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― とある未来 ―
「また描かれたぞ?!一体誰が、どうやってこんな真似をしたと言うんだ?」
[風花の村から適当に離れたとある村。
倉庫の壁一面が、たった一晩で見事に彩られたことに気付いた持ち主が途方にくれた声をあげる。]
「確かに、昨夜はここには何もなかった!見たのは俺だけじゃない!
しかも、厳重に鍵をかけた。人間どころか、鼠一匹入り込めないはずなのに、何故だ?!」
[持ち主が頭をがりがりとかきまわす。
最近この地方で多発している、謎の落書き事件――それはとうとう、完璧な密室という状況下で発生した。]
― 翌春 ―
[囁かれる言葉が終われば、男も花嫁の髪に接吻を落とす。
あの時と、結局は変わらない。
大切で、守りたい存在。
だれのためでもなく。
自身の、生きる証として、そこにいてほしいのだと。]
[ふわり、ひらり、白い花びらが舞うのを、男は花嫁の向こうにちらと*見た*。]
― たぶんそう遠くない未来の話 ―
今回はずいぶん、派手にやったよねー。
[途方に暮れる倉庫の持ち主の傍で感嘆めいた声を漏らす者がいた。>>122
彼女は透けている。それはもう向こう側の景色が見えるくらい]
何故かって? それはね―――…、
犯人が幽霊だったからさ!
[どこの迷探偵だ!とのツッコミを受けかねないこの言葉が真実だとは、
誰も、夢にも、思うまい]
でも、そろそろ大変になってきたよ。
わざわざ村から見に来るのが。
図書館の壁にも描いてくれない? ねえ。
[透ける彼女の姿はついに周囲に同化するかのごとく消える。
寸前に、くすり、という笑い声ひとつ残して**]
― ?年後 ―
[その少年は“天の御使い”の声が聞こえる者として、名を馳せていた。
教会で叙聖を受けて“審判者”に。
話は出ていたものの、少年は頑として首を縦に振ろうとはしなかった。
それでも身よりのなかったその少年は、風花の村の教会に預けられることになった。]
― いつか遠くの冬の日に ―
[…今日は良い天気だ。
数日の間続いた銀嵐は漸く明けて、冬の晴空が雲間から覗いていた]
「ママ! 雪やんだよ雪!
今日はもう外で遊んでいいよね?
レジーナと! 雪だるま、一緒につくるー!」
[母親と、父の表情からお許しを聞き入れて、子供は雪の降り積る、白と銀の地面に飛び出していく。
肌寒い風に揺れる髪は、薄麦色で…両親の色では無いから、色素の遺伝子はもう1世代遡り継承したらしい]
[子供の父は、人形師をしている。とても可愛くてもこもこした綺麗な人形を作るのがとても巧い。
中でも、みにシリーズ…年上の女の子の両親や、父親自身、それになんと子供自身もモデルにしてくれた人形達は、なかでも子供のお気に入りだ。
…特に、子供自身をモデルにしたお人形、みにぺた君は、作り手の愛を感じられて。
その分、子供が物心ついた時には、この人形だけがやけに他の人形よりも古い気がする。きっと父が、特に自分をモデルにしたこの人形を可愛がってくれたんだろう、とひとり満足していた]
[父の料理は好きだ。たまに嫌いな野菜をいれてくる時は大嫌いだけど。
でも特に、父が作ってくれるパンはとても美味しいと思う。
母が話してくれた所によると、本当は、父は昔パン屋を開いていたからだと聞く。
どうしていまはパン屋やめちゃったの?と母に聞いてみたけど。
さぁ、お父さんに聞いてみたら?とわからないらしく、結局それから自分は父にそれを聞いてはいなかった]
[銀嵐の去った後の村は、とても綺麗だ。
降りつもる雪は、お日さまの光でピカピカと輝いて。
吹きぬける風は、雪を飛ばしてはパッと空で弾ける。
風花、と云うんだよ。
この村の名前も、この風花が由来になっているんだからね。
そう父が云っていた。
一番風花を見やすいのは、まだ真新しく
降り積ったばかりで柔らかい雪の残る、銀嵐の次の日らしい。
だから、銀嵐が来る日は、その後に外で遊ぶのがとても楽しくて、ほんの少しだけ愉しみなのだ]
[今日は雪だるまがつくりたい。
雪を転がして大きく大きくして、父にも負けない可愛いお人形が作りたい。
年上の女の子のいる、村のお医者さんのお家に向けて走りながら、大きな声を]
『 ―――― レーーージーーーー』
おい、そこのガキ、足元足元!
