跳躍力といい、相当《ウル》が馴染んでいるように思う。
あのような者が今後は戦場へと送り込まれるのだろう。
それを思えば男の中に僅かな羨望が宿るのだった**]
― 治療中の出会い ―
[声を掛けた相手から、笑みを向けられる>>146。
好印象を持たれていることは感じられたから、素直な安堵を覚えながら治療に当たり]
いえ、どういたしまして。
[長い吐息の後。
確かに声が戻っていることに胸を撫で下ろしつつ、礼の言葉に頷いてみせる。
どこか楽しげにも聞こえる声は、続けて何かを呟いた]
それは良かったです――って、リィ……?
[ダメ出しの辺りは引っ掛かりつつも流したのだが、その対象を呼ぶ響きが気になって思わず聞き返していた。
その瞳の菫青は、自分の記憶にある碧とどこか重なった*]
― 襲撃前/デメララ ―
[部屋に押し込まれた青年は、必要な時以外は大人しくしていた。
奇襲時の立ち回りの疲労を癒す、というのは確かにあったが、それ以上に。
一粒だけ手に入った丸薬に対するあれこれに時間を割いていた、というのが正しかった。
組成の解析、とまではいかないものの、どういうものか、を知るための魔法、というものもある。
それを使って、自分なりにどういうものか、を調べてみて。
結局、知られている事の再確認に留まりはしたものの、それは逆に、今まで見てきたものとそれに基づく推測を強固にする結果を招いていた]
人を強化する薬、なー。
あの時の事考えれば、解毒の魔法で効果を薄めるのは有効。
……薬も使い過ぎれば毒、地で行ってないか、コレ。
そーなると、解毒の上位……浄化の魔法を広範囲に広げてみる、か。
[効果の全てを打ち消す事は出来ないだろうが、上手くすれば弱体化を狙える。
そうすれば、数の差を広範囲の術で補うのも、直接戦闘に当たる面々が戦うのも容易になるだろう]
……に、しても。
これだって、戦う以外に使う方法、ありそーなもんなのにな。
[身体能力の強化、というのは、戦い以外にも生かす方法がある。
それが戦いにのみ特化して使われているのは、何となくもやっとするのだが]
今の状況じゃ、中々伝わんねぇよな……。
[敵はもちろん、味方にも。
それじゃダメだろう、と思うが、今はそれを覆すのは難しくて。
そのためにどうすればいいか、の思考は、今は一時、横に置いた]
ま、そう遠くなくあちらさんもいらっしゃるだろーし。
……実戦で一発、ぶちかましてみるか!
[効果があればよし、無ければないで違う方法を考えればいい、と。
その場はそれで割り切りつけて。
ひとまず休息を取った青年は、次のために動き出す。*]
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