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― 平原西 ―
セルウィンか。
さっきのオマエ、すげぇいい動きだった。
[いいものはいい、と告げずにはいられない性格だった。攻撃ではなく槍を振り、名乗り合った相手をぴしりと指す。]
次はオレがオマエの首を取る。
だから、次会う時まで―――
「たいちょー!」「死ぬな馬鹿たいちょー!」
[言葉の途中で仲間が二騎駆け戻ってきて、ミヒャエルの手をそれぞれ引っ掴む。当然、二頭の間にぶら下げられながら、叫んだ。]
死ぬなよーーー!!!
[敵将に向かってそれはどうなのか、という言葉だったが、素直な本心なのだった。*]
― 平原西 ―
……そうか。
[言われた言葉>>305に瞬いた後。
咄嗟に礼の言葉も出ず、ややぽかんとしたような声が漏れる]
ミヒャエル、お前もな。
それほど軽々と馬を乗りこなす奴を、俺は知らない。
[こちらも相手の名を受け取り、感嘆の言葉をひとつ。
あいての宣言と、それに被さるかのような仲間の言葉に、ほんの少しだけ表情が緩んだ]
ああ、
[敵でありながら、それは本心からの叫びに聞こえた。
だからそれに、小さく頷いて]
[ だが、火矢は次々と飛んできた。
そして、思いも掛けない重量物までが宙を舞ってくる。
いくつかは海に落ちて派手な水柱を作ったが、甲板で砕けた樽は、一瞬で周囲を油で染めかえた。
その上を、炎が走る。]
──っ!
[ これまでゼファーが積極的に火矢を放ってこなかったのは、この秘密兵器があったからなのだと思い知らされた。
兵たちが砂をかけて消火に務めるが、砂が油を吸ってしまうため、効果は低い。
今度こそ命がけで海に飛び込む者もいる。
ギデオンは目を細め、布で口元を覆った。]
[ 旗艦の危機に、他のゼファー船の動向を伺っていた残り3隻が半円を描いて戻ってくる。
すでに火の回っていたゼファー船が沈むばかりになっていたのは王国側にとって幸いだった。
1隻が、小舟に矢を射かけ、牽制している間に、2隻が旗艦の救援にあたる。
火の回り始めた旗艦との間にロープや板を渡し、乗組員を避難させた。
海に落ちた者も可能な範囲で拾い上げてゆく。
自力で岸へと泳いでいく者もいた。
内心はどうであれ、慌てず船を移ったギデオンは被っていた布を背に落とし、白皙をあらわにする。]
このまま旗艦を曳航して岸に向かえ。
せっかくいただいた火だ。残りのゼファー船に届けてやろう。
[ 叶うなら、燃える軍船を王国軍の船にぶつけて白兵戦に持ち込み、王弟の首まで狙いたい所だったが、数の差ばかりではない敵のしぶとさ、搦め手と力技を縦横に使う多様な作戦の巧みさに、その意図は挫かれた形だ。 ]
...だが、これで終わりじゃない。
[ ずきずきと、毒受けた額の傷が絶え間ない痛みと熱を齎すが、男は、最後まで甲板の上に立っていた。
軍船一艘は完全に犠牲にした形だが、未だ後陣に三艘の船は、ほぼ無傷で残る。味方の屍を文字通り乗り越えてでも、戦い続けるのがゼファーの戦士だ。 ]
― 平原西 ―
[相手の呟きが聞こえるほどいい耳だったら違ったのだろうが、清々しいような気分で他の仲間たちと合流した。>>307
散々怒られまくったけれど、それも生きているからこそだ。
ずいぶんと負傷者も増えて、このまま隊として動くのは難しい。]
一旦、本隊に合流するか。
[方針を決めれば、古株さんも賛同する。
「そろそろ隊長の我慢も限界だろうからな」という言葉の真意は、一年しかフェリクスの下にいなかった自分にはわからなかったけれど。]
よし。全力で下がるぞ!
[おお、と声が上がり、小隊は本隊戻るべく東へと駆けた。**]
火でも、毒でも、俺は止められないぞ、「慣れて」いるからな。
[ 二十数年、誰より熱い炎と競い合い、身内の送り込む毒を躱してきたのだから、と。そんな呟きは、敵将に届きはしないだろうが ]
[ ふと、思い立って、男は懐深く隠すように持つ黒曜石の笛を引き出した。
男が奏でられる曲は一つきり、ゼファーでも祭りの折には演奏される戦神を讃える歌の一節だけだ。
以前の宴の折にも、その曲だけは披露されたから、もしかすると王弟も覚えているかもしれない。 ]
ふ...