『 …ふあっ! 』
[病院にまで届く大きな声を出そうとして、雪で出来た小さなくぼみに足を取られた。
パパの声が背中から聴こえた時には、もう遅く、雪でぼてん、と子供の体はすべりころんで。
[少しだけ泣きべそを掻く子供に、ほら、と手が伸ばされる。
ケガした所はないか? 服にたくさんついた雪の粉を払いながら]
たく…
子供は元気なのが一番だけどさ。
はしゃぎすぎて転ぶと、親が心配するぞ?
[パパの声…だとおもったけど、違う。顔を起こした子供は、目を丸くした。
栗色みたいな、自分と同じ髪の毛の大人のお兄さん。
父にとても声がにてるけど…髪の色も目の色も違う。
あ、でもなんだか感じが少しだけにてる……?]
『おにーさん、たびびとさん?
この村にきた人なの?』
[その青年を見るのは、子供には始めての事だった]
いや、違うよ。 俺は"ここ"の住人。
ずーっと前から、この村に住んでる凄い人なんだぜ。
[なのにずっと前から住んでる? どうして? 子供は首を傾げていた]
なあ……随分はしゃいでるみたいだけど。
お前、雪は好きなのか?
『うんっ、だいすき! ふわふわしててとっても綺麗で!!』
それじゃあ……昨日まで外で暴れまわってた銀嵐は?
あれは恐いぞ? 暗くて冷たくて、お前なんか一瞬でカチコチになっちゃうぞ?
『おうちや宿の窓からみてたら、綺麗だしへいきだもん!!』
……そりゃそうだね。
[その青年は、大人なのに悪い子みたいな笑顔を浮かべて。
ぱちんっ… 指を鳴らした瞬間]
[ ふわっ さわっ ]
『……ゆき? 風もふいてないのに、今たくさんはじけた?
… …すごいっ!! おにーさん、まほーつかい!?』
[雪が、風も無く舞い踊り、空で弾ける、それもふたつみっつじゃない、沢山。
それをみた子供は大喜びで、きらきらと瞳を輝かせて]
ちょっとちがーうな。 俺は……
[にぃ、と歯を見せる様なその人の笑顔をみて、あれ?と子供は首を傾げた。
今、なんだかこの人の顔、みにぺた君に似てた……??]
――俺は、雪の精霊様だよ。
この銀嵐も俺が……俺が?
でも銀嵐の時、変なの見かける様な…まぁいいや。
俺が全部起こしているんだぜ?
[誇る様な、どこか自慢げな、そんな笑顔の言葉で子供はおもいだした]
『リーザだ! リーザがいってた!
この村には聖霊さまがいたんだって!
この村にずっといる、大事な人って!
リーザがいってた聖霊さま、おにーさんのこと!?』
[村に住む、レジーナよりもずっと年上のお姉さん。
にこにこと笑いながら、子供に何時のころか、そんな聖霊様の話を聞かせてくれた。
だから、本物の聖霊様が現れ子供はよろこびはしゃぐ]
すとっぷ。
誰にも言っちゃダメだ。
聖霊様はふぶきも起こすし雪の中に姿も隠せる、こわーい存在なんだ。
お前の様な、特別な子供じゃないと、聖霊様の姿はみえないんだよ。
……約束しろ?
聖霊様の事は、リーザにも。パパにもママにも。勿論他の皆にもいっちゃダメ。
……それを守れるなら……また銀嵐の次の日に、お前の前に出てきてやるよ?
『ほんとうっ!?』
[折角、皆に聖霊様の事を教えようとしたけど…
約束を守れば、聖霊様は、また会ってくれる。
リーザにも、パパにもママにも秘密だぞ。
そう云われて悩んだけど、でも子供はまた聖霊様と会いたかった]
『やくそくするっ! 聖霊さまと僕とだけのひみつ!!』
……よーし。
それじゃあ、約束の証に…… "ペーター" 。
[あれ? どうして僕のなまえ、知ってるんだろう?
首をかたむけた子供に、聖霊さまはにこりとした笑顔を浮かべて]
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