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偉大にして寛大なる父よ。
あなたのいとし子に祝福を。
我々にひとしく愛を注がれたまう父よ。
あなたの使徒に力を。
憐れみ救い絶え間なく慈しみたまう父よ。
あなたの光を求める者に勝利を。
どうやら誰か来たようだ。
見に行ってくるけれども―――
……そうだな。興味があれば、一緒に。
[場にいるみなへと告げて、足を二階のバルコニーへと向けた。]
南ですか。随分とざっくりしている。
親というものは、大抵自分勝手なものだと思っていますが。
[神経を研ぎ澄ませているせいか、表面をなぞる言葉の先>>430、どこかへ向けられている視線に気づくことができた。
口を開いて、閉じて、開いて、呼吸をした後閉じる。
親を知らぬ自身に、何を言う資格があるのだろうか。
そもそも、何を話すと言うのだろうか。
揺れる瞳を見られぬよう、瞼で覆い隠す。]
会いたいもの、なのでしょうかねぇ。
[零れた呟きは彼に対して投げられたというよりは、氷柱から溶けたひとしずくのような、自然な音だった。
服の上から撫でる血玉は、何の答えも返さない。]
――まぁ、今はそんなこと、どうでもいいですね。
[捉えた七つの気配>>424。
その正体までは掴めぬが、自身にとって世界のすべてが敵に等しい。
そう違いはないだろうと、静かに嗤っている。]
[ 自分の気持ちを表現する言葉は少なかったが、
まだうまく歩けぬころから慣れ親しんだ聖句は、
淀みなく流れた。
この旅で、使徒と話した言葉を全て合わせたよりも、多いかもしれない語句を一息に。
神の御手が確かに下りたと同時に、ユーリエは眉を寄せ、耐える顔をした。
光を宿しているかのように綺羅綺羅しい銀髪が、
少しくすんだように見えた。 ]
……ふ。
[己を刃と見做す男は、振り返らず後背の神子聖女らを守る位置に陣取る。
左右へ展開する使徒たちを気配だけで確認し、圧し掛かるように影落とす城を前に、突き立てた剣の如く屹立して、その瞬間を待つ。]
[結界の根源は神の力である。
誂えられたアデルとユーリエの力を喰い、広大な土地を覆う。
二人の身には、一瞬、膝を付かせるほどの加重が掛かるか。
次第に馴染むだろうが、この強固な結界を作り出せる潜在能も、
教会が二人を同行させた目的の一つでもある。
二人の背には、月の光さえ遮る神の加護が降り、
己は視線を夜城に向けて細め。]
―――…命の使い時、か。
[そっと一人ごちた。]
[主であるソマリの近くに立つ。
そして腰の剣に手を伸ばしいつでも抜ける態勢をとる。
今度は勇み足ではなく、本気の臨戦体制である。
結界を張る以上何らかの反応があるはずだから。]
─城門付近─
[ユーリエとは反対、向かい合う形で立つ。 ]
聖なる我らが父よ、我ら子に悪魔に負けぬ意志を――
[天上に向けて両手を広げ、父である神に願い乞う。 ]
我ら使徒に悪魔に屈さぬ力をお授け下さい――
退屈な日常にスパイスを届けに来てくれた商人さんでしょうか。
私も一言礼をお伝えしなければ。
[野茨公>>445の言葉に微笑んで、ソファからゆっくりと立ち上がる。
バルコニーに向かう途中、結界の展開を感じれば、くつくつと喉を鳴らした。]
おやおや、随分と気が早い。
二人きりの逢瀬は、もっと共に時を過ごしてからでなければねぇ。
[野茨公の、更には他に続く者がいるなら、それより更に後ろに控えながら、眼鏡の向こうの瞳に暗い光を宿す。
無言のまま手のひらを開閉し、拳の感触を確かめた。
赤い四つの爪痕は、既に白い皮膚の海へと溶けている。]
[兄の念を受けて立ち上がるタイミングは鏡像のよう。]
私が出る。
[宣言したのはゲートキーパーとしての役目。
客人の安全は第一に考慮されねばならぬ。
また、やってきたのが賞金稼ぎの討伐隊であれ、遺恨を掲げる魔物であれ、いまだ人界に未練を残す態のジークムントやシメオンに会わせるのは得策ではあるまいとの判断。
が、理屈で、好奇心を宿した兄を止められるかどうか。]
[足を踏み出さんとすれば、不意に張りつめた閉塞感が城を覆う。]
これは──…
[今までに経験したことのない力。
“結界”と断じた城主の言葉に、唇を弾き結ぶ。]
[快とも不快ともいわない力が、城を覆うように牢獄を作り上げる。]
(ここまでして外出中とかいって誰もいなかったらアホだよな)
[少しだけ馬鹿なことを思考するぐらいで体の力はいい具合に抜ける。]
[何かに気付き動いた野茨公と公弟。
結界が張られて漸くジークムントも異変に気付く。]
一体何が――…
[起こっているのか、と動揺滲む声が漏れる。
敵襲、とシメオンの声が聞こえ
それにつられるように気を引き締めた。]
[満ちる神聖な気を背後に感じ、腕を前方に伸ばし鞘に納まった剣を掲げる。]
大いなる全能の神にして、その御名は万軍の主。
[低く唱えた聖句は、高圧の霊気で軋む大気に消え。]
ジーク。お客様のことは頼むよ。
[我が子へ、言外に安全なところへいるようにと言って、
弟とは軽く視線を見かわすだけ。
もっとも、ついてくるものは誰であれ、追い返すつもりはない。
嬉々としてサロンから出ようとした足を止めて、
アプサラスの方を振り返った。]
すぐに戻ってくるつもりだ―――けれども、
城内騒がしくなったら、許しておくれ。
おう。
[いくぞ、と声をかけるリエヴルの声にこたえ、馬を下りた男はコンパクトに身に付けた荷の中から小さなシリンジを取り出す。
そして躊躇う事もなく、頸筋を走る太い血管にその針を突き立てた。
直ぐに効果が現れるわけではない。
地面に使用したシリンジを放り投げると、リエヴルとは反対側に展開する。]
[野茨公や弟君が指示を飛ばす様子を見ても、男は何も動かない。
あくまで居候という立ち位置、どこにも属さぬ己はただ、己のやりたいことを実行するまでだ。
欲望へ素直に>>386、有言実行というには、男の行動は聊か身勝手過ぎた。]
まずは、今夜のお相手の顔を拝見するとしましょう。
[男は笑う。静かに嗤う。
風が吹いて、結った長い黒髪を揺らした。
――始まりの時は、近い。]
[引き下がる兄ではないと思っていたけれど──
バルコニーへと向かう背を見やる眼差しに苦みはない。
本心では、闇を翻して舞い降りる
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