[ 覚えていたからといって、何がどうなるわけでもない。
けれど、何故か、そうしたいと、求める心のまま、男は黒く光る石笛を炎の只中で吹き鳴らし、やがて海へと身を投じた** ]
― 平原 ―
[盾兵の進んだ先では、既に新たな動きが生じていた。
態勢を立て直した騎兵が、こちらへ向けて進軍している。
追い付いたセルウィンは、盾兵両側の精鋭兵と頷きあった。
既に心は決まっているという確認だった]
[盾兵と騎兵がぶつかる直前に、軽歩兵隊は護衛を外れた。
元々自分たちがいなくても彼らの役割は決まっていたのだ、戦況が変化したにしろここは任せるべき場面だろう]
─ 平原西側・盾兵部隊 隊長 ─
[盾兵部隊が合流したのは遠戦を主体とする者ばかり。
近接を主とする者たちは敵を押さえている最中だろうとは読めて。
彼らが対峙している部隊の目立った者、切れる指揮官の存在や血気盛んな小隊長の話などを聞いている間に先行隊の隊長がこちらに合流した運びとなって。
現状は好転したかと瞬時思いもしたのだが、>>219彼らよりも早く姿を見せた敵の騎兵小隊の存在と。
なにより、彼らが来た後方から、少しの間の後齎される>>243事態にそれは間違いだと悟る]
『……隊長殿。
兵を死なせない事ではない、己が死なぬことこそ最良の指揮官だ。
我々が遣わされたのも、その為だ』
[同じく隊を率いる同士。
歯噛みする様に声をかけはしたが、気休め程度にもなれたかどうか。
だが今はこれ以上言葉を続ける余裕もない、>>256騎兵小隊の相手もせねばならないのだから]
[敵の軽歩兵隊は既に後退し、前線は再び騎兵に入れ替わっていた>>298。
既に森に程近い所まで前線は迫っている]
…………!
[ここまで来ると、地面に倒れた幾つもの影がよく見えた。
兵役に入った当初から共に訓練してきた同期も。
訓練中に同じ飯を食べながら談笑した義勇兵も。
血と泥に塗れ転がっているその顔まで、はっきりと見えた]
[既に自軍は第二陣に入れ替わっているだろうが、戦況は芳しくない。
初発隊が早くに崩れた影響は明白だった]
『構え、盾!!』
[>>262セルウィンと重なるように号令をかけ、投げ槍から己の、他者の身を守る。
鉄の得物を完全に遮るなど出来ず、受けきれなかった盾は欠けたり貫かれたりもありはしたが。
こちらを殲滅する為の動きでは無かったからか、止めを刺されるには至らなかった。
むしろ、こちらに精鋭が揃っていたからか二度目の打ち合いではこちらの方が優位にも見えて。
だがまさか、馬から下りて一人残る者が出るとはこれまでの経験でも無いことだった]
――これ以上は。
[自分が冷静さを欠いていることはわかっていた。
それでも、このまま平然と合流して隊長面をすることなんて出来なかった]
これ以上は、やらせるものか!
[精鋭部隊を率いて、敵の横合い目掛けて駆け出す。
敵本隊まで槍を届かせられるかはわからない。
それでも、無謀を承知で駆ける以外になかった**]
― 平原南 ―
[足場となったゼファー兵>>303を狙うも、彼らは盾を構えており槍の穂先を弾く。
何度も繰り返し突けば貫ける可能性もあるが、時間だけが消費されていくのは目に見えている。
ただ、足場の兵を狙う心算が逸れて進軍してくる兵の足を引っ掛ける時があるのは僥倖、かもしれない]
[仲間を足場にして進んでくるゼファー兵の槍の威力は凄まじい。
高さによる利だけでなく、その一撃そのものが重いのだ。
その槍に対しては盾兵が盾を翳し何とか防ごうとするも、何度も打ち込まれるとその耐久度は格段に落ちる。
貫かれる盾兵も少なからずいた]
「三歩退避!」
[軽歩兵の隊長は敢えて盾兵を後ろに下がらせた。
全体的に三歩下がれば、ゼファー兵も地面に足がつき、高さの利は減らせると考えてのこと]
[しかしそこにゼファーの軽歩兵が切り込んできた。
盾兵が並ぶ両端に差し込んできた彼らに対し、こちらの軽歩兵が応戦する。
その分、陣の左右から重歩兵に対する攻撃は減り、弓兵も下がらざるを得なくなった。
敵味方が入り乱れるために射撃もままならない。
それでも、射る機会を伺うようにし、弓を構えるのは止めなかった。
時折、味方から離れたゼファー兵へ矢が飛ぶ]
[一方で、カレルは仲間に抱えられたまま相手の指揮官を見詰めていた。
記憶に残る顔が重なる]
え………カナン?
[あの時よりも精悍な顔つきになっているが、面影は残っている。
呟きを落とすような声に、下から「どうした?」と声をかけられたが、返す余裕はなかった。
その指揮官の声>>304がカレルを指し示したからだ]
うわっ!?
[矢が飛んでくるような鋭い声に体勢を崩し、後ろへと倒れ込む。
落下の危機は下で支えていた仲間達の手によって防がれた。
飛んできたのが矢でなくて良かったと思う]
よくねぇ!
[自分の感想に突っ込みを入れつつ立ち上がった]
拙い、こっち来る。
「マジかよ、森まで逃げるか?」
でもそれだと軍人さん達が。
「馬鹿、お前が狙われてんだよ!」
「そうだよ、他に構うな、って言ってたぞ」
[その言葉通りに、盾兵の両端にいたゼファーの軽歩兵がこちらへ抜けてこようとしている。
今は味方の軽歩兵が応対しているが、重歩兵達まで動き出せば彼らだけでは止め切れないだろう]
[川や森へ誘い込んで反撃する作戦は別隊が到着したらの話。
時間をかけて引き込んで行う心算だったから、現状では取れない策だ。
ただ逃げるだけならこちらの方が身軽なのだから、逃げ切れる可能性はなくもない、けれど]
…………、
[キッ、と迫るゼファー兵の方を見遣る]
カナン! 話をさせろ!!
[戦場の音に負けないように声を張り上げた。
逃げるのは簡単だ。
ベリアンは逃げてもいいと言った]
[けれど]
[故郷を取り戻すため、逃げたくはなかった]
[相手の指揮官を呼び捨てたこと、戦場において対話を望んだこと。
それに対してどんな反応があっただろう。
軽くあしらわれてしまうなら、今度こそ完全な退避の体を晒すことになるだろう**]
[唯一残った敵に味方が一斉に得物を向ける。
だが、>>291前進を優先という隊長に、こちらは異論は無いと盾だけ構えたまま頷きを返した]
『それでは、先に進みます。
盾が使い物にならなくなった者は後方に下がるように』
[配下に声掛けはしたが、幸か不幸か全壊は避けられたらしい。
そして前進を始めたというのに、肝心の隊長が敵と対峙したままなのは用心の為か、とも思ったが。
後方から吹いてきた風が届けた、互いに名乗り合う声に。
その誠実さが命取りにならなければよいが、と。
どちらにとも言えない懸念を、内心のみに落とした*]
やはり、生き延びたか。
[ 喜んではいけないのだろう。戦の趨勢を考えれば、やっかいだと思う気持ちも確かにある。
それでも、わずかに笑みが浮かんでしまうのはどうしようもない。
二度、殺し損ねた相手。]
三度目は、ないことを祈るよ。
カナン、お前を出し抜き損ねたようだ。
まだ、勝負はついていない、と、思いたい所だが。やはり、あの虎は強いな。
[ 炎揺れる海から、届くコエは、僅かに沈む。弱音ともとれる内容は、この男には珍しいものだったろう。
耐性があるとはいえ、身に回った毒が、いくらか気を弱らせているのかもしれない。 ]
だが、お前を無敵にするつもりはない。
お前が、戻るまでには片付けておくさ。
[ けれど、最後の宣は、常の如く...いや、常より明るい調子で告げられた。
だから必ず戻れ、とは、やはり言葉にしないまま。** ]
― 平原 ―
[西に展開した騎兵隊から、敵影発見の報が届く]
……そっちは任せる。
[返す命は、端的なもの。
男の意識は、北の森から現れた敵の第二陣へと向いていた]
さて、今度はどこまで粘る気かな?
[口の端上げて、漏らす呟きの温度は低い。
普段はやる気なく、戦場に至ってもどこか緩い雰囲気を残す男らしからぬ様子――と。
本性を知らぬ者の目にはそう見えようか。
対する敵にとっては、ここまでの戦況とも相まって酷薄さだけが目に付くのだろうが]
……と、お?
[前線に立ち、槍の一撃を敵兵へと繰り出した直後。
気迫の籠った叫びが耳に届いた。>>319]
おや、戻ってきた、か。
[こちらへ向けて真っ直ぐ駆ける部隊。
その姿に目を細めたのち、馬首をそちらに向けた]
阻む必要はない、
[迎え討たんとする兵を制して声を上げる]
……久しぶりにやる気引っ張り出してくれた指揮官に、敬意を表するのは当然だろ?
[遠目に見ても、いい動きをしていた若者と、直接見えたいのだと。
さらり、告げる様子に副官はやれやれ、と息を吐く。
「こーなると、止まんないんだから」という愚痴は当然、聞き流し。
槍を構えて、駆けてくる姿を待ち受ける。**]
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